東京新宿に昨秋開館した中村屋サロン美術館さんで、今週から下記のテーマ展示が始まっています。 

テーマ展示 柳敬助

会 期 : 2015年3月11日(水)~5月31日(日)
会 場 : 中村屋サロン美術館 展示室1・2
 間 : 10:30~19:00(入館は18:40まで)
休館日 : 毎週火曜日(火曜が祝祭日の場合は開館、翌日休館)
入館料 : 200円  ※通常展示と合わせた入館料です。

明治末から大正、昭和初期にかけて、新宿中村屋には多くの芸術家・文化人たちが集いました。
「中村屋サロン」と呼ばれるその集まりには、彫刻家の荻原守衛(碌山)や高村光太郎、画家の中村彝などがいましたが、その中でキラリと光るデッサン力を持っていた画家が柳敬助でした。
本展示ではこの柳敬助に焦点を当て、初期から晩年にかけての油彩画やデッサン約20点をご紹介いたします。写実でありながら創造性に溢れた、柳の作品の魅力をぜひお楽しみください。

【同時開催】 通常展示 中村屋サロン

ギャラリートーク
当館学芸員による、テーマ展示「柳 敬助」のギャラリートークを下記の通り開催いたします。
なお、館内が大変狭いため、事前申込み制とさせていただきます(定員15名。先着順)。ご応募お待ちしております。
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基本情報
日 時 2015年4月11日(土)14:00~ 約50分    5月  9日(土)14:00~ 約50分
場 所 中村屋サロン美術館費用無料(要入館)

参加ご希望の方は、メールまたはお電話にてご応募ください。
メールでご応募の方は、メールの件名を「ギャラリートーク」とし、
①氏名②電話番号③参加人数(2名まで)④参加希望日をご入力のうえ、ご送信ください。
当館職員よりメールまたはお電話にて受付と詳細のご連絡をいたします。
※お申込は先着順とさせていただきます

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柳は東京美術学校西洋画科に学んだ画家です。ニューヨークに留学の経験があり、彼の地で荻原守衛、光太郎と相知ることになり、帰国後も彼等との交流が続きました。

妻の八重は日本女子大学校卒。同じく小橋三四子とともに、光太郎に智恵子を紹介する労を執りました。そんな縁で、光太郎とは夫婦ぐるみの付き合いが続きます。

しかし、大正12年(1923)、42歳の若さで早世。同じ年に日本橋三越で開かれた遺作回顧展は、初日に関東大震災が起こり、展示された作品は焼失してしまいました。したがって、現存する作品は多くありません。

そんな中でも、信州安曇野の碌山美術館さんでは、柳の作品がまとまった数、収蔵、展示されています。今回の中村屋さんでは、碌山さんの収蔵作品の他、約20点が並んでいます。

また、通常展示も開催中で、そちらには光太郎の油絵「自画像」が展示されているはずです。

ぜひ足をお運びください。


【今日は何の日・光太郎 拾遺】 3月14日

大正11年(1922)の今日、詩人・歌人の正富汪洋に、自身の略年譜を書き送りました。

○生年月 明治十六年三月 ○東京美術学校彫刻科卒業、明治三十六年 ○明治三十九年二月アメリカに行き、四十年英国に渡り四十一年巴里に移り、四十二年夏帰国 ○詩集「道程」は大正三年出版

おそらく正富が主宰していた雑誌『新進詩人』のためのものと推定されますが、掲載誌が確認できていません。情報をお持ちの方はこちらまでご教示いただければ幸いです。