当方の住む関東南部は秋たけなわ。紅葉もこれから見頃です。
しかし、北東北はもう冬支度が始まっていることと思います。
そういうわけで、岩手花巻の高村光太郎記念館・高村山荘と、青森十和田湖の観光交流センター(愛称「ぷらっと」)が、今月いっぱいで冬期閉鎖に入ります。
この冬、花巻や十和田にお越しの皆様、ご注意願います。
花巻の記念館の方は、冬期というより、グランドオープンのための改修工事という事情ですが、やはり秋の観光シーズンを終え、冬期をねらったという側面もあるのでしょう。
以下、同館サイトからのコピペです。
高村光太郎記念館 リニューアル工事に伴う閉館について
高村光太郎記念館は、光太郎生誕130 年に当たる平成25 年の5 月15 日に旧花巻歴史民俗資料館を活用して暫定的に開館しました。
また、平成25 年度に行われた展示設計に基づき、同館では本年度、旧資料庫を含めた建物全体を改修し、より魅力的な展示とするためリニューアルすることとしています。
平成26 年12 月1 日より平成27 年4 月中旬まで、記念館は閉館します。
本年12 月より工事を行う予定です。資料等の入れ替えのための期間を含め、本年12月1 日より来年4 月中旬(予定)までの間、高村光太郎記念館は臨時閉館いたします。
大変ご不便をお掛けしますが、ご理解のほどよろしくお願いします。なお、隣接する高村山荘も同期間、冬季閉鎖いたします。
閉館中は、まなび学園(生涯学園都市会館)において資料の展示を行います。
高村光太郎記念館の閉館中、まなび学園において同館収蔵資料の一部を展示します。
会期は本年12 月上旬からを予定しておりますが、内容や期間など、詳しいことは決まり次第お知らせします。
来春にはグランドオープンということで、改修計画が進んでいます。より一層充実した施設となることを願ってやみません。
また、先月、十和田湖畔にオープンした十和田市観光交流センター「ぷらっと」も、11月30日をもって、冬期閉鎖に入ります。
再オープンはやはり来春4月と聞いていますが、こちらはネット上に日時の情報が見つかりません。上記は『広報とわだ』の今月号、オープンの記事です。
それぞれ情報が入りましたら、またお知らせします。
ちなみに十和田湖といえば、十和田湖奥入瀬観光ボランティアの会さんで、十和田湖畔の裸婦像(通称・乙女の像)の建立60周年にあたり、記念誌的な書籍の刊行を進めています(当方も一部執筆させていただきました)。同会のサイトで、昨日、その話題がアップされています。ご覧下さい。
【今日は何の日・光太郎 補遺】 11月5日
昭和27年(1952)の今日、龍星閣『智恵子抄』特装版の製本が完了しました。
『智恵子抄』特装版。十和田湖畔の裸婦像制作のため光太郎が帰京した記念、ということで刊行されました。
外函のラベルによれば、「最上羊皮丸革朱赤染表装・紺染布函入」、「限定貳百冊」、「但限定貳百冊印刷之内百七十冊製本、参十冊廃棄」、「昭和二十七年十一月五日製本出来」だそうです。
こちらが外函。
ぱかっと開けると中函が出てきます。
さらにそれを開けると本体。マトリョーシカ状態です(笑)。
表紙に羊の皮を使っているそうです。昔、この手の皮装本が流行った時期がありました。
ところが、奥付を見ると「九月三十日発行」となっています。
一般に、奥付の発行日と、実際に刊行された日が一致しないことは往々にしてありますが、1ヶ月以上もずれているとは、少し不思議です。
通常、図書館等のデータは、奥付の日付を公式な発行日とします。しかし、この場合、外函には「十一月五日製本」と明記されています。何だかなー、という感じですね。
ちなみに龍星閣さんでは、昭和34年(1959)4月10日には、「皇太子殿下(現・今上天皇)ご成婚記念」で、『智恵子抄』の「紅白版」なるものも出しています。表紙に紅白の布を使っている、というだけですが(笑)。