お伝えした通り、昨日、青森は十和田湖畔休屋に、新たに十和田市の施設「十和田湖観光交流センターぷらっと」がオープンしました。



落成式典が午前11時から開かれました。

小山田久十和田市長の式辞、工事経過報告、施工業者さんへの感謝状贈呈、公募で決まった「ぷらっと」という愛称の発案者の方の表彰、こけら落としとして地元の子供達による「十和田子どもよさこい」の披露、テープカットなどがありました。






施設は2階建て。1階が無料休憩スペースと、十和田湖特産ヒメマスに関する展示があります。


大きな水槽に、生きたヒメマスの展示も。
当方、十和田では宿の食卓に上ったヒメマスや、湖畔で猫が食べているヒメマス(笑)は見たことがありましたが、生きて泳いでいるのは初めて見ました。


2階が大町桂月と光太郎を中心とした展示スペースです。こちらも無料で見られます。


大町桂月は、十和田湖の景勝美を初めて広く世に紹介した文人。道路整備等に腐心した元県知事の武田千代三郎、元法奥沢村村長小笠原耕一ともども、「十和田の三恩人」と呼ばれ、光太郎作の乙女の像も三恩人顕彰のために作られたものです。




光太郎関連で展示されているのは、以下の通りです。
青森県郷土館さんの所蔵の乙女の像の小型試作(光太郎から青森県に寄贈された由緒正しいものです)。十和田湖奥入瀬観光ボランティアの会さん所蔵の、乙女の像序幕の際に工事監督だった県の土木技師・小山義孝氏に進呈された寄せ書き。やはり小山氏旧蔵の乙女の像台座に使われた折壁石サンプル。奥入瀬渓流館で展示されていた光太郎作の大町桂月メダルなど。
人物としての光太郎、乙女の像、そして上記の展示品に関し、当方、計8枚の説明ボードを執筆させていただきました。



さらに図書コーナーも設けられています。蔵書数はまだまだですが、これから拡充していくとのこと。当方も旧著等寄贈します。
その他、モニターとDVDプレーヤーが設置されており、大町桂月や光太郎に関する動画が視聴可能です。
光太郎に関しては、ブリヂストン美術館が昭和29年(1954)に制作した美術映画「高村光太郎」、その前年の乙女の像除幕式の様子を撮影したもの(これは実に貴重なものです)。


展示スペースの奥には交流室が設けられ、一般団体への貸し出しを行うそうです。現在、開館記念ということで、十和田出身の写真家の方の作品が展示されています。



その他、館内外のスナップを載せようと思っていたら、掲載できる画像容量の限界になってしまいました。明日以降、またご紹介します。
とにもかくにも、ここが新たな観光名所、情報発信の拠点となることを願ってやみません。十和田湖はこれから紅葉シーズン最盛期。ぜひ足をお運びください。
【今日は何の日・光太郎 補遺】 10月9日
昭和22年(1947)の今日、花巻の松庵寺で、母・わかの二十三回忌法要を執り行いました。
松庵寺さんでは、智恵子や光雲の法要もやってもらっており、現在では4月2日の光太郎忌日に、花巻での連翹忌を開催しています。光太郎詩碑や歌碑も建っているお寺です。