やはり先月発売の雑誌から。 

山口百恵「赤いシリーズ」DVDマガジン vol.12

2014/08/12 講談社 定価1,514円+税
 
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'70年代に大人気だった、山口百恵さんと三浦友和さんによる「赤いシリーズ」。隔週火曜日発売で、全38巻、各巻に3話ずつ収録されたDVDがついているというものです。
 
この中で、やはり毎号「プレイバック 百恵の言葉」というコーナーがあり、当時のインタビューなどから百恵さんの言葉を紹介しています。この号のテーマは「愛読書」。昭和51年(1976)3月の『平凡パンチ』、同じ年4月の『週刊プレイボーイ』に載ったインタビューから、当時の百恵さんの愛読書を紹介しています。構成、文は中川右介さん。
 
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百恵さんが真っ先に挙げたのは、「智恵子抄」でした。
 
智恵子が狂っても死ぬまで愛した高村光太郎の愛に感動するのヨ。ああいう愛は、現代にはもうありませんネ。
 
私は智恵子のように深く愛されたいし愛したい。ただただそう願っているんです。
 
愛、愛というけれど、光太郎は口では愛を語らないけど、一歩さがったところで智恵子を見守っている。そんな愛ってステキ
 
やはり昭和51年(1976)刊行の『山口百恵の本 もう一つ百恵』(集英社)という本の中には、「詩情の世界 百恵の智恵子抄」という8ページの記事が載っています。
 
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百恵さんが犬吠埼、二本松と、「智恵子抄」ゆかりの地を歩くというもので、故・髙村規氏の写真が使われています。
 
この中では、こんな発言も。
 
私は中学1年の時、はじめて「智恵子抄」を手にし、その後、何度も何度も読み返し、胸を熱くさせてきました。
 
当時の智恵子は非社交的だったといわれています。私に似ていると思いませんか。
 
光太郎は智恵子のことをこういっています。「自分のつくったものを熱愛の目をもって見てくれるひとりの人があるという意識ほど美術家にとって力となるものはない」と。私には、とてもよくわかるんです。私の歌も結果的にはたくさんのファンのためのものとなることもあるでしょう。けれども歌う心はそのひとりの人に聞いてもらいたいだけで、すでにいっぱいなのだから……。
 
DVDマガジンの「プレイバック 百恵の言葉」を書かれた中川氏は、こうした百恵さんを「恐るべき17歳」と評しています。
 
それにしても、百恵・友和コンビでの「智恵子抄」というのも、見てみたかったと思います。
 
DVDマガジン、ネットで取り寄せることも可能ですし、大きめの書店なら、最新号でなくとも店頭に並んでいます。ぜひお買い求めを。
 
 
【今日は何の日・光太郎 補遺】 9月6日
 
昭和22年(1947)の今日、花巻郊外太田村の山小屋に、詩人の竹内てるよが訪ねてきました。
 
光太郎は戦前から戦中にかけ、何度も竹内の詩集の題字を揮毫していましたが、実際に会うのはこの時が初めてだったそうです。