福島は双葉郡川内村からの情報です。 
毎年恒例、天山祭り開催の時期となりました。このお祭りは、草野心平先生を偲ぶお祭で、今年で49回目となります。
詳細はまだ協議中のところもありますが、開催日が決定しましたのでご案内です。

日付 平成26年7月12日(土)
時間 午前11時30分~
場所 天山文庫前庭(雨天の場合はいわなの郷「体験交流館」)
主催 天山祭り実行委員会
問合せ 教育課生涯学習係(0240-38-3806)
 
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(昨年の様子)
 
当方、昨年初めて参加させていただきました。心平の曾孫に当たるメリーさんも参加され、大いに盛り上がりました。ただ、昨年は雨のため、本来の会場、天山文庫ではなく、いわなの郷体験交流館での開催でした。今年はどうなりますことやら……。
 
福島第一原発の事故による川内村をめぐる状況は、相変わらず厳しいものがあります。以下、今月の報道から。  

帰村宣言2年半 遠藤雄幸・福島県川内村長に聞く

◎村民に「戻る気持ち」促す

 福島第1原発事故で一時全村避難した福島県川内村が、2012年1月の「帰村宣言」から間もなく2年半を迎える。原発20キロ圏内にある村内の避難指示解除準備区域では4月下旬から最長3カ月の長期宿泊が可能となり、政府は7月末の解除を見込む。遠藤雄幸村長に現状と課題を聞いた。(聞き手は福島総局・横山浩之)

 -住民の帰還状況は。
 「村民約2800人のうち昨年10月までに52%に当たる1455人が帰村した。近く5月末時点のデータがまとまるが、帰村率は上がる見通しだ」
 「帰村宣言は村民の行動を何ら制約するものではない。村民と懇談を重ねる中、(皆に帰ろうと促すことが)どれだけ難しいか実感した。ただ、『帰らない』と決めた人にとっても古里は必要だ。川内村を消滅させるわけにはいかない」
 -長期宿泊の状況は。
 「対象者276人中、約40人が申請し、20人前後の人が自宅に泊まっている。昨年実施した特例宿泊と比べ増えており、20人という数が少ないとは思わない。帰還に当たり村民の不安が払拭(ふっしょく)されることが大前提だが、一日も早く避難指示を解除したいという思いはある」
 -帰村者を対象に1人当たり10万円の地域振興券の配布を始めた。
 「5月末で約220人が利用を申し込んだ。ガソリン代など帰村に伴う生活コストの増加を補い、『村に戻ろう』という気持ちを持ってもらうのが狙いだ」
 -原発事故から3年余。村民の気持ちに変化は生じているか。
 「先祖代々受け継いできた山、田、畑から切り離され、生きがいや誇りを失いつつあることが一番気掛かりだ。原発事故との闘いは村民の誇りを取り戻す闘いでもある」
 -国への要望は。
 「復興庁の役割は大事だが、大きな事業になると霞が関に直接陳情に出向かなければならず、震災前と変わっていない。もっと自治体の意向を尊重し、自由裁量の幅を広げてほしい」
(『河北新報』 2014年06月07日土曜日) 

川内村、「自宅で生活」5%…帰還へ不安根強く

 東京電力福島第一原発事故の避難指示の解除に向けて、4月から長期宿泊が可能になった福島県川内村東部の139世帯275人のうち、自宅を拠点に生活している住民は約5%にとどまっていることが、27日、同村の行政区長などへの取材で分かった。

 川内村の原発20キロ圏内の避難指示解除準備区域では4月26日から3か月、帰還準備のための長期宿泊が可能になった。

 村によると、長期宿泊の登録をしているのは、20世帯39人で、読売新聞が、三つの行政区の区長や住民に取材したところ、生活の基盤を仮設住宅など避難先から自宅に移しているのは8世帯15人だった。

 同村復興対策課は、理由について、国直轄の除染は終了しているものの、放射線と生活環境への不安が根強く、長い間住むことができずに傷んでしまった住宅の改修が進んでいないためとみている。
(『読売新聞』 2014年6月28日)
 
現地を訪れるだけでも立派な復興支援です。ぜひ足をお運び下さい。

 
【今日は何の日・光太郎 補遺】 6月30日002
 
昭和26年(1951)の今日、弘文堂からアテネ文庫の一冊として日夏耿之助編『近代日本詩集』が刊行されました。
 
「アテネ文庫」は昭和23年(1948)創刊。古本マニアの間で一種、神聖視されているシリーズで、全301冊を揃えるのに血眼になったという話を聞きます。何冊かは「幻」扱いだそうです。
 
『近代日本詩集』には光太郎詩「五月の土壌」(大正3年=1914)、「狂者の詩」(大正元年=1912)が収録されています。
 
ちなみに「狂者の詩」には「コカコオラもう一杯」という一節があり、日本におけるコーラに関する記述の最も早いものの一つだそうです。