東京日本橋の三井記念美術館さんで、光雲の木彫作品が展示される企画展が、今日から始まります。
超絶技巧!明治工芸の粋―村田コレクション一挙公開―
会期 : 2014年4月19日(土)~7月13日(日)
主催 : 三井記念美術館 朝日新聞社
協力 : 清水三年坂美術館
時間 : 10:00~17:00 金曜日は19:00まで
料金 : 一般1,300円 大学、高校生800円 中学生以下無料
近年、美術雑誌・テレビ番組などで頻繁に取り上げられるようになった明治の工芸。 中でも、超絶技巧による、精緻極まりない作品が注目を集めています。しかしながら、 それらの多くが海外輸出用の商品であったため、これまで日本国内でその全貌を目ににする機会は、ほとんどありませんでした。
本展では、村田理如(まさゆき)氏の収集による京都・清水三年坂美術館の所蔵品のうち、並河靖之(なみかわやすゆき)らの七宝、正阿弥勝義(しょうあみかつよし)らの金工、柴田是真(しばたぜしん)・白山松哉(しらやましょうさい)らの漆工、旭玉山(あさひぎょくざん)・安藤緑山(あんどうろくざん)らの牙彫をはじめ、驚くべき技巧がこらされた薩摩や印籠、近年海外から買い戻された刺繍絵画など、選りすぐりの約160点を初めて一堂に展観いたします。
質・量ともに世界一の呼び声が高い、村田コレクション秘蔵の名品が三井記念美術館に勢ぞろいします。



出品目録によれば、光雲の木彫作品が2点並びます。「法師狸」(制作年不詳)と「西王母」(昭和6年=1931)。
他にも七宝や金工、牙彫、自在置物などで、明治期を代表する名工の作品がずらっと並ぶようです。東京美術学校の関係で光雲や光太郎と縁のあった作家の作も含まれます。石川光明、海野勝珉など。
これはぜひ観なければ、と思います。
また、以下の通り関連イベントも開かれます。
トークイベント「日本美術応援団 明治工芸を応援する!」
出演: 井浦 新氏(俳優、クリエーター)、山下裕二氏(本展監修者、明治学院大学教授)
日時: 5月10日(土) 14:30~16:00
出演: 井浦 新氏(俳優、クリエーター)、山下裕二氏(本展監修者、明治学院大学教授)
日時: 5月10日(土) 14:30~16:00
対談 「村田コレクションの来し方、行く末」
出演: 村田理如氏(清水三年坂美術館館長)、山下裕二氏(本展監修者、明治学院大学教授)
日時: 6月7日(土) 14:00~15:30
出演: 村田理如氏(清水三年坂美術館館長)、山下裕二氏(本展監修者、明治学院大学教授)
日時: 6月7日(土) 14:00~15:30
NHKさんの「日曜美術館」でおなじみ、井浦新さんもご登場です。
さらにこの企画展、以下の日程で全国巡回です。
佐野美術館(静岡県三島市) 2014年10月4日(土)~12月23日(火・祝)
山口県立美術館(山口市) 2015年2月末~4月下旬
ぜひ足をお運び下さい。
【今日は何の日・光太郎 補遺】 4月19日
昭和56年(1981)の今日、山梨県北巨摩郡長坂町(現・北杜市)に、清春芸術村が開村しました。
「清春白樺美術館」を中核とする施設で、武者小路実篤、志賀直哉など『白樺』の同人が大正年間に建設しようとして、その夢を果たせなかった幻の「白樺美術館」を実現させようと作られたものです。
基本設計は建築家の谷口吉郎。「十和田湖畔の裸婦群像」台座や周辺の設計にも関わった人物です。
清春白樺美術館では、現在3点しか現存が確認されていない智恵子の油絵のうちの1点「樟」を所蔵しています。