東北の地方紙からごく最近の報道を三つご紹介します。
 
まずは福島。昨日のこのブログに書いたモンデン・モモさんの復興支援コンサートについて。 

本県支援へコンサート 「モンデンモモ」さんが歌声披露

 東日本大震災からの復興を後押しする「福モモ・復興支援コンサート」は16日、福島市で開かれ、二本松市にゆかりのあるシンガー・ソングライターのモンデンモモさんが美しい歌声を披露した。福島中央ロータリークラブ(RC、坂本和司会長)の主催。
 震災と原発事故で傷ついた心を癒してほしいと企画。モンデンモモさんは、花見山への思いを込めて作った「花見山伝説」などを歌い、会場からは大きな拍手が湧いていた。
 「智恵子抄」の朗読なども披露、美しい音楽が聴衆を元気づけた。
(2014年4月17日 福島民友トピックス)
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つづいては岩手・花巻から。
 
『岩手日日新聞』さんの記事で、先週のこのブログに書いた、花巻高村光太郎記念館の改修についてです。 

展示空間充実へ 高村光太郎記念館

 花巻市は、同市太田の高村光太郎記念館の改修説明会を15日夜に太田振興センターで開いた。詩人で彫刻家の高村光太郎(1883~1956年)が晩年を過ごした地域に建つ顕彰施設の充実を図る目的。参加者からは、宮沢賢治との関わりをはじめ、光太郎が暮らした周辺の自然環境を含めた整備に期待する声も寄せられ、市は2014年度に計画する改修事業や運営に生かしていく。

 説明会には、地元住民を中心に27人が参加。冒頭、財団法人高村記念会が運営していた高村記念館の老朽化などを踏まえ、光太郎が7年間過ごした小屋「高村山荘」の近くにあった旧花巻歴史民俗資料館を活用し、13年5月にプレオープンした経緯を説明後、現段階での展示設計案を提示した。

 それによると、想定する来場者を▽光太郎に初めて接する初心者▽有名な詩や彫刻を知る中間層▽光太郎や作品を深く知る上級者―の三つのタイプに分類。改修に際しては、中間層の来場促進を中心に、同時に上級者の満足感を満たせる展示空間を目指す。

 具体的には、現在の展示室に当たる入館してすぐのスペースを第1展示室として主に初級者向けにブロンズ像などを中心に展示。奥の収蔵庫は主に中間層・上級者向けに文芸や書画を中心に花巻や賢治との関わりなどテーマ別に六つほどのゾーンを設ける。さらに上級者が繰り返し来館するよう企画展示室と収蔵室も備える。

 展示スペースは現在からほぼ倍増する見込みで、代表的な彫刻作品「手」のレプリカに直接触れられるようにしたり、紹介映像を上映したりすることも検討している。また展示室内に休憩室を設けるほか、トイレも改修する。駐車場や屋外トイレも改修する計画。

 参加者からは、賢治との深い関わりや妻智恵子の紹介コーナーの充実、「休憩室で図書が閲覧できたら」「周辺に花を植えて散策できるように」といった提案、宮沢賢治記念館からの誘導や専門家の質問に対応できる学芸員の配置を求める声、「光太郎が生活した周囲の自然環境、あの場所で何をやり、後世に何を残したかを大事にしてほしい」といった意見もあった。

 細川祥生涯学習部長は「貴重な意見、参考になる考え方を聞くことができ、環境を含めた整備の大切さが分かった。今回の改修にとどまらず、将来につながる運営に生かしたい」と話した。

 市は、市民の意見を市生涯学習交流課で23日まで随時受け付け、設計に反映させる考え。収蔵庫など影響の少ない部分から着手し、冬場は休館にして本格的な工事を進める予定だ。
 
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最後に青森・十和田から。 

十和田湖観光遊覧船、営業再開 今年から1社体制

 十和田湖の観光遊覧船が16日、今シーズンの営業を始めた。昨年までは十和田観光電鉄(本社・青森県十和田市)と十和田湖観光汽船(同・青森市)の2社が運航していたが、十和田湖観光汽船が昨年12月に破産したことから、今年は十鉄1社での運航となる。
 遊覧船の運航再開は、十和田湖の春の観光シーズン幕開けでもある。この日は青森県や十和田市、秋田県小坂町、地元観光関係者など約40人が集まり、遊覧船「第三八甲田」の船上で運航開始セレモニーが行われた。
 十鉄の白石鉄右ェ門社長は「東日本大震災から3年が過ぎたが、十和田湖への観光客は戻ってきていない」とした上で、「今月20日には、休屋地区に環境省の新ビジターセンターがオープンするなど、国も整備に取り組んでいる。十和田神社の門前町を復活させようという地元有志の動きもある。みなさんの力を借りて、活性化していきたい」とあいさつ。細越満小坂町長も「十和田湖は全国一、美しい湖で、国が掲げる海外からの観光客誘致策の有力な場所だ。国、青森・秋田両県、十和田市、小坂町が一致して振興を図っていきたい」と話した。
 震災前まで十和田湖の遊覧船は毎年20万人前後の利用があったが、震災後は13~15万人と低迷し、観光汽船の破産にもつながった。白石社長は「採算ベースも考えると10万人は確保したい」と話し、今後は「湖上観月」や「湖上ビール」などのイベント船も企画する。
 一方、遊覧船を十和田湖を観光の柱とする十和田市は今年3月、観光汽船が休屋桟橋近くに所有していた遊覧船ターミナル(現在は閉鎖中)を5250万円で取得した。休屋地区の一等地にあり、「空き家のままでは十和田湖のイメージダウンになる」(小山田久・十和田市長)との判断からだ。
 市は、秋の紅葉シーズンを迎える9月末までには、観光案内や休憩スペース、高村光太郎など十和田湖ゆかりの著名人の展示コーナーを設置する予定。5~6千万円とも見込まれる改修費を6月議会に計上する。
 十和田湖遊覧船は休屋発着で御倉・中山半島をめぐる約50分の1コースのみ。小学生720円、中学生以上1440円。4月中は、午前9時45分から午後2時45分までの間の6便でスタート。5月からは1日15便となり、紅葉シーズンには最大17便まで増便される。昨年まであった子ノ口・休屋間は、団体の事前予約があった場合のみの臨時便となる。

2月のこのブログに書いた、遊覧船ターミナルを市が取得という内容も本決まりになったようです。
 
花巻の高村光太郎記念館、十和田の展示スペースともに、当方、企画の依頼を受けております。ご意見等ございましたらお聞かせ下さい。
 
こうしたプロジェクトを通じ、もっともっと東北が元気になっていってほしいものです。
 
 
【今日は何の日・光太郎 補遺】 4月18日000
 
平成21年(2009)の今日、映画「おっぱいバレー」が封切られました。
 
同年刊行された水野宗徳さんの同名の小説(泰文堂リンダブックス)が原作です。
 
綾瀬はるかさん演じる男子バレー部顧問の中学校教師が奮闘する物語。光太郎の「道程」が重要なモチーフとして使われています。
 
「僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る」――高村光太郎『道程』より 恩師から教えられた“道”。今度は私が、私の生徒達に伝えたい。
 
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