今週土曜日(4/19)、地上波テレビ東京系の「美の巨人たち」にて、カミーユ・クローデルがメインで扱われます。
美の巨人たち カミーユ・クローデル『ワルツ』
地上波テレビ東京系 2014年4月19日(土) 22時00分~22時30分
BSジャパン 2014年5月14日(水) 22時54分~23時24分
番組内容
今日の作品はカミーユ・クローデル作『ワルツ』。高さ45cm程のブロンズ像、男女がワルツを踊る姿は躍動感に溢れています。ところが、どこか危うく不安定。なぜ倒れそうな程に傾いているのか?師であり愛人であったロダンへの想い、そして苦悩…そこには彼女の葛藤と決意が込められていました。また作品誕生にまつわる偉大な音楽家とは?困難な時代を生きた女性彫刻家カミーユ、作品に込められた情愛、プライド、悲しみに迫ります。
ナレーター 小林薫
以前にも書きましたが、カミーユは、光太郎が敬愛していたロダンの弟子にして愛人です。
それなりに才能に恵まれていながら、偉大なる師の蔭で、「しょせんはロダンの猿真似」と酷評され、ロダンにも捨てられ、最期は精神病院で寂しく歿するという、何やら智恵子を彷彿とさせられる生涯でした。
今回扱われる「ワルツ」という作品も、そういう背景抜きには語れない作品のようです。地上波テレ東系が受信できない地域の方、BS放送で来月オンエアされます。ぜひご覧下さい。
もう一人、ロダンの弟子といえば、光太郎の親友だった荻原守衛(カミーユほど長い間、直接に指導を受けたわけではありませんが)。
来週火曜日(4/22)は守衛の命日・碌山忌です。信州安曇野の碌山美術館さんにて、碌山忌の集いが開かれます。
詳細は以下の通り。
碌山忌(104回忌)
2014年4月22日(火)
会場:碌山美術館(入場無料)
ミュージアムトーク 10時30分 14時30分
碌山忌コンサート(館庭) 13時30分~15時30分
墓参 16時~
研究発表会 17時~17時45分 杜江館2階
「イタリア・エジプト日記と旅スケッチの考察」同館学芸員・武井敏氏
「イタリア・エジプト日記と旅スケッチの考察」同館学芸員・武井敏氏
碌山を偲ぶ会 18時15分~ グズベリーハウス
碌山忌記念講演会 2014年4月27日(日) 13時30分~15時
「日本彫刻史上の橋本平八」 毛利伊知郎氏(三重県立美術館長) 杜江館2階
昨年の碌山忌は、何と雪でした。まさか今年は大丈夫だとは思いますが……。
【今日は何の日・光太郎 補遺】 4月16日
平成11年(1999)の今日、文化庁特別会議室において平成11年第4回文化財保護審議会が開催され、光雲の木彫「老猿」を重要文化財に指定する旨の答申がなされました。
この年は近代の作品の指定が多く、同時に指定されたのは、黒田清輝の油絵「湖畔」、土田麦僊の日本画「絹本著色湯女図」、同じく村上華岳で「絹本著色日高河清姫図」などでした。
そういえば、今年の2月に「美の巨人たち」で取り上げられた守衛の「女」(石膏原型)も昭和42年(1967)に重要文化財に指定されています。
いずれ光太郎の彫刻もそうした指定を受けて欲しいものです。