今朝のNHK総合さんで放映された「小さな旅 シリーズ山の歌 秋 ほら、空が近くに~福島県安達太良山~」。
いい番組でした。
光太郎・智恵子の話を枕に、澄み切った青い「ほんとの空」と、まさしく「錦秋」の安達太良山山腹の画像。こういう風景を見ると、つくづくこの国に生まれてよかったと思います。
そして、安達太良山を訪れたり、そこで働いたりしている人々の横顔。美しいだけでないこの国の現状が凝縮されていました。
沢登りが趣味だという男性。毎月、山を歩きながら放射線量を測定、ネットで公開しているそうです。
標高1400㍍付近の山小屋・くろがね小屋で働く会津の男性。長引く不況で職を失い、ハローワークを通して山小屋の仕事に就き、単身赴任中だそうです。
登山に訪れた初老の夫婦。福島第一原発のある大熊町から避難しているとのこと。
最後は、安達太良山で訓練中の地元・安達高校山岳部女子部員。最近の若者は本格的な登山など敬遠するのではないかと思っていましたが、二本松で生まれ育ち、毎日安達太良山を見上げ、6歳で初めて登った安達太良山の「ほんとの空」が心に残ったとのこと。そして、一昨年の震災。自宅も学校も除染対象となり、大変な思いをしたそうですが、「くじけずに、立ち向かう心を持ちたい。」ということで、今年入学した高校で、山岳部を選んだそうです。
それぞれの思いを胸に、「ほんとの空」の下に暮らし、そこを訪れる人々がいます。そうした人々に思いをはせて下さい。
今回の「小さな旅」、NHK総合、以下の日程で再放送されます。見逃した方、ご覧下さい。
11/23(土) 午前5:15~
11/21(木) 午前11:05~にも、一部地域で放映があります。
【今日は何の日・光太郎】 11月17日
昭和24年(1949)の今日、盛岡の岩手県立美術工芸学校で講演を行いました。