去る8/9(金)は、第22回女川光太郎祭でした。
一昨年の大震災で亡くなった方々への黙祷に始まり、前座で当方の記念講演。なぜ女川で光太郎祭が開かれているのか、その経緯をあらためてご紹介し、かように人々を魅了する光太郎の人間像を簡単にお話しさせていただきました。来年以降、連作詩「暗愚小伝」を元に、さらに深く光太郎の人間像について述べようと思っています。
その後、女川光太郎の会会長の須田様のごあいさつ。須田様は昨年の『朝日新聞』さんの全国版で大きく取り上げられました。
さらに光太郎遺影への献花、地元の方々による紀行文や詩の朗読と続きました。
朗読の際には、女川を愛するギタリスト・宮川菊佳氏が伴奏をして下さいました。皆さん、すばらしい朗読でした。
その後、高村光太郎記念会事務局長の北川太一先生による特別講演「(観自在こそ)-光太郎の底を貫く当方の信仰-」。当方もお手伝いをさせていただきました。長らくこの会の運営に携わってこられ、一昨年の津波で亡くなった貝(佐々木)廣さんの無私の精神に絡め、光太郎や高村家のバックボーンだった観音信仰についてのお話しでした。
さらにアトラクションで、やはり女川をこよなく愛するオペラ歌手・本宮寛子さんの歌。場所が場所なのでア・カペラですが、「この道」、そして「ある晴れた日に」。こういう手作り感が女川光太郎祭のいいところでもあります。
それにて閉会し、その後、きぼうの鐘商店街内の佐々木釣具店にて「貝さんを偲ぶ会」が行われました。東京から駆けつけた北川先生、先生の教え子の北斗会の皆さんもご満悦のご様子でした。
来年以降も女川光太郎祭は続きます。ぜひ足をお運び下さい。
【今日は何の日・光太郎】 8月11日
昭和28年(1953)の今日、『東京新聞』に水谷八重子主演の演劇「智恵子抄」の予告記事が載りました。