昨日は福島県二本松市、二本松市民交流センターにおいて行われた「智恵子講座’13」の第3回で、講師を務めて参りました。
 
今年度は年間テーマが「高村光太郎に影響を与えた人達」ということで、昨日の第3回で、当方が与えられたテーマが「岡倉天心と東京美術学校」でした。質疑応答を含め、2時間ほどしゃべって参りました。
 
岡倉天心は東京美術学校校長として、一介の町の仏師であった光雲を教員として取り立てたり、横山大観ら後進を育てたり、その運営に大きく貢献した人物です。
 
天心以外にも、光太郎在学前後の東京美術学校は多士済々。教員や学生で、名をなした人々がたくさんいます。アーネスト・フェロノサ、橋本雅邦、菱田春草、後藤貞行、石川光明、板谷波山、本山白雲、長沼守敬、黒田清輝、藤島武二、藤田嗣治、岡本一平……。もちろん、光雲、光太郎親子。美術家以外でも、森鷗外も専任外教員として教壇に立っていました。
 
昨日はノートパソコンとプロジェクタを持ち込み、それらの人々の作品などを紹介し、併せて美術学校在学中の光太郎についての概略を説明いたしました。はからずも、明治中期から末期の日本美術界の概要、という感じになりました。ただ、少し前にそういう発表はすまい、などと書いておきながら、スクリーンに映した画像頼みの内容になってしまったいたのではないかな、と反省しきりです。

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聴きに来てくださった方は、約30名。ありがたいことです。
 
「智恵子講座’13」は、以下の通り今年度、あと4回の開講です。1回ごとの申し込みも出来るそうですので、よろしくお願いいたします。連絡先は二本松市油井八軒町の熊谷さん 0243-23-6743です。
 
10/14 (月・祝)10:00~ 「ロダンと荻原碌山」 久慈伸一氏(福島県立美術館学芸員)
11/17(日) 10:00~ 「与謝野鉄幹と水野葉舟」 澤正宏氏(福島大名誉教授)
12/15(日) 10:00~ 「草野心平と宮沢賢治」 小野浩氏(いわき市くらしの伝承郷館長)
  〃     13:00~ 「高村光太郎を語るつどい」 閉講式 文集配布
 
【今日は何の日・光太郎】 6月17日

昭和62年(1987)の今日、光太郎に私淑した彫刻家・高田博厚が歿しました。