小学館発行の雑誌『サライ』7月号。昨日発売されまして、早速買ってきました。
 
今月29日から始まる千葉市美術館の企画展「生誕130年彫刻家高村光太郎展」の記事が6ページにわたり載っています。
 
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感心したのは「詩魂を以て木と青銅に生命を刻む」というコピーです。このライターさん、なかなかよく光太郎の精神を理解しています。
 
今後もこうした雑誌、あるいはTV等でもどんどん紹介していただきたいものです。また、いろいろな方のブログで「ぜひ行かなくちゃ」みたいな記述を見かけます。ありがたい限りです。
 
昨日、図録の最終原稿がメールで届きました。出品目録もついており、結局、光太郎作品は千葉では木彫15点、ブロンズ32点が並びます。その他に智恵子の紙絵が65点。光太郎素描や遺品、荻原守衛他周辺作家の作品も出品されます。
 
巡回で岡山井原の田中美術館、愛知碧南藤井達吉現代美術館も廻りますが、点数的には最初の千葉が最多です。以前のブログで井原と碧南には智恵子の紙絵が出ない、的なことを書いてしまったような気がしますが、井原で43点、碧南で26点出ることになりました。
 
この機会を是非お見逃しなく。
 

【今日は何の日・光太郎】 6月11日

明治45年(1912)の今日、雑誌『文章世界』に詩「青い葉が出ても」が掲載されました。
 
はなが咲いたよ000
はなが散つたよ
あま雲は駆けだし
蛙は穴からひよつこり飛び出す
やあれやあれ
はなが散つたよ
青い葉が出たよ
青い葉が出ても
とんまな人からは便りさへないよ
女だてらに青い葉が出ても
やあれ青い葉が出ても
ちよいと意地を張つたよね
 
今ひとつ何が言いたいのかよくわからない詩ですが、どうも智恵子の姿が見え隠れするような気がします。
 
智恵子には故郷・二本松での縁談が持ち上がったと光太郎に告げ(ブラフの可能性も出て来ました)、この1ヶ月後には「いやなんです/あなたのいつてしまふのが」で始まる有名な詩「人に」(原題「N――女史に」)を書いています。
 
ちなみに画像は我が家の紫陽花です。