先日、日暮里での野村朗氏のリサイタルに行った際、やはりご来場の『スケッチで訪ねる『智恵子抄』の旅』の著者、坂本富江様からご案内をいただきました。
日本女子大学校卒業後の智恵子が在籍した太平洋画会の後身、太平洋美術会の定期展です。
河北抄第109回 太平洋展
開催期間 2013年05月15日(水)~2013年05月27日(月)展示会場 六本木 国立新美術館 港区六本木7-22-2
巡回展 福岡・大阪・名古屋・神奈川・千葉
巡回展 福岡・大阪・名古屋・神奈川・千葉
坂本様の作品も展示されるとのこと。やはり智恵子をモチーフとした作品だそうです。
当方、来週、花巻に行きますので、その帰り道に寄ってみようかなと思っています。
【今日は何の日・光太郎】5月10日
明治33年(1900)の今日、上野公園竹の台五号館で始まった彫塑会第一回展覧会に、塑像「観月」を出品しました。
この「観月」、確認されているものとしては一番目か二番目に古い塑像です。残念ながら現存が確認できていません。
光太郎曰く、「坊さんが月を見上げて感慨に耽ってゐるところ」(「美術学校時代」 昭和17年)。
さらに同じ「美術学校時代」では、こうも述べています。
「彫刻をするについても非常に文学的に考へてゐたので」「それが当時の彫刻会では新しかつた。後にかういふことが間違つた新しい彫刻運動のもとになつたりした。」
要するに、謎めいた題名やいわくありげなポーズに頼る文学的な彫刻、ということです。後に光太郎はこういう方向性を否定し、彫刻には純粋に造形美のみを求めるようになっていきます。