3/28のブログで御紹介しました合唱曲「ほんとの空」。
今日、二本松の安達文化ホールで、この「ほんとの空」をはじめとする合唱による「東日本大震災復興支援コンサート ほほえみをあなたに」が開催されます。
3/28のブログにも書きましたとおり、CDと楽譜が日本童謡協会様から発行されていると知り、連絡を取ったのですが、既に完売。そこでダメもとで演奏してらっしゃる合唱団の多摩ファミリーシンガーズ様に問い合わせたところ、作曲者の髙山佳子(たま・みゆき)様ご本人と連絡が取れ、コピーですがCDと楽譜を速達で送ってくださいました。ありがたいことです。
早速聴いてみました。原発事故という重いモチーフでありながら、モール(短調)ではなくAドゥア(イ長調)の明るい響きです。児童合唱ということで、平易なメロディーながら、中間部でDドゥア(ニ長調)に転調、最後に元に戻ったり、ソリ(少人数のパート)やソロのオブリガートが入ったり、基本は二部ですが部分的に三部になったりと、非常に工夫されています。
明後日は光太郎の命日・連翹忌です。日比谷松本楼様で連翹忌の集いを開催いたしますが、ご許可がありましたのでその席上にて参会の皆様にも聴いていただきます。
以下、昨年の3.11に寄せて書かれた作曲者の髙山佳子(たま・みゆき)様の言葉です。
『ほんとの空』 ~3月11日に寄せて~
今、日本人が心の底から怒ってる事。思ってもいなかった核の恐怖におびやかされたこの数ヶ月。福島の詩人後藤基宗子さんから『空を切る』という詩が送られてきました。
福島にある、高村光太郎の「智恵子抄」で智恵子が「ほんとの空」と云った安達太良山、その美しい空が、忌まわしい放射能汚染におびやかされ、心の安まる日がないという。そこで『ほんとの空』というタイトルで福島の人々の思いを合唱曲にしました。
今年の3月11日、震災から一年目の日、府中の森劇場で、社団法人日本童謡協会の『子どものコーラス展』で児童合唱団多摩ファミリーシンガーズで初演されました。この曲は、ぜひ福島の、特に児童合唱団に歌ってほしいものです。
冬の磐梯山では長年スキーを楽しみ、猪苗代湖で白鳥と戯れ、秋は紅葉の五色沼、会津鶴が城、沼尻スキー場、など心を癒してくれる私にとって第二の故郷、福島に何か出来るならと、心をこめてこの曲を作りました。詩人の叫びを音にして皆様に届けたいと思っております。よろしくお願い致します。楽譜をおいりようの方はご連絡下さい。 2012.春
復興支援ソングというと、NHKさんの肝いりで出来た「花は咲く」が有名で、当方の所属する合唱団も持ち歌にしていますが、この「ほんとの空」も広まって欲しいものです。
【今日は何の日・光太郎】3月31日
大正15年(1926)の今日、光雲が長年勤めた東京美術学校を退職しました。