ブログ掲載に関し、こちらも正式発表を待っていましたが、先週発表されましたので御紹介します。
ほぼ今年いっぱい行われる3館巡回の企画展で、あと2館は西日本、中部日本なのですが、そちらの当該館からはまだ正式発表がないので、皮切りに当たるもののみ御紹介します。
期 日 : 平成25年6月29日(土)~8月18日(日)
会 場 : 千葉市美術館
時 間 : 10:00~18:00 金土は20:00まで
休 館 : 第一月曜日(7月1日、8月5日)
料 金 : 一般 1000円(800円) 大学生 700円(560円) 小・中学生、高校生無料
( )内団体料金
( )内団体料金
近代日本の彫刻家を代表する存在である高村光太郎(1883-1956)の生誕130周年の節目を迎えて開催される本展覧会では、彼の彫刻家としての原点ともいえる木彫作品を重視するとともに、彼が参照したロダン(1840-1917)をはじめとするヨーロッパの彫刻家、佐藤朝山(1888-1963)や藤川勇造(1883-1935)などの同時代の日本の彫刻家たちの作品と妻・智恵子(1886-38)が制作した紙絵を併せて展示することによって、光太郎の造形世界について再考を試みます。
(同館HPより)
今回の企画展の特色は、とにかく「彫刻家」としての光太郎にこだわること。したがって、今までの企画展でよく並べられていた著書や筆跡などの類は並びません。そのかわり、若き日の習作に始まり、現存する光太郎彫刻の
ほとんどすべてが並ぶ予定です。
特筆すべきは木彫の作品。これもほとんどが出品予定です。今までの企画展ではブロンズの作品は必ず出品されていましたが、木彫はあまり出品されませんでした。ブロンズは同じ原型から鋳造した同一のものがたくさんあるのに対し、木彫は一点のみということも理由ですし、「木」というある意味あえかな素材であり、また、施されている着色が経年による劣化で薄く成りつつあるという問題もあるためです。
同じ理由で、光太郎木彫を持っている美術館等も、常設展示では出していません。先日、北川太一先生との雑談の折、そういう話題になり、「ああいう木彫をじかに見て啓示を受ける若い人もいるだろうに、もったいないね」とおっしゃっていました。その通りだと思います。でも、保存という観点から見ればしょうがないのでしょう。
しかし、今回はほとんどの木彫が出品されます(残念ながら平成14年(2002)に七十余年ぶりに所在が確認された「栄螺(さざえ)」は出品されません)。図録もものすごいものができそうです(当方も一部を担当します)。
この機会にぜひ、光太郎彫刻の世界をご覧下さい。他の2館についても、正式発表があり次第、御紹介します。
【今日は何の日・光太郎】2月26日
大正12年(1923)の今日、帝国ホテルで開かれた「与謝野寛先生生誕50年記念晩餐会」に出席、発起人代表としてスピーチしました。
大正12年(1923)の今日、帝国ホテルで開かれた「与謝野寛先生生誕50年記念晩餐会」に出席、発起人代表としてスピーチしました。