光太郎と交流のあった岡山の詩人、永瀬清子に関する紀行の2回目です。
 
清子の生家を後にし、イベント「朗読会 永瀬清子の詩の世界~想像の詩人~」が行われる赤磐市くまやまふれあいセンターに着きました。
 
敷地内にはやはり清子の詩碑がありました。
 
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また、清子の詩に出てくる花々を集めた「詩006の庭」という花壇もありました。季節が季節ですので、ほとんど花は咲いていませんでしたが、唯一、紅梅だけが花を咲かせていました。
 
そういえば、昨日書き忘れましたが、この日、2月17日の清子の命日は「紅梅忌」と名付けられているそうです。
 
さて、会場内に入り、いよいよイベントの開幕です。
 
司会は山陽放送パーソナリティーの遠藤寛子さん。まずは地元の方々による清子作品の朗読、合唱でした。ステージ上の幔幕も、清子の詩にちなむ、地元の方々作成の「諸国の天女」。
 
続いて第10回永瀬清子賞表彰式。これは県内の小中学生が対象で、小学校低学年の部、同高学年の部、中学校の部に分かれ、今年は応募総数476点。そのうちの入賞者の表彰と、自作の詩の朗読がありました。
 
こういう地域密着の企画を織り込むというのも、大事なことだと思いました。連翹忌ではなかなかこのあたりが難しいところです。
 
休憩を挟んで、H氏賞を受賞されたことのある詩人の山本純子氏による講演。講演というより、朗読講座といった内容でした。
 
テキストには清子の詩、自作の詩、それから谷川俊太郎や草野心平などの詩が使われました。光太郎の詩が使われなかったのがちょっと残念でした。
  
イベントの始まる前と終わった後、いつもいろいろとご案内やら資料やらを送って下さる清子のご息女・井上奈緒様や、永瀬清子の里づくり推進委員会の白根直子様とお目にかかれたのも幸いでした。
 
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また、白根様の労作、『詩人 永010瀬清子の生涯』も手に入り、早速、帰りの新幹線車中で拝読しました。こちらには、昭和9年(1934)の第1回宮沢賢治友の会の写真も掲載されており、光太郎も映っています。
 
というわけで、なかなか有意義な岡山行きでした。
 
街をあげて、まあはっきり言えばあまり有名ではない詩人の顕彰活動をしっかりと地域密着で行っているという点に頭が下がりました。
 
ただ、一昨日のブログに書いたとおり、1泊2日の1日目が空振りだったのが痛かったのですが、今年中にまた別件で岡山に行く機会がありますので、その時にはついでにそちらに寄り、また収穫を得たいと思っております。
 
【今日は何の日・光太郎】2月19日

昭和38年(1963)の今日、講談社から『日本文学全集40 高村光太郎・宮澤賢治集』が刊行されました。