小沢昭一さんの訃報が報じられました。また一人、昭和の名優が逝ってしまいました……。
小沢さんといえば、俳優としての活動以外にも、歌の方面でも活躍なさいました。
当方、小沢さんのCDを1枚持っています。
「昭一爺さんの唄う 童謡・唱歌」 平成20年 日本コロムビア 定価2,000円
昔なつかしの童謡、唱歌23曲が収録されており、その中に、光太郎作詞、飯田信夫作曲の「歩くうた」が収められています(もちろん小沢さんの歌で)。この歌が作られたのは昭和15年(1940)、オリジナルのレコードとしては「侍ニツポン」「隣組」なども歌った徳山璉(たまき)によるものなどがビクターから発売され、ヒットしました。
また、曲と曲の合間には、小沢さんの語りによるそれぞれの曲の解説など。「歩くうた」に関しては「しつこい歌」とおっしゃっています。たしかに、全部で4番まであり、その中で「あるけ」という単語がなんと48回も出てきます。
しつこさに辟易したわけでもないのでしょうが、このCDでは1,2番のみが歌われています。
光太郎自身、しつこさに辟易したわけでもないのでしょうが、後に詩集『をぢさんの詩』に収録した際、歌としての3番をカットしています。
何はともあれ、小沢さんのご冥福をお祈り申し上げます。