当方が編集、刊行しております冊子、『光太郎資料』の第38集。連翹忌の名簿に名前のある方、全国の光太郎智恵子光雲に関係しそうな文学館、美術館、図書館等への発送を完了しました。
9/5のブログでも御紹介しましたが、元々は北川太一先生が、昭和35年(1960)から平成5年(1993)にかけ、不定期で刊行されていたもので、その名跡をお譲り頂き、当方が編集、刊行しております。題字は北川先生の時代のものをスキャンして使っています。

刊行といっても、殆ど手作業です。原稿の作成はパソコン(北川先生の時代はワープロが導入された最後の頃を除き、鉄筆にガリ版だったので、雲泥の差だとは思いますが)。印刷は4月に刊行した第37集はパソコンのプリンタでプリントアウトしましたが、インクの消費量とそれに要する時間が膨大で、今回は印刷のみ地元の印刷業者に頼みました。丁合(ちょうあい…… 印刷された用紙を一冊になるようページ順に集める作業)と綴じ込みは自宅での手作業です。したがって、乱丁、落丁があるかも知れません。不良品はお取り替えいたします。
大正末から昭和初年、草野心平が刊行し光太郎も時々寄稿した伝説の詩誌『銅鑼』などもガリ版刷りでした。また、昭和37年、光太郎の七回忌に合わせてやはり草野心平が刊行した光太郎詩集『猛獣篇』もガリ版刷り(草野の覚書によれば逆に丁合や製本は業者に頼んだようですが)。光太郎に関しては豪華な製本よりこうした手作業が伝統です。
内容的には以下の通りです。
「光太郎遺珠」から
別に高村光太郎研究会刊行の『高村光太郎研究』に年1回連載させていただいている「光太郎遺珠」。『高村光太郎全集』補遺作品集ですが、見つかったものから順にどんどん採録しているので内容的にはバラバラです。そこで、テーマや関連事項ごとに分類、再構築し、画像や関連資料を交え、紹介するものです。今回は「新詩社・『スバル』・パンの会・そして『白樺』」と題し、後々まで続いたそれらに関わった人々-与謝野夫妻、水野葉舟、伊上凡骨、木村荘太、森鷗外、武者小路実篤、木下利玄他-に関わるものを集めました。
別に高村光太郎研究会刊行の『高村光太郎研究』に年1回連載させていただいている「光太郎遺珠」。『高村光太郎全集』補遺作品集ですが、見つかったものから順にどんどん採録しているので内容的にはバラバラです。そこで、テーマや関連事項ごとに分類、再構築し、画像や関連資料を交え、紹介するものです。今回は「新詩社・『スバル』・パンの会・そして『白樺』」と題し、後々まで続いたそれらに関わった人々-与謝野夫妻、水野葉舟、伊上凡骨、木村荘太、森鷗外、武者小路実篤、木下利玄他-に関わるものを集めました。
光太郎回想・訪問記
同時代の人の眼から見た光太郎、ということで集成しようと思っています。今回はパンの会の頃の光太郎が登場する木村荘太の自伝的小説「魔の宴」から。
同時代の人の眼から見た光太郎、ということで集成しようと思っています。今回はパンの会の頃の光太郎が登場する木村荘太の自伝的小説「魔の宴」から。
光雲談話筆記集成
大正から昭和初期にかけ、光太郎の父、光雲がさまざまな書籍、新聞等に幕末から明治初年の懐古談を発表しています。それらも集成していこうと考えています。今回は『漫談 江戸は過ぎる』(昭和4年 萬里閣書房)より「歳の市の話」。
大正から昭和初期にかけ、光太郎の父、光雲がさまざまな書籍、新聞等に幕末から明治初年の懐古談を発表しています。それらも集成していこうと考えています。今回は『漫談 江戸は過ぎる』(昭和4年 萬里閣書房)より「歳の市の話」。
昔の絵葉書で巡る光太郎紀行
光太郎関連の資料を収集する中で、光太郎や智恵子、光雲ゆかりの地の古い絵葉書が少なからず手に入っています。それらの画像と共に、その地の概要、光太郎や智恵子・光雲との関わりなどを紹介していきます。今回は十和田湖とその周辺。ただ、失敗したな、と思ったのですが、十和田湖周辺は昔の絵葉書と現在で、あまり変わっていないようです。
光太郎関連の資料を収集する中で、光太郎や智恵子、光雲ゆかりの地の古い絵葉書が少なからず手に入っています。それらの画像と共に、その地の概要、光太郎や智恵子・光雲との関わりなどを紹介していきます。今回は十和田湖とその周辺。ただ、失敗したな、と思ったのですが、十和田湖周辺は昔の絵葉書と現在で、あまり変わっていないようです。
音楽・レコードに見る光太郎
光太郎が歌曲として作詞した詩、光太郎の詩に曲を付けた楽曲、光太郎・智恵子を題材とした音楽などを紹介します。第37集と今回で、光太郎作詞、飯田信夫作曲の国民歌謡「歩くうた」(昭和16年=1941)を取り上げました。DTMソフトで入力した楽譜も掲載しています。
光太郎が歌曲として作詞した詩、光太郎の詩に曲を付けた楽曲、光太郎・智恵子を題材とした音楽などを紹介します。第37集と今回で、光太郎作詞、飯田信夫作曲の国民歌謡「歩くうた」(昭和16年=1941)を取り上げました。DTMソフトで入力した楽譜も掲載しています。
高村光太郎初出索引(二)
光太郎の文筆作品、装幀、絵画、題字等について、初出(と思われる)掲載誌を五十音順にソートし、索引の形にしました。第37集であ行、今回はか行。
光太郎の文筆作品、装幀、絵画、題字等について、初出(と思われる)掲載誌を五十音順にソートし、索引の形にしました。第37集であ行、今回はか行。
手許にまだ残部があります。欲しいという方はご連絡ください。送料のみ(クロネコメール便で80円)頂く形でお分けいたします。
追記 クロネコメール便はサービス終了、クロネコDM便に移行し、送料160円となりました。
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