8/25のブログで紹介した高島屋横浜店さんにおいて開催中の「東と西の出会い 生誕125年 バーナード・リーチ展」に行って参りました。
図録(\2,000)
当方、リーチの作品をまとめて観たのは初めてで、感動しました。素朴な作品が多いのですが、それが稚拙とか凡庸というわけではなく、温かみやしっかりと個性を感じさせるものでした。
ゴテゴテした装飾過剰に陥らず、外連味(けれんみ)や奇をてらうといったこともなく、「用の美」の精神が具現されていると感じました。光太郎も「用の美」の重要性をよく説いていました。ただし、光太郎の場合、戦時中の戦闘機などの機能美にそれを見ていたこともあるのですが……。
逆に、奇抜といえば奇抜なアイディア-たとえばアルファベットや数字を絵付けする-も秀逸だと思いました。それが違和感なく調和しており、しかし日本の陶芸家がこれをやると外連味と感じられるのかも知れません。
平日にもかかわらず会場はにぎわっていました。NHKさんの「日曜美術館」で取り上げられた影響もあるかも知れません。「これ、テレビでやってた作品だね」などと話しながら見ている老夫婦もいらっしゃいました。当方もテレビで得た知識が理解や鑑賞の手助けになりました。
にぎわっていたのはテレビの影響だけではないでしょう。もちろん、横浜という大都市だということもあります。しかし、美しいものを見たい、という欲求があるからこそ人が集まるのでしょう。そういう欲求が持てるのも人間の特権の一つだと思います。
忙しさに追われて日々を送っている皆さん、たまには美術館に足を運びませんか?
リーチ展、以下の日程になっています。
横浜・高島屋横浜店:9月19日~10月1日
大阪・高島屋大阪店:10月10日~10月22日
京都・高島屋京都店:10月31日~11月11日