女川とも関連が深い、仙道作三氏作曲のオペラ「智恵子抄」について紹介します。
 
監修を北川太一先生が務め、台本は作家の山本鉱太郎氏。楽譜の「監修者の言葉」に書かれた北川先生の言によれば、このお三方で、果てしない討論をくり返し、生まれたものだということです。
 
初演は平成元年(1989)10月6日、赤坂の草月ホールでした。光太郎役は高橋啓三氏、智恵子役は本宮寛子氏。オペラとしては破格の登場人物二人だけという設定です。2幕7場、約1時間半の大作です。

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楽譜は平成3年(1991)10月に刊行されています。

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同じ平成3年(1991)10月には詩碑竣工記念という事で、女川町生涯教育センターで開催された「オペラ智恵子抄鑑賞会」でも上演されました。光太郎役は佐藤光政氏、智恵子役はやはり本宮寛子氏。
 
本宮寛子氏はこの辺りが機縁で、連翹忌の常連となって下さいました。今年5月の花巻光太郎祭で、ご一緒させていただいたのはこのブログでも書きました。
 
その後、何度か公演を重ね、平成18年(2006)10月14日には、日暮里サニーホールでの「光太郎・智恵子フォーラム」の一環として上演。この時は光太郎役が佐藤光政氏、智恵子役は津山恵氏でした。
 
また、昨年5月28日には、群馬県立土屋文明記念文学館で開催された企画展「『智恵子抄』という詩集」の関連行事の一つとして上演されました。光太郎役に江原実氏、智恵子役に山口佳子氏という配役でした。
 
今年五月から始めたこのブログでも、リアルタイムで渡辺えりさんの演劇、荒井真澄さんと齋藤卓子さんの朗読などの公演の情報をお伝えしました。やはりドラマチックな光太郎・智恵子の世界ということで、色々な分野の表現者の方々が表現意欲をそそられるのでしょう。
 
今後ももっともっと色々な方が、もっともっと色々な分野で光太郎・智恵子の世界を表現してほしいものです。