作品自体はのちに光太郎の詩集や散文集に収められたり、手許に原稿が残っていたりして、こういうものだ、とわかっているのに、それがまず最初にどういった書物にどんな形で発表されたかがわかっていない、ということです。
中には書き下ろしということもあると思われますが、時期的に見てそうではないだろうというものがほとんどで、こういったものの初出掲載誌をつきとめるということにも取り組んでいます。
そこで、今回もお願いですが、以下の作品について、「××という雑誌に発表されたはずだ」「自分が持っている○○という新聞に載っている」といった情報があれば御教示いただきたく存じます。
まずは詩です。
小娘 大6
(奇麗にお化粧した) 大6
序曲 大9/2/9『自選日本現代名詩集』?
(詩歌の城に) 大12
象の銀行 大15/2/7作
秋を待つ 大15/9/27作 『群像』? 『地上楽園』第3巻第10号(S3)に『群像』より転載の記述
大きな嚔 大15/11/20作
二つの世界 昭2/3/12作
不平な人に 〃
あけぼの 〃
煩瑣派 総題「エピグラム」昭2/4/15作
卑近美派 〃
(うやうやしいのは) 総題「偶作」昭3/5/12作
(御岳山の行者は) 〃
或る日 昭3/9/28作 昭4/2『現代文芸』6巻2号? 素人社?
触知 昭3/11/14作
存在 昭3/11/30作
或る筆記通話 昭4/9/7作
非ユークリッド的 昭4/9/27作
秋が来たんだ 昭4/10/7作
春の一年生 昭5/5/2作 冨山房教科書?
レオン ドウベル 昭6/12/12作
潮を吹く鯨 昭13/4/8 『グラフィック』? 創美社?
米のめしの歌 昭14/1/6作
上海陸戦隊をおもふ 昭14/6/26作 『我が家』?
五月のうた 昭15/4/1作
雷電の夜 昭15/6/27作
帝都初空襲 昭17/4/20作
粛然たる天兵 昭18/10/7作 『満州良男』?
全学徒起つ 昭18/10/24作 『立教大学新聞』?
海上日出 昭18/12/14作 『海の村』?
古代の如く 昭19/5/10作 『壁詩』?
新春に面す 昭19/12/19 『農業新聞』?
皇国骨髄の臣 昭20/1/2 『陸軍画報』(2015/2追記 掲載誌入手できました)
おほぞらのうた 昭20/2/22作 『富士』?
試金石 昭22/11/22作 『週刊朝日』?
クチバミ 昭25/6/5作
(奇麗にお化粧した) 大6
序曲 大9/2/9『自選日本現代名詩集』?
(詩歌の城に) 大12
象の銀行 大15/2/7作
秋を待つ 大15/9/27作 『群像』? 『地上楽園』第3巻第10号(S3)に『群像』より転載の記述
大きな嚔 大15/11/20作
二つの世界 昭2/3/12作
不平な人に 〃
あけぼの 〃
煩瑣派 総題「エピグラム」昭2/4/15作
卑近美派 〃
(うやうやしいのは) 総題「偶作」昭3/5/12作
(御岳山の行者は) 〃
或る日 昭3/9/28作 昭4/2『現代文芸』6巻2号? 素人社?
触知 昭3/11/14作
存在 昭3/11/30作
或る筆記通話 昭4/9/7作
非ユークリッド的 昭4/9/27作
秋が来たんだ 昭4/10/7作
春の一年生 昭5/5/2作 冨山房教科書?
レオン ドウベル 昭6/12/12作
潮を吹く鯨 昭13/4/8 『グラフィック』? 創美社?
米のめしの歌 昭14/1/6作
上海陸戦隊をおもふ 昭14/6/26作 『我が家』?
五月のうた 昭15/4/1作
雷電の夜 昭15/6/27作
帝都初空襲 昭17/4/20作
粛然たる天兵 昭18/10/7作 『満州良男』?
全学徒起つ 昭18/10/24作 『立教大学新聞』?
海上日出 昭18/12/14作 『海の村』?
古代の如く 昭19/5/10作 『壁詩』?
新春に面す 昭19/12/19 『農業新聞』?
皇国骨髄の臣 昭20/1/2 『陸軍画報』(2015/2追記 掲載誌入手できました)
おほぞらのうた 昭20/2/22作 『富士』?
試金石 昭22/11/22作 『週刊朝日』?
クチバミ 昭25/6/5作
つづいて散文です。
家 大10/5作
追憶-山村暮鳥- 大13/12 新聞『いはらき』?
八十島稔詩集『紅い羅針盤』 昭2作?
揺籃の歌 昭11/8/26作
戦時の文化 昭16/12/13
美術立国 昭21/8/9作 メモ「盛岡美術連盟へ」
五十沢二郎著「歴史教室」推薦文 昭22/3/10作
展覧会に寄する言葉 昭23/10/27作 『新岩手日報』?
信親と鳴瀧 昭25/8/26作 『智恵子抄その後』?
十二月十五日 昭25/12/16作 『いわてじん』?
美ならざるなし 昭26,7頃
教材社「児童の図画工作」推薦文 昭27/10/4作
工房にて 昭27/12/17作 メモ「共同通信社へ」
追憶-山村暮鳥- 大13/12 新聞『いはらき』?
八十島稔詩集『紅い羅針盤』 昭2作?
揺籃の歌 昭11/8/26作
戦時の文化 昭16/12/13
美術立国 昭21/8/9作 メモ「盛岡美術連盟へ」
五十沢二郎著「歴史教室」推薦文 昭22/3/10作
展覧会に寄する言葉 昭23/10/27作 『新岩手日報』?
信親と鳴瀧 昭25/8/26作 『智恵子抄その後』?
十二月十五日 昭25/12/16作 『いわてじん』?
美ならざるなし 昭26,7頃
教材社「児童の図画工作」推薦文 昭27/10/4作
工房にて 昭27/12/17作 メモ「共同通信社へ」
「小娘」「象の銀行」などは光太郎の詩の中でもかなりメジャーなものなのですが、最初にどこに発表されたのか、未だに不明です。他にもかなり多いのですが、これでも『全集』完結後の「光太郎遺珠」の中で、『全集』の段階で不明・不詳だった初出掲載誌の情報が詩、散文併せて20篇あまり判明したことを報告しています。
光太郎はいわゆる商業資本の総合雑誌などにもそれなりに寄稿していますが、地方で発行された同人誌的なものや、まったく畑違いの雑誌などにも寄稿することが多く、なかなか全貌がつかめません。
「これがわかったからどうなんだ」と言われると身も蓋もありませんが、人脈的にこういうところにつながっていたんだとか、こういう雑誌に発表されたからこういう内容なんだ、というようなことがわかり、それはそれで重要なことだと思います。
というわけで、「××という雑誌に発表されたはずだ」「自分が持っている○○という雑誌に載っている」といった情報があれば御教示いただきたく存じます。