このところ、紹介すべき事項等が多く、2週間ほど前の報道ですが……。
長野県の地方紙、『信濃毎日新聞』さん。
長野県の地方紙、『信濃毎日新聞』さん。
小説「安曇野」を大河ドラマに 実現の道探る 安曇野市長が懇談
安曇野市の太田寛市長は17日、同市出身の作家臼井吉見(1905~87年)の小説「安曇野」のNHK大河ドラマ化を目指し、小説にゆかりのある関係者らと市内で懇談した。小説に登場する彫刻家、荻原碌山(ろくざん)(守衛(もりえ))の作品を展示する碌山美術館の関係者や臼井の親族ら8人が出席。姉妹都市や県外のゆかりの地と連携したPR活動、教育現場への話題提供などの提案があった。
小説は明治から昭和にかけて活躍した荻原や、新宿中村屋を創業した相馬愛蔵・黒光夫妻らの群像を描く。懇談会で、市の担当者が黒光を主人公とする案などを説明。出席者からは「戦争を含め、先達がどうやって時代をつくってきたのか伝えることは大切だ」といった意見が出た。
市は今後、登場人物ゆかりの場所を紹介するパンフレットを作る方針。太田市長は「(関連施設の)来館者を増やす方策も進めたい」とした。
同じ件で、松本平地区をカバーする『市民タイムス』さん。
第二部では、相馬夫妻の援助を受けていた碌山荻原守衛も主要登場人物として描かれ、それに伴って守衛の親友だった光太郎も登場します。その他、太平洋画会での智恵子の師・中村不折や中村彝など、中村屋サロンに集まった芸術家たち、それから相馬夫妻は社会運動にも関わっていましたから、幸徳秋水、大杉栄・伊藤野枝夫妻ら、さらに戦時中の部分には臼井自身も登場します。
大河ドラマ化が実現すれば、必然的に光太郎も登場することとなるでしょうから、ありがたいかぎりです。ただし、ハードルは高いものと思われます。全国で似たような運動は少なからず起こっているでしょうから。
当方自宅兼事務所のある千葉県香取市でも、地元の偉人・伊能忠敬を主人公にした大河ドラマを、という気運が盛り上がったことがあります。結局、尻すぼみになってしまいましたが、逆にそれを題材にした映画「大河への道」が中井貴一さん主演で制作され、今年、公開されて話題になりました。
その反面、追い風も吹いているかなという気もします。かつての大河ドラマでは、近現代物はほとんど作られませんでしたが、近年は「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」「青天を衝け」など、近現代を扱った作品も数年おきに作られるようになってきましたので。
テレビついでにもう1件、放映情報です。
番組史上最長270km旅!秋田&青森縦断!田沢湖・十和田湖を巡りめざすは世界遺産!千原ジュニアと俳優・勝村政信が立ちはだかる奥羽山脈と八甲田山に挑む!ゴールなるか?
一昨年の同じ番組で、ジュニアさんとゲストの古舘伊知郎さんが青森県深浦町から八戸市の葦毛崎までを旅されました。その際には秋田の小坂町から十和田湖畔を通って太平洋側に抜けて行かれたのですが、十和田湖はほぼスルー(笑)。今回はどうなりますことやら。
ぜひご覧下さい……とも言えないところですが(笑)。
【折々のことば・光太郎】
又ヒドラジツドをのみ始める、
「ヒドラジツド」は、イソニコチン酸ヒドラジッド。抗結核薬の一つで、この2年ほど前から一般に処方されるようになりました。翌年くらいには、ヒドラジッド、ストレプトマイシン、パスの3剤を併用することで結核の死亡率を劇的に下げる手法が用いられるようになりましたが、光太郎に対しては既に時遅しだったようです。
ちなみに当方も、肺を冒されるには至りませんでしたが、幼少時、結核の強陽性で、ヒドラジッドを服用し続けていた時期がありました。
同じ件で、松本平地区をカバーする『市民タイムス』さん。
『安曇野』大河ドラマに 安曇野市長と懇談の中村屋社長「市に協力」
安曇野市堀金出身の臼井吉見(1905~1987)の小説『安曇野』を原作とした大河ドラマ実現を目指す太田寛市長は30日、最初の取り組みとして中村屋(東京都新宿区)の島田裕之社長らと都内で懇談した。中村屋を創業した相馬愛蔵(1870~1954)と黒光(1876~1955)の夫婦は『安曇野』の主要な登場人物で、島田社長は市に協力する考えを示した。
新宿中村屋ビルでの懇談で、太田市長は「1、2年でできることではない。地道な活動を続けていきたい」と出席者に呼び掛けた。島田社長は「壮大なロマンのある話。可能な限りお手伝いさせていただければ」と応じた。
中村屋側からは、愛蔵と黒光が夫婦で役割分担をしながら経営したことを踏まえて「女性の社会参画や経営参画といったアプローチができるのでは」といった提案があった。
懇談には、愛蔵と黒光の長女をモデルに作品制作をした洋画家の中村彝(1887~1924)の記念館や新宿中村屋のロゴを手掛けた書家で洋画家の中村不折(1866~1943)に関係する博物館の担当者も出席して意見を交わした。
『安曇野』は臼井が約10年かけて完結した原稿用紙約5600枚に及ぶ大作だ。市は安曇野のPRに加え、郷土愛を育むためにも大河ドラマ化を目指している。市は趣旨を書いたパンフレット作成などを検討している。太田市長は「実現には10年はかかる」と話した上で、「安曇野という言葉を広めたのは臼井吉見の『安曇野』だと思っている。皆さん協力していただけるということで力を得た」と先を見据えていた。
小説『安曇野』は、現在の安曇野市出身の臼井吉見が、昭和40年(1965)から同49年(1974)にかけて刊行した全5巻の小説です。同郷で、新宿中村屋さんの創業者、相馬愛蔵・黒光夫妻を軸に、明治30年代から戦後までを描く大河小説です。臼井は、光太郎が昭和21年(1946)から翌年にかけて執筆した連作詩「暗愚小伝」を、雑誌『展望』に掲載した編集者でもありました。第二部では、相馬夫妻の援助を受けていた碌山荻原守衛も主要登場人物として描かれ、それに伴って守衛の親友だった光太郎も登場します。その他、太平洋画会での智恵子の師・中村不折や中村彝など、中村屋サロンに集まった芸術家たち、それから相馬夫妻は社会運動にも関わっていましたから、幸徳秋水、大杉栄・伊藤野枝夫妻ら、さらに戦時中の部分には臼井自身も登場します。
大河ドラマ化が実現すれば、必然的に光太郎も登場することとなるでしょうから、ありがたいかぎりです。ただし、ハードルは高いものと思われます。全国で似たような運動は少なからず起こっているでしょうから。
当方自宅兼事務所のある千葉県香取市でも、地元の偉人・伊能忠敬を主人公にした大河ドラマを、という気運が盛り上がったことがあります。結局、尻すぼみになってしまいましたが、逆にそれを題材にした映画「大河への道」が中井貴一さん主演で制作され、今年、公開されて話題になりました。
その反面、追い風も吹いているかなという気もします。かつての大河ドラマでは、近現代物はほとんど作られませんでしたが、近年は「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」「青天を衝け」など、近現代を扱った作品も数年おきに作られるようになってきましたので。
テレビついでにもう1件、放映情報です。
土曜スペシャル 千原ジュニアのタクシー乗り継ぎ旅12 秋田〜青森・世界遺産
地上波テレビ東京 2022年11月5日(土) 18:30~20:54番組史上最長270km旅!秋田&青森縦断!田沢湖・十和田湖を巡りめざすは世界遺産!千原ジュニアと俳優・勝村政信が立ちはだかる奥羽山脈と八甲田山に挑む!ゴールなるか?
「すみません、タクシーを呼んでもらえませんか?」
千原ジュニアがゲストの俳優勝村政信さんとタクシーを乗り継いで秋田県の大仙市から青森県の三内丸山遺跡を目指す!今回のチェックポイントは…▼秋田県「田沢湖畔の御座石神社」▼青森県「十和田湖畔の十和田神社」を巡りゴールを目指します! 道中には魅力あふれる立ち寄りスポットも!
秋田名物・稲庭うどんに比内地鶏の焼き鳥、十和田名物ヒメマス料理など紅葉の季節に巡りたいグルメも!旅気分を満喫も、やはり予測不能な「タクシー乗り継ぎ旅」は今回も「お名前ボーナス」「お言葉チャレンジ」に翻弄され一喜一憂! 秋田・青森の温かい人たちに助けられ、果たして秋の東北を巡りながら制限時間までにゴールすることができるのか!?
出演者 千原ジュニア 勝村政信
光太郎生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」の立つ、青森十和田湖、しかも「乙女の像」すぐ近くの十和田神社さんがチェックポイントの一つ。一昨年の同じ番組で、ジュニアさんとゲストの古舘伊知郎さんが青森県深浦町から八戸市の葦毛崎までを旅されました。その際には秋田の小坂町から十和田湖畔を通って太平洋側に抜けて行かれたのですが、十和田湖はほぼスルー(笑)。今回はどうなりますことやら。
ぜひご覧下さい……とも言えないところですが(笑)。
【折々のことば・光太郎】
又ヒドラジツドをのみ始める、
昭和29年(1954)9月11日の日記より 光太郎72歳
「ヒドラジツド」は、イソニコチン酸ヒドラジッド。抗結核薬の一つで、この2年ほど前から一般に処方されるようになりました。翌年くらいには、ヒドラジッド、ストレプトマイシン、パスの3剤を併用することで結核の死亡率を劇的に下げる手法が用いられるようになりましたが、光太郎に対しては既に時遅しだったようです。
ちなみに当方も、肺を冒されるには至りませんでしたが、幼少時、結核の強陽性で、ヒドラジッドを服用し続けていた時期がありました。