久々に新刊紹介、特に何もなければ3日間続けます。
まず、コミック。半年経っていまして、新刊というには遅くなりましたが、最近、その存在を知ったもので……。
まず、コミック。半年経っていまして、新刊というには遅くなりましたが、最近、その存在を知ったもので……。
花は咲く、修羅の如く 1
2022年1月24日 原作 武田綾乃 漫画 むっしゅ 集英社 定価630円+税人口六百人の小さな島に住む少女・花奈(はな)は、島の子どもたちに向けて朗読会を行うほど朗読が好きだった。花奈の“読み”に人を惹きつける力を感じた瑞希は、自身が部長を務める放送部への入部を誘う――。朗読の技術を学ぶことはもちろん、普通の学校生活も花奈にとっては未体験なことだらけ。放送部のメンバーたちと様々な“はじめて”を経験し、少しずつだけど前に進んでいく。
入部のきっかけは、先輩・瑞希の強引な勧誘もありましたが、校内放送で流れた瑞希の朗読を聞いたことでした。花奈たちの通う高校では、放送部員が教員から頼まれた校内放送を担当する、という設定で、問題の放送では新入生への校長先生からのメッセージ。光太郎詩の代表作の一つ「道程」(大正3年=1914)が朗読されました。
入部はしたものの、先輩や他の新入部員はNHK杯全国高校放送コンテストでの入賞を目指すという目的意識が明確ですが、花奈は単純に朗読が好きというだけで、他人と競うことに疑問を感じています。今後、それがどう変わっていくのか、というところですが。
題名に「修羅の如く」とありますが、花奈は宮沢賢治ファンという設定です。1巻だけでも「春と修羅」「やまなし」「銀河鉄道の夜」などの賢治作品がモチーフとして使われています。
その他、漱石作品も、「こころ」「夢十夜」など。
こりゃ、2巻目(5月に出ています)以降も買わなきゃならんかな、という感じです(笑)。
皆様もぜひどうぞ。
【折々のことば・光太郎】
晴 くもり (ヒゲソリ) 部屋かたづけ、明日の支度、
3日後に開催される、生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」除幕式のため、翌日には青森に向けて出発、そのための支度です。
『響け!ユーフォニアム』の武田綾乃が表現する高校生の心の成長を、新鋭作家むっしゅが繊細な筆致で描く青春ストーリー!
雑誌『ウルトラジャンプ』連載中の作品です。舞台は京都府北部、丹後半島のあたりでしょう。主人公の朗読大好き少女・花奈が暮らすのは「十鳴島」という架空の島です。島に高校がないため、本土の高校に入学してフェリーで通学を始めた花奈が放送部に入部し……という展開です。入部のきっかけは、先輩・瑞希の強引な勧誘もありましたが、校内放送で流れた瑞希の朗読を聞いたことでした。花奈たちの通う高校では、放送部員が教員から頼まれた校内放送を担当する、という設定で、問題の放送では新入生への校長先生からのメッセージ。光太郎詩の代表作の一つ「道程」(大正3年=1914)が朗読されました。
入部はしたものの、先輩や他の新入部員はNHK杯全国高校放送コンテストでの入賞を目指すという目的意識が明確ですが、花奈は単純に朗読が好きというだけで、他人と競うことに疑問を感じています。今後、それがどう変わっていくのか、というところですが。
題名に「修羅の如く」とありますが、花奈は宮沢賢治ファンという設定です。1巻だけでも「春と修羅」「やまなし」「銀河鉄道の夜」などの賢治作品がモチーフとして使われています。
その他、漱石作品も、「こころ」「夢十夜」など。
こりゃ、2巻目(5月に出ています)以降も買わなきゃならんかな、という感じです(笑)。
皆様もぜひどうぞ。
【折々のことば・光太郎】
晴 くもり (ヒゲソリ) 部屋かたづけ、明日の支度、
昭和28年(1953)10月18日の日記より 光太郎71歳
3日後に開催される、生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」除幕式のため、翌日には青森に向けて出発、そのための支度です。