北海道からの展覧会情報。光太郎オマージュが打ち出されています。
期 日 : 2026年10月10日(土)~2027年1月24日(日)
会 場 : 札幌市中央区宮の森4条12丁目
時 間 : 午前10時~午後5時
休 館 : 月曜日 5月4日(月・祝)は開館し5月7日(水)は休館
料 金 : 一般600(500)円、65歳以上500(400)円、高大生400(300)円、中学生以下無料
※( )内は10名以上の団体料金
視覚、聴覚、嗅覚、味覚、そして触覚…五感と呼ばれる感覚は、いずれも身体の感覚器官を通じて、外界の万象と接触しています。私たちは自らとそれ以外のものを区別し、そして認識するとき、常にこの接触を伴っています。インターネットやスマホがもはや生活インフラとなった現代社会では、その外界に溢れる豊富な情報を処理するために視覚が優位となりがちで、触覚を意識する場面はそう多くありません。しかし彫刻家はどうでしょう。日本を代表する二人の彫刻家は、次のように述べています。
彫刻性とは量感の裏に凡ゆる美的要素をふくませた、言わば触覚的感覚にうったえる形の性格を指すものである。 ―本郷新
彫刻家は物を掴みたがる。つかんだ感じで万象を見たがる。 ―高村光太郎
本展では、これらの言葉をたよりに、触覚を原始的な感覚、かつ他の感覚の基底を成すともいえる重要な感覚と捉え、その多義性に迫ります。本展に出品される、さまざまな技法・素材を用いて制作を行う北海道の現代作家の作品は、我々の認識と接触を通じて、感覚に対する新たな奥行を与えてくれることでしょう。
出展作家 岡碧幸 加藤浩子 河野菜穂子 KOMAKUS 清水宏晃 本郷新
案内文で「これらの言葉をたよりに」と引用されているうち、光太郎の「彫刻家は物を掴みたがる。つかんだ感じで万象を見たがる」は、昭和3年(1928)に書かれた評論「触覚の世界」の一節です。新聞『時事新報』に3回にわたって連載されたもので、全文は長いため、当該箇所を含む段落のみ引用しましょう。
彫刻家は物を掴みたがる。つかんだ感じで万象を見たがる。彼の眼には万象が所謂「絵のやう」には映つて来ない。彼は月を撫でてみる。焚火にあたるやうに太陽にあたる。樹木は確かに一本づつ立つてゐる。地面は確かにがつしり其処にある。風景は何処をみても微妙に組み立てられてゐる。人体のやうに骨組みがある。筋肉がある。肌がある。さうして、均衡があり、機構がある。重さがあり、軽さがある。突きとめたものがある。
いわば光太郎の世界観が垣間見えますね。形而上的な意味ではなく、実際に両の眼でこの世界をどのように捉えているか、といった意味での。眼というより、実はこの一節の前にはいわゆる五感はすべて触覚に収斂されていくという趣旨の論があり、そこでタイトルが「触覚の世界」なのですが。
案内文で「これらの言葉をたよりに」とあるのが、単にお題目でない作品が並んでいることを期待します。ご興味おありの方、ぜひどうぞ。
三井ふたばこ 北川多喜子 飯沼文 中桐雅夫 井上充子 壺井繁治 金子光晴 室生犀星
依田義賢 大河原巌 志沢正躬 澤村光博 岡崎清一郎 長島三芳 新藤千恵 長尾辰夫
笹沢美明 櫻本富雄 小野十三郎 谷川雁 小池亮夫 平林敏彦 高見順 吉本隆明
安藤一郎 壺田花子 佐川英三 大江満雄 清岡卓行 遠地輝武 中村千尾 高野喜久雄
串田孫一 飯島耕一 天野忠 神保光太郎 植村諦 高内壮介 深尾須磨子 金井直
藤島宇内 谷川俊太郎 粒来哲蔵 竹中郁 衣更着信 友竹辰 堀口大学 和泉克雄
町田志津子 会田綱雄 阪本越郎 安西冬衛 青山鶏一 山本太郎 安水稔和 瀧口雅子
土橋治重 黒田三郎 蔵原伸二郎 山口洋子 真壁仁 田中冬二 中島可一郎 岡田刀水士
馬淵美意子 丸山薫 西脇順三郎 北園克衛 安西均 上野菊江 清水深生子 扇谷義男
高村光太郎 安東次男 三野混沌 藤原定 草野心平 杉山市五郎 北川冬彦 緒方昇
岡本潤 木原孝一 高橋新吉 北村太郎 嶋岡晨 鳥見迅彦 三好豊一郎 西内延子
平木二六 長安周一 森崎和江 木下夕爾 松岡寛 上林猷夫 山村順 櫻井勝美
長谷川龍生 嵯峨信之 木津豊太郎 吉田一穂 吉野弘 三好達治 難波律郎 河邨文一郎
村野四郎 堀内幸枝 相沢英樹 及川均 中江俊夫 大瀧清雄 乾直恵 高田敏子 中村稔
大木惇夫 田村隆一 尾崎喜八 中村隆子 前田棟一郎 山田孝 永瀬清子 岸田衿子
川上春雄 伊藤信吉 大岡信 川路柳虹 関根弘 本郷隆 山本健吉
光太郎詩は「十和田湖畔の裸像に与ふ」が収められています。
出展作家 岡碧幸 加藤浩子 河野菜穂子 KOMAKUS 清水宏晃 本郷新
●アーティストトーク1 日時:2026年10月10日(土)午後2時~3時
出演:河野菜穂子、清水宏晃
●アーティストトーク2 日時:2026年11月14日(土)午後2時~3時
出演:岡碧幸、加藤宏子、KOMAKUS(リモート出演)
場所:本館展示室
※予約不要。入場には観覧料がかかります
●サンクスデー 学芸員によるスライドトークinサンクスデー(無料開放日)
本展の見どころをガイドします。
日時:2026年10月18日(日)午前10時15分~45分
場所:本館研修室
案内文で「これらの言葉をたよりに」と引用されているうち、光太郎の「彫刻家は物を掴みたがる。つかんだ感じで万象を見たがる」は、昭和3年(1928)に書かれた評論「触覚の世界」の一節です。新聞『時事新報』に3回にわたって連載されたもので、全文は長いため、当該箇所を含む段落のみ引用しましょう。
彫刻家は物を掴みたがる。つかんだ感じで万象を見たがる。彼の眼には万象が所謂「絵のやう」には映つて来ない。彼は月を撫でてみる。焚火にあたるやうに太陽にあたる。樹木は確かに一本づつ立つてゐる。地面は確かにがつしり其処にある。風景は何処をみても微妙に組み立てられてゐる。人体のやうに骨組みがある。筋肉がある。肌がある。さうして、均衡があり、機構がある。重さがあり、軽さがある。突きとめたものがある。
いわば光太郎の世界観が垣間見えますね。形而上的な意味ではなく、実際に両の眼でこの世界をどのように捉えているか、といった意味での。眼というより、実はこの一節の前にはいわゆる五感はすべて触覚に収斂されていくという趣旨の論があり、そこでタイトルが「触覚の世界」なのですが。
案内文で「これらの言葉をたよりに」とあるのが、単にお題目でない作品が並んでいることを期待します。ご興味おありの方、ぜひどうぞ。
【高村光太郎書誌】
詩華集 89 『日本詩集1955』
昭和30年(1955)12月25日 三笠書房 日本文芸家協会編
収録作家三井ふたばこ 北川多喜子 飯沼文 中桐雅夫 井上充子 壺井繁治 金子光晴 室生犀星
依田義賢 大河原巌 志沢正躬 澤村光博 岡崎清一郎 長島三芳 新藤千恵 長尾辰夫
笹沢美明 櫻本富雄 小野十三郎 谷川雁 小池亮夫 平林敏彦 高見順 吉本隆明
安藤一郎 壺田花子 佐川英三 大江満雄 清岡卓行 遠地輝武 中村千尾 高野喜久雄
串田孫一 飯島耕一 天野忠 神保光太郎 植村諦 高内壮介 深尾須磨子 金井直
藤島宇内 谷川俊太郎 粒来哲蔵 竹中郁 衣更着信 友竹辰 堀口大学 和泉克雄
町田志津子 会田綱雄 阪本越郎 安西冬衛 青山鶏一 山本太郎 安水稔和 瀧口雅子
土橋治重 黒田三郎 蔵原伸二郎 山口洋子 真壁仁 田中冬二 中島可一郎 岡田刀水士
馬淵美意子 丸山薫 西脇順三郎 北園克衛 安西均 上野菊江 清水深生子 扇谷義男
高村光太郎 安東次男 三野混沌 藤原定 草野心平 杉山市五郎 北川冬彦 緒方昇
岡本潤 木原孝一 高橋新吉 北村太郎 嶋岡晨 鳥見迅彦 三好豊一郎 西内延子
平木二六 長安周一 森崎和江 木下夕爾 松岡寛 上林猷夫 山村順 櫻井勝美
長谷川龍生 嵯峨信之 木津豊太郎 吉田一穂 吉野弘 三好達治 難波律郎 河邨文一郎
村野四郎 堀内幸枝 相沢英樹 及川均 中江俊夫 大瀧清雄 乾直恵 高田敏子 中村稔
大木惇夫 田村隆一 尾崎喜八 中村隆子 前田棟一郎 山田孝 永瀬清子 岸田衿子
川上春雄 伊藤信吉 大岡信 川路柳虹 関根弘 本郷隆 山本健吉
光太郎詩は「十和田湖畔の裸像に与ふ」が収められています。






















































































































































































































































































































『広報はなまき』では毎月15日号に「花巻歴史探訪[郷土ゆかりの文化財編]」という連載が為されており、市の施設などが所蔵している逸品の数々が紹介されています。光太郎に関しても時折取り上げられ、今号も。






























































































