安西水丸が遺した最後の抒情漫画集 陽だまり
2023年8月21日 安西水丸著 講談社 定価1,800円+税目次
「陽だまり」
『毎日新聞』さんの書評欄で知りました。
『安西水丸が遺した最後の抒情漫画集 陽だまり』(講談社ビーシー/講談社・1980円)
猫好きで知られる村上氏に対し、コンビで数々のイラスト付きエッセーを世に送り出した水丸氏は「犬と猫が大の苦手」だったという。そんな逸話が読めるのも楽しい。
というわけで、4篇の漫画のうち、表題作「陽だまり」で、光太郎詩「冬が来た」(大正3年=1914発表)がモチーフの一つに。
氏の漫画以外に、氏と親交のあった方々のエッセーが6本収録されていますが、その内のお一人、柴門ふみ氏など、世界観(視点に男女の相違がありますが)や絵柄等々、安西氏の影響を色濃く受けているかも知れないな、などと勝手なことを考えております。
ぜひお買い求め下さい。
【折々のことば・光太郎】
本気で全力を尽すほど強いものはありません、それはおのづから人に通じます、殊に芸術ではこれ以外に道がありません、ただ巧者だけでやる仕事は結局上手となるに過ぎません。人を動かすのは本気です。
なかなか身につまされる文言ですね。