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ともに再放送ですが、テレビ放映情報です。

まず、岩手系。

新日本風土記「銀河の鉄路 釜石線の旅」

NHK BS 2024年6月16日(日) 午前6:00~7:00

宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のモデルといわれる岩手県の釜石線。賢治のふるさと花巻、河童と馬の里遠野、鉄の町・釜石を結ぶ。この鉄路に思いを込めて暮らす人々を訪ねる。

釜石線の前身は明治13年に鉄鉱石を運ぶために作られた釜石鉱山鉄道。日本で3番目の路線だった。近年はSL銀河が人気を博したが、昨年運行終了。そんな鉄道をコスプレで応援する家族、早朝の列車で大谷翔平の母校に通いダンスに熱中する少女、子どもやぶさめで地域の伝統を守る「撮り鉄」宮司、東日本大震災からよみがえった釜石の居酒屋と常連客の絆、宮沢賢治の銀河を手作りアクセサリーで表現する女性職人、思いをたどる旅。

語り 松たか子 井上二郎 渡邊佐和子

〇オープニング
 花巻と釜石を結ぶJR釜石線 愛称「銀河ドリームライン」
 子どもたちが歌う、宮沢賢治 作詞作曲「星めぐりの歌」
〇これからもずっと見送り隊(遠野市)
 観光列車「ひなび」
 土日・祝日に「柏木平駅」近くで観光列車を見送る活動をする見送り隊
 道の駅と宮守川橋梁、通称「めがね橋」
 令和5年まで走っていた「SL銀河」
 人気アニメキャラクターの観光列車
〇鉄だけじゃないぞ(釜石市)
 2024年現在、全日本鉄鋼弓道大会三連覇中の製鐵会社の弓道部
 鉄製の鳥居を構える「山神社(さんじんじゃ)」
 製鐵会社の歴史と鉱山跡
 仙人峠と釜石線開通までの道のり
〇カッパと馬の遠野物語(遠野市)
 カッパ渕とカッパおじさん
 カッパが多く棲んでいたと伝わる猿ヶ石川
 馬を大切に扱う家の間取り~曲り家
〇宮司は撮り鉄(遠野市)
 800年の歴史をもつ「遠野郷八幡宮」
 ホップの蔓(つる)から作られた和紙の御朱印
〇青春のレール(花巻市)
 大リーグで活躍する大谷翔平選手や菊池雄星選手が卒業した花巻東高等学校
 ダンス部
〇守とお恵(釜石市) 
 かつての吞ん兵衛横丁の店主と常連で再出発した飲み屋
〇花巻発 温泉郷行き(花巻市)
 花巻電鉄レール跡のサイクリングロード
 宮沢賢治もたびたび訪れた、1200年の歴史を持つ温泉
〇残雪の幸せ争奪戦(花巻市)
 早池峰山(はやちねさん)
 早池峯神社~「蘇民祭(そみんさい)」
〇夢を射止める馬場(遠野市)
 遠野郷八幡宮で春から秋にかけて月に一度開催される朝市
 5月5日に行われる子ども流鏑馬(やぶさめ)
〇賢治の銀河に憧れて(遠野市)
 宮沢賢治の世界をイメージして作品作りをするアクセサリー作家
 卯子酉(うねどり)神社
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初回放映が6月4日(火)でした。拝見しようと思っていたのですが、うっかり録画予約を失念し、まだ見ていません。

宮沢賢治がメインで、説明欄に光太郎の名がないのですが、「宮沢賢治もたびたび訪れた、1200年の歴史を持つ温泉」とあり、光太郎も訪れたどこかの温泉が紹介されたと思われます。その前に「花巻電鉄レール跡のサイクリングロード」とありますし。

もう1件。こちらは光太郎がメイン。

10min.ボックス現代文 道程(高村光太郎)

NHK Eテレ 2024年6月19日(水) 午前6:00~6:10

中学・高校で学ぶ文学作品の魅力を10分間でコンパクトに解説します。朗読は、元NHKアナウンサーの加賀美幸子さんです。20年近く前に制作されましたが、最新の映像技術により、高画質のハイビジョン映像でお楽しみいただけます。今回は、高村光太郎の詩人としての代表作「道程」。詩の完成までの経緯を紹介するとともに、様々な人に、この詩を自由に解釈してもらい、その人なりの朗読を聞かせてもらいます。

【朗読】加賀美幸子

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「20年く前に制作されました」ということで、何度も再放送されてきましたし(最近だと今年2月)、実はネット上でも常時視聴可能なのですが、ハイビジョンリマスター版だそうで、DVDで保存するにはいいと思います。

タイトルのの通り10分間番組ですが、なかなか濃い内容です。

scene 01 詩人・彫刻家 高村光太郎
『道程』は、1914年、大正時代に書かれた詩です。それまでの詩とは違い、ふだん話している言葉、口語体で書かれていました。若者が持つ将来への不安と、前向きな決意が感じられることから、多くの人々に親しまれてきました。この詩の作者は高村光太郎。詩人として、また彫刻家として、明治末から昭和にかけて活躍しました。

scene 02 西洋の芸術から受けた衝撃
光太郎は、8人兄弟の長男として生まれました。父は、明治時代を代表する木彫り彫刻家高村光雲です。偉大な父光雲のあとを継ぎ彫刻家になることは、光太郎にとってごく当たり前のことでした。14歳のとき、東京美術学校、いまの東京芸術大学の予科に入学します。美術学校を卒業した光太郎は、1906年、海外へ留学。アメリカやヨーロッパで学びました。そこで目の当たりにしたのは、西洋の最先端の芸術でした。欧米と日本、その文化の違いに光太郎は衝撃を受けます。

scene 03 新しい芸術を生み出す苦しみ
3年後、帰国した光太郎は、日本の古い美術界の慣習にことごとく反発します。展覧会に作品を出品せず、美術界を批判する評論、エッセイや、詩などを次々に発表し続けました。父の期待に応えられず、新しい芸術を生み出すこともできないまま、当時の光太郎はもがいていました。

scene 04 智恵子との出会い
そんなとき転機が訪れます。のちに妻となる長沼智恵子との出会いです。光太郎はそれまでの生活を改め、生まれ変わることを決意します。出会ってから3年後、二人は結婚。その年発表されたのが『道程』です。1914年、31歳のときの作品でした。「僕の前に道はない/僕の後ろに道は出来る/ああ、自然よ/父よ/僕を一人立ちにさせた広大な父よ/僕から目を離さないで守る事をせよ/常に父の気魄(きはく)を僕に充たせよ/この遠い道程のため/この遠い道程のため」。

scene 05 広く共感を呼ぶ詩
自分の人生を自分の力で切り拓いていこうという強い決意がこめられた光太郎の『道程』。この詩は、いまも卒業や入学、就職など、人生の転機を迎えるときに、広く読み継がれています。入学したばかりの不安と、大学生活でどんなことが起きるんだろうという期待を持って読んだという大学一年生。将来への不安のなか、自分を奮い立たせるような気持ちで読んだという就職活動中の大学四年生。親としての責任や、家族のことを考えたという31歳の夫婦。さまざまな受けとめ方があります。

scene 06 自立する決意
昭和33年に発行された高村光太郎全集第三巻。ここに、初めて雑誌に掲載されたときの『道程』の原型が収められています。オリジナルの『道程』は、102行からなる、いまとはまったく違う詩だったのです。光太郎は、この詩をばっさりと削っていきます。残したのは、自立を宣言する最後の部分のみでした。わずか9行のこの詩に光太郎がこめた思い。それは、偉大な父との精神的な決別であり、新しい人生を自分の力で切り拓く決意です。

scene 07 未来への道程003

それぞれぜひどうぞ。

【折々のことば・光太郎】

今日は二日で例年の通り書初をやりました。硯凍らず。「顕真実」と「金剛心」と四枚書きました。

昭和23年(1948)1月2日 
宮崎稔宛書簡より 光太郎66歳

花巻郊外旧太田村の山小屋での生活も、足かけ4年目、数え年で66歳となりました。

正月二日は書き初めをする習慣があったそうで、戦前からだったのかもしれません。「顕真実」「金剛心」ともに仏典由来の語です。この頃、これらの書き初めは世話になっている人々に進呈するのが常で、この年の書き初めは複数現存しています。

テレビ放映情報です。

追記 光雲ではなく後藤貞行でした‼

開運!なんでも鑑定団【超絶彫刻&昭和<美人画巨匠>東郷青児作にド級値】

地上波テレビ東京 2024年5月28日(火) 20:54〜21:54

■エッ東郷青児!?…昭和<美人画巨匠>の超大作にド級鑑定額■上野&皇居前のアノ像を作った…<天才彫刻家作>ウマすぎる像に驚き値■人気<ロレックス>に…仰天鑑定■

番組内容
 コレクションは全てネットオークションで入手した絵画コレクターが登場!その審美眼は鑑定団で証明済みで、過去2回出演し、2回とも高額鑑定を出している。それに自信をつけ、さらに買いまくり、遂には調子に乗って114万円で、家に飾れないほど巨大な絵を購入!
 それは昭和洋画壇の重鎮の傑作だというが…3匹目のどじょうを狙うが、果して結果は!?

出演者
【MC】今田耕司、福澤朗、菅井友香    【ゲスト】岩城滉一
【出張鑑定】出張鑑定 in 愛知県犬山市   【出張リポーター】岡田圭右
【出張アシスタント】吉川七瀬     【ナレーター】銀河万丈、冨永みーな

鑑定士軍団
 中島誠之助(古美術鑑定家)       北原照久(ブリキのおもちゃ博物館館長)
 安河内眞美(ギャラリーやすこうち店主) 山村浩一(永善堂画廊代表取締役)
 川瀬友和(株式会社ケアーズ会長)    大熊敏之(日本大学大学院非常勤講師)
 森由美(陶磁研究家)          額賀大輔(ヌカガファインアート代表取締役)
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番組説明欄や次回予告等では、イチオシは東郷青児の絵。本物かどうかまだわかりませんが。
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そして「上野&皇居前のアノ像を作った…<天才彫刻家作>ウマすぎる像に驚き値」とあり、「天才彫刻家」は光太郎の父・光雲ですね。いわずもがなですが、「アノ像」の「上野」は西郷隆盛像、「皇居前」は楠正成像でしょう。

この番組、光雲の真作が出たこともしばしば。平成17年(2005)にはゲストとしてご出演なさった山口もえさんのご実家にあったレリーフ「朝日に虎」、平成31年(2019)にはやはりゲストの秋川雅史さんがお持ちの「寿老舞」、令和3年(2021)には富山県の一般の方の鑑定依頼で「聖徳太子像」。逆に真っ赤なニセモノもありましたが、たとえニセモノであっても、鑑定結果オープンの前に為される作者等の紹介のVはなかなか凝った作りです。また、「出張鑑定」が智恵子の故郷・二本松市で開催されたこともありました。

今回は番組紹介欄に「驚き値」。高額なので「驚き」なのか、何千円とかで「驚き」なのか……。前者であってほしいものですが。

地上波テレビ東京さん系は全国に系列局が少なく、この日に見られないという地域が多いのですが、ネットの見逃し配信(https://video.tv-tokyo.co.jp/kantei/)、後日、BSテレ東さんでの再放送、さらに番販によるローカル局での放映がありますのでよろしく。

【折々のことば・光太郎】

バツハのブランデンブルグのレコードに実に打たれました。その美は天上のものでこんな高い、しかも親しい美があるものかと今更のやうに驚きました。

昭和22年(1947)10月23日 宮崎丈二宛書簡より 光太郎65歳

レコードは宮沢家で聴いたものと思われます。ことによると賢治の遺品だったりしたのでしょうか?

初めて聴いたわけではないので「今更のやうに」と書かれていますが、改めてその魅力にとりつかれ、すぐにずばり「「ブランデンブルグ」」という比較的長い詩を書きました。

   「ブランデンブルグ」006

 岩手の山山に秋の日がくれかかる。
 完全無欠な天上的な
 うらうらとした一八〇度の黄道に
 底の知れない時間の累積。
 純粋無雑な太陽が
 バツハのやうに展開した
 今日十月三十一日をおれは見た。

 「ブランデンブルグ」の底鳴りする
 岩手の山におれは棲む。007
 山口山は雑木山。
 雑木が一度にもみじして
 金茶白緑雌黄の黄、
 夜明けの霜から夕もや青く澱むまで、
 おれは三間四方の小屋にゐて
 伐木丁丁の音をきく。
 山の水を井戸に汲み、
 屋根に落ちる栗を焼いて
 朝は一ぱいの茶をたてる。
 三畝のはたけに草は生えても
 大根はいびきをかいて育ち、008
 葱白菜に日はけむり、
 権現南蛮(ごげなんばん)の実が赤い。
 啄木は柱をたたき
 山兎はくりやをのぞく。
 けつきよく黄大癡が南山の草蘆
 王摩詰が詩中の天地だ。
 秋の日ざしは隅まで明るく、
 あのフウグのように時間は追ひかけ
 時々うしろへ小もどりして
 又無限のくりかへしを無邪気にやる。
 バツハの無意味、009
 平均率の絶対形式。
 高くちかく清く親しく、
 無量のあふれ流れるもの、
 あたたかく時にをかしく、
 山口山の林間に鳴り、
 北上平野の展望にとどろき、
 現世の次元を突変させる。

 おれは自己流謫のこの山に根を張つて
 おれの錬金術を究尽する。
 おれは半文明の都会と手を切つて
 この辺陬を太極とする。
 おれは近代精神の網の目から010
 あの天上の音に聴かう。
 おれは白髪童子となつて
 日本本州の東北隅
 北緯三九度東経一四一度の地点から
 電離層の高みづたひに
 響きあふものと響きあふ。

 バツハは面倒くさい岐道(えだみち)を持たず、
 なんでも食つて丈夫ででかく、
 今日の秋の日のやうなまんまんたる
 天然力の理法にに応へて
 あの「ブランデンブルグ」をぞくぞく書いた。
 バツハの蒼の立ちこめる岩手の山山がとつぷりくれた。
 おれはこれから稗飯だ。
 
「平均率」は「平均律」の誤りですが、原文の通りとしました。

最後の画像は北上市の飛勢城趾に建てられた、この詩の一節を刻んだ詩碑。「北上平野の展望」の語があるので、選ばれたようです。

この後、光太郎自身は「幻聴」としていますが、いわゆる「脳内リフレイン」の状態になったようです。

 やはり山の中で、まだ手許にラジオのないときに、バツハの「ブランデンブルグ協奏曲」を幻聴で聴いたことがある。ちようど谷の底の方から聞えてくるもんだから、私はとりわけバツハが好きでもあるし、あとで谷底の家へ行つて、そのレコードをもう一度聴かせて貰いたいと頼みに行つたら、そんなものはないというので驚いた。考えてみれば、月に一度花巻の町に出かけて行つて聴かせて貰つていたのが再生されて聞えたものだと気がついた。そんなとき、音楽は人間に非常に必要なものだということをしみじみ感じた。 「ラジオと私」(昭和28年=1953)

新刊です。

丹波哲郎 見事な生涯

2024年4月23日 野村進著 講談社 定価2,200円+税

 「人間、死ぬとなぁ、魂がぐぅーっと浮き上がっていくんだよ。それで、どんどんどんどん上昇していく。ところが、天井でぶつかって、一度反転するんだ。すると、ベッドの上には自分の骸(むくろ)がある」
 「やがて、かなたに小さな光が見えてくる。その光に向かって、どんどんどんどん走っていく。どんどんどんどん走っていく。でも、息切れしないんだ。なぜか? ……死んでるから」

 大俳優・丹波哲郎は「霊界の宣伝マン」を自称し、映画撮影の合間には、西田敏行ら共演者をつかまえて「あの世」について語りつづけた。中年期以降、霊界研究に入れ込み、ついに『大霊界』という映画を制作するほど「死後の世界」に没頭した。
 「死ぬってのはなぁ、隣町に引っ越していくようなことなんだ。死ぬことをいつも考えていないと、人間、ちゃんとした仕事はできないぞ。おまえも、いつでも死ぬ覚悟、死ぬ準備をしといたほうが、自分も楽だろう」――

 丹波は1922年(大正11年)、都内の資産家の家に生まれ、中央大学に進んだ。同世代の多くが戦地に送られ、生死の極限に立たされているとき、奇跡的に前線への出征を逃れ、内地で終戦を迎える。
その理由は、激しい吃音だった。
 終戦後、俳優を志した丹波は、舞台俳優を経て映画デビューし、さらに鬼才・深作欣二らと組んでテレビドラマに進出して大成功を収めた。
 高度成長期の東京をジェームス・ボンドが縦横に駆け抜ける1967年の映画『007は二度死ぬ』で日本の秘密組織トップ「タイガー・タナカ」を演じ、「日本を代表する国際俳優」と目されるようになる。
 テレビドラマ「キイハンター」、「Gメン’75」で土曜午後9時の「顔」となり、抜群の存在感で「太陽にほえろ!」の石原裕次郎のライバルと目された。
 『日本沈没』『砂の器』『八甲田山』『人間革命』など大作映画にも主役級として次々出演し、出演者リストの最後に名前が登場する「留めのスター」と言われた。
 その丹波が、なぜそれほど霊界と死後の世界に夢中になったのか。
 数々の名作ノンフィクションを発表してきた筆者が、5年以上に及ぶ取材をかけてその秘密に挑む。
丹波哲郎が抱えた、誰にも言えない「闇」とはなんだったのか。
 若かりし頃に書かれた熱烈な手紙の数々。
 そして、終生背負った「原罪」――。
 「死は待ち遠しい」と言いつづけ、「霊界」「あの世」の素晴らしさを説きつづけた大俳優の到達した境地を解き明かすことで、生きること、そして人生を閉じることについて洞察する、最上の評伝文学。
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目次
 プロローグ 
  魂は生きつづける 二人の名優  子どもの心」を持った人
 第一章 坊や猿
  ツツジ御殿の一族 盗み食いの代償
 第二章 第三の男
  天の配慮 貞と貞子 満たされぬ魂 オレも役者なんだよ
 第三章 救いの神
  テレビの時代 ルーズベルトの病 動かぬ足 徹マンの理由
 第四章 007
  捕虜と軍刀 タイガー・タナカ 国辱映画 三船敏郎の忠告 国際スター誕生
 第五章 智恵子抄
  病身の妻 志麻子にかけた催眠術 「智恵子抄」から「貞子抄」へ
 第六章 ボスとファミリー
  伝説のテレビドラマ 陽子にはナイショだぞ 声を鍛えろ “勝ち逃げ”の深作
  最高の褒め言葉 
「TBSの天皇」と呼ばれた男 天性のリーダー
 第七章 人間革命
  映画界の三大ホラ吹き 来るものは拒まず 日本で一番いい役者は
  人間、死んだらどうなるか 
オレは演技に開眼した 降霊会の超常現象
  「人間革命」から学んだこと
 第八章 留めのスター
  運命の出会い 森田健作の確信 「自分のセリフに感動しちゃって」
  芝居は顔じゃないんだよ 
『八甲田山』のふんどし男
 第九章 宿命の少女
  尻に刻まれた「怨」の字 密教の秘儀 一億二千万円をつぎ込み
  今生のカルマ たらちねの母
 第十章 死は「永遠の生」である
  母の死でわかったこと 守護霊様のお導き 芸能界のパパとママ スターの中のスター
 第十一章 大霊界
  明るく、素直に、あたたかく 素晴らしき永遠の世界 天国の入り口を見つけた
  左の胸にしこりが 二十九歳の新人プロデューサー 谷底から霊界へ
  さんまのまんまに登場
 第十二章 不倫と純愛
  E子さんと隠し子 十六歳の出会い クルマひとつで家を出るから 情熱の手紙
  狂気が全てを解決する もうひとりの息子
 第十三章 死んだら驚いた
  童女天使 ポーに捧げる舞台 大槻教授と宜保愛子 オレが来たから、もう大丈夫
  見えないものが見える オーラの泉
 第十四章 天国の駅
  正月のハワイ旅行 五十年目の別れ 散骨の海 死は待ち遠しい 冥土の土産に
  最後の芝居
 あの世を見てきた 穏やかな旅立ち
 エピローグ
  草刈正雄から堺雅人へ 食わず嫌いをしない人 「いずれわかるよ」 ジキルとハイド
 あとがき
 主要参考文献・資料

俳優の故・丹波哲郎さんの評伝です。元々は同じ講談社さんの『週刊現代』に連載されていた「巨弾ノンフィクション 丹波哲郎は二度死ぬ 大スターはなぜ晩年に「大霊界」へ傾斜したのか」ですが、それを全面改稿。最終的に450ページ超の大著となっています。

第五章がまるまる昭和42年(1967)封切り、丹波さんが光太郎を演じた松竹映画「智恵子抄」がらみ。他の章でも「智恵子抄」に言及されている箇所が散見されます。それだけ「智恵子抄」が丹波さんにとって大きな意味をもつ作品だったというわけで。

しかし、周囲はそうは考えなかったようです。本文より。

 ところが、『智恵子抄』以降、俳優・丹波哲郎のあらんかぎりの能力を引き出そうとする監督やプロデューサーは、ついにひとりも現れなかった。
 丹波は長年、『智恵子抄』のような人間の本質を追求していく作品への出演を待ち望んでいたのに、来る役も来る役も、同工異曲の代わりばえしないものばかり。次第に俳優としての将来に自分の力のみではどうにもならない限界を感じ、新しい道を切り開いていく決意を固めたのだろう。


「新しい道」が、のちの「霊界」への傾倒です。この部分、丹波さんと「Gメン’75」で共演された原田大二郎さんのおっしゃった内容ですが、野村氏も激しく同意なさっているようです。

それから『週刊現代』さんでの連載時にも触れられていましたが、奥様の貞子夫人の存在が『智恵子抄』を鬼気迫るものたらしめたという考察が、さらに突っ込んでなされています。貞子夫人、結婚後ほどなくして難病のポリオに罹患、自力での歩行もほぼ不可能な状態だったそうです。後年、丹波さんがその奥様に贈られた自費出版の冊子は『智恵子抄』ならぬ『貞子抄』だったそうで。

ところが丹波さん、奥様一筋だったかというとそうではなく、他に「愛人」が二人。そのうち一人との間には「隠し子」まで。しかし、世間一般に言う「愛人」「隠し子」というニュアンスではなく、貞子夫人にも世間にも包み隠していませんでした。現代では「芸能人の不倫」というと、それだけで芸能界から抹殺されかねない風潮ですが、いい悪いは別として、それが通っていた時代だったんだなぁと思いました。

「いい悪いは別として、それが通っていた時代」ということになりますと、丹波さんの破天荒ぶりすべてに当てはまるような気がします。撮影時の遅刻、セリフを覚えてこない、他の俳優さんへのあからさまな対抗意識などなど。しかし、それらも時と場合で、確信犯的に、言い換えれば「丹波哲郎はかくあるべき」という虚像を演じるために、わざと遅刻したりしていらしたそうです。セリフを覚えないというのも作品によってで、意に沿わない役を続けさせられる場合などに、制作陣への皮肉として「どうせいつも同じようなものなんだから」的な感じだったそうで、カメラに写らないように共演者の胸にカンペを貼ったりして凌がれていたとのこと。そういうのも時と場合による確信犯で、五社英雄監督などは「丹波がセリフを覚えてこないなど、ありえない」と断言なさったそうです。

現代ではこういう豪快な俳優さん、存在し得ないのでしょう。

野村氏の筆は、そんな丹波さんに対し、全体的にはリスペクトに貫かれつつも過剰に心酔するでもなく、さりとてゴシップ的に悪行の数々を暴くでもなく、冷静に進められています。そして丹波さんを取り巻いた芸能界や社会全体へのある種の提言に満ちています。

また、故人を含め、数多くの人々の丹波さん評や、それぞれとのエピソードも読み応えがありました。三船敏郎さん、仲代達也さん、西田敏行さん、森田健作さん、宮内洋さん、里見浩太朗さん、原田大二郎さん、若林豪さん、谷隼人さん、岡本富士太さん、浜美枝さん、鶴田浩二さん、若山富三郎さん、明石家さんまさん、ビートたけしさん、ショーン・コネリーさん、伊丹十三さん、丹波義隆さん……。

ちなみにカバーを外した状態がこちら。この装幀もすばらしいと思いました。
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ぜひお買い求め下さい。

【折々のことば・光太郎】

一週間に亘る大豪雨で諸川氾濫、小生の畑も水びたしとなり相応に影響があります。今日は雨やみましたが晴れません。


昭和22年(1947)8月3日 宮崎稔宛書簡より 光太郎65歳

蟄居生活を送っていた花巻郊外旧太田村。自然の脅威には逆らえませんでした。

テレビ放映情報です。

新・BS日本のうた▽小林&天童とのデュエットをかけてパク・真田・原田が火花

NHK BS 2024年4月21日(日) 19:30~21:00

小林幸子&天童よしみの2人ショー。二人が慕ったスターの名曲やオリジナルヒット曲を披露。パク、真田、原田のイケメン男子や角川&角松も参加してステージを盛り上げる!

今回の【古今東西名曲特選】は「夜が明けて」「あの丘越えて」「俺はお前に弱いんだ」「恋のハレルヤ」「おやじの海」「お祭りさわぎ」「智恵子抄」「愛人」「シングルベッド」「旅姿三人男」「池上線」【スペシャルステージ】は「傷だらけのローラ」「君だけを」「時の過ぎゆくままに」「大ちゃん数え唄」「もしかしてPARTⅡ」「アマン」「なめとんか」「りんどう峠」「もう一度逢いたい」「帰郷」「越後絶唱」ほか。

【出演】角川博 門松みゆき 小林幸子 真田ナオキ 天童よしみ 西島三重子 原田波人 パク・ジュニョン 美貴じゅん子 和田青児 栗田信生 BS日本のうた楽団
【司会】渡辺健太 
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小林幸子さんと天童よしみさん、お二人が慕ったスターの名曲やオリジナルヒット曲を披露、ということで、【古今東西名曲特選】というコーナーの中で「智恵子抄」。おそらく故・二代目コロムビア・ローズさんが昭和39年(1964)に歌われた、丘灯至夫作詞/戸塚三博作曲の「智恵子抄」でしょう。小林さん、天童さん、どちらが歌われるのか、あるいはデュエットなのか、はたまた他の出演者の方の歌唱なのか、すみません、詳細は不明です。さらにいうなら再放送のようで、初回放映が4月14日(日)だったようです。

どうも今月に入ってから、テレビ番組の検索が今一つうまくいっていません。

というのも、ヤフーさんで運営されていた「Yahoo!テレビ.Gガイド」というサービスが先月で終了してしまったためです。
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このサイト、なかなか便利でした。「高村光太郎」とか「智恵子抄」とかのキーワードを登録しておけば、そのワードを含む放送がバーッと表示されるシステムでして。

今月からは似たような「J:COM番組ガイド」というサイトを使っているのですが、こちらが今一つです。たとえば漢字二文字のキーワード「○×」で検索すると解説欄、出演者名等、何処を探しても「○×」の語が全く入っていない番組がヒットします。「×」の一字に反応してしまっているようですが、何なんでしょうね? また、検索対象に、無料放送のBS12(トゥエルビ)さん、BS松竹東急さん、BSよしもとさん、BSJapanextさんが一部のジャンルを除いて入っていません。番組一覧表は出るのですが、キーワード検索の対象外のようです。

そんなこんなで、BS松竹東急さんで平成29年(2017)に公開された佐々部清氏監督の映画「八重子のハミング」が4月8日(月)にオンエアされたのですが、その情報も見落としました。原作は「現代の智恵子抄」と称され、劇中でも『智恵子抄』が重要なモチーフの一つとして使われている作品でしたので、このサイトで紹介したかったのですが……。

便利なようで不便な世の中です。

何はともあれ、「新・BS日本のうた」、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

先日は点字詩集ほんとに忝くいただきました。珍らしくもあり、又これが不幸な人達の精神に訴へる機能を持つてゐるものかと思ふとむしろ不思議におもはれて時々撫でてみてゐます。
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昭和22年(1947)6月19日 
照井登久子宛書簡より 光太郎65歳

照井登久子は、昨日もご紹介した「花巻賢治子供の会」を主宰していた一人。点字の普及活動等にも取り組んでおり、光太郎詩を点訳してほうぼうに寄贈したり、光太郎自身に贈ったりもしていました。それらの表紙を光太郎が揮毫することもありました。

この頃まで光太郎は点字についての知識がほとんど無かったようで、人一倍指先の感覚が鋭敏だった光太郎(ガラスの鏡板を撫でて凹凸を感知したといいます)、非常に興味をひかれたようです。

事前に情報をキャッチできず、放送終了となってしまったのですが、最近のラジオ番組とテレビ番組で光太郎が取り上げられていました。

まずラジオ番組。3月28日(木)のNHK FMさんの「ラジオ深夜便」で、俳優の山本學さんが光太郎詩「十二月八日」「一億の号泣」「山林」の朗読。
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調べてみましたところ、1月9日(火)の放送では、ご自身の認知症についてのお話もなさっていました。その際にも朗読が流れたのでしょうか?

当方、令和元年(2019)に山本さんの光太郎詩朗読を生で拝聴いたしました。同じ年には西日本で公演を重ねられましたが、その後、ご体調を崩されて……というお話を聞いておりました。そのあたりのお話があったようです。3/28の放送は4月3日(水)まではネットで聞き逃し配信があったとのことでしたが、連翹忌等でバタバタしており、それも聞き逃してしまいました。

また同様の放送等があることを期待いたします。

続いてテレビ。4月2日(火)、第68回連翹忌の日の朝、テレビ朝日さん系の「グッド!モーニング」。こちらでは番組内で視聴者向けにクイズ形式で4つの「検定」というコーナーがあって、そのうちの「林修のことば検定スマート」で、光太郎が問題に取り上げられました。おそらくその日が命日だった関係でしょう。
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問題は「作品に悪戯をされた高村光太郎、何をした?」。

明治39年(1906)、欧米留学に出た光太郎は、最初の滞在地・ニューヨークのアート・ステューデント・リーグの夜学に通っていました。そこで人種差別の洗礼を受けます。作りかけの光太郎彫刻が、翌日登校してみると腕が逆に付けられていたり、と。そこで、犯人が判ったところで光太郎の取った対応は? という問題です。ちなみに当方、平成30年(2018)に光太郎の母校・荒川区立第一日暮里小学校さんにゲストティーチャーで招かれた際、似たような問題を6年生の児童の皆さんに出題しました(笑)。そのころの児童の皆さん、覚えておいででしょうか(笑)。

視聴者はリモコンの青・赤・緑のボタンで解答する仕組みで、正解するとポイントがもらえ、その後抽選でプレゼントに応募できるとのこと。そこで三択。
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画像はリアルタイムで試聴していた方がのちほど送って下さいました。このコーナー、緑の選択肢は常にダジャレ的なものだそうで、今回の「せびるな与えるから」のココロは……
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座布団一枚! ですね(笑)。

となると青「相手作品に悪戯」か赤「戦って決着」のどちらかが正解です。

話は変わりますが、このブログサイト、だいたい1日の閲覧数は100件ちょっとです。多い日でも数百件、少ない日は2桁。ところがこの日、朝の段階で3,300件を超えました。大バズりです。「何事だ?」と思ったら、どうもこの番組の全国の視聴者の皆さんが、正解発表までの間にネットで急いで調べ、その結果、当会サイトにたどり着かれたようです。

このサイト、翌日になると前日のアクセス状況レポートが見られる仕組みで、それによると12年前のロンドン五輪の頃に書いた「光太郎と柔道(その2)。」という記事にアクセスが集中していました。なるほど、まさに「作品に悪戯をされた高村光太郎、何をした?」について書いたものでした。

で、正解は……
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相手もレスリングだかボクシングだかをやっていたという学生でしたが、身長180センチ超、留学前にボディービル的なこともやっていた光太郎、怪しげな柔道技でギブアップを取りました。

先程も書きましたが、正解してポイントをゲット→ポイントをためてプレゼントに応募→抽選で賞品がもらえる、という流れです。調べてみたところ、現在の賞品はA賞が「ナノバブルシャワー3Dヘッド」、B賞で「ヨーグルトメーカー 自動メニュー7種 」、C賞だと「 尾西の携帯おにぎり4種(24袋)」だそうで。
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当会サイトで調べて当たった方、分け前よこせ! ですね(笑)。

またまた「ちなみに」ですが、この番組の林修氏のコーナーでは、以前にも光太郎。平成27年(2015)には当時あった「林修の金曜言葉塾」というコーナーで連翹忌会場の日比谷松本楼さんが取り上げられ、光太郎にも触れられました。その際はテレ朝さんから制作協力依頼があり、かなり詳しく光太郎に触れるということでお手伝いしたのですが、実際のオンエアでは当初予定が大幅に短くカットされていました。

何にせよ、光太郎について取り上げて下さるのはありがたいことですし、今回、当会サイトにたどり着いた皆さんがさらに光太郎について興味を持って下されば、幸いです。

【折々のことば・光太郎】

紙がうまくゆかないので字が書けずにゐましたが、漸く色紙大の和紙を入手しましたので、「陽光」の文字を一枚に一字づつにして三種類書きました。別封第四種便で発送いたしました。


昭和22年(1947)4月20日 椛沢ふみ子宛書簡より 光太郎65歳

書も巧みだった光太郎への揮毫依頼、戦前からけっこうあったのですが、この時期からさらに増えました。この時書かれた「陽光」の書、未見です。ぜひ見てみたいものですが……。

テレビ放映情報、2件ご紹介します。

中学・高校で学ぶ文学作品の魅力を、朗読や映像資料を使い、コンパクトに解説します 第4回

地上波NHKEテレ 2024年3月2日(土) 02:55〜04:35

中学・高校で学ぶ文学作品の魅力を10分間でコンパクトに解説します。作品の朗読に加え歴史的な文書や絵画、再現映像などを豊かな映像資料を通じ、作品をより深く理解できる番組です。

朗読は、元NHKアナウンサーの加賀美幸子さんです。この番組は2006年から2008年にかけて制作されましたが、今回、最新の映像技術で、高画質のハイビジョン映像にリマスター、精細な映像でお楽しみください。今夜は、初恋・道程・サーカス(中原中也)・武蔵野・故郷(魯迅)・たけくらべ・明治文学史・日記・手紙・走れメロスの10本です。

出演者 【朗読】加賀美幸子

説明欄にあるとおり、平成18年(2006)~平成20年(2008)に制作された「10min.ボックス古文・漢文/現代文」全40本が、ほぼ作品の年代順で4回に分けて一挙放映されます。

2月28日(水)※27日深夜 午前3:05~4:45  Eテレ 
 ・竹取物語・土佐日記(紀貫之)・伊勢物語・枕草子(清少納言)・源氏物語(紫式部)
 ・説話・平家物語・徒然草(兼好法師)・狂言・漢文(1)故事成語

2月29日(木)※28日深夜 午前2:40~4:20  Eテレ 
 ・漢文(2)漢詩・漢文(3)論語・おくのほそ道(松尾芭蕉)・雨月物語(上田秋成)
 ・日本永代蔵(井原西鶴)・曽根崎心中(近松門左衛門)・落語・万葉集・大鏡
 ・古今和歌集

3月1日(金)※29日深夜 午前2:55~4:35  Eテレ
 ・羅生門(芥川龍之介)・トロッコ(芥川龍之介)・オツベルと象(宮沢賢治)
 ・山月記(中島敦)・短歌・俳句・戦争と平和の詩・坊っちゃん(夏目漱石)
 ・こころ(夏目漱石)・舞姫(森鴎外)

3月2日(土)※1日深夜  午前2:55~4:35  Eテレ  
 ・初恋(島崎藤村)・道程(高村光太郎)・サーカス(中原中也)・武蔵野(国木田独歩)
 ・故郷(魯迅)・たけくらべ(樋口一葉)・明治文学史・日記・手紙・走れメロス(太宰治)

個々の動画はNHKさんのサイトから試聴できてしまうのですが、40本の一挙放映ということで、録画しておけば永久保存版ですね。

それぞれの中で朗読をされているのは、元NHKアナウンサーの加賀美幸子氏。さすがの朗読ぶりです。
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加賀美氏、平成27年(2015)の「世界・日本名作集よりリーディング名作劇場「キミに贈る物語」~観て聴いて・心に感じるお話集~」、一昨年の「財団法人ロマン・ロラン研究所設立50周年記念 古都・京の記憶に残すべき 戦時の日仏交流―関西日仏学館―〈トークと詩の朗読〉」などでも光太郎詩文の朗読をなさいました。

後半では、雑誌『美の廃墟』に載った初出発表形102行の冒頭部分も。
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その他、制作の背景ということで、光太郎の人となりについてコンパクトに解説。
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さらに、複数の一般の方々による朗読も。なかなか見応え、聴き応えがある10分です。

全40本中には、「舞姫」(森鷗外)、「オツベルと象」(宮沢賢治)など、光太郎と交流のあった面々も。
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宮沢賢治といえば、こちらの放映もあります。やはり深夜というか未明ですが。

宮沢賢治の食卓【若き日の宮沢賢治の知られざる日々を鈴木亮平が熱演!】 #01◆幸福のコロッケ◆

地上波フジテレビ  2024年2月27日(火) 02:55~04:00

宮沢賢治の青春時代を描いた人気漫画をドラマ化!賢治の愛した食や音楽とともに贈る涙必至の感動作。

東京に家出をしていた質店の長男・宮沢賢治(鈴木亮平)は妹・トシ(石橋杏奈)の病気の電報を受け、岩手・花巻に帰郷する。母・イチ(神野三鈴)や弟妹たちには歓迎されるも、厳格な父・政次郎(平田満)とはなかなかうまくいかない。食、音楽、文学とあらゆることに興味のある賢治だが、自分を熱くするものを見つけられずにいた。そんなある日、農家の吉盛(柳沢慎吾)一家に出会う。

出演者 鈴木亮平 石橋杏奈 山崎育三郎 市川実日子 柳沢慎吾 井之脇海 神野三鈴 平田満
【原作】魚乃目三太(少年画報社刊「思い出食堂」より) 
【脚本】池田奈津子 
【音楽】サキタハヂメ 
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WOWOWプライムさんで平成29年(2017)に全5回で放映されたドラマです。ラインナップは以下の通り。

第一話 「幸福のコロッケ」 53分

第二話 「夢のシチュウビーフ」 49分
トシの計らいで稗貫農学校の教師になった賢治。意気揚々と学校に出勤するが勘助(犬飼直紀)をリーダーとするはねっ返りの生徒たちに手を焼いてしまう。女学校で出会った音楽教師・嘉藤治(山崎育三郎)やトシからアドバイスをもらい、生徒たちと少しずつ距離を近づけていく中、賢治は新しい農作物の可能性や西洋文化を感じてもらおうと、生徒たちをシチュウビーフが食べられる洋食店に連れ出す。

第三話 「恋の鶏南蛮蕎麦」 49分
小学校教員・ヤス(市川実日子)との運命の出会いをした賢治。彼女のことが気になる中、音楽を楽しむ機会に乏しい花巻の人たちのために、嘉藤治と一緒にレコードコンサートを開催する。そこに訪れたヤスも、賢治の純粋な感性と人柄に惹かれていく。ヤスの実家のそば屋で逢う瀬を重ねる2人。一方、次のレコードコンサートにはトシの過去の失恋相手・遠藤(竹財輝之助)が来ることが分かり、焦った賢治は……。

第四話 「別れの焼きリンゴ」 50分
逢う瀬には必ず焼きリンゴを一緒に食べて親密さを深めていく賢治とヤス。そんな矢先、ヤスに父・紀一郎(おかやまはじめ)から縁談の話が舞い込む。それを聞いた賢治は嘉藤治にも背中を押され、身を固める覚悟を決める。一方、空気のきれいな別邸・桜亭に居を移し体の回復に専念していたトシだが、その病状は日々悪化していた。そのことを知った賢治の心は千々に乱れ……。

最終話 「天上のアイスクリーム」 55分
トシの薄幸を思うがあまりヤスとの別れを決断した賢治だったが、そのことを知ったトシは、自分の犠牲にならないでほしいと賢治に詰め寄り、ヤスには翻意を願った。それでも決心を変えない賢治は、トシを少しでも励まそうと嘉藤治や生徒たちと協力をして町ぐるみの収穫祭の準備を進めていたが、無情なる天の差配に見舞われる。そしてトシの回復も、もはや見込めぬものへとなってゆき……。


第一話のみ無料放映でしたので拝見しました。鈴木亮平さんの賢治、なかなかでした。今回、地上波フジテレビさんでの放映。おそらく全5話を放映して下さるのではないかと期待しております。これも録画しておけば永久保存版ですね。

原作は魚乃目三太氏の描かれた漫画。の二篇があり、続篇では賢治と光太郎の出会いのシーンなどがありますが、正篇の方には光太郎は登場しません。ドラマは正篇の方からの抜粋で構成されており、光太郎は登場しないのですが、これを機にまた話題になって続篇もドラマ化されることを期待しています。

それぞれ、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

今十月十日は父の十三回忌日にあたりますので、今朝記念のため、先日宮崎さんのきた時、貴家よりいただきました栗の実の中で一番大きなのを数個保存してありましたので、それを小屋の西側の日当たりのよい所を掘り起こして播種し、棒杭を樹てて其旨墨書しました。数年後には此の栗が結実するかと思ふと愉快です。


昭和21年(1946)10月10日 佐藤隆房宛書簡より 光太郎64歳
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この栗の木、大木といっていいほどに育ったのですが、残念ながら枯死してしまい、倒壊の危険があるということで平成29年(2017)頃に伐採されてしまいました。

光太郎が墨書した標柱の現物は花巻高村光太郎記念館さんに現存、現地には石に文字を写したコピーが建てられ、これも現存しています。
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花巻より帰って参りましたが、そちらのレポートの前に、テレビ番組の再放送情報を。

まずは一昨日、初回放映があった「にほんごであそぼ」

にほんごであそぼ 道

地上波NHK Eテレ 2024年2月15日(木) 15:35〜15:45 2月17日(土)  07:00〜07:10

書道で学ぶにほんご・名文たかし・ぐうたらちんたら/道、朗読(津田健次郎)・こどもスタジオ/僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る「道程」高村光太郎、偉人とダンス/結局のところ、間違った道でも、いつもどこかには通じているものなのだ。(ジョージ・バーナード・ショー)、うた「道程」

【出演】南野巴那 津田健次郎 齋藤孝 青柳美扇 世田一恵 中村彩玖 川原瑛都 川田秋妃
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続いて、今日の午後です。2時間ドラマの再放送。

おかしな刑事8 居眠り刑事とエリート警視の父娘捜査!東京タワーは見ていた!消えた少女の秘密・血痕が描く謎のルート!

地上波テレビ朝日 2024年2月14日(水) 13:55〜15:50

ある日、東京タワー近くの公園を訪れた鴨志田は、30年前に同所で起きた幼女誘拐事件の被害者の父と再会する。その事件の主犯は交通事故死、懸命な捜査の甲斐なく共犯者の行方もわからないままだった。その夜、会社社長の冬木が刺され、重体となる事件が発生。冬木のもとには「東京タワーは知っている」という脅迫状が届いていた。そんな中、ホームレスの男・駒田が刺殺体で発見された。鴨志田は“駒田”という名字が気にかかり…

◇出演者 伊東四朗、羽田美智子、石井正則、小倉久寛、辺見えみり、山口美也子、
     木場勝己、小沢象、丸山厚人、菅原大吉 ほか
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初回放映時(平成23年=2011)のサブタイトルが「地上333メートルの殺意!! ホームレスが隠した事件の謎!? 安達太良山で待ち受ける真実!! 『智恵子抄』に秘められた想いとは…」。事件関係者の一人が、智恵子の故郷・二本松出身という設定で、安達太良山、岳温泉、智恵子生家などでのロケが敢行されました。

もう1件。

偉人の年収 How much? 選 歌人 与謝野晶子

地上波NHK Eテレ 2024年2月17日(土) 20:00~20:30

教科書に載るような偉人たちはいくら稼いでいたの?お金を切り口に半生をたどると、偉人の生き方や人生観が見えてくる!今回は「情熱の歌人」与謝野晶子の素顔に迫ります。

愛の歌集「みだれ髪」で衝撃的にデビューした与謝野晶子。初めての収入は何に使った?夫・与謝野鉄幹のヨーロッパ留学を実現するための費用4000万円(現在価値)を用意するため、晶子が始めたこととは?大正時代には男女の意識の変革を訴え、昭和になるとあることに打ち込んだ晶子。鉄幹死後の晩年の年収は?グローバルな視点でいまの私たちにも訴えかけてくる与謝野晶子の姿を今野浩喜が演じ、谷原章介、山崎怜奈と語り合う。

出演者 【司会】谷原章介,山崎怜奈,【出演】今野浩喜
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初回放映は先月8日でした。光太郎の姉貴分・与謝野晶子ということで、ひょっとすると光太郎に触れられるかな、と思って拝見したのですが、残念ながら触れられず。それでもなかなか見応えがございました。
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光太郎には触れられませんでしたが、光太郎が終生敬愛し続けたロダン。
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さらに、晶子が現代語訳をした『源氏物語』については、光太郎とも交流の深かった堀口大学、佐藤春夫の評。
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光太郎も与謝野夫妻の雑誌『冬柏』に「所感-与謝野晶子『新新訳源氏物語』-」(昭和14年=1939)という一文を寄せているのですが。

それから、拝見していて「ありゃま」。コメンテーターとして、神奈川大学さんの講師・小清水裕子氏がビデオ出演なさいました。同氏、当会主催の連翹忌の集いにも複数回ご参加下さっています。
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それぞれ、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

検閲済みの印など捺されておハガキが届きました。小生のハガキも時々捺印されてゆくでせう。


昭和21年(1946)9月11日 水野葉舟宛書簡より 光太郎64歳

GHQの指導でしょうか、私信まで検閲対象だったわけで。戦時中でも一般人のそれは対象にはなっていなかったと思うのですが。それもこれも敗戦国だから仕方がなかったのですが、こんな時代に逆戻りすることがあってはなりませんね。

テレビ放映の情報です。

まず、新作。

にほんごであそぼ 道

地上波NHK Eテレ 2024年2月12日(月) 8:35~8:45 
再放送 2月15日(木) 15:35〜15:45 2月17日(土)  07:00〜07:10


書道で学ぶにほんご・名文たかし・ぐうたらちんたら/道、朗読(津田健次郎)・こどもスタジオ/僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る「道程」高村光太郎、偉人とダンス/結局のところ、間違った道でも、いつもどこかには通じているものなのだ。(ジョージ・バーナード・ショー)、うた「道程」

【出演】南野巴那 津田健次郎 齋藤孝 青柳美扇 世田一恵 中村彩玖 川原瑛都 川田秋妃
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これまでも繰り返し光太郎詩を取り上げてきて下さった「にほんごであそぼ」。今回は「道程」で、現在流布している詩集『道程』(大正3年=1914 10月)収録の9行のものではなく、雑誌『美の廃墟』に発表(同年3月)された初出の102行バージョン。さすがに長いので抜粋ですが。

昨年、スタッフさんから読み方等のレファレンス依頼があり、その際には「2024年1月放映予定」と伺ったのですが1月中に無く、「お蔵入りか?」と思ったところ、2月に入ってのオンエアとなりました。

さらに「うた「道程」」。おそらく故・坂本龍一氏作曲の番組オリジナル曲と思われます。

続いて再放送系。

びじゅチューン!「指揮者が手」

地上波NHK Eテレ 2024年2月6日(火) 17:30〜17:35 2月9日(金) 23:50〜23:55

古今東西の美術作品を井上涼のユニークな発想でうたとアニメーションに。今回は、高村光太郎の彫刻「手」(東京国立近代美術館)。この彫刻は、指をやんわり曲げていたり親指が反り返っていたりと、細かいニュアンスを伝えようとしているみたいに見える。これは、オーケストラを動かす指揮者なのかもしれない!「て」という音を効果的に取り入れた歌詞で、左手一本で音楽を自由にあやつる孤高の指揮者を歌う。

【出演】井上涼,【声】ジョリー・ラジャーズ

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初回放映は平成30年(2018)。その後、繰り返し再放送されてきましたし、令和2年(2020)発売の『びじゅチューン! DVDBOOK 5』にも収録されています。笑えます(笑)。

もう1件。

花ふぶき女スリ三姉妹のみちのく温泉デラックス無銭ツアー

BS松竹東急 2024年2月10日(土) 08:00〜10:00

逮捕も覚悟で一世一代の大仕事! 先祖代々のスリ一家に育った三姉妹、美恵・佳恵・沙恵は父譲りの妙技でスリを働いていた。そんな三人が、温泉とスリの旅にみちのくへ向かう。三人を見張る老刑事堀田もその後を追った。旅先で沙恵は松岡というエリート風の青年に出会い一目惚れ。その彼が会社の重要書類を盗まれて困っていると知り、沙恵たち三人は、川田たち三人のスリグループから、書類を取り返そうとするが…。

【公開・放送年】1988年
【出演者】叶和貴子、美保純、宮下順子、佐野浅夫、美木良介、八名信夫、宮尾すすむ、
     ビートきよし(ツービート)、猪野修平、美角友亮、不破万作 ほか


初回放映が昭和63年(1988)、地上波テレビ朝日さん系列での「火曜スーパーワイド」枠でした。光太郎第二の故郷・岩手県花巻市が主な舞台で、ストーリーとは直接の関わりはありませんが、郊外旧太田村の光太郎が暮らした山小屋(高村山荘)、光太郎が碑文を揮毫した桜町の宮沢賢治詩碑などでのロケが行われました。
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それぞれぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

先日は宮崎稔さんに託されて林檎、瓜などたくさんお届けくだされ、早速井戸の中につるし置きて、翌日宮崎さんや丁度来訪せられた佐藤昌先生等と一緒に賞味いたしました。『旭』と申しますが、早成林檎の爽味うれしく、一句試みました。  秋晴れて林檎一万枝にあり  まことに貴家の林檎園は壮観であります。


昭和21年(1946)8月22日 佐藤雪江宛書簡より 光太郎64歳

佐藤雪江は花巻病院長・佐藤隆房夫人。佐藤家でも林檎園を持っていたのですね。まったく花巻のリンゴは美味です。来週にはまた行って参りますので、ゲットして来ます。

俳句は戦後、十句ほど確認できているうちの一句です。

おそらく光太郎は登場しないとは思われますが……。

偉人の年収 How much? 歌人 与謝野晶子

NHK Eテレ 2024年1月8日(月) 19:30~20:00 

教科書に載るような偉人たちはいくら稼いでいたの?お金を切り口に半生をたどると、偉人の生き方や人生観が見えてくる!今回は「情熱の歌人」与謝野晶子の素顔に迫ります。

愛の歌集「みだれ髪」で衝撃的にデビューした与謝野晶子。初めての収入は何に使った?夫・与謝野鉄幹のヨーロッパ留学を実現するための費用4000万円(現在価値)を用意するため、晶子が始めたこととは?大正時代には男女の意識の変革を訴え、昭和になるとあることに打ち込んだ晶子。鉄幹死後の晩年の年収は?グローバルな視点でいまの私たちにも訴えかけてくる与謝野晶子の姿を今野浩喜が演じ、谷原章介、山崎怜奈と語り合う。

出演者 【司会】谷原章介 山崎怜奈 【出演】今野浩喜
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昨年からレギュラー放映されている番組で、上記番組紹介欄にあるとおり「お金を切り口に半生をたどると、偉人の生き方や人生観が見えてくる」というコンセプトです。

何度か拝見しましたが、当方事務所兼自宅のある千葉県香取市の偉人・伊能忠敬の回や、当方がある意味光太郎以上に尊敬する土方歳三の回などは、特に興味深いものでした。

毎回、再現V的な中で今野浩喜さんがそれぞれの偉人に扮し、スタジオのMC谷原章介さんと山崎怜奈さんに突っ込まれるという作り。今回も今野さんが与謝野晶子を無理くり演じられます。
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晶子の夫・鉄幹与謝野寛は、本格的に文学的活動を始めた頃の光太郎の師。晶子も光太郎の姉貴分といった立ち位置でした。そこで「夫・与謝野鉄幹のヨーロッパ留学を実現するための費用4000万円(現在価値)を用意」には光太郎も関わります。明治44年(1911)のことです。

その費用の捻出のため、晶子は自作の短歌百首を散らし書きした「百首屏風」を複数制作して販売しました。それ以外に、光太郎が絵を描き、晶子が短歌を揮毫した屏風も作られました。下記は阪急グループの創始者・小林一三の旧蔵品。
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また、後から晶子も寛を追って渡欧しますが、その際、寛から晶子への指示は「あなた一人で来るのは無理だろうから光太郎君についてきてもらいなさい」。さすがに光太郎の随伴は実現しませんでしたが。

その後も与謝野夫妻と光太郎の交流は続き、不即不離の関係でした。現在確認できている光太郎生涯最後の短歌にも晶子が詠われました。

十和田湖に泛びてわれの言葉なし晶子きたりて百首うた詠め

昭和27年(1952)、彫刻家としての生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」制作の下見のため、十和田湖に遊んだ際の詠です。「泛びて」は「うかびて」と読みます。寛は昭和10年(1935)、晶子も昭和17年(1942)、既に亡くなっているのですが。

そんなわけで、番組内でちらっとでも光太郎に触れられるとありがたいのですが……。ともあれ、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

お約束してゐた「海にして」の揮毫、硯が凍って書けませんでしたが、この二三日時候ゆるみ、雪もとけはじめました位、今日悪筆をふるひましたので別封でお送りしました。


昭和21年(1946)3月25日 岡崎清一郎宛書簡より 光太郎64歳

「海にして」は明治39年(1906)、光太郎が渡米の折に船中で詠んだ短歌です。

海にして太古の民のおどろきをわれ再びす大空のもと

光太郎自身は、「此の歌、余の代表作の如く知人の間に目され、屡〻(しばしば)揮毫を乞はる。余も面倒臭ければ代表作のやうな顔をしていくらにても書き散らす。余の短冊を人持ち寄らば恐らくその大半は此の歌ならん。」(「ある日の日記」雑誌『キング』第5巻第9号 昭和4年=1929)と書いています。

早いもので、とうとう大晦日となってしまいました。

昨日まで、例年通り、今年1年の光太郎関連で主な出来事をご紹介して参りました。コロナ禍もほぼ終息ということもあり(未だ予断を許さぬ状況ではありますが)、多くの方々がそれぞれの分野で光太郎らを取り上げて下さり、ありがとうございました。

さて、こちらも例年通り、寄付等のご報告。

まず、皆様方からいただいた郵便物に貼られていた切手を、公益社団法人日本キリスト教海外医療協力会さんにお送りしました。アジアやアフリカの保健医療協力のため役立てられています。今日に間に合うように先月送付いたしまして、先月分の「ご協力団体一覧」に当会の名を記していただいております。
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同様に、ベルマーク。こちらはベルマーク教育助成財団さんに送付。
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やはり11月分の「今月の寄贈者」に名を記して下さいました。
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少しでも光太郎のイメージアップにつながれば、という下心があるのですが(笑)。

さて、別件で、正月のテレビ番組から。

日本歌手協会新春12時間歌謡祭<第一部>

BSテレ東 2024年1月2日(火) 12:00~15:00

一挙12時間!全160曲放送! 第一部<お昼12時〜>

「東京ブギウギ」ミラクルひかる 「大阪ブギウギ」中村美律子 「買物ブギー」川中美幸 「東京の花売娘」大江裕 「アルプスの牧場」関大八 「さいざんす・マンボ」谷龍介 「こんなベッピン見たことない」小桜舞子/合田道人 「石狩エレジー」大川栄策 「お祭りマンボ」津吹みゆ 「黒百合の歌」上野さゆり 「雪の降る町を」新沼謙治 「ヴァイヤ・コン・ディオス(Vaya Con Dios)」香西かおり 「リンゴの花は咲いたけど」コロムビア ローズ 「智恵子抄」市川さよ子 「霧子のタンゴ」神穰ひろし 「ここに幸あり」大津美子 「お別れ公衆電話」富士きぬ子 「浪曲子守唄」一節太郎 「ギター仁義」北山たけし 「出世街道」畠山みどり 「東京五輪音頭」畠山みどり/北山たけし 「大利根無情」大林幸二 「夫婦春秋」金嶋昭夫 「長崎の女」北川裕二 「あの娘が泣いてる波止場」村木弾「お花ちゃん」南部姉妹 「ヘイ・ポーラ」田辺靖雄/九重佑三子 「雨の新宿」津山洋子・髙樹一郎 「みれん海峡」扇ひろ子 「美しい十代」三田明 「愛と死をみつめて」青山和子 「青春の城下町」梶光夫 「下町育ち」笹みどり 「君が好きだよ」しょうじ 「銀座ブルース」櫻井まり 「ベッドで煙草を吸わないで」弓純子 「経験」辺見マリ 「どうにもとまらない」山本リンダ 「それがあなたで本当に良かった」九重佑三子 「人生これから」宇山保夫 「女のひとり酒」石岡みどり 「夕顔」沢田亜矢子 「どうぞこのまま」丸山圭子 「バラが咲いた」マイク眞木 「花と小父さん」渚まゆみ 「みんな夢の中」髙田恭子 「愛のさざなみ」安倍理津子 「星のフラメンコ」松阪ゆうき 「東京⇔大阪」田辺靖雄

<司会>アグネス・チャン、川中美幸、香西かおり、伍代夏子、森口博子/合田道人
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「智恵子抄」がラインナップに入っており、てっきり令和2年(2020)に亡くなった二代目コロムビア・ローズさんの過去の映像が流れるのだろうと思い込んでおりましたところ、市川さよ子さんという方の歌唱でした。

調べてみましたところ、10月27日(金)に江戸川区総合文化センターさんで公開収録が行われたようで、小桜舞子さんという方のブログに市川さんが「智恵子抄」を歌われた由、記述がありました。「名曲を歌いつぐ」というコーナーの一環だったようで、二代目コロムビア・ローズさんが歌われた丘灯至夫氏作詞・戸塚三博氏作曲「智恵子抄」なのでしょう。
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さらに再放送系ですが。

にほんごであそぼ「朗読スペシャル(2)」

地上波NHK Eテレ 2024年1月4日(木) 15:35〜15:45

朗読(高杉真宙)/「三銃士」アレクサンドラ・デュマ、「旅情」萩原朔太郎、「あどけない話」高村光太郎、「鶏」山村暮鳥、朗読(津田健次郎)/「ロミオとジュリエット」シェイクスピア、「板極道」棟方志功、「達磨おくり」金子みすゞ、うた「なせばなる」

【出演】南野巴那,津田健次郎,高杉真宙,藤原道山,中村彩玖,川原瑛都,川田秋妃

初回放映が9月18日(月)でした。俳優の高杉真宙さんによる「あどけない話」朗読が含まれます。
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もう1件。直接、光太郎には関わりませんが、光太郎が終生敬愛し続けたロダン。

ねこのめ美じゅつかん 31歩め 「考える人」は何も考えていない!?

地上波NHK Eテレ 2024年1月4日(木) 08:25〜08:35  1月6日(土)  11:30~11:40

キャッチュアイの2匹が静岡県立美術館で目にしたのは「考える人」。実は、何も考えていなかったのではないかと言い出す弟子ネコにボスもびっくり!一体どういう事なのか?

19世紀フランスを代表する彫刻家、オーギュスト・ロダンの傑作「考える人」。その造形を見てリアルだなあと感想を漏らすボスネコに対し、弟子ネコはそうではなく、“無理している”からこそ迫力があるのだと語り出す。さらにはそもそも、「考えていない人」かも知れないと、ボスを混乱させ始める。「考える人」にこめられたヒミツに迫る。そして古川琴音の「画家のうた」ではドラクロワの気になる超有名絵画を取り上げる。

【声】カミナリ,【出演】古川琴音
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それぞれぜひご覧下さい。

それでは皆様、よいお年をお迎えください。

【折々のことば・光太郎】

小生山に居て物の値段をまるで知りませんが下駄などは恐らく莫大なお値段なのだらうし又、中々入手いたし難きものと推察、恐縮に堪へません。


昭和21年(1946)3月1日 佐藤雪江宛書簡より 光太郎64歳

「山に居て物の値段をまるで知りません」。光太郎、仙人じみて来ましたね(笑)。

NHK Eテレさんの「にほんごであそぼ」。昨日放映分で光太郎詩「レモン哀歌」(昭和14年=1939)が取り上げられました。
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俳優・津田健次郎さんによる朗読でした。
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番組全体のサブタイトルが「健康」。心身のバランスを崩し、「かなしく白くあかるい死の床」にある智恵子、光太郎が持参したサンキストのレモンをがりりと噛んだことで、つかの間の「健康」を取りもどしました。光太郎曰く「わたしの手を握るあなたの力の健康さよ」。しかしそれもほんの一時のこと。ほどなく「あなたの機関はそれなり止まつた」……。

重い内容ですが、しかし詩全体には逆にレモンに象徴される清澄な明るさも漂い、天上へと誘(いざな)われていく智恵子の姿が描かれています。そのあたり、津田さんの朗読では的確に表現されていました。

今週中に2回、再放送があります

再 にほんごであそぼ「健康」

地上波NHK Eテレ 2023年12月21日(木) 15:35~15:45  12月23日(土) 7:00~7:10

2023年度の『にほんごであそぼ』は、毎回ひとつの『ことば』をテーマに掲げ、「なるほど、そういう意味だったのか、そういう歴史や背景があったのか」という新たな発見や学びをお届けします。新たに、世界の偉人の言葉をダンスしながら伝えたり、齋藤孝が名文を広めるべく学校を行脚し、こどもたちと触れ合うコーナーを新設。

従来の古典芸能や歌のコーナーもパワーアップ。こどもから大人まで楽しめるエンターテインメント豊かな番組になります。日本を越え世界を駆け巡る『にほんご』・過去と未来をタイムトリップする『にほんご』。その魅力に包まれた『ことば』の宇宙を旅しましょう。

書道で学ぶにほんご・ぐうたらちんたら/健康、朗読(津田健次郎)/「レモン哀歌」高村光太郎、偉人とダンス/健康について書かれた本を読むときは、注意深く読みなさい。もしそこに「書き間違い」があったなら、あなたは死ぬかもしれないのである。(マーク・トウェイン)、こどもスタジオ/風邪は万病のもと、歌舞伎/人情噺文七元結 番外編、うた「ピクニック にほんごであそぼメドレー」

【出演】南野巴那,津田健次郎,中村勘九郎,土橋慶一,青柳美扇,世田一恵,中村彩玖,川原瑛都,川田秋妃

また、NHKさんの見逃し配信サイト「NHKプラス」でも配信中。

ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

このたび稔君春子さん御結婚の儀めでたくとり行はせられました趣拝承およろこびに堪へません。両君並びに御一家の今後に幸あれとひたすらお祈り申上げます。

昭和21年(1946)1月5日 宮崎仁十郎宛書簡より 光太郎64歳

宮崎仁十郎は茨城県の素封家。子息で詩人の稔ともども光太郎とは戦前からの付き合いでした。前年末に光太郎が仲介し、南品川ゼームス坂病院で智恵子ががりりとレモンを噛んだ現場にもいた、智恵子の姪・春子と稔との結婚が実現しました。

テレビ放映情報を2件。

まずは新作です。

にほんごであそぼ「健康」

地上波NHK Eテレ 2023年12月18日(月) 08:35〜08:45
再放送 12月21日(木) 15:35~15:45  12月23日(土) 7:00~7:10

2023年度の『にほんごであそぼ』は、毎回ひとつの『ことば』をテーマに掲げ、「なるほど、そういう意味だったのか、そういう歴史や背景があったのか」という新たな発見や学びをお届けします。新たに、世界の偉人の言葉をダンスしながら伝えたり、齋藤孝が名文を広めるべく学校を行脚し、こどもたちと触れ合うコーナーを新設。

従来の古典芸能や歌のコーナーもパワーアップ。こどもから大人まで楽しめるエンターテインメント豊かな番組になります。日本を越え世界を駆け巡る『にほんご』・過去と未来をタイムトリップする『にほんご』。その魅力に包まれた『ことば』の宇宙を旅しましょう。

書道で学ぶにほんご・ぐうたらちんたら/健康、朗読(津田健次郎)/「レモン哀歌」高村光太郎、偉人とダンス/健康について書かれた本を読むときは、注意深く読みなさい。もしそこに「書き間違い」があったなら、あなたは死ぬかもしれないのである。(マーク・トウェイン)、こどもスタジオ/風邪は万病のもと、歌舞伎/人情噺文七元結 番外編、うた「ピクニック にほんごであそぼメドレー」

【出演】南野巴那,津田健次郎,中村勘九郎,土橋慶一,青柳美扇,世田一恵,中村彩玖,川原瑛都,川田秋妃

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これまでも繰り返し光太郎詩を取り上げてきて下さった「にほんごであそぼ」。現在の新作の放映は週1なのですね。

来週の新作放映がテーマが「健康」だそうで、その中で智恵子の臨終を謳った「レモン哀歌」(昭和14年=1939)。俳優の津田健次郎さんの朗読が放映されます。
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津田さん、9月放送の回では「あなたはだんだんきれいになる」(昭和2年=1927)の朗読をなさいました。
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以前はそういうことがなかったのですが、今回の「レモン哀歌」放映に関しては、NHKさんから「詩句の漢字の読み方等確認をしてくれ」的な依頼がありまして、ご協力させていただきました。それが8月。収録が8月8日(火)だったそうで、4ヶ月以上経ってのオンエアなのかと意外でした。

ちなみに来春には「道程」も取り上げて下さる予定だそうです。それも現在流布している9行の詩集『道程』(大正3年=1914 10月)収録型ではなく、雑誌『美の廃墟』に発表(同年3月)された初出の102行バージョン。さすがに長いので抜粋のようですが。

もう1件、こちらは再放送です。

BSフジサスペンス劇場 浅見光彦シリーズ22首の女殺人事件

BSフジ 2023年12月15日(金) 12:00〜14:00

福島と島根で起こった二つの殺人事件。事件の真相に光彦が迫る! ルポライターの浅見光彦(中村俊介)と幼なじみの野沢光子(紫吹淳)は、事件の解決のため、高村光太郎の妻・智恵子が生まれた福島県岳温泉に向かう。光子とお見合いをした劇団作家・宮田治夫(冨家規政)の死の謎は?宮田が戯曲「首の女」に託したメッセージとは?浅見光彦が事件の真相にせまる!!


<出演者>
中村俊介 紫吹淳 姿晴香 菅原大吉 冨家規政 中谷彰宏 伊藤洋三郎 新藤栄作
榎木孝明 野際陽子 ほか
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推理作家の故・内田康夫氏が昭和61年(1986)に発表された「「首の女(ひと)」殺人事件」を原作に、ほぼ忠実に映像化した2時間ドラマです。初回放映は平成18年(2006)、二本松の智恵子生家、花巻の旧高村記念館等でのロケが敢行されました。その後、繰り返し再放送が為されています。

それぞれぜひ御覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

友人のたよりが来ると駒込に居るやうな錯覚をおこします。事実は今太陽が照りながら細かい雪が横ざまに降つてゐるといふ北国特有の天候の中にゐます。

昭和20年(1945)11月28日 西山勇太郎宛書簡より 光太郎63歳

この月17日から花巻郊外旧太田村の山小屋(高村山荘)での生活を始めました。11月にはもう降雪。最晩年の光太郎に親炙され、当会顧問であらせられた故・北川太一先生曰く「生涯で最も鮮烈な冬が来る」。

10月5日の智恵子忌日「レモンの日」にちなみ、「高村智恵子レモン祭」として様々なコンテンツを展開中の二本松市智恵子生家/智恵子記念館さん。

新たな試みとして行われた生家のライトアップに関し、報道されています。

地元紙『福島民友』さん。

智恵子の生家...浮かぶシルエット 福島・二本松、幻想的な投影で彩る

 詩人・彫刻家高村光太郎の妻で、光太郎の詩集「智恵子抄」の「レモン哀歌」でも知られる二本松市出身の洋画家高村智恵子の命日の5日、同市の智恵子の生家・記念館でライトアップイベントが行われた。生家に智恵子のシルエットが浮かび上がり、背景を幻想的なプロジェクションマッピングで彩った。
 「高村智恵子レモン祭」の一環として実施。生家内や庭園は竹あかりや和紙ランプシェードで演出され、来場者はゆったりとした時を感じながら、智恵子への思いをはせた。
 11月19日まで開かれるレモン祭では、生家2階の特別公開など多彩なイベントを実施する。入館料は高校生以上410円、小中学生210円。問い合わせは同館へ。
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彼の地の友人から送られてきた画像。プロジェクションマッピングが為されており、智恵子シルエットの背景がどんどん変わるとのこと。
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右上は期間限定公開中の生家内部です。

ライトアップは11月6日(月)~19日(日)にも行われるそうで、この頃、一度行ってみようと思っております。

さて、ついでというと何ですが、二本松系のテレビ番組のご紹介。

日本最強の城▼秋の絶景!城ハイキング▼あなたも絶対行きたくなる!魅力の城

NHK総合 2023年10月9日(月) 22:00〜22:45

城は誰もが楽しめるアミューズメント・スポット。全国に3万以上もあると言われる城の中から、えりすぐりの名城をピックアップ。驚きの秘密や知られざる魅力に迫ります!

秋、城へハイキングに出かけよう!絶景望む城のディープな魅力を堪能▼「平戸城(長崎)」異国情緒あふれる港町を見下ろす城。幕府も一目置いた海の覇者の本拠▼「二本松城(福島)」みちのくの要衝抑える城からは名峰・安達太良山。見事な石垣の大パノラマ▼「春日山城(新潟)」山全体を要塞化した上杉謙信の壮大な山城。目前に広がる日本海に強さの理由が!“最強の城”を決めるのはアナタ!HPで投票をお待ちしています。

出演者
【司会】恵俊彰 赤木野々花
【出演】高橋英樹 春風亭昇太 村井美樹 千田嘉博 
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「智恵子抄」詩碑や、もと智恵子生家にあった藤棚などのある、二本松霞ヶ城が取り上げられます。「ほんとの空」、智恵子抄ゆかりといった話になるといいのですが……。

もう1件。

ミステリー・セレクション・湯けむりバスツアー桜庭さやかの事件簿1 露天風呂に浮かぶ遺体の謎…22年ぶりの兄妹対面で起こった兄殺し欲望渦巻く故郷で迎えた驚愕の結末とは!!

BS-TBS 2023年10月10日(火) 09:59~12:00

高校生の娘と中学生の息子を持つシングルマザー・桜庭さやかは、ベテランバスガイド。しっかり者の子供たちに今日も起こされ、元気いっぱい仕事へと飛び出していく。今回のツアーは、猪苗代湖〜安達太良山〜会津若松を巡り、山形へと向かう旅。大盛り上がりのサンライズ商店街御一行様を前にさやかの名調子が冴える。ツアー客の中にはフラワーショップを営む佐野雄二と香織の兄妹も参加していた。2人はツアーの途中で22年ぶりに兄・修一に再会できることを楽しみにしていた。しかし、その兄が安達太良山で死体となって発見される。

出演者 萬田久子、葛山信吾、酒井美紀、石橋保、大浦龍宇一、未來貴子、伊藤洋三郎、
    斉藤暁、徳井優、竜雷太(他)
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初回放映は平成21年(2009)。年に何度か再放送されています。

安達太良山が第一の事件現場という設定で、「智恵子抄」にもちらりと触れられます。
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それぞれぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

いかにしても此の役目は小生に不向きにて とても つとまりかぬる事 明らかと存候に至り 文部省へは 右おうけいたし難き旨 返事さし出し候


昭和16年(1941)5月30日 平櫛田中宛書簡より 光太郎59歳

官設美術展「新文展」に関わります。光太郎の父・光雲に師事した平櫛田中が、光太郎を同展審査員に推挙。しかし若い頃から官展には拒否反応を抱いていた光太郎、やはり断ります。大政翼賛会文化部の任、さらにもう少し後には日本文学報国会詩部会長は受けたものの、ゆずれない一線は残っていました。

テレビ番組の放映情報です。

まず再放送。

再 にほんごであそぼ「朗読スペシャル(2)」

地上波NHK Eテレ 9月21日(木) 15:35~15:45  9月23日(土) 07:00~07:10

朗読(高杉真宙)/「三銃士」アレクサンドラ・デュマ、「旅情」萩原朔太郎、「あどけない話」高村光太郎、「鶏」山村暮鳥、朗読(津田健次郎)/「ロミオとジュリエット」シェイクスピア、「板極道」棟方志功、「達磨おくり」金子みすゞ、うた「なせばなる」

【出演】南野巴那,津田健次郎,高杉真宙,藤原道山,中村彩玖,川原瑛都,川田秋妃

昨日が本放送。これまでに番組内で使われた高杉真宙さんと津田健次郎さんの朗読をまとめて流す回です。7月に放映された高杉さんによる「あどけない話」(昭和3年=1928)を含みます。
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続いて、光太郎が終生敬愛し続けたロダン。珍しく、相次いで二つの番組で取り上げられます。

四大化計画 〜世界は3つで語れない〜 教養バラエティー「未完成作品」

地上波NHK総合 2023年9月20日(水) 22:00~22:45

内村光良司会の知的教養バラエティー。世界の三大〇〇に4つ目を提案して“四大化”してしまおう!人類史に残しておくべき、完成を凌駕する「未完成」の芸術的魅力とは!?

あなたの好奇心をゆさぶる知的エンタメ!未完成でありながら輝きを放つ作品たちを深堀り!世界初!未完成なのに世界遺産「サグラダ・ファミリア」、20世紀を代表する作家カフカの未完の最高傑作「城」、天才彫刻家ロダンの人生を映す代表作「地獄の門」▽世界の小沢の人生観を変えた日本漫画の金字塔VS.強火担・中川翔子による超有名アクション映画▽ジャッジするのはいとうせいこう、宇垣美里、片桐仁、川島明、ニッチェ近藤

【出演】内村光良,小沢一敬,中川翔子,いとうせいこう,宇垣美里,片桐仁,川島明,近藤くみこ,【語り】甲斐田裕子,成田剣
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通常時、「歴史探偵」が放映されている枠です。この日は「歴史探偵」がお休みで、単発のこの番組が入ります。

もう1件。

ねこのめ美じゅつかん 31歩め 「考える人」は何も考えていない!?

地上波NHK Eテレ 2023年9月21日(木) 08:25〜08:35 
 再放送 9月23日(土) 11:30〜11:40 9月26日(火) 15:45〜15:55

キャッチュアイの2匹が静岡県立美術館で目にしたのは「考える人」。実は、何も考えていなかったのではないかと言い出す弟子ネコにボスもびっくり!一体どういう事なのか?

19世紀フランスを代表する彫刻家、オーギュスト・ロダンの傑作「考える人」。その造形を見てリアルだなあと感想を漏らすボスネコに対し、弟子ネコはそうではなく、“無理している”からこそ迫力があるのだと語り出す。さらにはそもそも、「考えていない人」かも知れないと、ボスを混乱させ始める。「考える人」にこめられたヒミツに迫る。そして古川琴音の「画家のうた」ではドラクロワの気になる超有名絵画を取り上げる。

【声】カミナリ,【出演】古川琴音
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「ねこ目線」で有名美術作品を見るという番組、一昨年に始まり、何度か拝見しました。笑えます。しかし、笑えるだけでなく、なかなかの鋭い視点で感心もさせられました。

それぞれ、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

先般智恵子逝去の節は早速御弔電をいただき感謝したしました。匆々の間に日を過ごし思はず延引いたしましたが右厚くお礼申上げます。 お返し ソデノトコロ一スジアヲキシマヲオリテミヤコオホヂヲカマハズアルキシ


昭和13年(1938)10月28日 山崎斌宛書簡より 光太郎56歳

山崎斌(あきら)は染織工芸家。「草木染」の命名者でもあります。心を病む前、駒込林町のアトリエ兼住居で機織りにも取り組んでいた智恵子とも交流がありました。

山崎からの弔電には「ソデノトコロ一スジアヲキシマヲオリテアテナリシヒトイマハナシハヤ(袖のところ一筋青き縞を織りて貴なりし人今は亡しはや)」という短歌が打電されていました。

山崎曰く「アヲキシマ――とは、故人が特にその好みから、袖口の部分に一筋の青藍色を織らせた着衣をされてゐた追憶」。「貴(あて)なり」は古語で「品のある美しさ」といった意です。

これに対する光太郎の返歌が、やはり電報のスタイルでしたためられました。無理くり書き下せば、(袖の所一筋青き縞を織りて都大路を構はず歩きし)。この歌を読んだ山崎、「故人が見え、高村氏が見え、涙が流れた」とも回想しています。

3件ご紹介します。

びじゅチューン!「老猿は主役じゃなくても」

NHK Eテレ 2023年9月12日(火) 17:3017:35 9月15日(金) 23:5023:55

発想の源は、高村光雲「老猿」(東京国立博物館)。この彫刻は、そのまわりだけ空気がちがうような、圧倒的な「ドラマ性」を感じさせます。もし脇役としてキャスティングされたとしても、その存在感の強さで主役を食ってしまうでしょう。「白雪姫」の小人C役、「桃太郎」のサル役…。たまたま脇役として起用されて現場のパワーバランスをおかしくさせてしまうストーリー。「老猿」と周囲とのギャップを楽しんでください。

【出演】井上涼,【声】ジョリー・ラジャーズ

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光太郎の父・光雲作の「老猿」(明治26年=1893)をメインにしています。

初回放映が昨年1月、その後、今年3月にはDVDブック『びじゅチューン!DVD BOOK 7』にも収録されていますが、電波に乗るのは久しぶりですね。

再 にほんごであそぼ「服装」

地上波NHK Eテレ 2023年9月14日(木) 15:35〜15:45 9月16日(土) 07:0007:10

書道で学ぶにほんご・ぐうたらちんたら・花鹿亭/服装、朗読(津田健次郎)/「あなたはだんだんきれいになる」高村光太郎、偉人とダンス/やむを得ないそのときは、服装に無頓着でもいいんだよ。でもいつでも心はきちんとドレスを着てください。(マーク・トウェイン)、うた「なせばなる」

【出演】南野巴那,津田健次郎,柳家わさび,藤原道山,青柳美扇,世田一恵,中村彩玖,
    川原瑛都,川田秋妃

今朝、初回放映がありました。ベテラン俳優・声優の津田健次郎さんによる光太郎詩「あなたはだんだんきれいになる」(昭和2年=1927)朗読を含みます。
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もう1件、同じ「にほんごであそぼ」から。

にほんごであそぼ「朗読スペシャル(2)」

地上波NHK Eテレ 9月18日(月) 08:35〜08:45

朗読(高杉真宙)/「三銃士」アレクサンドラ・デュマ、「旅情」萩原朔太郎、「あどけない話」高村光太郎、「鶏」山村暮鳥、朗読(津田健次郎)/「ロミオとジュリエット」シェイクスピア、「板極道」棟方志功、「達磨おくり」金子みすゞ、うた「なせばなる」

【出演】南野巴那,津田健次郎,高杉真宙,藤原道山,中村彩玖,川原瑛都,川田秋妃

これまでに「朗読」のコーナーで放映されたパートを集めてのものと思われます。7月に放映された若手俳優・高杉真宙さんによる「あどけない話」(昭和3年=1928)を含みます。
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それぞれ、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

夏の暑さなどに遮られ、のびのびとなつて居りました色紙を今日の日曜に書きましたゆゑ不出来ながら明朝小包にてお送りいたします、文字の方は拙詩 “牛” の中の一行に有之、デツサンの方はコンテにて描きました。彫刻の方も追々着手の運びといたします、


006昭和12年(1937)10月31日 長谷川吉三郎宛書簡より 光太郎55歳

長谷川吉三郎は山形県の銀行家。光太郎に書や彫刻の制作を依頼しました。「色紙」は二点。詩「牛」(大正3年=1914)の一節「牛は大地をふみしめて歩く」と、牛の絵です。長谷川は丑年生まれでした。

これ以外にも、「牛」全文を書いた大きな書も贈られました。これらは「長谷川コレクション」として山形県立美術館さんに所蔵されており、一昨年、富山県水墨美術館さんでの「チューリップテレビ開局30周年記念「画壇の三筆」熊谷守一・高村光太郎・中川一政の世界展」でお借りしました。
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NHK Eテレさんで放映中の「にほんごであそぼ」。光太郎詩が取り上げられます。

にほんごであそぼ「服装」

地上波NHK Eテレ 2023年9月11日(月) 08:35~08:45 再放送 9月14日(木)15:35〜15:45

書道で学ぶにほんご・ぐうたらちんたら・花鹿亭/服装、朗読(津田健次郎)/「あなたはだんだんきれいになる」高村光太郎、偉人とダンス/やむを得ないそのときは、服装に無頓着でもいいんだよ。でもいつでも心はきちんとドレスを着てください。(マーク・トウェイン)、うた「なせばなる」

【出演】南野巴那,津田健次郎,柳家わさび,藤原道山,青柳美扇,世田一恵,中村彩玖,
    川原瑛都,川田秋妃
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俳優・声優の津田健次郎さんが光太郎詩「あなたはだんだんきれいになる」(昭和2年=1927)を朗読なさるようです。ちなみに7月には若手の高杉真宙さんの「あどけない話」(昭和3年=1928)朗読がありました。とても爽やかな朗読でしたが、今回はベテランの津田さん。経験を生かしての深みのある朗読を期待したいものです。
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   あなたはだんだんきれいになる

 をんなが附属品をだんだん棄てると
 どうしてこんなにきれいになるのか。
 年で洗はれたあなたのからだは
 無辺際を飛ぶ天の金属。
 見えも外聞もてんで歯のたたない
 中身ばかりの清冽な生きものが
 生きて動いてさつさつと意慾する。
 をんながをんなを取りもどすのは
 かうした世紀の修業によるのか。
 あなたが黙つて立つてゐると
 まことに神の造りしものだ。
 時時内心おどろくほど
 あなたはだんだんきれいになる。

画像はこの詩の書かれた2年程前の大正14年(1925)頃。最近流行りのモノクロ画像をカラー化するアプリで遊んでみました。

この詩に関しては、エッセイ「智恵子の半生」(昭和15年=1940)でも触れられています。

私達は定収入といふものが無いので、金のある時は割にあり、無くなると明日からばつたり無くなつた。金は無くなると何処を探しても無い。二十四年間に私が彼女に着物を作つてやつたのは二三度くらゐのものであつたらう。彼女は独身時代のぴらぴらした着物をだんだん着なくなり、つひに無装飾になり、家の内ではスエタアとヅボンで通すやうになつた。しかも其が甚だ美しい調和を持つてゐた。「あなたはだんだんきれいになる」といふ詩の中で、

をんなが附属品をだんだん棄てると
どうしてこんなにきれいになるのか。
年で洗はれたあなたのからだは
無辺際を飛ぶ天の金属。

と私が書いたのも其の頃である。

素のままの智恵子の美しさをたたえてはいますが、危険な考え方でもありますね。一種のモラハラに近いような。智恵子は自ら服装の簡易化を図ったのでしょうが、そうせざるをえない空気を作ったのは光太郎とも考えられます。実際、智恵子の心の病の顕在化はこの4年後でした。

ともあれ、「にほんごであそぼ」、ぜひご覧下さい。やはり見逃し配信もありますし。

【折々のことば・光太郎】

小生十九日夜突然大喀血をやつて、絶対安静療養をつづけてゐます、もう畧出血はとまりました。発熱無く食慾旺盛、心配は少しもありません


昭和11年(1936)12月27日 水野葉舟宛書簡より 光太郎54歳

光太郎は否定し続けましたが、結局は結核でした。智恵子共々、かなり早い時期から罹患していたようです。光太郎ほどに頑健ではなかった智恵子は約2年後に結核で死去。光太郎はこの後も20年近く生きながらえます。

昨夜、NHKさんのラジオ第2で「声でつづる昭和人物史〜賢治を語る 1」の放送がありました。

2本立ての内容で、前半は光太郎と盛岡放送局高橋忠アナウンサーとの対談「朝の訪問」から。後半は賢治実弟の宮沢清六による賢治詩「原体剣舞連」「春と修羅」の朗読でした。

「朝の訪問」、昭和24年(1949)の録音です。SNS上で花巻郊外旧太田村の山小屋(高村山荘)での録音、と勘違いされている方の投稿がありましたが、盛岡放送局での録音です。おそらく、戦時中に翼賛活動に邁進していた光太郎の肉声を流すのはまかりならん、というGHQの横槍でお蔵入りになっていたものです。

久しぶりに拝聴しました。手元にカセットテープがあるのですが、カセットテープだけに再生すればしただけ劣化が進みますので、めったに再生しません。平成16年(2004)頃、当会顧問であらせられた故・北川太一先生の依頼で文字起こしをし、そちらを読めば内容は確認出来ますし。

「対談」と分類していますが、相方の高橋アナウンサーは聞き手、ネタふりに徹する感じで、8:2から9:1くらいで光太郎が滔々と語りつづけています。昭和24年(1949)、数え67歳の光太郎、意外と張りのある人間的にも芯の強さを感じさせる声です。

10月30日(月)まで、聴き逃し配信があります。ぜひお聴き下さい。
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ところで、光太郎のしゃべり、あまりにも滔々としすぎていて、ちょっと違和感。「あれ、こんなんだったっけ?」的な。そこで文字起こししたものと見比べながらもう一度聴くと、だいぶ編集されていました。言い淀んだり、言い間違って言い直したりした部分は全てカットです。

例えば、こんな一節。

ええ、不自由って、もし、そういうこと言い出したら、むやみに不自由だけど、ま、あそこに住む以上は、それを織り込んであるんです。だから、もう、何ですね。平気なもんです。ま、それで、て言いますか、覚悟の上だしね。人間の不自由なんてものは、やっぱり一つの欲ですから、あのー、欲、捨てっちまえば何でもない。ただ、その、合理的な食事生活や何かって言うと差し支えるから。

オンエアされたのは赤字の部分で、「何ですね」とか「何て言いますか」、「あのー」といった間投詞的な無意味な部分はほぼすべてカットされていました。そこで会話として聴くと無駄がないため、忙しく感じます。

またそれ以外でも結構ツギハギになっていました。

前は不自由だったですよ。夜はもうほとんど本は読めなかった。で、細かい字のものは、手紙でも読めない。自分が詩を書いたりする時は、新聞紙、こう広げてね、毛筆で一寸角ぐらいの字を書く。それで字を書いた。そうしないと読めない。それから、石油ランプじゃ暗いから、炉で焚き火をしてその灯りで書いた。もう、原始生活の原始生活でしょうな。

全体にこんな感じで、話の流れを損なわない程度に編集が為されています。また、バッサリとカットされている部分も多々ありました。放送枠の関係で、仕方がないのでしょうが。

生放送を除けば、テレビ番組でもそうですね。もう10年前になりますが、渋谷のNHK放送センターさんで「日曜美術館 智恵子に捧げた彫刻 ~詩人・高村光太郎の実像~」のスタジオ収録に立ち会いました。その際は司会の井浦新さん、伊東敏恵アナ、ゲストの作家・平野啓一郎氏によるトーク、オンエアされたのは約3分の1くらいで、「この発言とこの発言の間にこういう発言もあったはずだが無くなってるなぁ、もったいない」という感じでした。まぁ、そんなものなのでしょう。

さて、聴き逃し配信、ぜひお聴き下さい。清六の朗読、それから司会の宇田川清江氏、解説の保阪正康氏のトークもなかなかのものです。

また、以前にも書きましたが、来週は「賢治を語る 2」として、「草野心平、賢治を語る わが文学わが回想」(初回放送 昭和58年=1983 8月11日 ラジオ第2)、「堀籠文之進 賢治の思い出」(同 昭和57年=1982 7月16日 FM盛岡ローカル)もオンエアされます。併せてどうぞ。

【折々のことば・光太郎】

あれから父の一周忌がすむと、今度は智恵子の弟の急病、つづいて死亡といふやうな事があつて寸暇なく心ならずも原稿が遅れましたし、又枚数も少くなりましたが、ともかく別封でお送りしました、遅延のおわびまで


昭和10年(1935)10月23日 宮崎稔宛書簡より 光太郎53歳

智恵子の弟」は、二本松の長沼酒造三代目を継いだ啓助。結局は家業を破産に導いてしまいました。その後は上京し、大学野球早慶戦のダフ屋や廃品回収業のようなこともやって細々と暮らしていたのですが、この月、数え39歳で窮死しました。

しつこいようですが、今年は昨日は大正12年(1923)に起こった関東大震災からちょうど100年です。

一昨日、昨日と二夜連続で放映された「NHKスペシャル 映像記録 関東大震災 帝都壊滅の三日間」を拝見しました。
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番組内では当時モノクロで撮影されたフィルムのを8K映像でリマスター、さらにカラー化するという画期的な試みが為されており、そのリアルさに息を呑みました。
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モノクロだと遠い世界の出来事のようなのが、カラー化された高精細映像では目の前で起こっているかのような……。
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「前編」では、航空撮影された震災2ヶ月前の様子も。
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その他、「前編」では震災当日の火災の様子、「後編」は翌日以降でやはり火災の話や朝鮮人虐殺等にも触れられていました。
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さらに「後編」では、上野公園の西郷隆盛像(光太郎の父・光雲が主任となって東京美術学校総出で制作)。
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動画でこれを観るのは初めてでした。

初めて観た、といえば、こちら。
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芥川龍之介を撮影した動画。撮影は震災後しばらく経った昭和2年(1927)ですが、震災時に芥川が東京市内の様子をレポートしたという話の流れで使われました。この動画の存在は存じていましたが、観るのは初めてでした。しかも8Kカラー。

その芥川の手記から、「救い」のような部分で番組全体のまとめ。
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さて、「後編」の方が再放送されます。

再 NHKスペシャル 映像記録 関東大震災 帝都壊滅の三日間 後編

NHK総合 2023年9月7日(木) 00:40〜01:31

10万5千人が命を落とした関東大震災の3日間を高精細カラー映像で追体験する。後編では、震災最大の悲劇・陸軍被服廠跡を襲った巨大な火の竜巻・火災旋風の謎に迫る。

1日午後4時頃、最大の悲劇が生まれる。両国駅付近の広場、避難場所となった陸軍被服廠跡を巨大な火災旋風が襲い、避難者4万人のうち、3万8千人が亡くなったのだ。映像は、遺体が折り重なる惨劇の跡を克明に記録している。2日目になると、人々の間に流言飛語が飛び交う。混乱に乗じて朝鮮人が襲ってくるという噂。警視庁は全焼し機能停止、新聞社も火災に遭っていた。確かな情報がない中で、人々の心に狂気が取り付いていく。

【語り】守本奈実


ネット上でも「NHKプラス」さんで前編後編共に配信中。ただし利用登録が必要ですし、ブラウザが限定されているようですが。

ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

この夏は随分暑くて困りましたが、父の胸像をやつてゐたので却て凌ぎ易かつたやうです、もう畧出来上がりました、


昭和10年(1935)8月30日 難波田龍起宛書簡より 光太郎53歳

父の胸像」は「光雲一周忌記念胸像」。東京藝術大学さん構内に露座で設置されている他、同型のものは今週末まで信州安曇野の碌山美術館さんで開催中の「夏季特別企画 生誕140周年高村光太郎展」に出品されています。
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ラジオ放送で、光太郎の肉声が流れます。

「声でつづる昭和人物史〜賢治を語る」1

NHKラジオ第2 2023年9月4日(月) 20:30~21:00

「朝の訪問」昭和24年11月録音 R1未放送 高村光太郎 聞き手;高橋忠アナウンサー
宮澤清六朗読「原体剣舞連」「春と修羅」

詩人で童話作家の宮沢賢治が亡くなって今年で90年になります。賢治本人の音声記録は残念ながら残っていませんが、縁のある人たちの言葉で宮沢賢治を偲びます。1回目は彫刻家で詩人の高村光太郎です。高村光太郎は昭和20年4月に空襲でアトリエを焼け出され、賢治の故郷・岩手県花巻市に疎開しました。昭和24年11月収録「朝の訪問」では、自分の理念や生き方に合った岩手県の土地柄や県民性について語っています。

司会 宇田川清江(元NHKアナウンサー)
解説 保阪正康(ノンフィクション作家)
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今回放送されるのは、昭和24年(1949)11月18日、NHK盛岡放送局で録音された光太郎とアナウンサーの対談「朝の訪問」。録音当時には放送されず、公共の電波に乗るのはおそらく今回が初めてだろうということです。

当方は聴いたことがある、というか、カセットテープを所持しております。平成16年(2004)にNHKラジオセンターでそのオープンリールテープが発見され、カセットテープにダビングされたものが、故・北川太一先生経由で当方の元に。「文字起こしをしてくれ」とのことで。

10分あまりのものでしたが、岩手の風土や人々、食べ物などについて、「矍鑠」という年齢でもありませんが、数え67歳の光太郎、しっかりと語っています。文字に起こしたものは北川先生と当方で編んだハードカバーの『光太郎遺珠2006.4』(高村光太郎記念会)に収めてあります。

今年の第67回連翹忌の集いにもご参加下さった、NHKエデュケーショナルの方からこれを放送したい、というお話があり、その後いろいろ情報交換して参りまして、様々なことがわかりました。

まず当時これが放送されずお蔵入りになった理由。GHQの横槍が入ったらしいとのこと。昭和24年(1949)といえばまだ占領は解けて居らず、様々な場面でGHQの許可が必要な時期でした。公的には戦犯としての訴追は免れた光太郎ですが、GHQの判断としては、戦時中、日本文学報国会や大政翼賛会文化部の要職にいた光太郎を出演させるのは好ましくない、という判断だったようです。このあたり、放送と出版とではスタンスが大きく異なったようですね。中央で発行されていた雑誌等への光太郎寄稿は、終戦の翌年、昭和21年(1946)には始まっており、特に光太郎だから、という理由で削除を求められたり発禁になったりということは無かったようです。

NHKエデュケーショナルの方曰く、「当時、NHK放送会館にはGHQのCIEが入っており、放送内容に目を光らせていたことが考えられます」だとのことで。「CIE」は「Civil Information and Educational Section」。「民間情報教育局」と訳され、教育政策、教育行政の監督と指導が主な仕事だったそうですが。また、テープはある放送局員が廃棄せずに保管したため、残ったとのこと。グッジョブですね。

ちなみに戦後、光太郎の肉声が初めて電波に乗ったのは、昭和27年(1952)3月30日と思われます。この時もNHKさんの「朝の訪問」。対談相手は山形の詩人・真壁仁、録音場所は花巻温泉松雲閣でした。この前年には占領が解除となっていました。この時の録音はカセットテープやCDに収録されて市販もされていますし、最近ですとやはりNHKラジオ第2さんで平成28年(2016)に放送されたりもしています。

それからもう1点、今回の「朝の訪問」は、光太郎の対談相手(というか聞き手)が不明だったのですが、当時、盛岡放送局にいた高橋忠アナウンサーと判明しました。高橋の名は『高村光太郎全集』に2回登場します。いずれも昭和23年(1948)の日記です。1回目は放送の出演依頼で、これは光太郎が断っています。2回目は9月21日、盛岡放送局で放送された「宮沢賢治十六回忌に因みて」(『高村光太郎全集』第8巻)の件。これは光太郎本人ではなくアナウンサー(高橋?)が朗読しました。

その後の「朝の訪問」録音時の昭和24年(1949)は日記の大半が失われています。また、賢治の名は出て来ませんが、まぁ、賢治を含む岩手の人々、ということで位置づけるようです。

さらに9月11日(月)には、「賢治を語る 2」として「草野心平、賢治を語る わが文学わが回想」(初回放送 昭和58年=1983 8月11日 ラジオ第2)、「堀籠文之進 賢治の思い出」(同 昭和57年=1982 7月16日 FM盛岡ローカル)も予定されているそうです。

それぞれぜひお聴き下さい。ネットでの聴き逃し配信もあるようです。

【折々のことば・光太郎】

この療法はまづリンゲル液をももに注射してから(此は体力の補充の意味)、更に臀部へ硫黄剤の発熱作用を持つ薬液を筋肉注射し、三十九度から四十度の熱を出させます。患者は随分苦しいらしいのですが、又その為興奮を誘致して注射した夜から翌日あたりへかけてかなり看護に骨折れますけれど、発熱してくると酒にでも酔つたやうになり、それから眠ります、一日位ねむつてさめると幾分前よりも騒がぬやうになるように見うけます、


昭和10年(1935)1月11日 中原綾子宛書簡より 光太郎53歳

心を病んだ智恵子のため、精神医学者・諸岡存(たもつ)が行っていた「発熱療法」の様子です。硫黄剤が使われるようになる以前は、毒素の薄いマラリア菌で熱を出させていたとのこと。いずれにしてもあまり効果はなかったようです。

ちなみに先月亡くなった森村誠一氏の小説『新・人間の証明』では、この施術後の熱を下げるために智恵子に解熱作用のあるレモンを食べさせていた、という話になっています。その可能性も捨てきれません。

7月31日(月)に放映のあったものの再放送です。

にほんごであそぼ「空」

地上波NHK Eテレ 2023年8月5日(土) 07:00~07:10

書道で学ぶにほんご・漢字アニメ/空、偉人とダンス/この空は私たちの真上にある 究極のアートギャラリーなのである。(ラルフ・ワルド・エマーソン)、こどもスタジオ/空前絶後、
朗読(高杉真宙)/「あどけない話」高村光太郎、文楽/山のあなたの・・・、童謡「りすりす小りす」

【出演】南野巴那,高杉真宙,竹本織太夫,鶴澤清介,三世桐竹勘十郎,青柳美扇,おおたか静流,中村彩玖,川原瑛都,川田秋妃

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「空」をテーマに、さまざまな切り口から日本語の面白さを探究。
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そんな中で、光太郎詩「あどけない話」(昭和3年=1928)を、俳優の高杉真宙さんが朗読。
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実に爽やかでいい感じでした。

NHKプラスさんでも配信されています。ただし、ブラウザが限定されているようです。Microsoft Edgeには対応していないような……。

ところで、過日、同番組のスタッフ女史からレファレンス依頼がありました。8月8日(火)に撮影を行う回で、やはり光太郎詩「レモン哀歌」(昭和14年=1939)と、「道程」(大正3年=1914)の雑誌初出形バージョンを取り上げて下さるそうで、詩の読み方について。

「道程」の雑誌初出形バージョンは、全102行。あまりに長いのですべてではなく抜粋で、だそうです。「レモン哀歌」は以前にも使われましたが、こちらは初の試みということで、読み方はこれでいいのか、という確認でした。しかしなんとオンエアは10~11月の予定とのこと。かなり長いスパンで制作されているのですね。

ちなみに以前も書きましたが、時折、ネット上で102行バージョンが「「道程」の全文」という紹介の仕方をされていて、閉口しています。まるで詩集『道程』に収められた9行の形(光太郎自身がばっさり切り落としました)が実はまがいもので、みんな騙されているかのように「この長いのが「道程」の全文じゃ。どや、おどれら知らへんかったろ、教えたるわ、ボケ」みたいな(笑)。102行の形は「初出形」または「初出発表形」、9行の方は「最終形」あるいは「最終詩形」。「全文」という語は絶対に使わないでいただきたいものです。「それ、「全文」ちゃうねん、知ったかぶってドヤ顔こいとるんやあらへんで」という感じです。別に関西弁でなくてもいいのですが(笑)。

閑話休題。明日の再放送、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

又例の講座の「ヹルハアラン」が出来ました故ともかく別封で謹呈いたします、 説明を平叙法にした為め失敗しました、ヹルハアランの人物とその時代的意味を書けずにしまひました、


昭和8年(1933)8月14日 片山敏彦宛書簡より 光太郎51歳

例の講座の「ヹルハアラン」」は、この月発行の『岩波講座世界文学九 近代作家論』。光太郎によるベルギー詩人エミール・ヴェルハーレンの書き下ろし評伝「ヹルハアラン」を含む、6人の共著です。「」は、それに先立つ6月に同じ叢書の第七巻で光太郎単著の『現代の彫刻』が刊行されていたことに関わります。いずれもペーパーバックです。
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ヴェルハーレンは妻・マルトとの生活を謳った連作詩「時」三部作を発表しており、『智恵子抄』所収詩篇にも少なからず影響を及ぼしています。

テレビ放映情報2件ご紹介します。

まず、7月31日(月)の朝。

にほんごであそぼ「空」

地上波NHK Eテレ 2023年7月31日(月) 08:35~08:45 再放送 8月5日(土) 07:00~07:10

書道で学ぶにほんご・漢字アニメ/空、偉人とダンス/この空は私たちの真上にある 究極のアートギャラリーなのである。(ラルフ・ワルド・エマーソン)、こどもスタジオ/空前絶後、朗読(高杉真宙)/「あどけない話」高村光太郎、文楽/山のあなたの・・・、童謡「りすりす小りす」

【出演】南野巴那,高杉真宙,竹本織太夫,鶴澤清介,三世 桐竹勘十郎,青柳美扇,おおたか静流,中村彩玖,川原瑛都,川田秋妃

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光太郎詩「あどけない話」(昭和3年=1928)が取り上げられます。

ただ、番組説明欄の区切れ目がどこかよく分からない書き方です。おそらく「朗読(高杉真宙)/「あどけない話」高村光太郎」で、俳優の高杉真宙さんによる朗読ではないかと思うのですが……。もしかすると「「あどけない話」高村光太郎、文楽」かもしれません。というのも、今回も出演なさる人間国宝の桐竹勘十郎さんによる「あどけない話」も、以前に複数回ありましたので……。

もう1件、同日昼の放映。故・内田康夫氏原作の『「首の女」殺人事件』が原作です。

ドラマ・浅見光彦〜最終章〜▼第9話 草津・軽井沢編

BS-TBS 2023年7月31日(月) 12:59〜13:55

ベストセラー作家・内田康夫の大人気サスペンス小説「浅見光彦シリーズ」。光彦の2人の幼馴染・野沢光子(星野真里)と宮田治夫(吹越満)と久しぶりの再会を経て楽しい気分でいる頃、光子の父が殺害された…。

【出演】沢村一樹、風間杜夫、原沙知絵、黒田知永子、佐久間良子、
    星野真里、吹越満、 天野ひろゆき(キャイ〜ン)、鶴田忍、清水綋治

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平成21年(2009)に地上波TBSさんで連ドラの枠として放映された「浅見光彦〜最終章〜」の最終回。したがって2時間ドラマではありません。

何が「最終章」かというと、平成12年(2000)から2時間ドラマで浅見光彦役を演じられてきた沢村一樹さんの卒業、というコンセプトだったようです。ことによるとTBSさんでの「浅見光彦シリーズ」自体、これで満了、という予定だったのかもしれません。

しかし沢村さん、この後も平成23年(2011)から翌年にかけ、同じく地上波TBSさんの3本の2時間ドラマで浅見光彦役を演じられ、結局、何が「最終章」だったのかよくわかりません(笑)。さらにこの後、TBSさんの浅見光彦役は速水もこみちさんにバトンタッチされました。いろいろ大人の事情があったのでしょう。

で、「草津・軽井沢編」。光太郎彫刻の贋作にまつわる連続殺人事件を描いた『「首の女」殺人事件』を原作としています。
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途中には光太郎の人となり、詩の紹介も。
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同じ『「首の女」殺人事件』を映像化したフジテレビさん版(中村俊介さん主演)は、かなり原作に近く作られていたのですが、こちらでは大胆に変更。原作では事件の舞台は安達太良山、それから島根県でしたが、こちらでは草津と軽井沢が現場となり、ストーリーや登場人物の設定等も大幅に変えられています。

「浅見光彦〜最終章〜」として、平成22年(2010)にDVDボックスが発売されています。
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ちなみに第1話は「恐山・十和田湖・弘前編」。本編では映りませんでしたが、付録のメイキング映像には、光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」が。
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本編でも取り上げていただきたかったのですが(笑)。

さて、それぞれ、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

貴著詩集「瀧」及御てがみ忝くおうけとりしました。丁度寸暇無き家事の状態にさしかかりました為めお礼のてがみさへ遅れて失礼しました。詩集はもつとよく落ちついてから精読したいと思つてをりますから、その上何か申上げたいと存じます。

昭和7年(1932)11月 岡本弥太宛書簡より 光太郎50歳

岡本弥太は高知出身の詩人。戦後、光太郎が岡本の詩「白牡丹図」を揮毫した石碑が建立されました。

寸暇無き家事の状態」は心を病んだ智恵子の自殺未遂を指します。

この書簡、『高村光太郎全集』には『瀧批評集』という書籍からの転載で収録されていますが、同書の刊行年が「昭和一八年」と誤記されています。正しくは「昭和八年」です。

テレビ番組の再放送情報です。

興福寺 国宝誕生と復興の物語 つなぐ!天平の心

NHKBSプレミアム 2023年7月23日(日) 13:30~14:30

平家南都焼き討ちに負けるな!大修理始まる奈良の象徴五重塔に匠がしかけた驚きの技!運慶が学んだ阿修羅の秘密!無著と法相六祖と天平彫刻を徹底比較!大迫力ドローン映像

奈良興福寺が守り続けてきた天平の心と国宝の数々を探る▽秘仏続々登場!北円堂運慶作の弥勒・無著・世親や南円堂康慶作の観音・法相六祖▽古代と中世のハイブリッド?五重塔が美しい理由▽高村光太郎たたえた天平彫刻の写実と歴代美術史家が絶賛した無著像のリアルを徹底比較▽康慶の仏像に異を唱えた藤原氏!その革新性とは▽東大大学院日本建築研究の海野聡と奈良博彫刻担当の山口隆介が天平の心と中世の職人と仏師の思いに迫る

【出演】
 興福寺貫首 森谷英俊 奈良国立博物館学芸部主任研究員 山口隆介
 東京大学大学院工学系研究科准教授 海野聡
【語り】柴田祐規子 【朗読】小澤康喬

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BS8Kさんで今年2月に放映された番組で、2KのBSプレミアムさんでも3月に放映されました。で、今回、再放送。

前後編60分ずつで、前編は明日放映ですが、日曜日放映の後編の方で光太郎に触れられています。

天平彫刻と、鎌倉期の康慶・運慶父子の彫刻作品との比較の中で。
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光太郎の担当は天平彫刻、釈迦十大弟子の一人、富楼那(ふるな)像の映像と共に。
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昭和17年(1942)の『婦人公論』に6回にわたって連載された評論「美の日本的源泉」(原題は「日本美の源泉」)から言葉を引用。
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ただし、引用部分はこの像だけに対する評ではなく、広く天平彫刻全般についてのものです。平安期の神護寺薬師如来像を語る中で、それ以前の天平期はこうだった、という文脈です。光太郎には「十大弟子像」そのものを論じた詩文もあるのですが、それらからの引用ではありませんでした。ついでにいうと、テロップに「随筆」とあるのもちょっとなぁ……という感じなのですが、いたしかたありますまい。これに限らず、光太郎の評論は無機質な評論の枠を超えた名文ですので。

その他、番組内容説明にもある通り、興福寺さんの魅力が様々な角度から取り上げられます。ご覧になっていない方(ご覧になった方も(笑))ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】001

おたづねの団扇は左図のやうなものですが果して今日も存在するや否や、頑古にして風雅、風流にして実用的。


昭和4年(1929)4月25日 原静枝宛書簡より
 光太郎47歳

時折ある絵入りの書簡の一つ。原という人物からの往信がどんなものだったのか不明なのですが、うちわについての問い合わせに対する返答です。

テレビ番組の再放送系、2件ご紹介します。

日曜美術館「クォ・ヴァディス」の秘密〜シュルレアリスム画家北脇昇の戦争

地上波NHK総合 2023年7月9日(日) 20:00~20:45

ゴーギャンと並んで教科書にも登場した「クォ・ヴァディス」。題は聖書の引用「何処へ行くのか?」。前衛画家の終戦直後の作だが作者の意図は謎だった。今意外な真実が明らかに。

シュルレアリスム画家・北脇昇が終戦後、死の直前に残した「クォ・ヴァディス」。画家の意図は謎に包まれてきた。後姿の復員兵らしき男は何処へ行こうとしているのか? シュルレアリスムが日本にもたらされたのは戦時下。画家たちは抑圧の中で絵を描き終戦を迎えた。その心情の反映なのか?過去の評論家は行き暮れた男の姿に作者の挫折を重ね、戦争でシュルレアリスムが結実しなかったことを嘆いた。だが、近年の研究で意外な秘密が。

出演者
【出演】東京国立近代美術館副館長…大谷省吾
【キャスター】小野正嗣 柴田祐規子


シュルレアリスム画家・北脇昇を中心に取り上げたもので、本放送は7月2日(日)でした。
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同番組、光太郎智恵子や光太郎の父・光雲らと関わらないと思われる作家を取り上げる際などは、拝見しないことがあります。今回がそうでした。ところが、放映終了後、お仲間の一人からメールで「光太郎が紹介されたよ」。「ありゃま」と思い、見逃し配信のNHKプラスさんで拝見。

すると、戦時中や終戦直後、当時の芸術家等が戦争や敗戦とどう向き合ったのか、という中で光太郎が紹介されていました。
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他に金子光晴など。例によって金子に関しては、光太郎同様戦時中にコテコテの翼賛詩も書いていたことには触れられず、「反戦の詩人」と云った扱いでしたが。金子に対してはもはやそういう評価がほぼ定着してしまっていますね。別に金子をディスるつもりもありませんが、翼賛詩は書かなかったことにしてしまおう、という本人あるいは取り巻きの策謀が功を奏しているようです。

閑話休題、もう1件。

プレイバック日本歌手協会歌謡祭

BSテレ東 2023年7月11日(火) 17:58~19:00

「日本歌手協会歌謡祭」名曲&懐かしの名場面を一挙放送!

楽曲1
「東京アンナ」大津美子  「ダイナ」ディック・ミネ  「ダイアナ」鈴木ヤスシ
「硝子のジョニー」谷龍介  「傷だらけのローラ」高道(狩人)  
「シェリー」九重佑三子、田辺靖雄  「ジョニィへの伝言」ペドロ&カプリシャス
「メリー・ジェーン」つのだ☆ひろ
楽曲2
「サチコ」ニック・ニューサ  「ひとみちゃん」神戸一郎
「そんな夕子にほれました」増位山太志郎  「智恵子抄」二代目コロムビア・ローズ
「お吉物語」天津羽衣  「おーい中村君」若原一郎
「ハチのムサシは死んだのさ」セルスターズ  「姿三四郎」姿憲子  「与三さん」照菊

<司会>合田道人
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物故者を含め、過去の歌唱映像の再編で構成されている番組。令和2年(2020)に亡くなった二代目コロムビア・ローズさんの「智恵子抄」(昭和39年=1964)も流れます。亡くなって以来、何度かこの手の番組で取り上げられ続けています。

それぞれぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

「大調和」が予想にたがはず、内容豊富で、又体裁も奇麗なので喜びました。あなたの労苦も思ひやられました。お金も思ひがけなく沢山もらつて大よろこびです。早速出しにゆきます。講演会のお礼には本当に恐縮しました。

昭和2年(1927)3月23日 笹本寅宛書簡より 光太郎45歳

この年創刊された「大調和」は武者小路実篤主宰の雑誌。笹本はその編集者で、後に小説家としても名を馳せます。

3月17日にはその「創刊記念文芸講演会」が催され、光太郎も登壇、「五分間」と題して講演をしました。また、創刊号には光太郎の評論「ホヰツトマンの事」も載りました。そのあたりのもろもろで振り込みがあったようで、「沢山もらつて大よろこび」「早速出しにゆきます」(笑)。

テレビ放映情報です。

出川哲朗の充電させてもらえませんか?【村上佳菜子&ケンコバ<奥州街道>SP】

地上波テレビ東京 2023年7月1日(土) 18:30〜20:54
【見逃し配信】https://video.tv-tokyo.co.jp/degawacharging/

■行くぞ<奥州街道>116キロ■福島<東北のお伊勢さま>からゴールは宮城の名湯<遠刈田温泉>ですが■村上佳菜子が超天然でケンコバはドシャ降り!ヤバいよ×2SP■

 福島・郡山市「みちのくのお伊勢さま」開成山大神宮をスタートして宮城・蔵王町の遠刈田温泉を目指す充電旅。開成山大神宮にお参りした出川と熊谷Dは電動バイクで旅をスタート。奥州街道を北上していると、ゲストの村上佳菜子と合流する。ショーが近いので髪の毛をオレンジ色にしたという村上に、出川は「ファンキーな方なんで」と驚く。初バイクの村上と出発すると、本宮駅付近でソースかつ丼のお店が有名と知り、行ってみる。
 出川はあいもり丼、村上はカツ丼を頼むも、熊谷Dのソースカツ丼が気になってカツ交換。熊谷Dの丼がちょっとだけ残念な感じに…。この先に伝説の鬼婆がいた場所があると聞いて向かっていると老舗和菓子店を発見、冷凍生どら焼きを購入する。その後、高村智恵子の生家を発見するも、出川は鬼婆伝説と混ざって混乱してしまう。その後、鬼婆伝説の寺に到着した3人は、鬼婆の恐ろしさを知ることになる。
 再び出発すると熊谷Dと出川のバッテリーが切れ、村上がひとりで充電場所探しへ。充電させていただいたお宅と鬼婆伝説の寺に繋がりがあるとわかり、ご縁を感じる。充電後、現れない熊谷Dを心配しながら出川と村上は福島市の中心部へ。すると村上は急に自分の姿を恥ずかしがる。熊谷Dと合流し、名物の円盤餃子が食べられるお店で「妖怪サラダおばけ」とよばれる村上と円盤餃子やねぎそばなど福島名物を満喫。
 今晩の宿探しへ向かおうとするも、外はまさかの雨。温泉街へ向かおうとしていた3人は急遽作戦会議をする。翌朝、宿で村上と別れ、出発した出川と熊谷Dはどしゃ降りの中に佇むゲストのケンドーコバヤシと合流。飯坂温泉の公衆浴場で撮影交渉するも入れず、紹介してもらった日帰り入浴のある旅館で湯船がおかめの温泉に入浴。すると、出川が体の一部を吸われてしまう。湯あがり後は、カフェでラヂウム玉子のパスタをいただく。
 宮城・白石市でケンコバのバッテリーが切れ、出川と熊谷Dは充電場所探しへ。民家で充電させていただき、白石うーめんのお店へ向かうもまさかの閉店後。しかし、お店の方のご厚意に3人は感激する。その後も強まる雨の中、発見した温泉で体を温め、男性の背中を流す。英気を養った3人は、ゴールの遠刈田温泉を目指すのだが、強雨の中、出川が「人の声が聞こえる」と言い、ケンコバを怯えさせる。はたしてゴールできるのか!?

【出演】 出川哲朗、熊谷D 【ゲストライダー】 村上佳菜子、ケンドーコバヤシ
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福島・郡山から宮城・遠刈田温泉への電動バイク旅。智恵子の故郷・二本松では、智恵子生家に立ち寄られるそうです。
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出川さんと村上佳菜子さん、智恵子実家の長沼酒店のはっぴ姿の画像が公開されています。

また、鬼婆伝説の観世寺さんでのやりとりが予告編としてYouTubeに。


出川さんを上回る村上さんの天然ぶりが何とも云えません(笑)。

試聴可能な方、是非ご覧下さい。地上波テレ東さん系、放映されていない地域の方、ネットでの見逃し配信もあるそうです。

【折々のことば・光太郎】

二ケ月ばかり手許を離れて東京 大阪等の奉讃展覧会に出品せられをり候拙作彫刻、やうやうく昨日無事返還いたされ候。 貴下におゆづり申上候「なまづ」も何等損傷無く、僅かに着色に少しばかりの変化ありたるのみに候。 ついては二三日手許に置きて調色いたしたる上、尚外箱を造りて 直接貴下宛発送いたす可く候間 此段御承知置被下度候。


大正15年(1926)7月31日 小沢佐助宛書簡より 光太郎44歳

奉讃展覧会」は、「第一回聖徳太子奉賛美術展」。文展などの官設の展覧会には出品しようとしなかった光太郎が、ブロンズ「老人の首」(大正14年=1925)、木彫「鯰」(大正15年=1926)を出品し、「高村が展覧会に彫刻を出した!」と周囲を驚かせました。

同展が無審査の展覧会だったためで、それならば出品もやぶさかでない、という考えでした。この後も昭和2年(1927)と翌年に開催された、やはり無審査の「大調和展」にも作品を出しています。

ちなみにこの時出品された「鯰」は現在、竹橋の国立近代美術館さんの所蔵です。
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昨日、テレビ朝日さんで放映された5分間番組「東京サイト」を拝見しました。今週は「TOKYO霊園さんぽ」ということで、昨日放映分は光雲、光太郎智恵子らが眠る染井霊園。
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東京都さんがスポンサーというか、都としてのお知らせなどを扱う番組で、関東圏しか放映がありませんが、放映終了回は一定期間、一部を除いて公式サイトで動画として公開されています。

まずは染井霊園の概要。開園は明治7年(1874)、園内にはソメイヨシノの古木が約100本だそうです。二葉亭四迷もここに眠っています。
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そしてわれらが光雲光太郎。
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「髙村」と「高村」をきちんと書き分けていて、感心しました。その点の詳細はこちら
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お参りに訪れる人が多いとのことで、有り難く存じます。
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その後、都からのお知らせということで、今年度の申し込み受付等。「分譲」というと語弊があるでしょうか。
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わずか半坪ほどで250万円超、それでも昨年は5倍近い倍率だったそうで……。

とても無理、という方などには、納骨堂的な……。
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しかしこれでも60万円オーバー。
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さらに倍率は一般の墓所より高く……。
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都民の皆さんには格段驚くことでもないのかもしれませんが、田舎者には「ひょえー!!!!」というか「じぇじぇじぇ!!!!」というか(笑)。

何はともあれ、オンラインでの動画、ご覧下さい。


【折々のことば・光太郎】

一般楽団の事もさる事ながら、 たちのよい、小ぢんまりしたcafé-concertが欲しいと思ひます。 さういふものは今日まだ経営がむつかしいでせうか。

大正11年(1922)11月28日 吉村幸夫宛書簡より 光太郎40歳
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宛先の吉村幸夫の住所が「誠之堂編輯部」となっており、おそらく何らかの雑誌へのアンケート回答と思われますが、掲載誌等不明です。

café-concert」はカフェ・コンセール。フランスなどのワンドリンクで歌やショーを見せる店です。たしかに当時の日本には無かったようですね。

この葉書、当方手持ちのものです。

関東圏限定の5分間番組です。

東京サイト「染井霊園」

地上波テレビ朝日 2023年6月8日(木) 13:45〜13:49

今後ますますの進化が期待される日本の首都・東京。この世界屈指の巨大都市の知られざる魅力を発見し、暮らしに役立つ最新情報をお届けします。

ソメイヨシノの古木が100本ほどあり、歴史を感じさせる「都立染井霊園」は1874年に開園。明治期の小説家・二葉亭四迷や、彫刻家・髙村光雲と息子の光太郎も眠っています。

ナビゲーター 林家きく姫
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都立染井霊園が取り上げられ、髙村家の墓所がある、という番組説明ですから、動画が流れるのでしょう。意外とテレビで髙村家の墓所が写される機会はありません。

今回の放映に関し、「たかむら」の「たか」をいわゆる「はしごだか」の「髙」で表記しているサイトと、一般的な「高」で表記しているサイトが混在しています。墓石に「髙村氏」と刻まれており、制作サイドで現当主にして光太郎実弟令孫の達氏あたりに確認したところ、「うちは確かに『髙村』だ」という回答で、ではそうしよう、ということのような気がします。

下の画像は平成17年(2005)10月発行の雑誌『散歩の達人』から。
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以前にも書きましたが、元々髙村家は、達氏曰く、昔から慣習として「髙」を使っているとのこと。しかし、おそらく明治期、戸籍の登録の際に、光雲が弟子の誰だかを手続きに行かせたところ、「高村」と書いてしまったので戸籍上は「高村」となったと伝わっているそうです。このあたり、5月26日(金)にNHKさんで放映された「チコちゃんに叱られる」で、「なぜ“さいとう”にはいろいろな漢字がある?」というコーナーがあり、明治期の戸籍登録の際にいろいろあった申請の通り(中にはむちゃくちゃな字も)受け付けてしまったため……という話で、似たような事例だな、と思いました。

ちなみに「髙」を「高」の「旧字体」と思い込んでいる方が多くいらっしゃいますが、誤りです。「髙」は「俗字」。手書きの場合等に慣習的に用いられてきたものの、正格な字体ではないものです。左下は当方が常用している漢和中辞典から。
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また、光太郎は幼少期には「髙村」と書いていたものの(右上画像参照)、長じてからは「戸籍が『高村』ならそう書くべきだろう」と、「髙」を使わなくなったとも聞いたとのこと。光太郎にしてみれば、自分は家督相続を放棄した分家だから、というのもあるかもしれません。「豊周が嗣いだ本家は「髙村」と名乗れ、俺は分家で「高村」とする」というわけでしょう。

ところが「髙」の字は先述の通り俗字の扱いで、活版印刷の頃は活字がほとんど存在しなかったようです。そこで、生前の豊周の著書等はほぼ「高村」、パソコン等が普及してきて、「髙」が使えるようになると「髙村」となってきた感があります。豊周子息の故・規氏も、かつては出版社等から「うちでは『髙』の字は出せない」と言われていたのでしょうが、後年になってそれが可能になると、「髙村」で通すようになりました。
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1990年代頃がその境だったようで、右上画像は平成4年(1992)、下画像は平成7年(1995)のものです。
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それぞれの家や個人でこだわりもありましょうし、いろいろ難しいところですね。

さて、「東京サイト」、ぜひご覧下さい。ちなみに同番組、月から金の平日5日間の放映で、明日からのラインナップは「TOKYO霊園さんぽ」だそうです。染井霊園以外の詳細は以下の通りです。
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6月5日(月) 青山霊園 
6月15日〜7月3日に使用者の募集を行う8カ所の都立霊園のひとつ、「都立青山霊園」をご紹介。忠犬ハチ公の碑がある農学者・上野英三郎のお墓には多くの外国人も訪れます。

6月6日(火) 雑司ヶ谷霊園
木々に囲まれ自然豊かな「雑司ケ谷霊園」は明治時代の1874年開園。文豪・夏目漱石のお墓は安楽椅子を模したといわれる墓石が特徴です。小説家・永井荷風のお墓もあります。

6月7日(水) 八王子霊園
山に囲まれる自然景観を生かし、全て芝生墓地の「都立八王子霊園」には大正から昭和期に活躍した小説家・若杉鳥子や、1973年に直木賞を受賞した藤沢周平も眠っています。

6月9日(金) 八柱霊園
都内の墓地不足に対応する郊外墓地として、1935年に千葉県松戸市に開園した「八柱霊園」。昭和を代表する写真家・土門拳や講道館柔道の創始者・嘉納治五郎も眠っています。


関東圏以外では放映がありませんが、放映終了後、公式サイトで動画として公開されるはずです。ただ、大人の事情で公開されない回(4月27日(木)放映の「重要文化財の秘密」がそうでした)もありますが……。

【折々のことば・光太郎】

今日は小生十数年来の親友リーチ君が英国へ出発いたし 横浜埠頭にて彼と別れてより 雨にうたれて帰り来り、椅子にもたれて終日憂愁にとざされ居り候 生きながら友と遠く別るるより悲しきは無之候


大正9年(1920)6月29日 渡辺湖畔宛書簡より 光太郎38歳

「リーチ君」は陶芸家のバーナード・リーチ。明治末の英国留学中に知り合い、それが縁で来日しましたが、故国イギリスに窯を作り、英国伝統の陶芸と日本のそれを融合させるため、やはり陶芸家の濱田庄司を伴って帰国しました。ただ、その後も何度か来日し、光太郎と旧交を温めています。

テレビ放映情報、2件です。

じゅん散歩 「千駄木」

地上波テレビ朝日 2023年5月30日(火) 09:55~10:25

「一歩歩けば、そこにひとつの出会いが生まれる…」
三代目散歩人・高田純次が“一歩一会(いっぽいちえ)”をテーマに自由気ままに街を歩きます!

三代目散歩人・高田純次が「千駄木」を散策▽指人形でけん玉!?職人が手がける圧巻人形劇▽写真映え!ドライフラワーカフェの花パフェ▽文人ゆかりの街の老舗せんべい店

【出演】高田純次  【通販コーナー】新山千春、愛華みれ

◇音楽
◆テーマ曲:斉藤和義 『純風』  ◆エンディング曲:アルステイク 『わんちゃん』
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「千駄木」ということで、光太郎自宅兼アトリエのあった、旧本郷区駒込林町です。光太郎自宅兼アトリエのあった保健所通りも歩かれ、光太郎自宅兼アトリエ跡も紹介されるようです。というのも、1ヶ月以上前ですが、廻り巡ってテレ朝さんだか制作会社さんだかから、光太郎自宅兼アトリエの古写真画像を使いたいが、どうすれば……という問い合わせがありまして……。

こういう場合に使える写真を所蔵していらっしゃる、尾崎喜八関係の方をご紹介したのですが、その後、連絡が取れたのかどうか等は不明ですが。

また、番組説明にある「文人ゆかりの街の老舗せんべい店」は、団子坂下の菊見せんべいさんですね。光太郎、実家の駒込林町155番地から東京美術学校に通学していた頃の思い出として、「私の青銅時代」(昭和29年=1954)という散文で、菊見せんべいさんについて記述しています。

 塩せんべい屋は店先でせんべいを押し、刷毛で醤油を付けながら焼く。そこの娘がちゃんとしたきりっとした娘で、子供の時から店に出ていて私も知っていたが、美術学校に行く途中でその煎餅屋の前に来ると、私は顔が赤くなる。それが自分で分かる。何故か分からぬがそうなる。はじめは気がつかなかったけれど、毎日毎日そうなるので何だか恥ずかしくなってきた。店の処まで歩いてくると胸がどきどきして顔がほてって困った。しまいにはどうしてもその通りが通れなくなった。だから根津の方を遠回りして学校に行ったけれども、後で考えると、その娘に思し召しがあって、娘の顔を見ると顔がほてったのだと知った。むこうでも真っ赤になっていた。あれがむかしの純情な子供の気持ちなんだろう。

「思し召しがあって」というのは、「何か気になるところがあって」といった意味でしょう。何とも微笑ましい、光太郎初恋の思い出です。問題の娘さんは、先代の奥様のいとこだったそうで、たまたま偶然なのですが「智恵子」という名前だったそうです。

「菊見」は、かつて団子坂で菊人形が催されていたことに由来するのでしょう。下は当方手持ちの古写真です。
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夏目漱石の「三四郎」などにも描かれています。そのあたりも紹介されるのかどうか、というところですね。

ちなみにこの番組、5月22日(月)と23日(火)の2回にわたり、渡辺えりさんがゲスト出演なさり、高田さんとご一緒に池袋を歩かれていまして、23日放映分では、えりさん、光太郎の名も出して下さいました。ありがとうございました。
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編集の関係か、今一つ脈絡が分かりにくかったと思うのですが、えりさんが高校を卒業されて上京なさった際、お母さまが買って下さった強力な目覚まし時計を、光太郎と交流のあったお父さまが、昭和61年(1986)4月2日、パリのカフェで開かれた第30回連翹忌の集いにご参加の際、フランスまで持って行かれた、というお話です。

「じゅん散歩」、明日以降のラインナップは以下の通り。

5月29日(月) 三代目散歩人・高田純次が「田端」を散策▽4年ぶりの再会…パン職人が絵本作家に▽山手線&新幹線が一望できる絶景鉄道カフェ▽形も音も様々!自転車ベルの世界

5月30日(火) 三代目散歩人・高田純次が「千駄木」を散策▽指人形でけん玉!?職人が手がける圧巻人形劇▽写真映え!ドライフラワーカフェの花パフェ▽文人ゆかりの街の老舗せんべい店

5月31日(水) 三代目散歩人・高田純次が「駒込」を散策▽北島康介や寺川綾が学んだ名門スイミングセンター▽マスターズ日本記録を10個もつ女性スイマー▽生徒も作る!製菓学校のケーキ店

6月1日(木) 三代目散歩人・高田純次が「駒込」を散策▽看板ネコが鎮座!呉服店のアイデア小物入れ▽蒸して焼いて揚げて…変わり種シュウマイ▽中国にも無い「水シュウマイ」とは?

6月2日(金) 三代目散歩人・高田純次が「西日暮里」を散策▽紅茶専門店で味わう世界三大銘茶▽アートな壁画が目印!街の名物酒店▽線路沿いで発見!壁を登る人々


高田さん、千駄木とその周辺を歩き回られるようです。

もう1件。

新美の巨人たち レトロ建築in日比谷公園×杏子(バービーボーイズ)

地上波テレビ東京 2023年6月3日(土) 22:00~22:30

東京・千代田区「日比谷公園」は、今年で120周年。園内にはレトロな建物たちが感動的な美しさを今に伝えている。音楽の聖地「野音」も今年で100年、そんなレトロの美こそ「100年浪漫」。

日本初の近代西洋風公園には、各時代の建造物(「市政会館・日比谷公会堂」「日比谷松本楼」「日比谷図書文化館」「日比谷公園大音楽堂」など)が建ち並んでいます。威厳に満ちた「時計塔」、「日本のカーネギーホール」と呼ばれた音楽の殿堂…さらに「野音」のたくましき存在感。そんな「100年浪漫」の美の世界へ。

出演者 アートトラベラー:杏子(バービーボーイズ)  ナレーション:渡辺いっけい

音楽 【オープニング&エンディングテーマ】 作曲・編曲 亀田誠治
   オープニング曲「カミーユ」 エンディング曲「雨のカフェテラス」
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かつて光太郎智恵子が「氷菓」を食し、また光太郎も中心メンバーの一人だった芸術至上主義運動「パンの会」会場としても使われ、そして現代、光太郎偲ぶ連翹忌の集い会場とさせていただいてる日比谷松本楼さんも取り上げられます。
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現在の松本楼さんの建物自体は新しいものですが、かつての姿など、古写真等で紹介されるのでしょう。また、日比谷公会堂も光太郎所縁の建物。戦後には各種コンサートに何度も足を運びましたし、戦時中には光太郎が詩部会長を務めた日本文学報国会の発会式も行われました。
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それぞれ、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

先週十四日は誕生日だつたので 心ばかりの野の花を写真に供へて其日を祝福しました。

大正8年(1919)11月17日 一志茂樹宛書簡より 光太郎37歳

「誕生日」はロダンの誕生日です。ただ、正確にはロダンの誕生日は11月12日、14日は洗礼の日です。ロダンは前年に没し、光太郎は翌年には叢文閣から『続ロダンの言葉』を上梓、そういった時期ですので、感慨一入だったようです。

3件ご紹介します。

まず再放送。初回放映が先月15日でした。

アートフルワールド 〜たぶん、すばらしき芸術の世界〜 #47 いま会いに行ける銅像

BSフジ 2023年5月6日(土) 13:30~13:55

「世界はアートに満ちている。」をテーマに、アートの世界を様々な視点から紹介し、その多種多様な楽しみ方も合わせてお伝えする。

 街を歩いていると、ふと出会い、注目をして歩くと実にさまざまな場所にいる「銅像」。身近にあるけど、よく知らない、知るほどに謎が深まる「銅像」の世界を紐解いていく。
 今回、アートの冒険に出かけるのは女優の坂東希。長年、銅像を研究しているスペシャリストと共に、皇居外苑にある東京三大銅像と言われている銅像や、日本彫刻界の重鎮が制作した銅像など都内にある様々な銅像を巡る。
 さらに、当時の彫刻家たちに多大な影響を与えた「考える人」で有名なオーギュスト・ロダンなどについても話を伺う。

出演者 坂東希 平瀬礼太(愛知県美術館副館長) 山枡あおい(国立西洋美術館研究員)
ナレーション 松本穂香
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光太郎の父・光雲が主任となって東京美術学校として請け負った、皇居前広場の「楠木正成像」が大きく取り上げられた他、番組後半では日本に於けるロダン受容の歴史等についてで、光太郎の名も。
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もう1件、再放送系で。

プレイバック日本歌手協会歌謡祭

BSテレ東 2023年5月8日(月) 17:58~19:00

「日本歌手協会歌謡祭」名曲&懐かしの名場面を一挙放送!

楽曲1
「大江戸出世小唄」合田道人 「東京音頭」香西かおり 「東京ラプソディ」大川栄策
「九段の母」塩まさる 「東京ブルース」淡谷のり子 「夢淡き東京」ボニージャックス
「東京の屋根の下」貴津章 「東京ブギウギ」森サカエ
楽曲2
「君の名は」青山和子 「東京ティティナ」生田恵子 「東京だより」三船浩
「東京のバスガール」初代コロムビアローズ 「智恵子抄」二代目コロムビア・ローズ
「東京ドドンパ娘」渡辺マリ 「東京五輪音頭」福田こうへい 「あゝ上野駅」松原健之
「新宿そだち」津山洋子、高樹一郎

<司会>合田道人

物故者を含め、過去の歌唱映像の再編で構成されている番組。令和2年(2020)に亡くなった二代目コロムビア・ローズさんの「智恵子抄」(昭和39年=1964)も流れます。亡くなって以来、何度かこの手の番組で取り上げられ続けています。
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「智恵子抄」、智恵子の故郷・福島二本松を舞台とした一種のご当地ソングですが、その二本松がらみの番組も。

明日をまもるナビ(81)未来へ しあわせ運べるように〜福島・子ども合唱団

地上波NHK総合 2023年5月7日(日) 10:05~10:50

「福島しあわせ運べるように合唱団」。東日本大震災のあと、歌を通じて人々を勇気づけ、復興を後押しする福島二本松市の子供たちの姿を10年にわたり密着取材。

阪神・淡路大震災のあと神戸で誕生した合唱曲「しあわせ運べるように」を受け継いだ福島の子ども合唱団。原発事故で故郷に帰れなくなった人たちに歌を届けてきました。指導する佐藤敬子先生が目指すのは、歌を歌うだけでなく、実際に被災地を訪れ人に出会い、子どもたち自身が考え言葉にしてみんなで話し合い、生きる力を育むこと。合唱団は、大震災で心の傷を負った子どもたちをケアする役割も果たしました。

【司会】塚原愛 【語り】富田望生

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二本松ということで、「ほんとの空」的な紹介があるといいのですが……。

それぞれ、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

かねて御手がみがあつてからも既に数ヶ月を経ましたが、漸く貴下の為めにと思つて始めた画が出来ました。日光の山の絵です。すでに紅葉は散り去り、すべて枯葉色の少雨の山の画で、これならばお送りしてもいいと思つて居ります。

大正3年(1914)11月11日 渡辺湖畔宛書簡より 光太郎32歳

渡辺湖畔は新潟・佐渡島の素封家にして、与謝野鉄幹・晶子の新詩社で活躍した歌人。

この時期、詩集『道程』の自費出版やら、智恵子との結婚披露やらで物入りだった光太郎、自信を持っていた油絵で勝負をかけます。
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渡辺の他にも、福島の伊藤隆三郎、滋賀の野田守雄などが光太郎の絵を画会から申し込みました。また、「連翹忌」名付け親の佐藤春夫もこの時期、自身の肖像画を光太郎に依頼、以後、光太郎が没するまで親交が続きます。しかし、自分の制作にこだわりの強い光太郎、なかなか描画がはかどらず、あまり多くの注文に応えることは出来ませんでした。

ちなみに渡辺に送った日光の絵、永らく所在不明でしたが、平成12年(2000)にひょっこり出て来、その後、平塚市美術館さんなどを巡回した「画家の詩、詩人の絵-絵は詩のごとく、詩は絵のごとく」に出展されました。
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テレビ放映情報です。

アートフルワールド 〜たぶん、すばらしき芸術の世界〜 #48いま会いに行ける銅像 後編

BSフジ 2023年4月29日(土) 13:30~13:55

街を歩いていると、ふと出会い、注目をして歩くと実にさまざまな場所にいる「銅像」。身近にあるけど、よく知らない、知るほどに謎が深まる「銅像」の世界を紐解いていく。

先週に引き続き、アートの冒険に出かけるのは女優の坂東希。長年、銅像を研究しているスペシャリストと共に、東京都内の銅像を巡る。

今回は、現在増え続けている「キャラクター像」や「偉人像」、そして銅像の作り方なども取り上げる。さらに、現役の芸大生に“見ると楽しい東京の銅像”も教えていただく。

出演者:坂東希  ナレーション:松本穂香

4月15日(土)、「前編」のオンエアがあり、拝見しました。
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番組説明欄の「長年、銅像を研究しているスペシャリスト」は平瀬礼太氏。ご著書を何冊か拝読したことのある方でした。
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光太郎の父・光雲が主任となって、東京美術学校として請け負った、皇居前広場の楠木正成像が、長めの尺で取り上げられました。
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さらに、同じく光雲主任、美校総出での制作になる上野の西郷隆盛像もちらっと。
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番組後半では、ロダン。日本に於けるロダン受容の歴史等について、国立西洋美術館研究員・山枡あおい氏のレクチャーの中に、光太郎の名も。
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さて、4月29日(土)は「後編」。「現在増え続けている「キャラクター像」や「偉人像」、そして銅像の作り方など」にスポットを当てるそうで、今回は光雲や光太郎にはあまり関わらないかも知れませんが、一応、ご紹介しておきます。

ちなみに予告編動画には、「前編」で取り上げられなかった、志村けんさんの銅像などがちらっと写りました。
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銅像の作り方」には非常に興味があります。動画で見られる機会は滅多にないような気がしますので。

ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】真山孝治宛て書簡

上高地名産

大正2年(1913)8~9月(推定)
真山孝治宛書簡より 光太郎31歳

この年8月上旬、光太郎は信州白骨温泉を経て、上高地に着きました。

偶然と思われますが、歌人の窪田空穂、画家の茨木猪之吉、歌人・編集者の谷江風、画家の真山孝治らと同宿でした。また、日本近代登山の父、ウォルター・ウェストン夫妻、伝説のシェルパ上條嘉門次も。

そして9月には智恵子も光太郎を追ってやって来ます。二人は10月まで滞在、ここで婚約を果たしました。

書簡は真山に宛てたもので、窪田と谷との連名です。

窪田が下山するのと同時に智恵子が入山し、驚いた窪田が『東京日日新聞』に「美くしい山上の恋―洋画家連口アングリ―」というゴシップ記事を投稿しました。

取り上げるべき事項が多く、5件まとめてご紹介します。

まず、光雲の「老猿」が出品されている、竹橋の東京国立近代美術館さんで開催中の「東京国立近代美術館70周年記念展 重要文化財の秘密」関係で2件。

日曜美術館 選 重要文化財の秘密 知られざる日本近代美術史

NHK Eテレ 2023年4月23日(日) 9:00~9:45

明治以降に制作された日本近代美術を代表する重要文化財の絵画や彫刻。どのような評価を経て、指定されるに至ったのか?誰もが知る傑作の、知られざる物語をひもときます。

文化財保護法に基づいて国がその価値を認めて指定する重要文化財。美術工芸分野の重要文化財件数は1万件を超える。しかしそのうち明治以降の絵画・彫刻・工芸はわずか68件に過ぎない。時代が浅く、絶対的な評価が固まり切れない中で重要文化財に指定された作品たちはどのような評価を経て、指定されるに至ったのか?誰もが一度は目にしたことのある傑作中の傑作、その知られざる物語をひもとく。

出演者
【司会】小野正嗣,柴田祐規子,【出演】東京国立近代美術館副館長…大谷省吾

4月2日(日)に初回放映のあったものの再放送です。通常、この番組の再放送は次週の夜20:00~なのですが、4月9日(日)は統一地方選挙の特番がEテレさんでも為され、そのため「選」と題して通常枠で再放送です。

同じく「東京国立近代美術館70周年記念展 重要文化財の秘密」を取り上げ、4月19日(水)に放映されたBS日テレさんの「ぶらぶら美術・博物館」では、予想通り(予告編、番組解説欄で触れられていませんでして)光太郎の父・光雲作の「老猿」はスルーされてしまい残念でしたが、こちらでは「老猿」が長めの尺で取り上げられました。
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ちなみに「ぶらぶら美術・博物館」でも、会場内のフォトスポットにプリントされた「老猿」、それから会場内での通りすがりに「老猿」(笑)。
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もう1件、同展がらみで。

東京サイト「重要文化財の秘密」

地上波テレビ朝日 2023年4月27日(木)  13:45~13:49

今後ますますの進化が期待される日本の首都・東京。この世界屈指の巨大都市の知られざる魅力を発見し、暮らしに役立つ最新情報をお届けします。

東京国立近代美術館は企画展「重要文化財の秘密」を開催中。シカゴ万博に出品された高村光雲の「老猿」など、重要文化財に指定されるまでの美術史の秘密に迫っています。

ナビゲーター 林家きく姫
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こちらは番組説明欄に「老猿」。ありがたし。ただし、5分間番組ですが。

続いては、光太郎と宮沢賢治の関係で。やはり再放送です。

業の花びら 〜宮沢賢治 父と子の秘史〜

NHK BSプレミアム 4月23日(日) 10:30~12:00

宮沢賢治の詩碑文にと父が推したのは、「雨ニモマケズ」ではなく「業の花びら」という詩だった。なぜその詩だったのか。ディレクター今野勉が迫る「賢治・もう一つの顔」。

岩手県花巻市郊外に建つ、詩人・童話作家の宮沢賢治の記念詩碑。碑文は有名な「雨ニモマケズ」だが、賢治を最も理解していた父が推したのは「業の花びら」という詩だったという。なぜ「業の花びら」だったのか。賢治の素顔を追い続けてきたディレクター今野勉は、賢治の“業”への強いこだわりに注目。対立の最中に父子で出かけた関西旅行、“業”をテーマにした童話「二十六夜」の謎に迫る。今明かされる、賢治・もう一つの顔。

【語り】森田美由紀

3月24日(金)に初回放映がありました。「雨ニモマケズ」詩碑文の揮毫が光太郎であることが紹介され、碑文の朗読の際には光太郎の筆跡をテロップに使って下さいました。
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そして戦災で焼け出された光太郎を花巻に招いてくれた、賢治の父・政次郎と賢治の関係性。ちょうど来月には映画「銀河鉄道の父」(門井慶喜氏原作)が封切られますし、タイムリーですね。

花巻といえば、こちら。

ミステリー「花ふぶき女スリ三姉妹のみちのく温泉デラックス無銭ツアー」

BS松竹東急(無料放送) 2023年4月22日(土) 15:00~17:00

逮捕も覚悟で一世一代の大仕事! 先祖代々のスリ一家に育った三姉妹、美恵・佳恵・沙恵は父譲りの妙技でスリを働いていた。そんな三人が、温泉とスリの旅にみちのくへ向かう。三人を見張る老刑事堀田もその後を追った。旅先で沙恵は松岡というエリート風の青年に出会い一目惚れ。その彼が会社の重要書類を盗まれて困っていると知り、沙恵たち三人は、川田たち三人のスリグループから、書類を取り返そうとする…。

【公開・放送年】 1988年
【出演者】 叶和貴子、美保純、宮下順子、佐野浅夫、美木良介、八名信夫、宮尾すすむ、
      ビートきよし(ツービート)、猪野修平、美角友亮、不破万作

初回放映が昭和63年(1988)、地上波テレビ朝日さん系列での「火曜スーパーワイド」枠でした。そこで、その後も再放送が繰り返し行われていたと推定されますが、このブログでは初のご紹介です。

サブタイトルの「みちのく温泉」から、「大沢温泉さんとか岳温泉さんとか、そのあたりがロケ地かな?」と思って、公式サイトを見たところ、下の画像。
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「こ、これは!」でした。「何が?」と突っ込まれそうですが、キャストの方々ではなく、後の壁と窓です。

「この壁と窓、高村山荘(光太郎が昭和20年=1945秋から丸7年間暮らした山小屋)だ!」。調べてみました。すると、この手の2時間ドラマのロケ地をまとめたサイトで、たしかに高村山荘でロケが行われていたことが判明。上の画像で気がついた自分を自分でほめたくなりました(笑)。これまで知らなかったというのは減点対象ですが(笑)。

ちなみに「業の花びら」にも出てくる賢治詩碑、賢治記念館、光雲が主任となって制作された上野の西郷隆盛像などでもロケが敢行されていました。

ちなみに「みちのく温泉」はやはり光太郎御用達の花巻温泉さんでした。

さて、2時間ドラマでもう1件。こちらは毎年のように再放送が為されており、このブログで何度もご紹介しています。

ミステリー・セレクション・湯けむりバスツアー桜庭さやかの事件簿1 露天風呂に浮かぶ遺体の謎…22年ぶりの兄妹対面で起こった兄殺し欲望渦巻く故郷で迎えた驚愕の結末とは!!

BS-TBS 2023年4月25日(火) 09:59~12:00

高校生の娘と中学生の息子を持つシングルマザー・桜庭さやかは、ベテランバスガイド。しっかり者の子供たちに今日も起こされ、元気いっぱい仕事へと飛び出していく。今回のツアーは、猪苗代湖〜安達太良山〜会津若松を巡り、山形へと向かう旅。大盛り上がりのサンライズ商店街御一行様を前にさやかの名調子が冴える。ツアー客の中にはフラワーショップを営む佐野雄二と香織の兄妹も参加していた。2人はツアーの途中で22年ぶりに兄・修一に再会できることを楽しみにしていた。しかし、その兄が安達太良山で死体となって発見される。

出演者 萬田久子、葛山信吾、酒井美紀、石橋保、大浦龍宇一、未來貴子、伊藤洋三郎、
    斉藤暁、徳井優、竜雷太(他)
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安達太良山が第一の事件現場という設定で、「智恵子抄」にもちらりと触れられます。

それぞれぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

随分御無沙汰しました。お葉書拝見しました。僕はこの頃一人の人間に頭を傾け尽してゐたので、みんなに失敬してゐました。

大正2年(1913)1月9日 内藤鋠策宛書簡より 光太郎31歳

頭を傾け尽してゐた」という「一人の人間」は、智恵子。「恋は盲目」といいますからね(笑)。

テレビ番組の放映情報を2件。

まずは銅像系です。

アートフルワールド 〜たぶん、すばらしき芸術の世界〜 #47 いま会いに行ける銅像

BSフジ 2023年4月15日(土) 13:30~13:55

「世界はアートに満ちている。」をテーマに、アートの世界を様々な視点から紹介し、その多種多様な楽しみ方も合わせてお伝えする。

 街を歩いていると、ふと出会い、注目をして歩くと実にさまざまな場所にいる「銅像」。身近にあるけど、よく知らない、知るほどに謎が深まる「銅像」の世界を紐解いていく。
 今回、アートの冒険に出かけるのは女優の坂東希。長年、銅像を研究しているスペシャリストと共に、皇居外苑にある東京三大銅像と言われている銅像や、日本彫刻界の重鎮が制作した銅像など都内にある様々な銅像を巡る。
 さらに、当時の彫刻家たちに多大な影響を与えた「考える人」で有名なオーギュスト・ロダンなどについても話を伺う。

出演者 坂東希
ナレーション 松本穂香
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光太郎の父・光雲が主任となり、東京美術学校として制作を請け負った「楠木正成像」が取り上げられます。他に、光太郎が終生敬愛し続けたロダンの作品も。

もう1件、光雲の「老猿」が出品されている、竹橋の東京国立近代美術館さんで開催中の「東京国立近代美術館70周年記念展 重要文化財の秘密」に関して。

ぶらぶら美術・博物館<重要文化財の秘密>東京国立近代美術館

BS日テレ 4月19日(水) 22:00~22:54

史上初!全作品が重要文化財の豪華展覧会▽問題作が傑作になるまで…横山大観の大作「生々流転」、油絵で最初に重要文化財指定された高橋由一「鮭」ほか、名作の秘密に迫る。

誰もが一度は目にしたことがある古今東西の名画・彫刻・文化財を、時空を超えた“ライブなお散歩感覚”で体験します。作品の背景・エピソードを知れば、美術博物は身近で楽しいものに!名解説者・山田五郎、おぎやはぎと一緒にぶらぶらしよう!

出演者 山田五郎 おぎやはぎ(小木博明、矢作兼) 高橋マリ子
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ただ、気になるのは予告編に「老猿」がいなかったこと。紹介欄にも「高村光雲」「老猿」の文字はありませんでした。
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とりあえずは拝見しようと思います。皆様もぜひどうぞ。

【折々のことば・光太郎】

今は宅にゐますがヨミウリの三階の展覧会などで忙がしがつてゐます


大正元年(1912)10月(推定) 内藤鋠策宛書簡より 光太郎30歳

ヨミウリの三階の展覧会」は、10月15日開幕の「ヒユウザン会第一回展覧会」。反文展の新しい芸術家たちの旗あげとして注目されました。光太郎は油絵4点を出品しています。また、パンフレットには、詩「さびしきみち」を書き下ろしました。
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