カテゴリ:その他 > 光太郎没後年譜

今年1年の振り返り、最後です。

10月2日(月)
『しんぶん赤旗』さんの歌人の寺井奈緒美氏の連載「くねくねTANKAロード」が「レモン哀歌 高村光太郎」でした。

10月5日(木)
当会より『光太郎資料』第60集を発行しました。
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10月5日(木)~11月19日(日)
福島県二本松市の智恵子生家/智恵子記念館 さんで「高村智恵子レモン祭」が開催され、生家二階部分の特別公開及びライトアップ、紙絵実物展示、紙絵制作体験など様々なコンテンツが用意されました。

10月5日(木)~11月30日(木)
岩手県花巻市の花巻高村光太郎記念館さんで「令和5年度高村光太郎記念館企画展 光太郎と吉田幾世」が開催されました。関連行事として11月2日(木)、当方による同題の市民講座が開催されました。
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10月6日(金)~11月28日(火)1ab34b95-s
鎌倉市の笛ギャラリーさんで「高村光太郎と尾崎喜八 詩と友情 その10」展が開催されました。11月11日(土)には関連行事として朗読会が行われました。

10月7日(土)
札幌市資料館さんで「第31回 葦の会 朗読会」が開催され、佐藤春夫著『小説智恵子抄』の一節の朗読も為されました。

10月7日(土)~12月24日(日)
和歌山市の和歌山県立近代美術館さんで小企画展「原勝四郎と同時代の画家たち」が開催され、光太郎油彩画「佐藤春夫像」が展示されました。

10月9日(月)
福島県二本松市の市民交流センターさんで「智恵子講座2023」の第一回が開催されました。主催は智恵子のまち夢くらぶさん。講師は同会代表・熊谷健一氏。同じく熊谷氏による第二回、第三回が11月19日(日)、12月17日(日)、同じ会場で開催されました。
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10月12日(木)~12月17日(日)
愛媛県西条市の五百亀記念館さんで「開館10周年記念企画展 秋川雅史彫刻展~彫り奉らん~」が開催され、テノール歌手にして木彫にも取り組まれている秋川雅史氏作の楠正成像模刻の他、氏のコレクションから光雲木彫数点が展示されました。
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10月13日(金)
岩波書店さんから谷川俊太郎氏選『永瀬清子詩集』が岩波文庫の一冊として刊行されました。随所で光太郎に触れられています。

10月14日(土)~11月26日(日)
石川県金沢市の石川県立美術館さんと国立工芸館さんで「第38回国民文化祭 第23回全国障害者芸術・文化祭 いしかわ百万石文化祭2023 皇居三の丸尚蔵館収蔵品展 皇室と石川-麗しき美の煌めき-」が開催され、光雲、山崎朝雲、由木尾雪雄の合作「萬歳楽置物」、光雲と竹内久一の合作「鶴亀置物」が展示されました。
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10月16日(月)~11月7日(火)
埼玉県東松山市の東松山市民文化センターさんで「彫刻家 高田博厚展2023」が開催され、光太郎に関わる展示も為されました。

10月17日(火)
東京都中野区のオルタナティブスペースRAFTさんで「くつろぎの朗読会」が開催され、朗読家・出口佳代さんによる「智恵子抄」朗読がプログラムに入りました。
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10月19日(木)
東京都渋谷区のHakuju Hallさんで「Hakuju Hall 20周年記念 カウンターテナーの饗宴」が開催され、藤木大地氏による加藤昌則氏作曲「レモン哀歌」が演奏されました。

同日、株式会社ワークスさん発行、一般社団法人パズル検定協会さん監修の『別冊漢字館 Vol.112』が「特集 ある芸術家の愛と哀 高村光太郎」を組んで下さいました。
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10月25日(水)
千葉県立図書館さん3館(中央・西部・東部図書館)において「千葉県誕生150周年記念 房総文学カード 第2弾」の配付が開始されました。「高村光太郎 智恵子抄 九十九里エリア 九十九里町」がラインナップに入っていました。

10月27日(金)~11月15日(水)
東京都荒川区のギャラリーHIGURE17-15casさんで、「『消えないし、 』展 O JUN 船木美佳 ー戦時下資料ラボー」が開催されました。現代アート作家のO JUN氏、船木美佳氏による光太郎詩を含む翼賛詩歌をモチーフとしたものでした。11月14日(火)に船木氏の故郷・福岡に本社を置く『西日本新聞』さんで紹介されましたが、会期終了前日で、このブログではご紹介しませんでした。この場を借りて取り上げさせていただきます。
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10月29日(日)
岡山市の岡山シンフォニーホールさんで「岡山市民合唱団鷲羽 第50回記念定期演奏会」が開催され、上月明氏作曲「智恵子抄 三章」(岡山市民合唱団鷲羽 第50回定期演奏会記念作品)が演奏されました。
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10月29日(日)、11月26日(日)
富山県高岡市の市民大学たかおか学遊塾さんで市民講座「高村光太郎『智恵子抄』を語り合おう」が開催されました。講師は茶山千恵子氏でした。

10月31日(火)
愛知県名古屋市のメニコンHITOMIホールさんで「藤木大地カウンターテナー・リサイタル」が開催され、藤木大地氏による加藤昌則氏作曲「レモン哀歌」が演奏されました。
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11月1日(水)
文藝春秋さん発行の月刊文芸誌『文學界』2023年11月号に近現代史研究者の辻田真佐憲氏による「花巻に高村光太郎の戦争詩碑を訪ねる」という記事が載りました。

同日、岩手県花巻市の宮沢賢治イーハトーブ館さんでトークリレー「高村光太郎生誕140周年記念事業 続 光太郎はなぜ花巻に来たのか」が開催されました。メインパネラーは宮沢賢治実弟・清六の令孫にして林風舎代表取締役の宮沢和樹氏、パネリストは生前の光太郎をご存じの皆さんなど、コーディネーターは当方でした。
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11月2日(木)
散文「智恵子の半生」の一節と詩「レモン哀歌」が課題文で録音審査による開催だった「第16回山形大学高校生朗読コンクール」の審査結果発表がありました。

11月4日(土)
東京都中央区の王子ホールさんで「福成紀美子ソプラノリサイタル~作曲家 朝岡真木子とともに~」公演があり、朝岡真木子氏作曲の「冬が来た」が初演されました。歌唱は福成紀美子氏、ピアノは朝岡氏でした。
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11月5日(日)
千葉県木更津市の木更津市中央公民館さんで「第116回 房総の地域文化講座 没後100年、画家・柳敬助の生涯」が開催され、光太郎についても触れられました。講師は渡邉茂男氏 (君津市文化財審議会委員)でした。

11月8日(水)
『毎日新聞』さんの連載「山は博物館」で「光太郎「岩手の山」に自ら流刑 己の戦争詩に「暗愚」見る」が掲載され、光太郎がメインで取り上げられました。
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11月12日(日)~11月20日(月)
京都市の複数の寺院を会場に「京都非公開文化財特別公開」が行われ、一念寺さんでは光太郎の書が展示されました。
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11月15日(水)~2024年1月14日(土)
東京都港区の大倉集古館さんで「大倉組商会設立150周年記念 偉人たちの邂逅―近現代の書と言葉」展が開催され、光雲作の「大倉鶴彦翁夫妻像」が展示されました。

11月16日(木)
茨城県水戸市の水戸市立東部図書館さんで朗読会「あなたに贈る読みがたりーいい夫婦の日ー」が開催され、「あどけない話」の朗読がありました。
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11月23日(木)~11月30日(木)
大阪市の竹井事務所さんで「古美術上田 EXHIBITION」が開催され、光太郎ブロンズ「手」の展示即売が行われました。

11月24日(金)
作家の伊集院静氏が亡くなりました。平成30年(2018)に文藝春秋さんから刊行された『文字に美はありや』で光太郎の書について取り上げて下さった他、小説でも光太郎詩を引用したりなさっていました。

11月25日(土)
東京都文京区のアカデミー茗台さんで「第66回高村光太郎研究会」が開催されました。
研究発表は前田恭二氏「米原雲海と口村佶郎――新出“手”書簡の後景――」、北川光彦氏「西洋・東洋・時代を超えて 高村光太郎・智恵子が求めたもの」、当方の「智恵子、新たな横顔」でした。

11月26日(日)
千葉市の千葉アートサロンさんで「潮見佳世乃 CD発売記念LIVE 歌物語×JAZZ」が開催されました。第1部が「歌物語 智恵子抄」でした。
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11月29日(水)
東京都渋谷区の渋谷区文化総合センター大和田伝承ホールさんで「弓田真理子ソプラノ・リサイタル~歌声をあなたのもとに~」が開催され、甲田潤氏作曲「冬の朝のめざめ《智恵子抄》より」が演奏されました。

12月1日(金)
メディア業界紙「文化通信」を発行する文化通信社が主催する「ふるさと新聞アワード」の第3回の受賞記事が決まり、『いわき民報』元日号掲載で光太郎にも触れられた「草野心平生誕120周年記念特集」が「ひと」(一部「もの」)部門で優秀賞を受賞、表彰式が行われました。

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12月4日(月)
東京都渋谷区の渋谷区文化総合センターさくらホールさんで「男声合唱のためのウルトラセブン 楽譜出版記念コンサート」が開催され、蒔田尚昊氏作曲「『智惠子抄』より あどけない話」がテノール歌手・加耒徹氏の歌唱で演奏されました。

12月6日(水)
山形県北村山郡大石田町の大石田町町民交流センター虹のプラザさんで「第3回読書会「声に出して読みたい日本語 part2」が開催され、光太郎詩「道程」が取り上げられました。
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12月10日(日)
文治堂書店さんからPR誌『とんぼ』第17号が発行されました。評論家の芹沢俊介氏の追悼文、文治堂さんから詩集も覆刻されている光太郎と交流のあった詩人・野澤一が暮らした甲州四尾連湖のレポート、当方の『連翹忌通信』などが載っています。

12月16日(土)
東京都台東区のやなか音楽ホールさんで「歌曲個展+5 ドイツロマン派の歌曲――残照の時――」の公演があり、根本卓也氏作曲「組曲『智恵子抄』(新作初演)」の演奏がありました。ご出演はソプラノ・坂口真由氏、バスバリトン・牧山亮氏、ピアノ・蓜島啓介氏でした。
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12月18日(月)
地上波NHK Eテレさんで「にほんごであそぼ 健康」の放映があり、俳優の津田健次郎さんによる「レモン哀歌」朗読がありました。再放送は12月21日(木)、12月23日(土)でした。

12月22日(金)~2024年2月12日(月)
石川県七尾市の石川県七尾美術館さんで「彫刻って面白い!〜これってなんだ?からそっくりまで〜」展が開催され、光雲作の「聖観音像」が出品されました。
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12月23日(土)
新潟市のゆいぽーとさんで市民講座「二葉アーツスクール2023 めだかの学校 高村光太郎にとっての新潟」が開催されました。講師は山浦武夫氏でした。

同日、光太郎第二の故郷・岩手県の地方紙『岩手日日』さんに以下の記事が載りました。

賢治没後90年・光太郎生誕140年 人間味伝わる話題を

 宮沢賢治没後90年の今年は取材を通じて知らなかった賢治の一面に触れた。今春公開の映画「銀河鉄道の父」は父政次郎とその家族を通じて賢治の人生を描いた物語。家業を継ぐのを拒否し謎の商売を始めようとしたり、宗教に生きると言って家出したりと人間味にあふれる賢治を、舞台あいさつに立った成島出監督は「天真爛漫(らんまん)」と表現した。
 命日に営まれる賢治祭では生前に録音してあった父政次郎の肉声を聴いた。イメージよりも少し高い声でとうとうとお経のことを説き、賢治の弟・清六の孫に当たる宮澤和樹さんは「こういうお父さんに育てられたからこそ賢治があると思う」と語った。
 清六を頼って花巻に疎開した詩人で彫刻家の高村光太郎も生誕140年の節目の年だった。サンタクロースに扮(ふん)して子供を喜ばせたり、訪ねてきた女学生に足を崩してくつろぐよう勧めたりする光太郎の思いやりにあふれたエピソードを生前親交のあった人たちが披露し、主催した太田地区振興会の平賀浩会長は「後世に語り継がれる一材料になれば」と願った。
 今も昔も変わることのない人間味を伝えられる話題を届けていきたい。


さらに同日、新宿区のK’s cinemaさんで、映画「火だるま槐多よ」が封切られました。タイトルは光太郎詩「村山槐多」から採られ、劇中でも抜粋して朗読されました。
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12月25日(月)
東洋館出版社さんから山本茂喜氏著/野宮レナ氏イラスト『大人もときめく国語教科書の名作ガイド』が刊行されました。第5章 「そんなにもあなたはレモンを待っていた~文豪もときめきがお好き~」中に「1 愛する人に捧げます/「レモン哀歌」」という項が含まれました。

また、この項でその都度ご紹介はしませんでしたが、道の駅はなまき西南(愛称・賢治と光太郎の郷)さんのテナントのミレットキッチン花(フラワー)さん販売の豪華弁当「光太郎ランチ」。メニューは光太郎の日記などを元に、光太郎が作った料理や使った食材などを研究し、現代風にアレンジし、彼の地で光太郎顕彰に当たられているやつかの森LLCさんの考案です。令和2年(2020)からの毎月15日に限定販売、今年も継続されました。
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同じく花巻市のワンデイシェフの大食堂さんでは、やつかの森LLCさんによる「こうたろうカフェ」の出店も5回、なされました。こちらも光太郎が作った料理や使った食材などを研究し、現代風にアレンジした料理が振る舞われました。
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というわけで、いろいろあった1年でした。新型コロナウイルス感染症が感染症法上の位置づけで「5類感染症」に変更された影響もあり、さまざまなイベントやコンサート、企画展示等が旧に復した感があり、ありがたいところです。しかし、「高村光太郎? 誰、それ?」、「高村光雲? 知らんなぁ」、「高村智恵子? 聞いたことない」という状況になるとこうは行きませんので、そうならないよう来年以降も微力ながら努力いたします。ご協力の程、よろしくお願いいたします。

【折々のことば・光太郎】

雪はまだとけず、降雪も三日に一日位は降ります。雪をかいて道をつけると又忽ち埋れます。雪解は三月末でせう。


昭和21年(1946)2月28日 鎌田敬止宛書簡より 光太郎64歳

花巻郊外旧太田村の山小屋(高村山荘)で暮らし始めた初めての冬。まだまだ物珍しいことが多かったようです。

今年1年の回顧、3回目です。

7月2日(日)
NHK Eテレさんで「日曜美術館「クォ・ヴァディス」の秘密〜シュルレアリスム画家北脇昇の戦争」の放映があり、光太郎の戦後の花巻郊外旧太田村での生活が紹介されました。
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7月7日(金)
東京都杉並区の座・高円寺さんで、「ろうどくdeおもてなし 🌟七夕公演🌟~会えば何かがはじまる~【夜公演】」が開催され、唐ひづる氏・葉月のりこ氏による「高村光太郎「智恵子抄」より『千鳥と遊ぶ智恵子』『僕等』『おそれ』」朗読劇がプログラムに入っていました。
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7月7日(金)~7月9日(日)
東京都中野区のBook Trade Cafe どうひんさんで「三枝ゆきの・末永全 二人芝居 『カラノアトリエ』『トパアズ』」の公演がありました。光太郎智恵子を登場人物とした二人芝居でした。

7月8日(土)
福島県双葉郡川内村の村民体育センターさんで、当会の祖・草野心平を偲ぶ第58回天山祭りが開催されました。当方による記念講演「草野心平と高村光太郎 魂の交流」がありました。
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7月8日(土)~8月2日(水)
秋田県横手市の皇室の秋田県立近代美術館さんで「名宝と秋田~三の丸尚蔵館 収蔵品展~」前期展示が開催され、光雲の木彫「文使」が展示されました。

7月8日(土)~8月20日(日)
山形県米沢市の米沢市上杉博物館さんで「今泉篤男と美術 ひたすらに己の眼と言葉を信じ 美術評論家・美術館人として歩んだ生涯」展が開催され、光太郎木彫「鯰」が展示されました。
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7月8日(土)~9月2日(土)
名古屋市のSee Saw gallery + hibitさんで「谷澤紗和子個展 彼方の手に触れる。」が開催され、智恵子紙絵オマージュの作品が展示されました。

7月13日(木)~10月1日(日)
宮城県宮城郡松島町の瑞巌寺宝物館 さんで「一関恵美 墨画展〈千貫乃風 sengan no kaze〉」が開催され、光雲作の「聖観音像」を描いた作品が展示されました。
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7月15日(土)
東京都文京区の宝生能楽堂さんで「第二回 掬月会」公演があり、テノール歌手の紀野洋孝氏、伴奏(箏)福田恭子氏による別宮貞雄作曲歌曲集《智恵子抄》より「晩餐」の演奏がありました。

7月19日(水)~11月5日(日)
東京都千代田区の半蔵門ミュージアムさんで「堅山南風《大震災実写図巻》と近代の画家 大観・玉堂・青邨・蓬春」展が開催され、光雲が主任となって制作された「西郷隆盛像」を描いた絵画が出品されました。
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7月21日(金)~9月10日(日)
長野県安曇野市の碌山美術館さんで「夏季特別企画 生誕140周年高村光太郎展」が開催され、同館所蔵の光太郎ブロンズ全て及び関連資料等が展示されました。

7月21日(金)
僧侶、教育評論家の無着成恭氏が亡くなりました。「奪われた自由 高村光太郎 ぼろぼろな駝鳥」を含む『無着成恭の詩の授業』(昭和57年=1982)という御著書がおありでした。
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7月24日(月)
作家の森村誠一氏が亡くなりました。「レモン哀歌」をモチーフの一つとした『新・人間の証明』という御著書がおありでした。

7月27日(木)~10月1日(日)
山口県山口市の中原中也記念館さんで「特別企画展 草野心平生誕120年 草野心平と中原中也」展が開催され、光太郎に関わる資料も展示されました。
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7月28日(金)
東京創元社さんから柳川一氏著の小説『三人書房』が刊行されました。光太郎も登場します。

7月29日(土)
横浜市イギリス館さんで「元井美智子自作自演コンサート2023」が開催され、箏曲奏者・元井美智子氏による「智恵子抄より」がプログラムに入りました。
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7月31日(月)
NHK Eテレさんの「にほんごであそぼ」で俳優の高杉真宙氏による詩「あどけない話」の朗読が為されました。再放送が8月5日(土)、再編集されたものが9月18日(月)、9月21日(木)、9月23日(土)に放映されました。

8月1日(火)
埼玉県東松山市さんの『広報ひがしまつやま』の8/1号、イラストレーター・絵子猫さんによる連載「絵子猫さんのアイテム探し」で高田博厚作の光太郎胸像が取り上げられました。
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8月1日(火)~8月3日(木)
岩手県花巻市の生涯学園都市会館で「高村光太郎記念館夏休みワークショップ 紙絵をつくろう!」が開催されました。作品の展示は12/20(水)~1/21(日)、花巻高村光太郎記念館さんにおいてでした。

8月8日(火)~8月27日(日)
岡山市の岡山県立美術館さんで特別展「美をたどる 皇室と岡山~三の丸尚蔵館収蔵品より」後期展示が開催され、光雲作の木彫「松樹鷹置物」が展示されました。
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8月9日(水)
宮城県牡鹿郡女川町のまちなか交流館さんで、第32回女川光太郎祭が開催されました。コロナ禍を経ての4年ぶりの通常開催でした。

8月15日(火)
宮部修氏著『父、高祖保の声を探して』が思潮社さんから刊行されました。光太郎にも触れられています。
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8月21日(月)
講談社さんから安西水丸氏著『安西水丸が遺した最後の抒情漫画集 陽だまり』が刊行されました。表題作で光太郎詩がモチーフとして使われました。

8月22日(火)~10月9日(月)
東京都台東区の東京国立博物館さんで「日本初のチベット探検―僧河口慧海の見た世界―」展示があり、光雲作の「檀木釈迦如来立像」と、光雲と豊周の合作「誕生釈迦仏立像」が出品されました。
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8月24日(木)
岩手県立花巻南高等学校文芸部さんから『門 ⅩⅦ』が発行されました。2月に花巻で行われた宮沢和樹氏(賢治実弟清六令孫  林風舎代表取締役)と当方との公開対談「高村光太郎生誕140周年記念事業 対談講演会 なぜ光太郎は花巻に来たのか」のレポート、旧太田村の高村山荘、高村光太郎記念館さん訪問記などが掲載されています。

8月31日(木)
絵手紙の普及に努めた書家の小池邦夫氏が亡くなりました。複数のご著書で光太郎書について言及された他、主宰されていた『月刊絵手紙』で、平成29年(2017)6月号から令和2年(2020)3月号まで「生(いのち)を削って生(いのち)を肥やす 高村光太郎のことば」という連載を執筆なさいました。

9月1日(金)
亜紀書房さんから森まゆみ氏著『聞き書き・関東大震災』が刊行されました。光雲、光太郎に触れられています。
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9月1日(金)~9月27日(水)
千葉県富里市の富里市立図書館で「第47回千葉県移動美術館~読書へのいざない~」が開催され、光太郎ブロンズ「手」が展示されました。

9月2日(土)~10月15日(日)
東京都港区の泉屋博古館東京さんで「特集展示 住友コレクションの近代彫刻」が開催され、光雲木彫「楠木正成銅像頭部木型」が出品されました。

9月4日(月)
NHkさんのラジオ第2で「声でつづる昭和人物史〜賢治を語る1」のオンエアがあり、昭和25年録音の光太郎の肉声が流れました。

9月7日(木)
仙台に本社を置く地方紙『河北新報』さんの一面コラム「河北春秋」で、光太郎の短句「いくらまはされても針は天極をさす」「正直親切」がメインで取り上げられました。

同日、作曲家の西村朗氏が亡くなりました。平成20年(2008)、「混声合唱とピアノのための組曲「レモン哀歌」」を作曲され、広く歌われています。

9月9日(土)~11月19日(日)
東京都中央区のアーティゾン美術館さんで「創造の現場―映画と写真による芸術家の記録」展が開催され、旧ブリヂストン美術館さん制作の『美術映画 高村光太郎』『美術家訪問 第7集』の光太郎が撮影された動画2本が上映されました。また、ブロンズ「手」の出品もありました。
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9月11日(月)
地上波NHK Eテレさんで「にほんごであそぼ 服装」の放映があり、俳優の津田健次郎さんによる「あなたはだんだんきれいになる」朗読がありました。再放送は9月14日(木)、9月16日(土)でした。

9月15日(金)
 岩手県花巻市の広報誌『広報はなまき』、9月15日号に、連載「花巻歴史探訪[郷土ゆかりの文化財編]」では花巻高村光太郎記念館さん所蔵の光太郎書「大地麗」が、「いいトコ発見! 地域おこし協力隊」という記事では同隊員・森川沙紀さんによる『The Onsen of Hanamaki 花巻温泉』が、それぞれ取り上げられました。
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9月16日(土)~10月9日(月)
横浜市の横浜市民ギャラリーさんで「新・今日の作家展2023 ここにいる―Voice of Place」が開催され、現代アート作家・来田広大氏による映像作品《東京には空がない (Rooftop Drawing)》が出展されました。

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北海道小樽市の似鳥美術館さんでトピック展「岸田劉生とその時代」が開催され、光太郎ブロンズ「十和田湖畔の裸婦像のための手」と書が2点展示されました。

9月30日(土)
澤正宏氏編『草野心平研究資料集』第1回配本 全3巻がクロスカルチャー出版から刊行されました。光太郎にも触れられています。

9月30日(土)~12月17日(日)
新潟県長岡市の駒形十吉記念美術館さんで「2023年第3回展 茶の湯を楽しむ-併設展 墨の魅力」が開催され、光太郎書「ちちよけふ子は長岡のはつなつにいとどこほしくおん作を見し」が展示されました。

数多くの方々がそれぞれの分野で光太郎智恵子、光雲を取り上げて下さり、いつもながらに感謝感激雨あられです。

明日はこの項最終回、10月から今月までを取り上げます。

【折々のことば・光太郎】

昨夕小正月用のお酒一升配給あり、コタツで晩酌、狐の声をききながら鼠と遊びました。耳づくは此処でもボロスケボオボオとなきます。


昭和21年(1946)2月17日 宮崎稔宛書簡より 光太郎64歳

花巻郊外旧太田村の山小屋(高村山荘)での独居生活、冬場は訪れる人も少なく、ことに夜間はまったくの一人。その点は気楽ではあったとは思われますが。

今年1年を振り返る企画、今日は4,5,6月分です。

4月2日(日)
千代田区の日比谷松本楼さんで第67回連翹忌の集いを開催いたしました。コロナ禍を経て4年ぶりの開催となりました。
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同日、高村光太郎研究会から『高村光太郎研究』第44号が、高村光太郎連翹忌運営委員会から『光太郎資料』第59集がそれぞれ発行されました。
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同日、NHK Eテレさんの「日曜美術館」で「重要文化財の秘密 知られざる日本近代美術史」の放映があり、光雲作の「老猿」が取り上げられました。再放送が4月23日(日)でした。
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4月5日(水)
大阪府豊中市の文化芸術センターさんで「Raffiné 春の音楽祭 in Osaka~心に響く名曲の調べ~」が開催されました。詩人の宮尾壽里子さんによる自作の「智恵子抄より~光太郎 智恵子へのオマージュ」朗読がプログラムに入りました。
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4月9日(日)
マルチアーティスト・井上涼氏が『毎日小学生新聞』さんに連載されている漫画「井上涼の美術でござる」が「高村光雲の巻」でした。

4月15日(土)
BSフジさんの「アートフルワールド 〜たぶん、すばらしき芸術の世界〜」の第47回「いま会いに行ける銅像」の放映があり、光雲作の「西郷隆盛像」「楠正成像」に触れられました。再放送が4月29日(土)でした。
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4月20日(木)~5月15日(月) 
岩手県花巻市の高村光太郎記念館さんで「山口山の木工展」が開催されました。 木工房さとうのさとうつかさ氏による光太郎をモチーフとした木工作品等が展示されました。
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4月21日(金)~4月23日(日)
東京都中央区の銀座大黒屋ギャラリーさんで「志村ふくみ・志村洋子 作品展示販売会 五月のウナ電」が開催され、光太郎詩「五月のウナ電」をモチーフとした染色作品が出品されました。京都展が5月19日(金)~5月21日(日)でした。

4月22日(土)
碌山美術館さんから同館編『三つの碌山館-荻原守衛顕彰110年のあゆみ-』が刊行されました。随所で光太郎に触れられています。
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4月22日(土)~6月11日(日)
長野県諏訪市のサンリツ服部美術館さんで「近代・モダン 新しい時代の絵画をもとめて」展が開催され、光雲作の木彫「鍾馗像」が展示されました。

4月23日(日) 
神戸市の神戸文化ホールさんで「合唱コンクール課題曲コンサート2023~藤木大地を迎えて~」で、加藤昌則氏作曲の「レモン哀歌」がテノール歌手・藤木大地さんの歌唱で演奏されました。
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4月23日(日)~6月30日(金)
千葉県旭市の千葉県立東部図書館さんで資料展示「高村光太郎 生誕140周年」が行われ、光太郎著書、関連書籍等の展示が行われました。関連行事的に当方の市民講座「高村光太郎・智恵子と房総」が6月25日(日)に行われました。
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4月27日(木)~5月21日(日)
福島県二本松市の智恵子生家/智恵子記念館さんで「高村智恵子生誕祭」が開催され、生家二階部分の特別公開、紙絵実物展示、紙絵制作体験などが行われました。

4月29日(土)~5月4日(木)
千葉県松戸市の戸定が丘歴史公園内『松雲亭』で「千葉県150周年記念 文学で千葉を旅するカフェ」が開催され、「智恵子抄」朗読等が行われました。
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4月30日(日)
徳間書店さんから時代小説作家・山田風太郎の名著を漫画化した『追読 人間臨終図巻 芸術家編』が刊行されました。サメマチオ氏画。光太郎の項を含みます。

5月1日(月)
詩人の平田好輝氏が亡くなりました。氏には『高村光太郎試論 智恵子と光太郎』(昭和48年=1973 東宣出版)というご著書がおありで、連翹忌にもたびたびご参加下さいました。

同日、三重県の紀北民俗研究会さんから『奥熊野の民俗』№16が発行されました。太田豊治氏による「詩人 東正佳さんを知る」で、光太郎に触れられています。
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5月14日(日)~5月23日(火) 
東京都杉並区のラピュタ阿佐ヶ谷さんで「昭和の銀幕に輝くヒロイン 第105弾 岩下志麻」が開催され、昭和42年(1967)公開の松竹映画「智恵子抄」もラインナップに入りました。

5月20日(土)
東京都目黒区の中目黒GTプラザホールさんで「東京インターアーツ目黒 第20回記念公演 和草(にこぐさ)コンサート」が開催され、故・中島はる氏作曲の、ピアノと箏、尺八の伴奏による独唱歌曲「智恵子抄」全4曲がプログラムに入っていました。
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5月27日(土)
岩手日報社さんから『北の文学 第86号』が発行されました。小説部門の優秀作に選ばれた瀬緒瀧世(せお・たきよ)さんの「fantome(ファントーメ)」に光太郎が登場しました。

6月3日(土)
兵庫県西宮市の兵庫県立芸術文化センターさんで「初夏にうたう ~日本歌曲の夕べ~」が開催され、新井俊稀氏の歌唱で「あどけない話」(野村朗氏作曲)が演奏されました。
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6月10日(土)
文治堂書店さんからPR誌『とんぼ』第16号が発行されました。中西利一郎氏追悼文、当方の連載「連翹忌通信」などが掲載されました。

6月16日(金)~6月18日(日)
兵庫県尼崎市の武庫川KCスタジオ公演さんで「武庫川KCスタジオ オープニングプログラム EVKK6月『売り言葉』」の公演がありました。野田秀樹氏作の智恵子を主人公とした一人芝居でした。
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6月17日(土)
東京都武蔵野市の三鷹古典サロン裕泉堂さんで「憧れ本読書会 #29 高村光太郎『智恵子抄』」が開催されました。講師は吉田裕子氏でした。

6月17日(土)~8月31日(木)
岩手県花巻市の高村光太郎記念館さんで「テーマ展『山のスケッチ』」が開催されました。
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6月20日(火)
岩手大学人文社会科学部宮沢賢治いわて学センターさんから『賢治学+ (第3集) 』が発行されました。中里まき子氏、エリック・ブノワ氏「講演録「高村光太郎と宮沢賢治の喪のエクリチュール:『智恵子抄』仏訳体験に触れながら」」が収められています。

6月21日(水)
高村光太郎研究会にご所属されていた西浦基(にしうら・はじむ)氏が亡くなりました。『雨男 高村光太郎』(平成21年=2009 東京図書出版会)、『高村光太郎小考集』(平成30年=2018 牧歌舎)と、2冊のご著書がおありでした。

6月24日(土)
東京都練馬区の光が丘美術館さんで「齊藤恵ソロコンサート にほんのうた」が開催され、別宮貞雄氏作曲の「歌曲集 智恵子抄」全曲の演奏がありました。
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同日、名古屋市の熱田文化小劇場さんで「歌とピアノとヴァイオリン ~そよ風にのせて vol.17~」が開催され、朝岡真木子氏作曲「組曲 智恵子抄」がプログラムに入りました。

6月25日(日)
福村出版さんから立元幸治氏著『デュオする名言、響き合うメッセージ 墓碑を歩き、人と出会う、言葉と出会う』が刊行されました。「僕の前に道はない[岡本太郎、高村光太郎]」という項を含みます。
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6月30日(金)
河出書房新社さんからfd652e74健太郎氏著河出新書『自称詞〈僕〉の歴史』が刊行されました。「高村光太郎の〈僕〉」という項を含みます。

6月(日不明)
千葉銀行さんが展開するシニア世代向け会員制サービス「ひまわり倶楽部」の会報的な『ひまわり倶楽部』2023年6月号に劇作家・女優の渡辺えりさんによる「さんぶの里紀行」が掲載され、九十九里浜の智恵子抄詩碑などが紹介されました。

5月8日(月)から新型コロナウイルス感染症は、感染症法上の位置づけが「5類感染症」に変更され、まだまだ予断は許しませんが、各種イベント等はコロナ禍前の水準に近く開催されるようになりました。それに伴って連翹忌の集いも再開し、美術館さん/文学館さんでの企画展示等、各種コンサートや朗読会等も行われ、有り難いかぎりでした。

明日は7~9月を振り返ります。

【折々のことば・光太郎】

何しろ文化の仕事はせつかちには出来ません。気永に、落ちついて、しつかり、たゆまずやる外ありません。


昭和21年(1946)2月16日 島貫太吉宛書簡より 光太郎64歳

戦後の混乱期の中での発言ですが、コロナ禍を経た現代にも通じる内容ですね。

今年も残すところ1週間足らずとなりました。毎年恒例の1年間回顧を始めます。まずは1~3月、と、その前に、昨年のこの項で洩れていた、昨年末の件から。

2022年12月19日(月)
角川書店さんから青柳碧人氏著短編小説集『名探偵の生まれる夜 大正謎百景』が刊行されました。「姉さま人形八景」で光太郎智恵子が登場します。
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2022年12月30日(金)
朝日新聞出版さんから平田オリザ氏著『名著入門 日本近代文学50選』が刊行されました。「第五章 戦争と向き合う文学者たち」中に「『智恵子抄』高村光太郎」を含みます。

さて、ここから今年。

1月4日(水)~2月5日(日)
金沢市の石川県立美術館さんで「かねは雄弁に語りき 石川県立美術館の金属コレクション」が開催され、光太郎実弟・豊周の鋳金「朱銅三筋文花入」が展示されました。
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1月5日(木)~3月30日(木)
堺市立美原図書館さんで「伊東静雄没後70年記念展示 手紙にみる伊東静雄」が開催されました。光太郎から伊東宛の書簡(複製)が展示されました。

1月6日(金)~4月2日(日)
愛知県小牧市のメナード美術館さんで「メナード美術館開館35周年記念展 所蔵企画 35アーティストvol.Ⅱ」が開催され、光太郎木彫「栄螺」と「鯰」が出品されました。
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1月7日(土) 
青土社さんから鳥居万由実氏著『「人間ではないもの」とは誰か-戦争とモダニズムの詩学-』が刊行されました。「自己と他者が出会う場所――高村光太郎」という章を含みます。

1月7日(土)~2月28日(火)
千代田区の日比谷図書文化館さんで「龍星閣がつないだ夢二の心―『出版屋』から生まれた夢二ブームの原点―」が開催され、『智恵子抄』に関わる展示も為されました。
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1月16日(月)
明治7年(1874)創業で、光太郎智恵子が大正元年(1912)に滞在した千葉県銚子市犬吠埼の老舗宿「ぎょうけい館」(旧・暁鶏館)が廃業しました。

1月19日(木)
思潮社さん創業者にして評論家の小田久郎氏が亡くなりました。平成7年(1995)、『戦後詩壇私史』で光太郎に触れて下さっていました。

1月20日(金)~1月22日(日)
東京都八王子市の東京造形大学さんで「ZOKEI展 東京造形大学卒業研究・卒業制作展/ 東京造形大学大学院修士論文・修士制作展」が開催されました。長田ひかり氏の作品が「智恵子抄」オマージュの「白い病室」でした。
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1月20日(金)~2月19日(日)
那覇市の沖縄県立博物館・美術館さんで「美ら島おきなわ文化祭2022関連特別展 宮内庁三の丸尚蔵館収蔵品展 皇室の美と沖縄ゆかりの品々」が開催され、光雲と山崎朝雲の合作「萬歳楽置物」が展示されました。
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1月21日(土)~1月31日(火)
鎌倉市の鎌倉芸術館さんで「没後35年 高田博厚展」が開催され、光太郎胸像を含む高田のブロンズ彫刻等が展示されました。

1月25日(水)
宮沢賢治研究家の天沢退二郎氏が亡くなりました。光太郎に言及した著書等もおありでした。

1月26日(木)
光太郎終焉の地、中野の貸しアトリエを所有する中西家当主・中西利一郎氏が亡くなりました。最晩年の光太郎について多くの証言を残して下さいました。

2月5日(日)
横浜能楽堂で「企画公演 能役者 鵜澤久」が開催されました。「舞囃子 智恵子抄」がプログラムに入りました。
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同日、農文協さんからコーラ小林さん・編 中島陽子さん・絵の絵本『イチからつくる コーラ』が刊行されました。光太郎詩「狂者の詩」に触れられています。

2月8日(水)
平凡社さんから和田博文氏著『日本人美術家のパリ 1878-1942』が刊行されました。「高村光太郎「根付の国」と、欧米の日本美術」という章を含みます。
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2月11日(土・祝)〜4月9日(日)
岐阜県現代陶芸美術館さんで「超絶技巧、未来へ 明治工芸とそのDNA」展が開催され、光雲木彫「白衣観音像」が出品されました。巡回が以下の通りでした。
 長野県立美術館 2023年4月22日(土)〜6月18日(日)
 あべのハルカス美術館 2023年7月1日(土)〜9月3日(日)
 富山県水墨美術館 2023年12月8日(金)〜2024年2月4日(日)
 山口県立美術館(予定) 2024年9月12日(木)~11月10日(日)
 山梨県立美術館(予定) 2024年11月20日(水)~2025年1月30日(木)

2月14日(火)
花巻市のなはんプラザにおいて公開対談「高村光太郎生誕140周年記念事業 対談講演会 なぜ光太郎は花巻に来たのか」が行われました。対談者は宮沢賢治実弟・清六の令孫にして林風舎代表取締役の宮沢和樹氏と当方でした。
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2月16日(木)
横浜市の横浜みなとみらいホールで「藤木大地&みなとみらいクインテット マチネ」公演があり、加藤昌則氏作曲「レモン哀歌」がプログラムに入りました。新潟公演が5月3日(水)、奈良公演が5月21日(日)でした。

2月18日(土)
兵庫県姫路市の御国野公民館で市民講座「高村光太郎 智恵子抄を中心に」が開催されました。講師は元賢明女子学院短期大学教授・森本穫氏でした。
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2月18日(土)~4月25日(火)
山梨県南巨摩郡身延町の身延山久遠寺霊宝館さんで「身延山霊宝展」が開催され、光雲木彫「聖観音菩薩像」が展示されました。

2月19日(日) 
NHK BS8Kさんで「興福寺 国宝誕生と復興の物語 つなぐ!天平の心」の放映があり、光太郎にも触れられました。BSプレミアムでの再放送が3月28日(火)、7月23日(日)、11月14日(火)に行われました。
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2月21日(火)~6月12日(月)
盛岡市の盛岡てがみ館さんで「第67回企画展 いわての芸術家の手紙」が開催され、光太郎書簡も展示されました。
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2月23日(木)
新宿区の 東京オペラシティリサイタルホールさんで「紀野洋孝テノール・リサイタル」が開催され、別宮貞雄氏作曲の「歌曲集 智惠子抄(改訂新版)」が演奏されました。3月6日(月)には大分市のiichiko音の泉ホールで大分公演がありました。

2月27日(月)
小学館さんから井上涼+NHK びじゅチューン!制作班さん編『びじゅチューン!DVD BOOK 7』が刊行されました。光雲作木彫「老猿」をテーマとした「老猿は主役じゃなくても」を含みます。
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3月1日(水)~6月4日(日)
福井市の福井県ふるさと文学館さんで「コレクション展 新収蔵 津村節子展 津村節子という生き方」が開催され、小説『智恵子飛ぶ』関連の展示もなされました。

3月4日(土)
京都市のCaffe flookさんにおいて「東日本大震災復興支援ライブ 琵琶もの語り」が開催された。筑前琵琶奏者・宇佐美周子氏による光太郎詩「雪白く積めり」が演目に入っていました。
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3月5日(日)
岡山市天神山文化プラザさんで「佐々木英代の日本のうた講座【最終話】第30話 岡山の作曲家と歌手の選んだ名曲編」の公演があり、テノール歌手の松本敏雄氏が青木省三作曲の「智恵子抄三章」を演奏しました。

3月13日(月)
大阪市の大槻能楽堂さんで「至高の華 ~舞と語り~」公演があり、「舞踊詩劇 智恵子抄」が演目に入れられました。出演は梅若実桜雪さん、藤間勘十郎さん、高橋惠子さん他でした。
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同日、日本郵便株式会社東北支社さんが「オリジナル フレーム切手 高村光太郎と花巻」の販売を開始しました。光太郎生誕140年の誕生日に併せての発売でした。

3月14日(火)
札幌市の岩本珈琲さんで「マンスリー朗読ライブ VOL.26 智恵子抄を語る」公演がありました。出演は石橋玲さん(朗読)、つくねさん(音楽)でした。
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3月15日(水)
花巻市の有限事業組合machi R&Eさんから地域情報誌『花巻散歩マチココ』第34号が発行されました。平成29年(2019)4月以来続いていた連載「光太郎レシピ」が今号を以て最終回となりました。

3月17日(金)~5月14日(日)
千代田区の東京国立近代美術館さんで「東京国立近代美術館70周年記念展 重要文化財の秘密」展が開催され、光雲作の「老猿」が展示されました。
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3月20日(月)~4月6日(木)
東京都中央区のギャラリーせいほうさんで「高村光太郎と3人の彫刻家 佐藤忠良・舟越保武・柳原義達」展が開催され、光太郎のブロンズが数点出品されました。

3月21日(火)
東京都中央区の王子ホールさんで「朝岡真木子歌曲コンサート第6回」が開催されました。朝岡さん作曲の「組曲〈智惠子抄〉」より「千鳥と遊ぶ智恵子」「値ひがたき智恵子」がメゾソプラノ歌手・清水邦子さんの歌唱、朝岡さんのピアノで演奏されました。
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同日、ムジカフエンテさんからCD「清水邦子が歌う 組曲『智惠子抄』」がリリースされました。メゾソプラノ歌手・清水邦子さんの歌唱、朝岡さんのピアノで録音されています。映画監督の水谷俊之氏、それから当方がライナーノートを書かせていただきました。

3月22日(水)
集英社さんから佐高真氏著『反戦川柳人 鶴彬の獄死』が刊行されました。「藤沢周平の斎藤茂吉批判」という項で、光太郎に触れられました。
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同日、評論家の芹沢俊介氏が亡くなりました。昭和57年(1982)には、筑摩書房さんから『高村光太郎』という書籍を刊行なさっています。

3月23日(木)
女優の奈良岡朋子さんが亡くなりました。昭和50年(1975)にラジオの文化放送さんで放送された「青春劇場 日本抒情名詩集」で、「智恵子抄」から数編の朗読をなさった他、「智恵子抄」をモチーフの一つとした映画「こころの山脈」(昭和40年=1965)にご出演なさいました。
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3月24日(金)
岡山県赤磐市教育委員会さんから光太郎も登場する『マンガふるさとの偉人 詩人永瀬清子物語 わがたてがみよ、なびけ』が刊行されました。シナリオ・和田静夫氏、マンガ・藤井敬士氏でした。

3月28日(火)
作曲家の坂本龍一氏が亡くなりました。NHK Eテレさんの「にほんごであそぼ」番組内でくりかえし使われた光太郎作詞「道程」を作曲、演奏なさいました。
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3月31日(金)~5月7日(日)
東京都台東区の東京藝術大学大学美術館さんで「買上展 藝大コレクション展2023」が開催され、光太郎のブロンズ「獅子吼」、光太郎実弟・豊周の鋳金作品が出品されました。
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3月(日付不明)
花巻市さんから『The Onsen of Hanamaki 花巻温泉』が刊行されました。市の地域おこし協力隊で活動されている森川沙紀氏の手になるもので、光太郎が亡くなる2ヶ月前の昭和31年(1956)に語った談話筆記「花巻温泉」の全文と、その英訳が載せられています。

当方の勝手な判断で、主要な事項(と思われるもの)のみ紹介させていただいております。「この頃、こんなイベントもあったよ」「光太郎について書かれているこの本の紹介が無いぞ」というようなことがありましたら、コメント欄等から御教示いただければ幸いです。

【折々のことば・光太郎】

書きたい詩はたくさんありながら夜間が使へないので遅々としてはかどりません。

昭和21年(1946)2月15日 水原宏宛書簡より 光太郎64歳

前年秋から暮らし始めた花巻郊外旧太田村の山小屋(高村山荘)。昭和24年(1949)、見かねた村人たちが電線を引っ張ってあげるまで電気が通じていませんでした。

今日、4月2日(日)は第67回連翹忌です。

生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」制作のため借り受けた中野の貸しアトリエで、宿痾の肺結核のため光太郎が亡くなったのは、昭和31年(1956)4月2日の早暁。前日から都内は季節外れの大雪にすっぽりと包まれていました。
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戦時中から光太郎と親しかった美術史家・奥平英雄の回想「晩年の高村光太郎」から。

 次の土曜日、すなわち三月二十四日の午後、私はいつものように勤めの帰りに彼を見舞った。すると令弟高村豊周夫婦をはじめ草野氏、岡本・関両医師、駒込病院長などが詰めていて、アトリエの様子が一変していた。聞くと光太郎は十九日の夕方喀血して容態遽かにあらたまったとのことだった。病室には見なれぬ看護婦がいて光太郎の脚をさすっていた。私が光太郎に顔を近づけると、「ぼくの心臓は強いんだそうだ。弱いんだと三、四分で楽になれるんだけどなあ」と低い声でいった。私が悄然と立ちすくんでいると、彼は昏々と眠りに入ったようだったが、また目をさまし私の姿を見つけると、「ああ、まだそこにいたの」といった。そしてこれが私に遺した光太郎の最後の言葉となった。
 それから後、アトリエをとりまく様子がにわかに変った。医師たちの手であらゆる治療の手がつくされると同時に、重態と聞いてかけつける人が多くなった。私も連日のように、訪ねるか電話で問い合わせたりしていたが、今日は遠来の見舞客で病人もひどく疲れているとか、われわれは遠慮して病室にいくのは控えようという声を聞いては、病室にはいっていく勇気も失ってしまった。そして中西家の母屋にいて、中庭をへだてたアトリエを望みながら、私は終始いらいらしていた。その当時の日記を開いてみると、いいいよ絶望ということを聞き、私は次のような走り書きをしている。「昨夜、先生ノコト気ニカカリ眠ラレズ。先生ノ最後ガ見トリタイ、一日一分デモ先生ヲ見タイ、先生ノ最後ノ姿ガ見タイ、ソノ声ガ聴キタイ……」
 喀血は一時やんだかに見えたが、四月一日にふたたび大喀血が起こり、二日の午前三時四十五分、四月の雪の激しく降る中を彼はついにこの世を去った。中西家の知らせで駆けつけた私は、ひっそりと静まり返ったアトリエの中にはいっていった。そして光太郎の顔から白い布をとったとき、私はその詩の顔を実に静かな美しい顔だと思った。生前あれほど彼を苦しめた胸の痛みからも、苦しみの連続だと語った人間の生涯からも、いまやっと彼は死んで解放されたのだと思った。
 私がこれまでしばしば見てきた光太郎の顔は、魂の底に深い孤独の影をたたえたような、謹厳な中にも悲愴のにじんだ顔であった。私はそうした彼の顔に惹かれてきたが、いまここに見る光太郎の安らかな死顔は、生前の顔とはまた別な、実におだやかな美しさをたたえていた。私はいまこそ高村光太郎は、平安な天に還っていったのだと思った。そう思って彼の前に掌(て)を合わせた。


1年後の昭和32年(1957)4月2日、草野心平や、当会顧問であらせられた北川太一先生らの呼びかけで、その終焉の地となった貸しアトリエを会場に、第1回連翹忌の集いが開催されました。

以後、集いはその会場や形態を変遷しつつ連綿と続き、平成11年(1999)の第43回から、会場を日比谷松本楼さん(光太郎智恵子が名物の氷菓を賞味し、光太郎も中心メンバーだった芸術運動「パンの会」会場にもなった老舗洋食店です)に移しました。

平成23年(2011)には東日本大震災直後だったため、集いは中止。そして令和2年(2020)から昨年までは、コロナ禍のためやはり集いの開催を見送りました。集いは中止としても、当方が代表して墓参したりで、カウントは続け、本日が第67回連翹忌です。今年は4年ぶり、令和に入って初めての開催となります(2019年は改元直前で平成31年でしたので)。光太郎生誕140年という節目の年に、4年ぶりに志を同じくする人々が集まり、光太郎を偲ぶことが出来るのを、無上の喜びと存じます。ステイホームの日々は、志を同じくする人々があたりまえのように集えることが、実はあたりまえでなどでなく特別なことなのだと、思い知らされた日々でもありました。

しかし残念なのは、この4年の間に、北川太一先生御夫妻をはじめ、関係の方々の訃報が相次いだこと。詳しくはこのブログの「お悔やみ」カテゴリーをご覧下さい。今日の集いは、そうした方々への追悼の意味も込めた特別な集いと位置づけたいと存じます。

集いの様子については、明日、レポートいたします。

【折々のことば・光太郎】

Je suis Japonais. Et, j'ai commencé d'aimer profondément votre art dès que j'ai trouvé dans vos ouvrages en l'exposition du Salon d'Automne en 1908 (C'était la première fois que je voyais vos toiles et bronzes) quelque chose si précieuse, si essentielle, que je ne pouvais pas trouver dans toutes les écoles des arts contemporaines en l'Europe.
 Mais, je n'avais pas le courage d'oser vous visiter, pendant ma séjour à Paris.
 Maintenant, je suis si loin de la France et je ne peux plus voir votre ouvrages.
 J'envie de recueillir les reproductions des vos tableaux et statuettes, et je vous prie que vous voulez bien m'informer le photographe chez qui je les pourrais acquérir.

明治45年(1912)1月10日 アンリ・マティス宛書簡より 光太郎30歳

邦訳は以下の通り。

私は日本人です。そして1908年のサロン・ドートンヌの展覧会におけるあなたの作品に(私があなたの絵とブロンズ彫刻を拝見したのはその時が最初でした)、ヨーロッパの同時代芸術のいかなる流派にも見いだすことができないような、何かとても貴重で、とても本質的なものを見出した時以来、あなたの芸術を深く愛し始めました。
しかしパリ滞在の折には、あなたをお訪ねする勇気がありませんでした。
現在、フランスからかくも遠く離れて、私にはもはやあなたの作品を見ることが叶いません。
私はあなたの絵や小彫刻の複製を集めたいと思っています。そこで、あなたの作品の複製を手に入れることのできる写真家をご教示いただければ幸いです。

光太郎の要請に対し、マティスからは作品の写真が贈られ、翌年の雑誌『白樺』の口絵に使われました。

今年一年を振り返る企画、最終回です。

10月4日(火)
若松英輔氏著『言葉を植えた人』が亜紀書房さんから刊行されました。「かたちの詩人――舟越保武」という項で光太郎に触れられています。
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10月5日(水)
当会から会報的な『光太郎資料』第58集を発行いたしました。

10月7日(金)
当会の祖・草野心平が創刊した詩誌『歴程』編集発行人で日本現代詩人会元会長の詩人・新藤凉子氏が亡くなりました。

10月8日(土)~12月11日(日)
千葉県市川市の市川市文学ミュージアムさんで、「月に吠えらんねえ展<ようこそ!おもひ まぼろし ことだまの街へ>」が開催され、光太郎に関わる展示も為されました。
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10月9日(日)~11月8日(火)
神奈川県鎌倉市のカフェ兼ギャラリー笛さんで「回想 高村光太郎と尾崎喜八 詩と友情 その9」が開催されました。関連行事として10月16日(日)には朗読会も催されました。

10月11日(火)
心とカラダを整える おとなのための1分音読CDブック』が自由国民社さんから刊行されました。俳優の平田満氏による「道程」の朗読も含まれています。
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10月19日(水)~11月10日(木)
埼玉県東松山市の市民文化センターさんで、「彫刻家 高田博厚展2022」が開催され、光太郎に関わる展示も為されました。

10月20日(木)~11月21日(月)
岩手県花巻市の土沢カフェくるみさんで、「器と楽しむ光太郎ランチ」展が開催され、michino氏の色鉛筆画が展示されました。
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10月22日(土)~2023年1月29日(土)
文京区立森鷗外記念館さんで「特別展 鷗外遺産~直筆原稿が伝える心の軌跡」が開催され、新発見の光太郎から鷗外宛書簡が展示されました。
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10月25日(火)~10月30日(日)
大阪府豊中市の日本民家集落博物館さんで、「第28回游心会書道展-智恵子抄を中心に-高村光太郎の世界」が開催されました。

10月27日(木)~11月8日(火)
福島県二本松市の智恵子生家/智恵子記念館さんで「智恵子記念館開館30周年記念事業」が行われ、紙絵実物展示、生家二階部分特別公開、そして智恵子が着る予定だった花嫁衣装の特別展示が行われました。
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10月27日(木)~11月1日(火)
石川県金沢市の文化ホ-ル展示ギャラリーさんで「教材としての芸術資料 ー金沢美術工芸大学所蔵の工芸優品選ー 新キャンパス移転プロモーション展」が開催され、光太郎実弟にして鋳金の人間国宝だった豊周の作品が展示されました。

11月1日(火)~2023年3月31日(木)

福岡県柳川市の北原白秋生家・記念館さんで「北原白秋没後80年特別企画展~白秋と若き文士たち~」が開催され、光太郎に関わる展示も為されました。
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11月2日(水)~11月6日(日)
文京区の旧安田楠雄邸で、「となりの髙村さん展 第3弾 髙村光雲の仕事場」が開催されました。

11月6日(日)
えつ子とまき子のコンサート 2022秋」が中央区の王子ホールさんで開催され、朝岡真木子氏作曲の「「智惠子抄」より 」あどけない話・レモン哀歌が演奏されました。歌唱は清水邦子氏、ピアノは朝岡氏でした。
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11月7日(月)・11月8日(火)
シャンソン系歌手モンデンモモさんのコンサート「新・智恵子抄 智恵子飛ぶ」が渋谷区のアコスタディオさんで開催されました。

11月8日(火)
文京区のBON ARTさんで朗読系の公演「満ちてゆく秋の午後 IN BON ART & 霜月 満月 一日遅れの誕生日」があり、仏訳『智恵子抄』の『Poèmes à Chieko』から、「山麓の二人」が朗読されました。
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11月8日(火)~11月21日(月)
茨城県水戸市の茨城大学図書館さんで、「茨城大学五浦美術文化研究所所員企画展2022 「つなぐ人 つなぐ文―手紙に「見る」そのひとらしさ―」が開催され、光太郎書簡が展示されました。

11月10日(木)
中央区の三越劇場さんで「朗読劇 智恵子抄」公演が行われました。昨年上演されたものの再演で、智恵子役が一色采子氏、光太郎役は松村雄基氏でした。11月13日(日)には、二本松市安達文化ホールさんで福島公演も行われました。
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11月12日(土)
京都市の本屋ともひさしさんで「茶子 TeaTime 小さな朗読会 ~2022 秋~」が開催され、「智恵子抄」中の詩篇朗読がありました。

11月12日(土)~12月3日(土)
京都市の知恩院さんで「秋のライトアップ2022」が行われ、光雲作の聖観音像のライトアップも為されました。
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11月12日(土)~12月25日(日)
和歌山市の和歌山県立美術館さんで「ニッポンの油絵 近現代美術をかたち作ったもの」展が開催され、光太郎油絵「佐藤春夫像」が出品されました。
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11月17日(木)
大分市のiichiko音の泉ホールさんで、コンサート「「智恵子抄」~智恵子と高村光太郎の生涯をたどって~」が行われ、清水脩氏作曲の「歌曲集「智恵子抄」(全曲)」が、三人の歌手の皆さんによって演奏されました。

11月20日(日)
『日本経済新聞』さんが、「美の粋 パンの会 文学との響き合い(下) 高村光太郎、作家の主観を重視 メンバーの間で「生の芸術」論争」という2面ぶち抜きの大きな記事を掲載して下さいました。

同日、兵庫県神戸市の日本基督教団神戸聖愛教会さんで、「やすらぎコンサートin神戸 癒しの響き 鐘シンフォニー(和編鐘)への誘い」が開催されました。和編鐘・有機音氏、朗読・大山りえ氏による「智恵子抄より 「愛はすべてをつつむ」抜粋版」がプログラムに入れられ、当方が「光太郎智恵子と神戸」と題し講話を行いました。
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11月23日(水・祝)~2023年3月21日(火・祝)
花巻市の花巻高村光太郎記念館さんで、企画展「光太郎、つくりくふ。 光太郎の食 おやつ編」が開催中です。

11月26日(土)
文京区のアカデミー千石さんで第65回高村光太郎研究会が開催されました。発表は「彫刻家 高村光太郎」西浦基氏、「旧居アトリエと智恵子抄ゆかりの田村別荘(その変遷と間取りについて)」安藤仁隆氏でした。
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12月4日(日)
鳥取県日野郡日南町の日南町総合文化センターさんで、「Art train 2022『藝術列車』プレイベントVol. 0.5」が開催され、シャンソン系歌手モンデンモモさんによる「舞踊音楽劇 文藝ビジュアル『智恵子飛ぶ』」がプログラムに入れられました。
 
12月8日(木)
光太郎が登場人物の一人である演劇「青年団第96回公演『日本文学盛衰史』北海道・岩手公演」巡回が、北海道網走郡大空町教育文化会館さんで始まりました。原作が高橋源一郎氏、脚本・演出は平田オリザ氏でした。11日(日)には北海道中川郡幕別町百年記念ホールさん、13日(火)で北海道富良野市の富良野演劇工場さん、15日(木)に北海道大麻中町のえぽあホールさん、18日(日)が岩手県盛岡市の盛岡劇場さんでした。
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12月10日(土)
日本詩人クラブさんの2022年12月例会が、新宿区の早稲田奉仕園さんで開催され、当方の講演「2022年の高村光太郎――ウクライナ、そして『智恵子抄』――」、会員の皆様による「高村光太郎「智恵子抄」朗読ドラマ――発刊80周年を過ぎて振り返る」が行われました。

同日、文治堂書店さんからPR誌『とんぼ』第15号が発行されました。勝畑耕一氏による、当会顧問であらせられた故・北川太一先生の奥様で、北川先生同様、生前の光太郎をご存じだった北川節子様の追悼文が掲載されています。それから、当方の連載「連翹忌通信」も。

12月10日(土)~2023年1月22日(日)
岩手県花巻市内の文化施設である、花巻新渡戸記念館、萬鉄五郎記念美術館、花巻市博物館、花巻市総合文化財センター、高村光太郎記念館の5館が連携し、統一テーマにより同一時期に開催される企画展「ぐるっと花巻再発見!~イーハトーブの先人たち~」が行われています。花巻高村光太郎記念館さんでは『高村光太郎の「開拓に寄す」』と題し、寄贈資料「開拓に寄す」とともに、関係資料の展示を行いました。
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12月14日(水)
ToneforestさんからCD「Be -別宮貞雄 歌曲集-」がリリースされました。別宮貞雄氏作曲「歌曲集 智恵子抄」全曲の、紀野洋孝氏(テノール)、森裕子氏(ピアノ)による演奏が収められています。

12月17日(土)~2023年2月19日(日)
杉並区立郷土博物館さんで、企画展「生誕130年 詩人・尾崎喜八と杉並」が開催中です。光太郎に関わる展示も為されています。
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12月22日(木)
岩手県盛岡市の岩手大学学生センターさんで「岩手大学人文社会科学部【宮沢賢治いわて学センター】第16回研究会」が開催され、エリック・ブノワ 氏(ボルドー・モンテーニュ大学教授/フランス文学)、中里まき子氏(岩手大学人文社会科学部准教授/フランス文学)による「高村光太郎と宮沢賢治の喪のエクリチュール:『智恵子抄』仏訳体験に触れながら」という発表が為されました。

12月23日(金)~2023年3月15日(水)
福井市の福井県ふるさと文学館さんで「福井県ふるさと文学館・荒川区吉村昭記念文学館おしどり文学館協定5周年記念イベント 特集展示 津村節子「智恵子飛ぶ」~芸術家夫婦を描いて~」が開催中です。
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 12月(日付不明)
山梨県の中央線社さんから文芸同人誌『中央線』第79号が発行されました。坂本富江氏による「甲州の森の詩人 野澤一という人」が掲載されました。

それから、その都度の項には入れませんでしたが、花巻市のoffice風屋さんから、「光太郎レシピ」が連載されている『花巻まち散歩マガジンMachicocoマチココ』が4冊発行されました。今年途中から、それまで隔月刊だったものが、季刊へと移行されました。
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また、毎月15日には、道の駅はなまき西南(愛称・賢治と光太郎の郷)さんで豪華弁当「光太郎ランチ」が限定販売されました。
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以上、今年一年を振り返る「回顧2022」でした。

【折々のことば・光太郎】

前水道工事屋くる、湯沸器とりつけ終る、


昭和30年(1955)10月19日の日記より 光太郎73歳

終焉の地となった中野の貸しアトリエ。ガスは引いてあったので、ガス湯沸かし器でしょう。昭和30年当時、既にあったのですね。

今年一年を振り返る、7~9月編です。

7月1日(金)
土曜美術社出版さん発行の雑誌『詩と思想』7月号で光太郎と交流のあった詩人・高祖保の特集が組まれ、光太郎にも触れられました。
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7月4日(月)
岩手県花巻市の道の駅はなまき西南(愛称・賢治と光太郎の郷)さんへ、隣接するガソリンスタンド「リベルタはなまき西南SS」のオープンを記念し、運営会社の冨士見総業さんから光太郎・賢治関連等の新刊図書が大量に寄贈されました。

7月6日(水)
宝島社さんから硯昨真氏著のライトノベル『小説家・芥木優之介には恋と飯が足りていない』が刊行されました。「高村光太郎の牛鍋」の章で、詩「米久の晩餐」(大正10年=1921)がモチーフとして使われました。
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7月8日(金)・7月9日(土)
大阪府豊中市の大阪大学豊中キャンパス 学生会館で、「劇団星今宵 第一回公演 売り言葉」の公演がありました。登場人物が智恵子一人の演劇で、脚本は野田秀樹氏でした。

7月9日(土)
新宿区の矢来能楽堂さんで、和編鐘奏者・有機音(ゆきね)氏による「CD発売記念コンサート in矢来能楽堂 癒しの響き 鐘シンフォニーへの誘い」が開催されました。菜月ひとみ氏朗読による「智恵子抄より 愛はすべてをつつむ」がプログラムに入っていました。
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7月16日(土)~9月30日(金)
花巻高村光太郎記念館さんで、令和4年度高村光太郎記念館企画展「光太郎、海を航る」が開催され、光太郎から実弟道利に宛てた留学中のローマ絵葉書などが展示されました。

7月16日(土)~9月19日(月)
青森市の青森県近代文学館さんで、令和4年度特別展「教室で出会った文学」が開催され、光太郎に関わる展示も為されました。
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7月17日(日)
宮野真生子氏著、奥田太郎氏編『言葉に出会う現在』が、ナカニシヤ出版さんから刊行されました。「「一つになる」愛の果てに」の章が「⑴ 高村光太郎・智恵子夫妻の悲劇」「⑵ 二人が目指した理想の結婚」「⑶ 「一つになること」の真相」「⑷ 不可能な理想と化した「愛」」という構成になっていました。

同日、文芸評論家の近藤信行氏が亡くなりました。元山梨県立文学館館長であらせられ、在任中の平成19年(2007)には、同館で企画展「高村光太郎 いのちと愛の軌跡」を開催して下さいました。その際には、関連行事として、光太郎令甥で写真家であらせられた故・髙村規氏、世田谷美術館館長・酒井忠康氏との鼎談「高村光太郎の人生 パリ・東京・太田村」をなさったり、同展図録には館長としての巻頭挨拶文「開催にあたって」、論考「高村光太郎の“戦後”」をご執筆されたりしました。

7月31日(日)
岩手県花巻市で、小学生時代、生前の光太郎にかわいがられ、近年まで光太郎の語り部として活動されていた高橋征一氏が亡くなりました。
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7月(日付不明)
michino絵本 器と楽しむ光太郎ランチ』が刊行されました。企画デザイン/文/写真/発行 やつかの森LLCさん、色鉛筆画/MICHINO氏でした。刊行を記念し、花巻市の道の駅はなまき西南さんで「器と楽しむ光太郎ランチ」展が開催されました。

8月4日(木)
『財界ふくしま』2022年9月号が、㈱財界21さんから発行されました。「時代の最先端を走り抜いた福島県出身の偉大な女性たち、そして現在日本の看護を支える「令和の瓜生岩子」―新島八重、高村智恵子、田部井淳子、そして福井トシ子―」という記事が掲載されました。
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8月5日(金)
渡辺祐真/スケザネ氏著『物語のカギ 「読む」が10倍楽しくなる38のヒント』が、笠間書院さんから刊行されました。「第二章 虫の視線で読んでみる」中の「メタファーを使いこなせ!-『呪術廻戦』で呪術師たちは何を祓うのか?」で、詩「道程」(大正3年=1914)を引いて下さいました。

8月6日(土)
3D彫刻複製さんから 「西郷隆盛像」高村光雲【大】が発売されました。
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8月6日(土)~9月25日(日)
台東区の 東京藝術大学大学美術館さんで、特別展「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」が開催され、光雲作の「矮鶏置物(ちゃぼおきもの)」(明治22年=1889)、「鹿置物」(大正9年=1920)が展示されました。

8月7日(日)
北海道北見市総合福祉会館さんで「北見市朗読赤十字奉仕団創立40周年記念朗読会」が開催され、岩井正氏(元NHKアナウンサー)による「高村光太郎「智恵子抄」から「智恵子の半生」」がプログラムに入りました。

8月9日(火)
第9回 松岡貴史&みち子作品展 小川明子、加耒徹が歌う 新作日本歌曲コンサート」が世田谷区のオーキッドミュージックサロンさんで開催され、松岡みち子氏作曲の新作(初演)「『智恵子抄』~女性から見た智恵子と光太郎の愛のかたち~」が演奏されました。徳島公演が8月30日(火)、徳島県板野郡北島町の北島町立図書館 創世ホールさんで行われました。
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8月10日(水)
杉並区の名曲喫茶ヴィオロンさんで、朗読公演「ノスタルジックな世界」が開催され、「智恵子抄」が取り上げられました。朗読はMIHOE氏、藤澤由二氏がピアノ演奏をなさいました。

8月18日(木)
競馬に関するエッセイ集『月をみるケンタウルス 紳士の心得帳』(法橋和彦氏著 未知谷さん発行)が刊行されました。「松若騎手を悼みおくる高村光太郎の「秋の祈」」、「魔の三年目の悪相(紳士の心得帳1)」という章で光太郎詩が引用されました。
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同日、盛岡市ご在住だった、光太郎の年齢の離れた従妹、加藤照さんが亡くなりました。105歳の大往生でした。

8月16日(火)
当会顧問であらせられた故・北川太一先生の奥様、節子氏が亡くなりました。御夫妻で最晩年の光太郎を訪問されたことがおありでした。

8月18日(木)
福島県二本松市で、智恵子顕彰団体「智恵子の里レモン会」会長を務められていた、渡辺秀雄氏が亡くなりました。

8月26日(金)
郁朋社さんから智本光隆氏著の小説『猫絵の姫君 戊辰太平記』が刊行されました。若き日の光雲が登場します。
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8月27日(土)
盛岡市の岩手県立美術館さんで、「館長講座2022 作り手の視点 第2回 岩手の美術教育」が行われ、光太郎に触れられました。講師は同館館長・藁谷収氏でした。

8月30日(火)
朝日新聞出版さんから高橋源一郎氏著『ぼくらの戦争なんだぜ』が刊行されました。光太郎が序文を書き、詩「軍人精神」を寄せたアンソロジー『詩集 大東亜』、光太郎が推薦文を書いた山本和夫編『野戦詩集』などを取り上げ、光太郎にも言及されました。
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9月3日(土)~10月10日(月・祝)
調布市武者小路実篤記念館さんで、秋季展「作家の筆跡(ひっせき)」所蔵原稿名品展が開催され、
光太郎が訳した『ロダンの言葉』の一節「鐘の鳴るのをきゝに ロオマに行きたい」を光太郎が揮毫した短冊、実篤の書いた光太郎追悼文(昭和31年=1956)の原稿などが展示されました。

9月10日(土)~10月8日(土)
港区のタカ・イシイギャラリーさんを会場に、現代アート作家・梅津庸一氏の個展「緑色の太陽とレンコン状の月」が開催されました。光太郎の評論「緑色の太陽」からのインスパイア作品が展示されました。

9月10日(土)
平櫛田中著、小平市平櫛田中彫刻美術館さん編『平櫛田中回顧談』が、中央公論新社さんから刊行されました。随所で光雲、光太郎に触れられています。
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9月11日(日)
岩手県一関市の一関文化センターさんで、「曽部遼平 増田達斗 リートデュオリサイタル」の公演があり、増田達斗氏作曲の「あどけない話」がテノール歌手・曽部遼平氏の歌唱で演奏されました。豊橋公演が9月23日(金・祝)に開催されました。

9月15日(木)
京都市の池坊学園こころホールさんで「モンデンモモありがとうコンサート はじまりは 花に溢れ」が行われ、シャンソン系歌手のモンデンモモ氏と、華道家のロザリア氏のコラボによる「智恵子抄」収録詩にモモ氏が曲を付けた作品の演奏、ライブパフォーマンスが行われました。
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9月17日(土)~9月19日(月・祝)
特別企画 秋川雅史 木彫展」が、中央区の靖山画廊さんで開催されました。昨年の二科展入選作「木彫楠公像」が展示されました。

9月17日(土)
兵庫県養父市のやぶ市民交流広場さんで、「豊岡演劇祭2022」の一環として、高橋源一郎氏原作、平田オリザ氏脚本の演劇で、光太郎も登場人物の一人である演劇「日本文学盛衰史」が上演されました。9月24日(土)、25日(日)には豊岡市民会館さんでの上演もありました。
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9月17日(土)~10月16日(日)
第46回千葉県移動美術館」が木更津市郷土博物館金のすずさんで開催され、光太郎ブロンズ「薄命児男児頭部」が展示されました。
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9月22日(木)
岩手県花巻市で、光太郎が山居7年を過ごした高村山荘などを巡る「新花巻発見探訪ツアー太田・湯口地区」が開催されました。花巻市コミュニティ会議の地域振興部会さんが主催でした。

9月24日(土)
NHK FMさんの「ビバ! 合唱」で「合唱で聴く詩人の世界(13)~高村光太郎の世界」のオンエアがあり、清水脩氏、鈴木輝昭氏、西村朗氏、三好真亜沙氏、新実徳英作曲の「智恵子抄」詩篇に作曲された合唱曲が一挙に放送されました。
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同日、台東区の旧東京音楽学校奏楽堂さんで「清水邦子リサイタル 清水邦子が贈る朝岡真木子の世界」が開催され、朝岡真木子氏作曲の独唱歌曲「組曲 智恵子抄」の演奏が行われました。歌唱は清水邦子氏、ピアノは朝岡氏でした。
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9月24日(土)・9月25日(日)
京都市の東山青少年活動センターさんで「演劇ビギナーズユニット2022(#28)修了公演XX文士(ハロゲンブンシ) 日本文学盛衰史」の公演がありました。高橋源一郎氏原作、平田オリザ氏脚本の演劇で、光太郎も登場人物の一人でした。

9月25日(日)
椿エンタープライズさん主催の演劇公演『
百花繚乱』が、福岡市のシアターカフェ愛と青春のふる~れさんで行われ、玄海椿氏のひとり芝居「智恵子抄」が上演されました。
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9月30日(金)
福島県二本松市で智恵子顕彰活動に当たっていた「智恵子の里レモン会」さんが、会長であらせられた渡辺秀雄氏の逝去に伴い、解散することを発表しました。

明日はこの項の最終回、10~12月をご紹介します。

【折々のことば・光太郎】013

藤島宇内氏くる、武智鉄二氏の話を伝言、面のスケッチを示すこと、京都の或職人がそれによつて面打をすること、「智恵子抄」能形式演能のこと、


昭和30年(1955)10月9日の日記より
 光太郎73歳

武智鉄二構成演出、観世寿夫作曲の新作能「智恵子抄」。光太郎も乗り気で、面のスケッチも残しましたが、結局、光太郎生前には実現せず、昭和32年(1932)になって上演されました。

以後、ダイジェスト版の舞囃子の形式などで演じられることが多くありました。来年2月にも公演があります。近くなりましたらご紹介します。


今年1年を回顧する第2回、4~6月分です。

4月1日(金)
齋正機氏著『福島鉄道物語』が福島民報社さんから刊行されました。「ほんとの空」という章で智恵子に触れられています。
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同日、青土社さんから発行されている月刊文芸誌『ユリイカ』、4月号の巻頭に文芸評論家・中村稔氏による、当会顧問であらせられた故・北川太一先生の回想文「故旧哀傷・北川太一 」が掲載されました。

4月2日(土)
第66回連翹忌でしたが、新型コロナウイルス感染症のオミクロン変異株による第6波で「まん延防止等重点措置」が発令され、集いは3年連続での中止となりました。

同日、高村光太郎研究会さんから『高村光太郎研究(43)』が発行されました。安藤仁隆氏による「光太郎・智恵子が暮らした旧居アトリエの建築について」、「智恵子抄ゆかりの「田村別荘」(その変遷と間取りについて)」、当方編集の「光太郎遺珠⑯」、「高村光太郎没後年譜 令和2年1月~令和3年12月」等が掲載されました。
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さらに同日、当会から『光太郎資料』第57集を発行いたしました。

4月2日(土)~5月8日(日)
台東区の東京藝術大学大学美術館さんで「藝大コレクション展 2022 春の名品探訪 天平の誘惑」展が開催され、光太郎の父・光雲を含む帝室技芸員とその候補者、東京美術学校教授らにより制作された木製のつづら折りになる小屏風「綵観」が出品されました。
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4月2日(土)~6月26日(日)
長野市の長野県立美術館さんで「善光寺御開帳記念 善光寺さんと高村光雲 未来へつなぐ東京藝術大学の調査研究から」展が開催され、光雲とその高弟・米原雲海による善光寺仁王像関連の展示が、AR技術を駆使して為されました。

4月9日(土)~6月5日(日)
神奈川県平塚市の平塚市美術館さんで「市制90周年記念 リアル(写実)のゆくえ 現代の作家たち 生きること、写すこと」が開催され、光雲木彫「魚籃観音」「寿老舞」が展示されました。その後、栃木県足利市立美術館さんに6月12日(日)~7月21日(木)、富山県高岡市美術館さんで7月29日(金)~8月31日(水)、広島県ふくやま美術館さんが9月23日(金・祝)~11月20日(日)、新潟市美術館さんへ11月29日(火)から2023年1月29日(日)、それぞれ巡回があり、さらに福岡県久留米市美術館さんには2023年2月11日(土・祝) 〜 2023年4月2日(日)で巡回予定です。
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4月15日(金)
全音楽譜出版社さんから『朝岡真木子歌曲集2』が刊行されました。独唱歌曲の組曲「智惠子抄」を含みます。

4月16日(土)~6月19日(日)
茨城県筑西市のしもだて美術館さん、廣澤美術館さん、板谷波山記念館さん3館合同の同時開催で「特別展 生誕150年記念 板谷波山の陶芸-近代陶芸の巨匠、その麗しき作品と生涯-」展が開催され、光太郎ブロンズ「手」、光雲木彫「三猿置物」「瓜生岩子像」が展示されました。その後、6月25日(土)~7月24日(日)に石川県立美術館さん、9月3日(土)~10月23日(日)で京都市の泉屋博古館さん、11月3日(木・祝)~12月18日(日)には港区の泉屋博古館東京館さんを巡回しました。来年1月2日(日)~2月26日(土)には茨城県近代美術館さんに巡回予定です。
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4月16日(土)~6月26日(日)
島根県益田市の益田市立雪舟の郷記念館さんで「雪舟等楊 終焉の物語 ~室町から令和へ~」展が開催され、光雲作の「雪舟禅師像」が出品されました。

4月19日(火)
朗読系公演「My Favorite Story ~美しき詩の世界~」が、荒川区の日暮里サニーホールさんで開催されました。「「智恵子抄」より抜粋 光太郎.智恵子へのオード」(宮尾壽里子氏の翻案構成・朗読、電子ピアノ・Yoshi氏)がプログラムに入りました。
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同日、渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホールさんで「第11回 21世紀合唱音楽祭」が開催され、安藤由布樹氏作曲「女声合唱組曲 青鞜の女たち(ショパンのエチュードに基づくパラフレーズ) 」の初演がありました。「樹下の二人(高村智恵子のつぶやき)」を含みます。

4月22日(金)
NHK青森さんで放映されているロカールワイド「あっぷるワイド」で「"わが詩をよみて人死に就けり" 高村光太郎 ~「乙女の像」に込めた願い~」の放映がありました。
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4月23日(土)~5月8日(日)
千葉県成田市の三里塚コミュニティセンターさんで「三里塚の春は大きいよ! 三里塚を全国区にした『幻の軽便鉄道』展」が開催され、光太郎に関わる展示も為されました。
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4月28日(木)~5月29日(日)
二本松市の智恵子生家/智恵子記念館さんで「高村智恵子生誕祭」が開催され、紙絵の実物展示、生家2階特別公開、上川崎和紙で作る「智恵子の紙絵」体験等の催しがありました。

4月29日(金)
BS松竹東急さんで、昭和42年(1967)公開の松竹映画「智恵子抄」(岩下志麻さん、丹波哲郎さん主演)が放映されました。再放送は5月1日(日)でした。
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4月29日(金)~5月5日(木)
鎌倉市の建長寺得月楼さんで「三門楼上五百羅漢特別展」が開催され、通常非公開の光雲の師・高村東雲による鋳銅五百羅漢像の一部が展示されました。
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4月30日(土)
河出書房新社さんから同社編集部編『吉本隆明 没後10年、激動の時代に思考し続けるために』が刊行されました。随所で光太郎に触れられています。

5月16日(月)
地上波NHK総合で「鶴瓶の家族に乾杯 市川猿之助が鎌倉でがんばる人を探す旅&坂道を走る人を叱る」の放映があり、光太郎実妹・しづ令孫の山端夫妻がご出演、光太郎やしづについて語られました。
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5月17日(火)
戦中、戦後に光太郎と交流のあった渡辺正治氏(渡辺えりさん御父君)が亡くなりました。
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5月18日(水)
CD「朗読喫茶 噺の籠~あらすじで聴く文学全集~あらくれ/詩集「永訣の朝」/金色夜叉」が、噺RECORDさんからリリースされました。光太郎詩「樹下の二人」、「あどけない話」、「風にのる智恵子」、「山麓の二人」、「レモン哀歌」、「亡き人に」を含みます。朗読なさっているのは、声優の森川智之氏でした。
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5月20日(金)
名古屋市の宗次ホールさんで「ランチタイム名曲コンサート vol.2313 音の情景 語りの調べ ~風を聴く~」が開催され、シューマン作曲「飛翔」に乗せて、光太郎詩「風にのる智恵子」朗読が為されました。ピアノは佐藤美和氏、朗読は野田育子氏でした。
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5月23日(月)~6月1日(水)
豊島区の映画館・新文芸坐で「丹波哲郎 生誕100年祭」が開催され、昭和42年(1967)公開の松竹映画「智恵子抄」も上映されました。

6月1日(水)
写真家の田沼武能氏が亡くなりました。生前の光太郎を撮影された他、光太郎令甥でやはり写真家だった髙村規氏とは、同じ木村伊兵衛門下ということで親しくなされ、平成26年(2014)の規氏のご葬儀では、弔辞を読まれました。

6月2日(木)
慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団さんの第146回定期演奏会DVDが発売されました。1月に公演があった演奏会のライブ録画で、新実徳英氏に委嘱作曲の「愛のうた ― 光太郎・智恵子 ―男声合唱とフルート、クラリネット、弦楽オーケストラのために」、初演が含まれています。
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6月10日(金)
文治堂書店さんからPR誌『とんぼ』第14号が発行されました。作曲家・仙道作三氏による当会顧問であらせられた北川太一先生の追悼文「人間の魂を愛し続けた人 北川太一」、平成29年(2017)に亡くなった、版元の文治堂書店さん創業者・渡辺文治氏の追悼文「渡辺文治さんのこと」(佐藤博久氏ご執筆)、当方の連載「連翹忌通信」が掲載されました。

6月13日(月)
BSJapanextさんで、二本松市を舞台とした「徳永ゆうきの一期一会はなうた旅 #12」の放映があり、智恵子に触れられました。再放送が6月20日(月)に為されました。
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6月17日(金)~7月23日(土)
京都市の京都精華大学ギャラリーTerra-Sさんで、「京都精華大学ギャラリーリニューアル記念展 越境ー収蔵作品とゲストアーティストがひらく視座」が開催され、 3月、東京上野の森美術館さんで開催された「VOCA展2022 現代美術の展望-新しい平面の作家たち-」に、智恵子紙絵、『青鞜』表紙絵オマージュの「はいけい ちえこ さま」を出品され、VOCA佳作賞を受賞された谷澤紗和子氏が、同作を出品なさいました。

6月27日(月)
石川善助詩集『亜寒帯』復刻版』が、モリナカヒデキ氏編で、あるきみ屋さんから刊行されました。昭和11年(1936)刊行の元版の光太郎による序文も収録されました。
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6月30日(木)
文藝春秋さんから夢枕獏氏著『仰天・俳句噺』が刊行されました。「第四回 「おおかみに螢が一つ――」考」という章で、光太郎について触れられています。

同日、河出書房新社さんから奥泉光氏/加藤陽子氏著『この国の戦争 太平洋戦争をどう読むか』が刊行されました。「Ⅱ なぜ始めたのか、なぜ止められなかったのか」で光太郎に言及されています。
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明日は7~9月を。

【折々のことば・光太郎】

后、NHKより録音にくる、草野心平さんと「よもやま話」2回分、20分づつ2回、十月十八日、廿五日放送の由、


昭和30年(1955)9月25日の日記より 光太郎73歳

この際の対談テープがNHKさんに残っており、そこからCD化もされました。余命半年余りの光太郎でしたが、声にはまだ張りがあり、気のおけない心平との対談ということもあり、楽しそうに笑う場面も見受けられました。

もうそういう時期か、という感じですが、今年1年を振り返ります。今日は1~3月です。最初にお断りしておきますが、主な事項のみの紹介とさせていただきます。

と、その前に、昨年のこの項で漏れていた、昨年12月の件を少し。

2021年12月15日(水)
西川清史氏著『文豪と印影』が左右社さんから刊行されました。昭和15年(1940)、詩人の宮崎丈二を通じて依頼した、中国の斉白石制作の印が紹介されています。
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2021年12月20日(月)
あすなろ書房さんから宮川健郎氏編『日本の文学者36人の肖像(上)』が刊行されました。「高村光太郎 近代詩の父」という項を含みます。

さて、ここから2022年。

1月4日(火)~1月23日(日)
特別展 和歌山と皇室―宮内庁三の丸尚蔵館名品展―」が和歌山県立博物館さんで開催され、後期展示で光太郎の父・光雲の木彫「猿置物」(別名「猿・三番叟」 大正12年=1923)が出品されました。
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1月10日(月・祝)
東京芸術劇場さんで慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団さんの第146回定期演奏会が行われ、新実徳英氏作曲 『愛のうた ― 光太郎・智恵子 ―男声合唱とフルート、クラリネット、弦楽オーケストラのために』の委嘱初演がありました。指揮は佐藤正浩氏、管弦楽はザ・オペラ・バンドさんでした。

1月15日(土)
同曲の楽譜『愛のうた―光太郎・智恵子―男声合唱とフルート、クラリネット、弦楽オーケストラのために[ピアノ・リダクション(四手連弾)版]』が、全音楽譜出版社さんから刊行されました。
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1月15日(土)~3月13日(日)
群馬県立土屋文明記念文学館さんで、第114回企画展「写真で見る近代詩—没後20年伊藤信吉写真展—」が開催され、光太郎に関わる展示も為されました。

1月19日(水)   
岩手県の地上波テレビIBCテレビさん「で「わが町バンザイ【花巻市】」が放映され、高村山荘、道の駅はなまき西南(愛称・賢治と光太郎の郷)さんの模様が紹介されました。
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1月20日(木)
致知出版社さんから齋藤孝氏著『齋藤孝の小学国語教科書 全学年・決定版』が刊行されました。光太郎詩「道程」、「レモン哀歌」が収められました。
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1月21日(金)
第2回 JILA朗読芸術祭」が墨田区のすみだトリフォニーホールさんで開催されました。朗読「智恵子抄 より」がプログラムに入れられ、小林己恵子氏、鈴木裕美氏の朗読が披露されました。

1月24日(月)
集英社さんから武田綾乃氏原作、むっしゅ氏作画のコミック『花は咲く、修羅の如く』第1巻が発行されました。朗読を愛する少女を主人公とした漫画で、光太郎詩「道程」が取り上げられました。
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1月25日(火)
地上波NHK Eテレさんで「びじゅチューン! 老猿は主役じゃなくても」が放映されました。アニメーション、歌、解説は井上涼氏でした。
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2月2日(水)~3月21日(月)
大阪市の大阪中之島美術館さんで開館記念の「Hello! Super Collection 超コレクション展 ―99のものがたり―」展が開かれ、光雲作の木彫「砥草刈(とくさがり)」(大正3年=1914)が出品されました。
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2月3日(木)~2月9日(水)
新宿区の日本写真会館さんで「髙村達写真展 髙村光雲の仕事」が開催されました。

2月5日(土)
亜紀書房さんから若松英輔氏著『詩集 美しいとき』が刊行されました。「あとがき」で光太郎に触れられていました。
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2月23日(水)~5月15日(日)
岩手県花巻市の高村光太郎記念館さんで、「第二弾・高村光太郎の父・光雲の鈿女命(うずめのみこと) 受け継がれた「形」」展が開催され、光雲木彫「鈿女命」、光雲原型制作の鋳銅仏「准胝(じゅんてい)観音像」などが展示されました。

2月23日(水)
フェリシモミュージアム部さんから「日本近現代文学の世界に浸る 文学作品イメージティー」が発売されました。「高村光太郎著『智恵子抄』× 天のものなるレモンの紅茶」がラインナップに入っていました。
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2月24日(木)
横浜市栄区民文化センター リリスホールさんにおいて、「午後の音楽会 第136回プレミアムコンサート 宮本益光×加藤昌則 デュオリサイタル」が開催されました。宮本益光氏の歌唱で、加藤昌則氏作曲「レモン哀歌」がプログラムに入っていました。
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3月1日(火)
学研プラスさんから芳賀靖彦氏編『マンガ 教科書に出てくる美術・建築物語 ② 日本の美術 下』が刊行されました。雛川まつり氏作画「高村光雲「老猿」」が含まれていました。

3月1日(火)~3月6日(日)
中央区の東京銀座画廊・美術館さんで「古稀 北野攝山書展」が開催され、光太郎詩「牛」を書かれた作品が出品されました。
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3月2日(水)
NHK仙台放送局さん制作のローカルラジオ番組「ゴジだっちゃ!」で、道の駅はなまき西南(愛称・賢治と光太郎の郷)さんで、毎月15日に限定販売中の豪華弁当「光太郎ランチ」が取り上げられました。
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3月5日(土)~5月29日(日)
京都市の清水三年坂美術館さんで「明治・大正時代の木彫」展が開催され、光雲木彫14点が展示されました。
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3月11日(金)~3月30日(水)
台東区の上野の森美術館さんで現代アートの「VOCA展2022 現代美術の展望─新しい平面の作家たち─」展が開催され、谷澤紗和子氏作の智恵子作品(紙絵、雑誌『青鞜』表紙絵)からのインスパイア「はいけい ちえこ さま」が出品されました。

3月13日(日)
中央区の王子ホールさんで「朝岡真木子 歌曲コンサート 第5回」が開催され、朝岡真木子氏作曲の独唱歌曲「組曲〈智恵子抄〉」から「人に」が演奏されました。歌唱は清水邦子氏でした。
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3月19日(土)~4月9日(土)
大阪市のstudio Jさんで、現代アート作家・谷澤紗和子氏の個展「Emotionally Sweet Mood - 情緒本位な甘い気分 -」が開催され、智恵子作品(紙絵、雑誌『青鞜』表紙絵)からのインスパイア作品が多数展示されました。

3月20日(日)
日本近代文学館さんから『日本近代文学館年誌-資料探索』第17号が発行されました。吉田昌志氏による「尾崎紅葉と高村光太郎 ――その肖像制作をめぐって――」が掲載されました。
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3月23日(水)
Octavia Records IncさんからCD「シンガーソングライター 加藤昌則歌曲集」がリリースされました。歌唱は宮本益光氏。加藤昌則氏作曲の「レモン哀歌」が収められました。

3月25日(金)~4月5日(日)
京都市の知恩院さんで「春のライトアップ2022」が行われ、光雲作の鋳銅聖観音像もライトアップされました。
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3月28日(月)
書肆九十九合同会社さんより小田原のどか氏著『近代を彫刻/超克するー雪国青森編』が刊行されました。昨年12月から今年1月にかけて(本来2月まででしたが、コロナ禍のため会期短縮)、青森市の青森公立大学国際芸術センター青森 [ACAC]さんで開催された彫刻家・小田原のどか氏の個展「近代を彫刻/超克するー雪国青森編@ 国際芸術センター青森」図録です。光太郎作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像 昭和28年=1928)」を大きく取り上げています。

3月30日(水)
NHKラジオ第1さんの「マイあさ!」で、道の駅はなまき西南(愛称・賢治と光太郎の郷)さんで、毎月15日に限定販売中の豪華弁当「光太郎ランチ」が取り上げられました。
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同日、オンライン会議アプリzoomを使用したリモート講座「若松ゼミ◆詩の教室 言葉のかたち、かたちであるコトバ――高村光太郎訳『ロダンの言葉抄』を読む」の第1回が配信されました。4月27日(水)、5月25日(水)と、全3回でした。
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明日は4~6月を振り返ります。

【折々のことば・光太郎】

藤原嘉藤治氏くる、開拓十周年のこと「岩手川」とバタをもらふ、


昭和30年(1955)9月24日の日記から 光太郎73歳

藤原嘉藤治は、生前の宮沢賢治の親友で、光太郎ともども戦前の『宮沢賢治全集』出版にも携わりました。

戦後は郷里岩手に帰って岩手県開拓者連盟の仕事につき、昭和25年(1950)には、花巻郊外旧太田村に蟄居中だった光太郎に開拓5周年記念の詩「開拓に寄す」執筆を依頼、そして10周年となったこの年も記念の詩を依頼しました。光太郎はそれに応え「開拓十周年」という詩を執筆しています。

その辺りに関わる展示が、現在、花巻高村光太郎記念館さんで共同企画展「ぐるっと花巻再発見!~イーハトーブの先人たち~」の一環としての『高村光太郎の「開拓に寄す」』で取り上げられています。

この項、最終回です。

10月2日(土)
沖縄県立芸術大学音楽学部第32回洋楽定期公演~沖縄から発信する現代の音楽~」が、那覇市の沖縄県立芸術大学奏楽堂ホールさんで開催されました。江幡侑奈氏作曲の「《冬が來た》高村光太郎の詩による」が演奏されました。
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10月2日(土)~11月14日(日)
二本松市の智恵子生家二階部分の特別公開、智恵子紙絵の実物展示が行われました。

10月3日(日)
文芸誌『ウルトラ』第17号が発行されました。詩人の木戸氏による安達太良山を謳った詩 、と、エッセイ「百千倍のアトムその充填――智恵子抄を離れて――」が掲載されています。
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10月5日(火)
当会から冊子『光太郎資料』第56集を発行いたしました。

10月6日(水)
つむぎ書房さんから野樹優氏著の小説『非愛の海』が刊行されました。光太郎智恵子に触れられています。
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10月8日(金)~10月10日(日)    
東京都北区の北とぴあドームホールさんを会場に、演劇公演「小夜なら×表現集団蘭舞 あの夕暮れをもう一度」が行われました。4本立ての内の「金魚鉢の夜」で、光太郎智恵子に触れられていました。

10月8日(金)~10月30日(土)
東京都港区のCLEAR GALLERY TOKYOさんで、現代アート作家来田広大氏のインスタレーション「あどけない空#2 The artless sky #2」が開催されました。
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10月8日(金)~11月23日(火)
鎌倉市のギャラリー笛さんで「回想 高村光太郎と尾崎喜八 詩と友情 その8」が開催されました。
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10月8日(金)~11月28日(日)
富山市の富山県水墨美術館さんで「チューリップテレビ開局30周年記念「画壇の三筆」熊谷守一・高村光太郎・中川一政の世界展」が開催されました。

10月9日(土)~11月3日(水)
宮崎市の宮崎県立美術館さんを会場に開催された「皇室と宮崎~宮内庁三の丸尚蔵館収蔵作品から~」の前期日程で、光雲の木彫「文使」(明治33年=1900)が展示されました。
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10月12日(火)~12月26日(日)
兵庫県三田市の兵庫県立人と自然の博物館さんで「身近な海のベントス展」が開催されました。光雲の弟子であった故・小林三郎氏旧蔵の、光太郎が留学のため横浜港を出航したカナダ太平洋汽船の貨客船・アセニアンの船上で詠んだ短歌 「海を観て太古の民のおどろきをわれふたたびす大空のもと」(明治39年=1906)を揮毫した短冊が出品されました。

10月16日(土)
福岡県太宰府市の太宰府市文化ふれあい館さんで「第6回太宰府学講座 日本近代木彫史と山崎朝雲、冨永朝堂」が開催され、光雲にも触れられました。講師は田鍋隆男氏(元福岡市博物館学芸課長)でした。

10月20日(水)
生活の友社さんから雑誌『美術の窓』№458 2021年11月号が発行されました。富山県水墨美術館さんの 「チューリップテレビ開局30周年記念「画壇の三筆」熊谷守一・高村光太郎・中川一政の世界展」に関し、記事が2本載りました。まず、同館館長であらせられる中川美彩緒氏が「和魂洋才-書画のススメ」というコーナーで、展示中の光太郎画帖「有機無機帖」について。さらに拙稿「五匹目の「蝉」」。
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10月21日(木)~11月23日(火)
青森県十和田市の十和田湖畔休屋地区で「カミのすむ山 十和田湖 FeStA LuCe 2021-2022 第1章 光の紅葉物語」が行われました。イルミネーションを中心としたイベントで、光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」のライトアップも為されました。

10月23日(土)
テルミン奏者大西ようこさんによる「第12回RCAテルミンの夕べ ウルトラマンが読む「智恵子抄」」がオンラインでライブ配信されました。初代ウルトラマンのスーツアクターを務められた古谷敏氏による「智恵子抄」朗読が為されました。
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同日、石川県金沢市のNigiwaiSpace新保屋さんで「金沢ナイトミュージアム 秋色探し朗読会 」が開催され、こちらでも「智恵子抄」朗読がプログラムに入りました。
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10月27日(水)
講談社さんから小田原のどか氏著『近代を彫刻/超克する』が刊行されました。「光太郎とロダン」という章を含みます。

10月29日(金)~11月21日(日)
東京都港区六本木の国立新美術館さんで、第8回日本美術展覧会(日展)が開催され、第5科・書部門で、光太郎詩文を書いた作品が入選し、展示されました。
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10月30日(土)
大分市のiichiko総合文化センターさんで第74回全日本合唱コンクール全国大会 高等学校部門が開催され、高等学校部門Bグループ九州代表として出場の鹿児島高等学校音楽部さんが、西村朗氏作曲の「千鳥と遊ぶ智恵子」を自由曲で演奏、みごと銀賞に輝きました。

同日、吉夏社さんから髙橋純氏編訳『高田博厚=ロマン・ロラン往復書簡 回想録『分水嶺』補遺』が刊行されました。光太郎にも触れられています。
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10月31日(日)
東京都渋谷区の代々木能舞台さんで「和編鐘コンサート in 代々木能舞台 響きにつつまれていのちの煌めきの中へ 智恵子抄 愛と絆の調べ」が開催され、ゆきね氏の和編鐘演奏、河崎卓也氏の朗読により、「第二部 智恵子抄 愛はすべてをつつむ」が上演されました。

同日、NHK BSプレミアムさんで「プレミアムドラマ山女日記3」の「第三話 あどけない空・安達太良山」が放映されました。再放送が11月7日(日)でした。
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11月3日(水)
ハピネット・メディアマーケティングさんから 朗読CD「朗読喫茶 噺の籠 ~あらすじで聴く文学全集~ 坊ちゃん/耳なし芳一・雪女/詩集「生きる」」がリリースされました。光太郎詩詩「道程」(大正3年=1914)、「冬が来た」(同)が含まれています。朗読は、声優の豊永利行さんでした。
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11月5日(金)~11月28日(日)
京都市の知恩院さんで「秋のライトアップ二〇二一」が行われ、光雲作の聖観音像のライトアップも為されました。
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11月8日(月)
二本松市の智恵子顕彰団体「智恵子のまち夢くらぶ」さんが投票を募っていた「あなたが選ぶ『智恵子抄』総選挙」の結果発表がありました。最多得票は「レモン哀歌」(昭和14年=1939)でした。
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同日、『毎日新聞』さんに「美とあそぶ 秋川雅史さん/1 これまでで一番の自信作」が掲載され、テノール歌手秋川雅史氏が、光雲が主任となって作られた皇居前広場の楠木正成像の模刻作品により、第105回記念 二科展彫刻部門で入選を果たした件について語られました。
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11月9日(火)
作家の瀬戸内寂聴さんが亡くなりました。複数のご著書で光太郎智恵子にも触れられていました。

11月10日(水)
幻冬舎さんから湊かなえ氏著『残照の頂 続・山女日記』が刊行されました。「プレミアムドラマ山女日記3」の原作です。「武奈ヶ岳・安達太良山」の章で、「智恵子抄」がモチーフに使われています。
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11月13日(土)11時~11月30日(火)
花巻市のいわて花巻空港で、光太郎が終戦後に7年過ごした高村山荘(同市太田)周辺を撮影した写真や、光太郎の詩をしたためた書作品など約20点の展示「高村光太郎と花巻」が開催されました。
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11月15日(月)
樹海社さんから間島康子氏著『ハユラコ hajurako 間島康子随想集』が刊行されました。「智恵子の空」というエッセイを含みます。
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11月19日(金)
マガジンハウス社さんから雑誌『 & Premium no.97 January 2022 PEACEFUL MOMENTS 静かに過ごす時間が、必要です。』が発行されました。「あの人が愛した、静かな時間。」という項で智恵子が紹介されました。

11月20日(土)
BS朝日さんで「ゆるっと山歩(さんぽ)に行こう ▽登山を始めたい方必見!絶景やグルメも堪能!」が放映され、安達太良山の紹介の中で「智恵子抄」が取り上げられました。出演は女優の酒井美紀さん他でした。
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11月21日(日)
東日本大震災の津波により甚大な被害を受けた宮城県女川町で、光太郎文学碑の精神を受け継いで募金で建設費用を集め、町内の各浜、21箇所に津波の際の避難の目安となるランドマークとして建てられ続けてきた「いのちの石碑」最後の1基が完成 ・除幕されました。
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11月22日(月)
虹色社(なないろしゃ)さんから、なみ氏編のアンソロジー『近代文学叢書Ⅲ すぽっとらいと 珈琲』が刊行されました。明治43年(1910)の雑誌『趣味』に発表された光太郎エッセイ「珈琲店より」を含みます。
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12月3日(金)
福島二本松の智恵子顕彰団体「智恵子のまち夢くらぶ」さんから『「智恵子抄」出版80周年記念文集』が刊行されました。
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12月4日(土)~2022年2月20日(日)
青森県十和田市の十和田湖畔休屋地区で「カミのすむ山 十和田湖 FeStA LuCe 2021-2022 第2章 光の冬物語」が開催中です。イルミネーションを中心としたイベントで、光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」のライトアップも為されています。
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12月4日(土) ・12月12日(日)
松竹さんプロデュースの「朗読劇 智恵子抄」が、東京音中央区銀座の銀座ブロッサム中央会館さん、二本松市の安達文化ホールさんで、それぞれ上演されました。光太郎役は横内正氏、智恵子役が一色采子さんでした。
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12月5日(日)
地上波フジテレビさんで「正しく学んで福招き!おてらツアーズ」の放映があり、信州善光寺さんの光雲とその高弟米原雲海による仁王像が取り上げられました。
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12月10日(金)
文治堂書店さんからPR誌『とんぼ』第13号が発行されました。巻頭に、光太郎終焉の地・中野のアトリエの持ち主でいらっしゃる中西利一郎氏の玉稿。光太郎がここで暮らした最晩年の回想や、北川先生がここを訪れ、光太郎に親炙するに至った経緯などが書かれています。文治堂書店主・勝畑耕一氏は、「小川義夫さんを悼む」という一文。ご生前の北川先生を支え、各種出版のサポート等をなさっていた、北斗会(北川先生が高校教諭だった頃の教え子さん達の会)会長であらせられた、故・小川義夫氏の追悼文です。巻末近くに、北川先生のご遺著『遺稿「デクノバウ」と「暗愚」』書評が4本。さらに当方の連載「連翹忌通信」も掲載されました。
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同日、中央公論新社さんから、室生犀星 文/濱谷浩 写真の『写文集 我が愛する詩人の伝記』が発行されました。昭和33年(1958)、『婦人公論』に連載されたものから、犀星の文章のみで『我が愛する詩人の伝記』、濱谷の写真集として『詩のふるさと』として二分冊で刊行されたものを一冊にまとめ、犀星没後60年記念出版という位置づけで「完全版」として出版したものです。

12月10日(金)~12月19日(日)
東京藝術大学大学美術館正木記念館さんを会場に、「髙村光雲・光太郎・豊周の制作資料」が開催されました。
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12月12日(日)
詩人の高良留美子さんがご逝去されました。女性史に関する複数の御著書で智恵子に触れて下さっていました。

12月15日(水)
 マガジンハウス社さん刊行の『BRUTUS』2022年1月1日・15日合併号が発行されました。「百読本 何度でも読む。読むたびに知る」という特集で、各界著名人等の愛読書が紹介されています。デザイナーの皆川明氏が、『智恵子抄』をご紹介下さっています。
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12月17日(金)
あすなろ書房さんから、宮川健郎氏編『日本の文学者36人の肖像(上)』が刊行されました。当方、未入手でして、手に入り次第改めてご紹介します。

12月19日(日)
名古屋市の電気文化会館さんで「日本歌曲コンサート~朝岡真木子の歌曲を中心として~」公演があり、朝岡真木子氏作曲「 ”智恵子抄”より レモン哀歌」が演奏されました。
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12月20日(月)
『週刊現代』さん12月25日・1月1日合併号に、「巨弾ノンフィクション 丹波哲郎は二度死ぬ 大スターはなぜ晩年に「大霊界」へ傾斜したのか」の第4回として、「岩下志麻と共演した『智恵子抄』に秘められた真実」という記事が載りました。

12月22日(水)
左右社さんから西川清史氏著『文豪と印影』が刊行されました。目次に光太郎の名が見えますが、こちらも未入手でして、手に入り次第改めてご紹介します。
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12月23日(木)
東京都八王子市の八王子市芸術文化会館大ホールにおいて「こうもりクラブプロデュース 星降る夜のクリスマスオイリュトミー」が開催されました。光太郎・相田みつを・茨木のり子らの詩がモチーフとして使われました。

12月25日(土)~2022年2月13日(土)
青森市の国際芸術センター青森[ACAC]さんで、彫刻家の小田原のどか氏の個展「近代を彫刻/超克するー雪国青森編@ 国際芸術センター青森」が開催中です。光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」の小型試作、「乙女の像」オマージュの作品等が展示されています。
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12月(日付不明)
文芸誌『風越(かざこし)―詩とエッセイの同人誌―』第5号が発行されました。詩人の小山修一氏による「「道程」から考える詩の追求」が掲載されています。
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それから、その都度の月日に載せませんでしたが、「光太郎レシピ」が連載されている『花巻まち散歩マガジンMachicocoマチココ』さんが隔月刊で発行されました。また、毎月15日には、道の駅はなまき西南(愛称・賢治と光太郎の郷)さんで豪華弁当「光太郎ランチ」が限定販売されました。
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昨年同様、コロナ禍が猛威を振るった一年でしたが、秋以降、それも収まりつつあり、昨年よりも多くの事項をご紹介する事ができました。特に、美術館さん等での企画展示、音楽/演劇系の公演、各種市民講座等、昨年は中止に追い込まれたものがまた開催されるようになり、喜ばしい限りです。

来年はさらにそれが拡大し、コロナ禍前の水準まで復して欲しいと思う今日この頃です。

【折々のことば・光太郎】

晴れ、雲あり、涼、 栗落ちはじめる


昭和26年(1951)9月27日の日記より 光太郎69歳

蟄居生活を送っていた花巻郊外旧太田村の山小屋周辺、栗の木が多く自生しており、その実は貴重な食材となりました。

今年1年を振り返る企画、7月から9月です。

7月2日(金)・3日(土)
東京古書会館さんに於いて、明治古典会さん主催の古書市「七夕古書大入札会2021」の下見展観が行われ、光太郎自筆の書・書簡等が出品されました。
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7月9日(金)~8月22日(日)
京都国立近代美術館さんで、「モダンクラフトクロニクル―京都国立近代美術館コレクションより―」が開催され、光雲、旭玉山、石川光明、大谷光利、香川勝廣、加納鐡哉、加納夏雄、柴田是真との合作「福禄封侯図飾棚」(明治16年=1883)、光太郎実弟の豊周による「蝋型朧銀筒形花生」(昭和38年=1963)が出品されました。

7月16日(金)~12月18日(土)
花巻市高村光太郎記念館さんで、コロナ禍による中断期間を挟み、企画展「光太郎の三陸廻り」が開催されました。
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7月17日(土)
第23回比較文学研究会が、オンラインで開催されました。中里まき子氏(岩手大学)、エリック・ブノワ氏(ボルドー・モンテーニュ大学)による「高村光太郎『智恵子抄』仏訳(TAKAMURA Kôtarô, Poèmes à Chieko)の刊行をめぐって」が含まれていました。

同日、『朝日新聞』さんの読書面で劇作家・平田オリザ氏による連載「古典百名山+plus 平田オリザが読む」で、光太郎の『智恵子抄』を取り上げて下さいました。題して「高村光太郎『智恵子抄』 妻亡き後の絶望と諦念」。

7月19日(月)
BSフジさんで、「ニッポン美景めぐり 十和田・奥入瀬」が放映され、光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」が紹介されました。11月7日(日)、11月28日(日) 、そして来年1月3日(月)にも再放送があります。
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7月20日(火)~8月29日(日)
皇室の名宝 ―皇室と九州を結ぶ美―」が、福岡県太宰府市の九州国立博物館さんで開催されました。光雲作の木彫「松樹鷹置物」(大正13年=1924)、そしてブロンズの「萬歳楽置物」(大正5年=1916)が出品されました。
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7月22日(木)~8月22日(日)
東京都台東区の東京藝術大学 大学美術館さんで「藝大コレクション展 2021 I 期 雅楽特集を中心に」光雲木彫の「蘭陵王」(明治37年=1904)が展示されました。

7月29日(木)~9月26日(日)
山口市の中原中也記念館さんで、特別企画展「書物の在る処――中也詩集とブックデザイン」が開催され、光太郎装幀・題字揮毫の『山羊の歌』(昭和9年=1934)についても詳しく取り上げられました。
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7月31日(土)~9月20日(月)
二本松市のあだたら高原リゾートで「あだたらイルミネーション」が開催されました。併せて『智恵子抄』で謳われた「ほんとの空」をイメージした「あだたらソーダ」の販売も行われました。
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8月1日(日)
新潮社さんから末盛千枝子氏著『「私」を受け容れて生きる―父と母の娘―』が新潮文庫の一冊として発行されました。平成28年(2016)に同社からハードカバーで刊行されたもので、末盛さんの父君、彫刻家の舟越保武が光太郎に「千枝子」の名をつけてもらったエピソードなどが紹介されています。
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8月3日(火)
論創社さんから『吉本隆明 全質疑応答Ⅰ 1963~1971』が刊行されました。吉本の講演「高村光太郎について―鷗外をめぐる人々 」(昭和41年=1966年4月2日、日比谷図書館)、「詩人としての高村光太郎と夏目漱石」(昭和42年10月24日、東京大学三鷹寮)が収録されています。

8月3日(火)~15日(日)
北海道深川市のアートホール東洲館さんで「第一回 土井伸盈 書の個展 挑戦。――ここから」が開催され、光太郎詩「牛」(大正2年=1913)を書いた書などが展示されました。
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8月7日(土)
立川市のたましんRISURUホールさんで「第29回たちかわ真夏の夜の演劇祭」が開催され、劇団ひなた村さんが4月に初演した「青鞜の女たち」が再演されました。

8月7日(土)~8月13日(金)
宮城県女川町の女川つながる図書館さんで「詩人 光太郎と啄木~東北のゆかりを訪ねて~」展が行われました。
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8月15日(日)
文芸社さんから伊原勇一氏著『明治画鬼草紙』が刊行されました。幕末から明治初年の江戸・東京を舞台とし、奇想の画家・河鍋暁斎を狂言回しとしたもので、若き日の光雲が登場します。

8月17日(火)
当会顧問であらせられた故・北川太一先生が都立向丘高校さんに勤務されていた頃の教え子の方々、北斗会さんの会長を永らく務められ、北川先生のご出版等にご協力を惜しまなかった、小川義夫氏が亡くなりました。ご本業の印刷会社経営のかたわら、演歌歌手としてもご活躍でした。
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8月21日(土)
近代東アジア書壇研究プロジェクトさんの主催で、「国際シンポジウム 近代書壇の誕生―東アジア三地域の比較から―」がZOOMによりオンラインで開催されました。矢野千載氏(盛岡大学教授)の「中村不折と高村光太郎に見る六朝書道」が含まれました。

8月30日(月)
ミネルヴァ書房さんより石川九楊氏著『思想をよむ、人をよむ、時代をよむ。 書ほどやさしいものはない』が刊行されました。「彫刻的筆画」、「やみがたくして道はゆくなり――高村光太郎」の項で光太郎に触れられています。
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8月31日(火)
東京都豊島区の東京芸術劇場さんで「東京混声合唱団特別演奏会~田中信昭と共に~東混オールスターズ」が開催され、西村朗氏作曲「混声合唱とピアノのための組曲『レモン哀歌』」より「レモン哀歌」が演奏されました。
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同日、小学館さんから『小学8年生』10・11月号が発行されました。「文豪探偵の事件簿」という連載小説で「山の中の芸術家」と題し、光太郎が取り上げられました。

9月1日(水)
古美術・骨董愛好家対象の雑誌『小さな蕾』さん、2021年9月号に光雲「聖徳太子像」(大正元年=1912)が紹介されました。古美術研究家・加瀬礼二氏という方のご執筆でした。
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同日、花巻で光太郎顕彰に当たられているやつかの森LLCさん編で、写真集『山からの贈り物 やつかの森の四季』が刊行されました。光太郎が蟄居生活を送っていた花巻郊外旧太田村の山小屋周辺を撮影したものです。

9月1日(水)~9月13日(月)
岡山市の 丸善岡山シンフォニービル店ギャラリーで「浜口陽三とパリの芸術家たち展」が開催され、
光太郎の短歌揮毫色紙「天然の湯に入りければ君が身とこゝろとけだし白玉に似む」、明治43年(1910)、鉄幹与謝野寛の歌集『相聞』の挿画として制作された『幼き QLAUAPATRAT』の木版画が展示されました。

全く同じ日程で、東京都港区の国立新美術館さんで「第105回記念 二科展」が開催され、テノール歌手秋川雅史氏が、光雲が主任となって作られた皇居前広場の楠木正成像の模刻作品により、彫刻部門で入選を果たしました。
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9月3日(金)~9月6日(月)
静岡県舞台芸術センターSPACさんの主催で「でんわde名作劇場」が開催されました。電話を使ってのオンライン朗読で、池田真紀子さんによる「◉高村光太郎 作『智恵子抄』より」がプログラムに入っていました。
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9月14日(火)~9月26日(日)
THE EXPO 善光寺2021~甲信越戦国物語~特別展」が、長野市立博物館さんで開催されました。光雲とその高弟・米原雲海の手になる、善光寺さんの仁王像の試作(ひな形)が展示されました。

9月15日(水)~12月5日(日)
東京都新宿区の中村屋サロン美術館さんで「自身への眼差し 自画像展 Self-Portrait」展が開催され、光太郎作の油絵「自画像」(大正2年=1913)も出品されました。 
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9月18日(土)~10月10日(日)
宮内庁三の丸尚蔵館所蔵 皇室の名品展 皇室の美-東北ゆかりの品々」が、仙台市の宮城県美術館さんで開催され、光雲作の「養蚕天女」(大正13年=1924)が出品されました。

9月22日(水)
平凡社さんから同社編でアンソロジー『作家と酒』が刊行されました。光太郎随筆「ビールの味」(昭和11年=1936)が収められています。
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9月25日(土)
東京都江東区の古石場文化センターさんで、「第 43 期江東シネマプラザ」の一環として、昭和32年(1957)に封切られた、原節子さん主演の「智恵子抄」が上映されました。
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9月26日(日)
東京都文京区の旧安田楠雄邸庭園において「語りと講話 高村光太郎作 智恵子抄」が開催されました。朗読が北原久仁香氏(語りと和楽の芸人衆 かたりと)、講話を当方が務めさせていただきました。

同日、青森県弘前市の弘前学院大学さんで「日本語・日本文学科 2021年度第3回オープンキャンパス(来校型)」が開催され、「詩の世界-宮沢賢治・草野心平・高村光太郎について-」という公開講義が行われました。

9月30日(木)
月曜社さんから谷川渥氏著『孤独な窃視者の夢想 日本近代文学のぞきからくり』が刊行されました。「レオナルド・ダ・ヴィンチと日本近代文学」という項で、光太郎に触れられています。
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次回は最終回、10~12月を。

【折々のことば・光太郎】

花巻行。 カーテンの材料、タオルねまき等をかふ、 ビール2本、 高橋精一氏にあふ。理髪、 かなり重いリユツクを背負ひてかへる。


昭和26年(1951)9月25日の日記より 光太郎69歳

カーテンの材料」は、増築された新小屋のためのものでした。しかし光太郎、料理の腕はそれなりでしたが、裁縫は意外と苦手で、結局、11月に来訪した詩人の宮静枝に縫って貰いました。
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今年一年を振り返る第2回です。本日は、4月から6月の事項。05b72b5d-s

4月2日(金)
光太郎65回目の忌日・連翹忌でしたが、残念ながらコロナ禍のため、昨年に引き続き、日比谷松本楼さんでの集いは中止としました。全国の皆様を代表して当方が光太郎奥津城に墓参、それをもって第65回連翹忌に代えさせていただきました。

同日、高村光太郎研究会さんから『高村光太郎研究』第42号(北川太一先生追悼号)、当会から『光太郎資料』第55集が刊行されました。
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さらに同日、『読売新聞』さん東北各県版での連載「とうほく名作散歩」で、「詩集典型 岩手県花巻市 光太郎牛の如き魂刻む」と題し、光太郎が大きく取り上げられました。
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4月5日(月)
4月1日(木)から東京都江戸川区のタワーホール船堀さんで開催されていた「もやい展2021東京」の一環として、能楽師・清水寛二氏による朗唱「「智恵子抄」より」が上演されました。昭和32年(1957)、武智鉄二構成演出、観世寿夫らの作曲・作舞で演じられた「新作能 智恵子抄」を元にしたものでした。
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4月10日(土)~4月18日(日)
千葉県柏市の大洞院ギャラリーさんにおいて、「熱血の旅行作家 山本鉱太郎展」が開催され、山本氏脚本、北川太一先生監修、仙道作三氏作曲の「オペラ智恵子抄」(平成元年=1989)関連資料等が展示されました。

4月15日(木)
筑摩書房さんから長山靖生氏著『日本回帰と文化人─昭和戦前期の理想と悲劇』が刊行されました。第「三章 戦意高揚する詩人たち」中の「高村光太郎──軍神を讃えねばならぬ」、「終章 それぞれの戦後」内の「死んだ者、生き残った者」で光太郎に触れられています。
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同日、劇作家の清水邦夫氏が亡くなりました。清水氏、平成3年(1991)には、光太郎智恵子の物語「哄笑―智恵子、ゼームス坂病院にて―」を、劇団木冬社さんの公演として実施されました。演出も同氏でした。平成5年(1995)には再演も為されました。

4月21日(水)~6月20日(日)
仙台市の島川美術館さんで「島川コレクション 春の展覧会 『横山大観から現代アートまで』」が開催され、光雲作の「聖観音像」が出品されました。
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4月24日(土)
『読売新聞』さん東北各県版での連載「とうほく名作散歩」で、「詩集智恵子抄 福島県二本松市 愛する妻思う青い空」と題し、光太郎智恵子が大きく取り上げられました。

同日、町田市子ども創造キャンパスひなた村カリヨンホールを会場に、ひなた村劇団第40回公演「青鞜の女たち」が行われました。キャストに光太郎智恵子も含まれていました。
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4月24日(土)~5月30日(日)

二本松市の智恵子記念館において、通常は複製が展示されている智恵子紙絵の実物公開が為されました。併せて4月29日(木)~5月30日(日)まで、隣接する智恵子生家の2階特別公開も行われました。

4月29日(木)
花巻市で光太郎顕彰にあたる「やつかの森LLC」さん から「光太郎の食卓カレンダー」が発行されました。
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4月30日(金)
文治堂書店さんから、昨年1月に亡くなられた、当会顧問であらせられた北川太一先生のご遺稿を含む書籍『遺稿「デクノバウ」と「暗愚」 追悼/回想文集』が刊行されました。
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5月12日(水)
BS TBSさんで、「美しい日本に出会う旅▼福島 花めぐり湯めぐり 絶景の桃源郷と山桜のはちみつ酒」が放映され、安達太良山麓土湯温泉、不動湯温泉の紹介の中で、光太郎智恵子に触れられました。
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5月20日(木)
祥伝社さんから志川節子著の小説『博覧男爵』が刊行されました。明治初期、東京国立博物館や国立科学博物館、恩賜上野動物園等の礎を築いた田中芳男を主人公とし、光雲も登場します。
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5月21日(金)
平松混声合唱団さんの「第36回定期演奏会 明日へ向かって発つ~心ひとつに~」が、渋谷区文化総合センター大和田 さくらホールで開催されました。平吉毅州作曲「混声合唱組曲  レモン哀歌」 より抜粋で演奏がありました。
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5月22日(土)~6月20日(日)
現代アートのインスタレーション「毒山凡太朗 反転する光」が、東京都目黒区のLEE SAYAで開催されました。福島の帰還困難区域ツアープロジェクト「IGENE」のプロモーションを目的とし、福島出身の智恵子、その夫・光太郎が象徴的に使われました。
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5月30日(日)
山本順之師の謡と舞台への思いを聴く会」が東京都港区の銕仙会能楽研修所舞台で開催され、能楽師・山本順之氏らによる「連吟 智恵子抄」が演じられました。
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6月1日(火)
マガジンハウスさんからムック『& Premium特別編集 あの人の読書案内。』が刊行されました。デザイナーの皆川明氏が、光太郎の『智恵子抄』(龍星閣新版・昭和26年=1951)、光太郎実弟・豊周の編集による智恵子の紙絵作品集『智恵子の紙絵』(社会思想社・昭和41年=1966)を取り上げて下さっています。
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6月1日(火)~8月31日(火)
明治の洋館を改装した京都市のカフェ「デザートカフェ長楽館」で、「明治の洋館で楽しむドリンクフェア「文学浪漫巡り」~浪漫を味わうひとり時間 レトロなドリンクフェア~」が開催され、『智恵子抄』をイメージして作られた「シトラスジュレのゆずジュース」がメニューに入りました。
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6月3日(木)
NHK Eテレさんで「にほんごであそぼ 祭りのかけごえ」が放映され、光太郎詩「道程」(大正3年=1914)が取り上げられました。再放送が6月17日(木)にありました。
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6月10日(木)
論創社さんから根岸理子氏著の『マダム花子』が刊行されました。ロダンのモデルを務め、その思い出を光太郎に語った日本人女優・太田花子の評伝で、光太郎にも触れられています。
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同日、文治堂書店さんからPR誌『とんぼ』第12号が発行されました。光太郎と交流のあった詩人・野澤一の子息で、『とんぼ』に寄稿されたこともある、野澤俊之氏の追悼文が掲載されています。ご執筆は、野澤氏と親しかった、野澤一研究家の坂脇秀治氏です。他に当方の連載「連翹忌通信」も掲載されています。

6月11日(金)
東京オリンピックの聖火リレーが、青森県十和田湖の、光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」に到着しました。
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6月20日(日)
潮見佳世乃歌物語コンサート「智恵子抄・羽衣伝説」が、千葉市文化センターを会場に開催されました。
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6月23日(水)~7月4日(日)
六本木の新国立美術館さんにて、書道展「第40回日本教育書道藝術院同人書作展」が開催されました。同人の部・会長奨励賞の平井澄圓氏の作品が、昭和10年(1935)の光太郎エッセイ「新茶の幻想」からの抜粋でした。他に光太郎詩文を題材とした作品が複数入賞・展示されました。

6月26日(土)~7月18日(日)
花巻市の旧菊池捍邸で「菊池捍生誕150周年記念 旧菊池捍邸内覧会とゆかりの人々展」が開催され、戦後、光太郎も訪れた古建築が一般公開されました。関連行事として、光太郎詩の朗読会等も行われました。
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6月26日(土)~7月25日(日)
石川県七尾美術館さんで「26th year 池田コレクション」が開催され、光雲作の木彫「聖観音像」が出品されました。

6月26日(土)~8月29日(日)
花巻市博物館さんでテーマ展「鉄道と花巻—近代のクロスロード—」が開催され、光太郎に関わる展示も為されました。
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6月30日(水)
左右社さんから岡本勝人著『1920年代の東京 高村光太郎、横光利一、堀辰雄』が刊行されました。「高村光太郎の造形芸術」という項を含みます。
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6月30日(水)~8月11日(水)
地上波日本テレビさんで「心に刻む風景 高村光太郎・智恵子」が、オリンピック中継による中断を含み、6回にわたり放映されました。6回の内訳は、「#1 福島・二本松」「#2 フランス・パリ」「#3 千葉・犬吠埼」「#4 東京・日比谷松本楼」「#5 栃木・塩原温泉」「#6 岩手・花巻高村山荘」でした。
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6月(日付不明)
  仏訳智恵子抄『 Poèmes à Chieko』が、中里まき子氏の翻訳によりフランス・ボルドー大学出版会より刊行されました。
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明日は7月から9月分を。

【折々のことば・光太郎】

昨夜新小屋にねる。もう湿けず。カヤなくてよろし。


昭和26年(1951)9月24日の日記より 光太郎69歳

新小屋」は、この年6月に完成した、蟄居生活を送っていた花巻郊外旧太田村の山小屋増築部分です。竣工当初は材木の湿気が気になり、就寝も元々のあばら屋でしていましたが、この日から機密性の高い新小屋で寝ることにしました。

こちらが現在の新小屋。現在は数十㍍移動され、倉庫として使われています。
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このブログ、年末恒例の1年間の回顧です。

初めに断っておきますが、出来る限り情報を集めはしましたが、抜けも多いことと存じます。「こんなこともあったけど、書いてない」ということがありましたら、御教示いただけると幸いです。

1月1日(金)
2021年、丑年がスタートしました。光太郎第二の故郷ともいうべき岩手県では、県として「いわてモー!モー!プロジェクト 2021」を開始し、光太郎にもからめて、様々な事業を展開しました。
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同日、『盛岡タイムス』さんに「困難の中でも希望見いだして 若い人たちへの手紙」という記事が載り、光太郎が大きく取り上げられました。
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この頃、丑年ということで、新聞各紙等で光太郎詩「牛」(大正2年=1913)などが数多く取り上げられました。

1月7日(木)~3月14日(日)
岐阜県大垣市守屋多々志美術館第82回企画展「どうぶつ集合!」が開催され、日本画家守屋多々志による「智恵子と光太郎」と題した絵も展示されました。
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1月12日(火)
評論家・半藤一利氏が亡くなりました。平成18年(2006)刊行の文春新書『恋の手紙 愛の手紙』(文藝春秋)、平成27年(2015)、ポプラ社さん刊行のエッセイ集『老骨の悠々閑々』などで光太郎智恵子に触れて下さっていました。

1月14日(木)
NHK Eテレさんで「にほんごであそぼ 日本全国いいとこコンサート 新潟・村上(4)」が放映され、「ベベンの冬が来た」(詩:高村光太郎 作曲:うなりやべベン)が取り上げられました。再放送は1月28日(木)でした。
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1月28日(木)~2月1日(月)
劇団空感演人の演劇公演「チエコ」が、両国・エアースタジオで行われました。平成25年(2013)、平成30年(2018)にも同じ会場で上演されたものの再演でした。
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1月31日(日)
ソレイユ出版さんから宮沢賢治実弟・清六の令孫である宮沢和樹氏著『わたしの宮沢賢治 祖父・清六と「賢治さん」』が刊行されました。随所で光太郎に触れられています。
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同日、春陽堂書店さんが根本知氏著『書の風流 近代藝術家の美学』を出版しました。「高村光太郎   書と造型」という章を含みます。

さらに同日、彫刻家の橋本堅太郎氏が亡くなりました。
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智恵子の故郷・二本松にルーツをお持ちで、二本松駅前の智恵子像「ほんとの空」を作られました。

2月10日(水)
光太郎実弟にして鋳金の人間国宝となった髙村豊周が、昭和初期に蝋型鋳造で手掛け、歌人の尾山篤二郎が碑文を揮毫した大伴家持歌碑の碑文銅板が、富山県高岡市の万葉歴史館さんに寄託されました。
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2月20日(土)~4月4日(日)
黒田大スケ氏による現代アートの個展「未然のライシテ、どげざの目線」が、京都芸術センターさんで開催され、《高村光太郎のためのプラクティス》と題された映像作品も出品されました。
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2月20日(土)~4月11日(日)
東京ステーションギャラリーさんで、「没後70年 南薫造」展が開かれました。南は光太郎の留学中間の画家で、光太郎から南宛の書簡も展示されました。その後、4月20日(火)~6月13日(日)に広島県立美術館さん、7月3日(土)~8月29日(日)で久留米市美術館/石橋正二郎記念館さんを巡回しました。

2月23日(火)
テレビ東京さん系「開運!なんでも鑑定団」に光雲作の聖徳太子孝養像が出品され、1,500万円の鑑定額がつきました。BSテレ東さんでの放映が5月6日(木)、地上波での再放送が6月20日(日)でした。
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2月24日(水)
青森空港で、幅11メートルの大型ステンドグラス「青の森へ」の完成披露除幕式が挙行されました。三沢市出身のアートディレクター森本千絵氏の作品で、光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」もあしらわれています。
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2月26日(金)
コールサック社さんから鈴木比佐雄氏著の詩集『千年後のあなたへ ―福島・広島・長崎・沖縄・アジアの水辺から』が刊行されました。『智恵子抄』オマージュの「「ほんとの空」へ」という詩を含みます。
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2月末
盛岡市の桜城小学校さんに、光太郎の書幅「詩魂萬機」が寄贈され、3月10日(水)まで一般公開されました。
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3月1日(月)
株式会社トゥーヴァージンズさんから3枚組朗読CD「【近代文學の泉】 普及版 朗読で味わう文豪の名作4 太宰治・島崎藤村・高村光太郎」がリリースされました。一昨年、全13巻で発行されたものの分売で、寺田農さんによる「「智恵子抄」より」が収められています。

同日、美術家の篠田桃紅さんが107歳の大往生を遂げられました。エッセイ『百歳の力』(平成26年=2014 集英社新書)、『一〇三歳になってわかったこと』(平成27年=2015 幻冬舎)などで光太郎に触れて下さっていました。
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3月8日(月)
NHK Eテレさんで「にほんごであそぼ 日本全国いいとこコンサート 福島・楢葉(1)」が放映され、坂本龍一氏作曲の「道程」が演奏されました。再放送は3月20日(土)でした。
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3月11日(木)
3月12日(金)~30日(火)
上野の森美術館を会場に、現代アートの展覧会「VOCA展2021 現代美術の展望-新しい平面の作家たち-」が開催され、光雲作「老猿」もモチーフとして使われた、尾花賢一氏による《上野山コスモロジー》も展示されました
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3月17日(水)
NHKさんのラジオAM第1・第2、それからFMの5分間番組「音の風景」で、光太郎詩の朗読がありました。その後、放送時間の異なる地方局を含め、繰り返し放送されました。サブタイトルが「朗読シリーズ うた景色~高村光太郎~」。『智恵子抄』から、「あどけない話」(昭和3年=1928)、「樹下の二人」(大正12年=1923)、「千鳥と遊ぶ智恵子」(昭和12年=1937)、そして短歌「光太郎智恵子はたぐひなき夢をきづきてむかし此所に住みにき」(昭和13年=1938)が、松重豊さんの朗読で放送されました。
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3月24日(水)~6月13日(日)
新潟県長岡市の駒形十吉記念美術館さんにおいて、「駒形十吉生誕120年  駒形コレクションの原点」が開催され、光太郎から地元の美術愛好家グループ「風羅会」に贈られた短歌揮毫の色紙が展示されました。
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3月26日(金)~4月4日(日)
京都市の知恩院さんで「春のライトアップ二〇二一」が行われ、光雲作の聖観音像のライトアップも為されました。
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3月28日(日)
静岡県熱海市の起雲閣さんで「潮見佳世乃起雲閣コンサート「歌物語×JAZZ」」が開催されました。
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同日、1月31日(日)に亡くなった橋本堅太郎氏遺作の智恵子像「今ここから」が、JR東北本線安達駅前に除幕されました。

3月30日(火)
千代田区の紀尾井ホールでコンサート「蒔田尚昊 歌の世界〜アヴェ・マリアからウルトラマン賛歌まで〜」が開催されました。独唱歌曲「智恵子抄 より」中の「樹下の二人」「レモン哀歌」が演奏されました。
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3月31日(水)
夢月堂さんから宮尾壽里子氏の『詩集 海からきた猫 Un chat venu de la mer』が刊行されました。「水空」という詩が、光太郎詩「あどけない話」(昭和3年=1928)へのオマージュともなっています。
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3月31日(水)~4月26日(月)
東京都北区の青猫書房さんで「鉛筆で描かれた絵本の原画展「ほんとうの空の下で」」が開催されました。絵本作家のノグチクミコさんによる『ほんとうの空の下で』は、平成29年(2017)の刊行。福島県浪江町で愛犬と共に自給自足の生活をされ、平成28年(2016)に亡くなった川本年邦さん(享年86)を主人公とした実話です。
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1月から3月、この時期はコロナウィルスがまだ猛威を振るっていた時期でしたが、それなりにいろいろとありましたね。
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明日は、4月から6月の事項を振り返ります。

【折々のことば・光太郎】

かたづけ、学校行、創元社の詩集十冊くる、

昭和26年(1951)9月21日の日記より
 光太郎69歳

創元社の詩集」は、9月15日刊行の『高村光太郎詩集』。当会の祖・草野心平の編集です。

心平は戦後、鎌倉書房の『高村光太郎詩集』(昭和22年=1947)を皮切りに、中央公論社の『高村光太郎選集』(昭和26年=1951~)、昭和31年(1956)の角川文庫『高村光太郎詩集』(角川書店)など、たてつづけに光太郎詩集等の編集を手掛け、その作品を後世に残すよすがとしてくれました。

003やはりコロナ禍のため、各種イベントの中止/延期、或いは内容変更等が相次いでいます。予定通り実施されれば、「光太郎歿後年譜」に記載となるはずでしたが……。

例を挙げますと……

・ 日経カルチャーツアー「ほんとの空」に咲き誇る桜(福島県二本松市)
 当初予定 2021年4月18日(日) → 中止

智恵子実家の長沼家菩提寺である、二本松市の満福寺さんを会場としたイベントの予定でした。昨年、二本松で開催された「智恵子講座2020」で当方が講師を務めさせていただいた折、ご聴講下さった、都内からお越しの「かたりと」のお二人(津軽三味線の小池純一郎氏、奥様で朗読家の北原久仁香さん)による「智恵子抄」朗読等が組まれていました。都内出発のツアーで、やはりコロナ禍のためでしょう、最小催行人数に達せず、中止となりました。

・第111回碌山忌(安曇野市碌山美術館)
 当初予定 2021年4月22日(木) → 関連行事等中止、入館料無料措置のみ

光太郎の親友だった彫刻家・碌山荻原守衛の忌日イベント。例年であれば、館内グズベリーハウスで懇親会。光太郎詩「荻原守衛」(昭和11年=1936)の全員での朗読から始まっていました。

・芸能福島県人会 40周年記念 ふるさと特別公演(福島市とうほう・みんなの文化センター)
 当初予定 2021年4月30日(金) → 延期(詳細日程未定)
福島県出身・ゆかりの芸能人らでつくる芸能県人会の設立40周年記念ふるさと特別公演。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故発生から10年の節目に、復興への祈りを込めた音楽を県民に届ける。初代会長を務めた作曲家・古関裕而(福島市出身)、二代目会長の作詞家・丘灯至夫(小野町出身)らの名曲を披露する。

昨年亡くなった二代目コロムビア・ローズさんのヒット曲「智恵子抄」がプログラムに入っていました。
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・歌曲集『智恵子抄』独唱会(世田谷区響堂ホール
 当初予定 2021年5月8日(土) → 延期(秋以降) 
清水脩:歌曲集『智恵子抄』他 中村 仁(テノール)/石川奈々歩(ピアノ)

・高村祭(花巻市高村山荘敷地内)
 当初予定 2021年5月15日(土) → 中止

昭和20年(1945)、光太郎が花巻に向けて疎開のため東京を発った日を記念してのイベント。例年通りであれば、記念講演、地元の小中高生、看護学校生による詩朗読等が行われていました。

・安達太良山山開き(福島県二本松市)
 当初予定5月16日(日) → 規模縮小して実施

智恵子の故郷・二本松に聳える安達太良山の登山シーズンオープン。これも例年であれば、山頂で各種イベントが開催されていましたが、登山口で関係者のみ出席の安全祈願祭だけとなりました。
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・ 田端文士村記念館ひととき講座「平塚らいてう没後50年~青鞜から新婦人協会までの軌跡~」(北区田端文士村記念館)
 当初予定 2021年5月16日(日) → 中止

智恵子が表紙絵を描いた『青鞜』がらみの市民講座でしたが……。

それぞれ、企画して下さったことに感謝し、ご紹介いたしました。一度「中止」となったものも、再度復活することを望みますし(富山県水墨美術館さんで、昨年、「中止」と発表された「画壇の三筆」熊谷守一・高村光太郎・中川一政の世界展」展は、今年、10月8日(金)~11月28日(日)に、仕切り直して開催されることとなりました。同様の措置を期待します)、逆に「延期」となったものが、「再延期」や「中止」とならないように祈るばかりです。

【折々のことば・光太郎】

豊沢川畔にて院長さん宅よりもらひし弁当をたべる。中島橋の仮橋無事。


前日の賢治祭のため、花巻町中心街に出ていた帰り。中島橋は花巻電鉄の二ツ堰駅があった近くです。その数日前、豪雨で豊沢川が氾濫していました。
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今年一年を振り返る企画、最終日です。

9月2日(水)
 『毎日新聞』の夕刊文化面に「大岡信と戦後日本/28 折々のうた 詩歌の喜びと驚きを示す」という記事が掲載され、光太郎にも触れられました。

9月4日(金)~9月23日(水)
花巻高村光太郎記念館で企画展「光太郎の父 光雲の鈿女命(うずめのみこと)」が開催され、光雲令孫の藤岡貞彦氏から寄贈された「鈿女命像」が展示されました。9月15日(火) には、関連行事として高村光太郎記念館講座「光太郎の父 高村光雲の彫刻に触れる」が開催されました。当方が講師を務めさせていただきました。
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9月9日(水)~9月21日(月)
岡山市の丸善岡山シンフォニービル店ギャラリーで、「高田博厚とパリの仲間たち展」が開催され、光太郎作の木版で、明治43年(1910)、鉄幹与謝野寛の歌集『相聞』の挿画として制作された『幼き QLAUAPATRAT』が展示されました。

9月11日(金)
BS-TBSで「日本の名峰・絶景探訪 #58  紅葉色めく湯の山 安達太良山」が再放送されました。初回放映は平成26年(2014)、光太郎智恵子にも触れられました。
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9月11日(金)~12月13日(日)
鎌倉市川喜多映画記念館で「特別展 生誕100年 激動の時代を生きた二人の女優- 原節子と山口淑子」が開催されました。昭和32年(1957)公開の東宝映画「智恵子抄」(原節子さん主演)に関する展示がなされた他、会期中、「智恵子抄」の上映もありました。

9月17日(木)
『毎日新聞』大阪版が、光太郎作「みちのく(十和田湖畔の裸婦群像のための中型試作)」を含む御堂筋の野外彫刻群に、何者かの手によって謎の花飾りが付けられていることを報じました。
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9月18日(金)~12月13日(日)
台東区立中央図書館で企画展「上野公園~近代の歩み~」が開催され、光雲が主任となって東京美術学校が制作に当たった西郷隆盛像に関する資料等が展示されました。

9月19日(土)~12月20日(日)
和歌山市の和歌山近代美術館で、「コレクションの50年」展が開催され、光太郎の油絵「佐藤春夫像」(大正3年=1914)が展示されました。
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9月20日(日)

こぶし書房から石巻学プロジェクト編『石巻学VOL.5』が刊行されました。古関良行氏「紀行文を旅する」などで、昭和6年(1931)、光太郎が三陸廻りの旅を紀行文にしたためたことなどが紹介されました。

9月26日(土)~10月25日(日)
台東区の東京藝術大学大学美術館で、「藝大コレクション展 2020――藝大年代記(クロニクル)」が開催され、光太郎の木彫「蓮根」(昭和5年頃=1930頃)が展示されました。
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9月29日(火)~10月11日(日)
千葉県成田市の文化芸術センタースカイタウンギャラリーで第44回千葉県移動美術館~近代日本を代表する作家から成田市ゆかりの作家まで~」が開催され、光太郎ブロンズ「裸婦坐像」(大正6年=1917)が展示されました。

10月1日(木)
株式会社ユニプランからユニプラン編集部編『散策&観賞 岩手(南部地域)編 ~修学旅行に行く前に読む本~』が発行されました。「高村光太郎記念館・高村山荘」の項の他、「光太郎の軌跡」というコラムも含みます。
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10月3日(土)~2021年1月31日(日)
北海道函館市の北海道立函館美術館で「ミュージアム・コレクション秋~冬 鷗亭と賢治・光太郎」が開催され、書家の金子鷗亭による光太郎詩文の書が展示されました。関連行事として、11月7日(土)、道立松前高書道部による書道パフォーマンスが行われ、光太郎詩「鯰」(大正15年=1926)の書が制作されました。

10月4日(日)~11月22日(日)
鎌倉市のカフェ兼ギャラリー・笛で「想い出 高村光太郎」展が開催され、光太郎ブロンズ「聖母子像」(大正13年=1924)や直筆の書などが展示されました。
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10月5日(月) 
智恵子忌日・レモンの日に合わせ、地方紙『福島民友』が
【高村光太郎の詩集】智恵子抄 心にずっと...古里の『ほんとの空』」という記事を掲載しました。

同日、当会に於いて会報的な冊子『光太郎資料54』を発行しました。
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10月5日(月)~11月23日(月・祝)
花巻高村光太郎記念館で、高村光太郎とホームスパン-山居に見た夢-」展が開催されました。メインは、光太郎遺品の中にあった毛布。光太郎の日記の中に「メーレー夫人の毛布」という記述が複数回あり、岩手県立大学の菊池直子教授らの調査により、イギリスの染織家エセル・メレ(1872~1952)本人か、その工房の作と確認されました。
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10月7日(水)~11月3日(火・祝)
埼玉県東松山市の市総合会館で「高田博厚展2020」が開催され、高田作の光太郎胸像(昭和33年=1958)に関する展示も行われました。
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10月9日(金)~11月29日(日)
岡山県井原市の井原市立田中美術館で特別展「没後110年 荻原守衛〈碌山〉―ロダンに学んだ若き天才彫刻家―」が開催され、「獅子吼」(明治35年=1902)など、光太郎作のブロンズ7点も出品されました。

10月10日(土)~11月23日(月・祝)
福島県二本松市の智恵子の生家で、通常、非公開としている生家2階の一部が公開されました。また、隣接する智恵子記念館では、智恵子紙絵の実物展示が行われました。
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10月15日(木)
8月にオープンした道の駅はなまき西南(愛称・賢治と光太郎の郷)で、同駅テナント・ミレットキッチン花 (フラワー)の新メニュー「光太郎ランチ」お披露目会が開催されました。この後、毎月15日に光太郎ランチの限定販売が行われています。

10月19日(月)~12月20日(日)
栃木県佐野市の佐野東石美術館で「第4回 佐野東石美術館開館40周年記念「木彫の美」」が開催され、光雲作の木彫「牧童」(大正9年=1920)が展示されました。
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10月20日(火)
京都大学学術出版会から、田路貴浩編『分離派建築会 日本のモダニズム建築誕生』が刊行されました。神奈川県立近代美術館長・水沢勉氏がウィーン分離派と日本との数少ない関連の例として、智恵子による雑誌『青鞜』表紙絵について玉稿を寄せられています。題して「分離派と日本 分光と鏡像——雑誌『青鞜』創刊号表紙絵をきっかけに」。平成29年(2017)に水沢氏、智恵子による女神像的な『青鞜』創刊号の表紙絵(中央下画像)、ウィーン分離派のヨーゼフ・エンゲルハルトという画家の寄木細工作品を模写したものであることを突き止められ、その件について書かれています。
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11月3日(火)、11月15日(日)、11月23日(月・祝) 
福島県二本松市の男女共生センターに於いて智恵子のまち夢くらぶ主催の市民講座「智恵子講座2020」が開催されました。講師は、11/3・西浦基氏(高村光太郎研究会)、11/15・当方、11/23・熊谷健一氏(智恵子のまち夢くらぶ代表)でした。

11月7日(土)~11月29日(日)
京都市の浄土宗 総本山知恩院で「秋のライトアップ二〇二〇」が開催され、光雲原型のブロンズ聖観音像のライトアップも為されました。
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11月10日(火)
伊集院静氏著『文字に美はありや。』が文藝春秋から文春文庫の一冊として刊行されました。「猛女と詩人の恋」という項で、光太郎書が取り上げられています。元版のハードカバーは平成30年(2018)に同社から刊行されています。             
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11月14日(土)~12月13日(日)
千代田区の三の丸尚蔵館で「第87回展覧会 名作を伝える-明治天皇と美術 後期展示 明治天皇のまなざし」が開催され、光雲作の木彫「矮鶏置物」(明治22年=1889)が展示されました。

11月16日(月)
短歌研究社から塩川治子氏著『歌人番外列伝|異色歌人逍遥』が刊行されました。「白斧の人──高村光太郎」という章を含みます。
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11月18日(水)~2021年1月31日(日)
青森県十和田市の十和田湖畔休屋地区で「カミのすむ山 十和田湖 光の冬物語 2020-2021 in国立公園十和田湖 十和田神社 by FeStA LuCe」が開催中です。これまで行われてきた「十和田湖冬物語」に代わるイベントで、イルミネーション、3D、レーザー、ライトアップ、プロジェクションマッピングなどを主体とし、光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」のライトアップも為されています。

11月20日(金)
盛岡ご在住の加藤千晴氏(光太郎と年齢の離れた従妹、加藤照さんのご子息)が冊子『高村光太郎と共に』を自費出版されました。親族のお立場から見ての光太郎像ということで、貴重なものです。
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11月26日(木)~12月2日(水)
台東区の東京都立美術館で「第42回 東京書作展」が開催されました。最優秀賞に当たる内閣総理大臣賞、それにつぐ東京新聞賞で2点、光太郎詩を題材にした書が選ばれました。

11月30日(月)
文芸同人誌『青い花』第95号が発行されました。詩人で朗読等の活動もなさっている宮尾壽里子氏のエッセイ「巴里 パリ PARIS(三)」で、光太郎に触れられています。
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12月1日(火)~2021年1月31日(日)
仙台市博物館に於いて「特集展示 福島美術館の優品」が開催中です。かつて同市内にあり、平成30年(2018)に閉館した私立の福島美術館の旧蔵品を展示するもので、光雲作の木彫「聖観音像」が並んでいます。

12月2日(水)
「智恵子抄」を課題に開催された「第13回⼭形⼤学⾼校⽣朗読コンクール」の審査結果が発表されました。例年は山形市内の大ホールでの開催でしたが、今年はコロナ禍のため、録画による審査でした。
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12月5日(土)
岩手県花巻市交流会館に於いて「はなまき通検定」の受検が行われました。一般を対象とした花巻に関する知識の深さを認定する検定試験で、光太郎に関する設問も3問含まれていました。のちにこのブログで問題等、詳述します。

12月5日(土)~2021年1月24日(日)
埼玉県比企郡川島町の遠山記念館で「コレクション展 2」が開催されています。「干支にちなんだ彫刻や小袖類など、新春を迎えるのにふさわしい美術品を展示」というコンセプトで、光雲木彫「牛」(大正2年=1913)が展示されています。
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12月5日(土)~2021年1月24日(日)
岩手県花巻市内五つの文化施設で「イーハトーブの先人たち」をテーマにした共同企画展「令和2年度共同企画展 ぐるっと花巻再発見!~イーハトーブの先人たち~」の一環として、花巻高村光太郎記念館で「光太郎と佐藤隆房」が開催中です。
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5c33331b12月7日(月)
 『朝日新聞』夕刊に「(まちの記憶)大井町 東京都品川区 物語生む、にぎわいの交差点」という記事が掲載され、智恵子終焉の地・ゼームス坂病院跡に建つ「レモン哀歌詩碑」などが紹介されました。

12月10日(木)
文治堂書店からPR誌『とんぼ』第11号が発行されました。表紙に当会顧問であらせられた故・北川太一先生の版画が使われています。子息の北川光彦氏による「宮沢賢治『雨ニモマケズ』と高村光太郎」、当方の「連翹忌通信」などが掲載されています。

12月11日(金)~12月25日(金)
台東区の東京藝術大学大学美術館陳列館で「PUBLIC DEVICE -彫刻の象徴性と恒久性-」展が開催されました。ロダン、光太郎へのオマージュ的な作品、彫刻家・小田原のどか氏の「《ロダンの言葉/高村光太郎をなぞる》」が出品されました。
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12月19日(土)
明治美術学会から『近代画説』第29号が発行されました。「特集 近代日本美術史は、作品の現存しない作家をいかに扱うことができるか?」中に、小杉放菴記念日光美術館学芸員の迫内祐司氏による「今戸精司――趣味人としての彫刻家――」が含まれ、光太郎についても言及されています。この書籍、昨日届きまして、詳細は改めてご紹介いたします。

12月21日(月)
智恵子の故郷、福島県二本松で智恵子の顕彰活動をなさっている智恵子のまち夢くらぶさんの会報的な『智恵子講座2020文集』が発行されました。上記「智恵子講座2020」受講者・当方を含む講師らの寄稿によるものです。
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また、この項で月ごとのご紹介はしませんでしたが、隔月刊誌『花巻まち散歩マガジン Machicoco(マチココ)』さんが、花巻高村光太郎記念館さんのご協力で、「光太郎レシピ」という連載を続けて下さっています。

以上、3日間にわたって、今年1年を振り返ってみました。情報の収集には努めましたが、見落としは多々あるかと存じます。よろしくご寛恕の程お願い申し上げます。「こういう出版物があった」「こんなイベントもやっていたよ」という情報をお持ちの方は、コメント欄等よりご教示いただければ幸いです。

今年一年は、コロナ禍を抜きには語れない年となりまして、この世界でも多くの展覧会やイベント、公演等が中止に追い込まれました。それでも出版やテレビ放映などの分野では、ほぼ例年通りに光太郎智恵子、光雲等を取り上げて下さいました。感謝に堪えません。コロナ禍終息後には、またさらに多くの方面で、光太郎智恵子らが取り上げられることを願って已みません。

【折々のことば・光太郎】

風にて雪が空をとぶ。壮観なり。


昭和20年(1945)12月11日の日記より 光太郎63歳

いわゆる「地吹雪」。一度、当方も青森に行った際に経験しましたが、それが連日となると……ですね。

今年一年を振り返る2回目で、今日は5月から8月です。

5月14日(木)
地方紙『岩手日報』に、「「非常の時」共感呼ぶ 高村光太郎が花巻空襲後に詩作 勇敢な医療者たたえる」という記事が載りました。昭和20年(1945)の花巻空襲の際に、自らの危険を顧みず負傷者の救護に当たった花巻病院の関係者に贈った詩「非常の時」が、コロナ禍に立ち向かう現在の医療従事者の皆さんに対するエールとしても読める、ということで話題になっているという内容でした。

5月16日(土)~5月31日(日)
福島二本松の智恵子の生家/智恵子記念館で「高村智恵子 生誕祭」が開催されました。「上川崎和紙で作ろう智恵子の紙絵」、智恵子作「紙絵」実物展示公開、生家二階の特別公開などが行われました。
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6月2日(火)~6月7日(日)3d3c3058-s
神戸市の兵庫県立美術館で「特別展 開館50周年 超・名品展」が開催され、光太郎作のブロンズ「裸婦坐像」(大正6年=1917)が展示されました。コロナ禍のため、会期を大幅に短縮しての開催でした。

6月2日(火)~6月8日(月)
千葉市のそごう千葉店美術画廊で、「近代秀作木彫展」が開催され、光太郎の父・光雲作の「孔子像」、「大国主命」、「瑞雲」、光雲の師・髙村東雲の孫にして光雲の弟子・髙村晴雲の「釈迦如来像」などが展示されました。

6月2日(火)~8月23日(日)
立川市のたましん美術館で、「開館記念展Ⅰたまびらき―たましんの日本近代美術コレクション―」が開催され、光太郎ブロンズの代表作「手」(大正7年=1918)が出品されました。
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6月2日(火)~8月30日(日)
長野県安曇野市の豊科近代美術館で、
高田博厚生誕120年記念展―パリと思索と彫刻―」が開催され、光太郎に関わる展示も為されました。

6月5日(金)~9月6日(日)
愛知県小牧市 のメナード美術館で「所蔵企画展 画家たちの欧羅巴」が開催され、光太郎の木彫「鯰」(昭和6年=1931)が展示されました。
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6月6日(土)
地方紙『岩手日日』に、「手作りマスク人気 一節印字した紙片同封も 高村光太郎記念館」という記事が掲載されました。花巻高村光太郎記念館さんの女性スタッフの方々による手作り光太郎マスクの件でした。マスクは光太郎の揮毫「正直親切」をあしらった手ぬぐいを素材とし、「光太郎の食卓カレンダー」もセットで販売されたりもしました。

 6月8日(月)
1月25日(土)~2月2日(日)に新国立劇場小劇場にて公演された鈴木勝秀×る・ひまわり第3弾公演舞台『る・ぽえ』DVDが発売されました。「高村光太郎「智恵子抄」をモチーフにした夫婦の話」を含みます。
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6月13日(土)
地上波テレビ東京の「新美の巨人たち」が「希望を与え続けてきた『ノートルダム大聖堂』復活への祈り」を放映し、昨年、火災に遭ったノートルダム・ド・パリが取りあげられ、光太郎詩「雨にうたるるカテドラル」が紹介されました。系列のBSテレ東では6月20日(土)に放映がありました。

6月14日(日)
『毎日新聞』に、島根県立石見美術館専門学芸員・川西由里氏による「今よみがえる森鷗外15 美術界に残した足跡 一歩退き冷静に見つめ」と言う記事が掲載され、光太郎と鷗外について紹介されました。

6月15日(月)
文治堂書店からPR誌『トンボ』第10号が発行されました。1月に亡くなった当会顧問であらせられた北川太一先生の追悼特集が組まれました。
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6月20日(土)
ナカニシヤ出版から渡邊毅氏著『道徳教育における人物伝教材の研究 人は偉人を模倣する』が刊行されました。「第三章 偉人に学び生きた偉人たちの群像」中の「第七節 僕の後ろに道は出来る ―高村光太郎とオーギュスト・ロダン」で光太郎に触れられています。

6月27日(土)・28日(日)
新宿区のパフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』で、「角田佳代ひとり芝居『売り言葉』」の公演がありました。智恵子を主人公とする一人芝居でした。
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6月24日(水)
ローカルテレビ局IBC岩手放送の「わが町バンザイ」のオンエアが「花巻南温泉峡」。花巻高村光太郎記念館・高村山荘が大きく取り上げられました。

6月27日(土)~7月4日(土)
高知県安芸郡安田町の映画館、大心劇場で、昭和42年(1967)公開の松竹映画「智恵子抄」(岩下志麻さん、丹波哲郎さんほかご出演)が上映されました。
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dfa8dbd36月27日(土)~9月13日(日)
石川県七尾市の石川県七尾美術館で、企画展「伝えゆく池田コレクションの魅力 〈第1期〉~日本画・彫刻を中心に~/~美濃焼と漆工を味わう~」が開催され、光太郎の父・光雲の木彫、昭和6年(1931)の「聖観音像」が出品されました。

7月1日(水)
雑誌『群像』2020年7月号に、彫刻家・小田原のどか氏による「彫刻の問題――加藤典洋、吉本隆明、高村光太郎から回路を開く―」が掲載されました。

7月3日(金)
海竜社から、中川越氏著『愛の手紙の決めゼリフ 文豪はこうして心をつかんだ』が刊行されました。「冷厳な決別の中に永遠の愛をひそませた高村光太郎」という章を含みます。
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7月4日(土)~8月23日(日)
広島県呉市の呉美術館で「令和2年度コレクション展Ⅰ 呉の美術 没後70年 南薫造をしのぶ」が開催され、南と交流のあった光太郎のブロンズ代表作「手」(大正7年=1918)が出品されました。

7月6日(月)
日本コカ・コーラ社から、「リアルゴールド ウルトラチャージレモン 「やる気」をアップする、“あの人”の金言つきデザインボトル」が発売され、光太郎詩「道程」(大正3年=1914)の一節「僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る」も採用されました。
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7月8日(水)
テノール歌手の永田峰雄さんが亡くなりました。平成15年(2003)、カメラータトウキョウさんから「別宮貞雄歌曲集「智恵子抄」/ロベルト・シューマン歌曲集「詩人の恋」」をリリースされていました。

7月10日(金)
宮中歌会始の選者も務められた歌人の岡井隆氏が亡くなりました。光太郎に関する著書もおありでした。

7月11日(土)~9月27日(日)
和歌山県伊都郡高野町の高野山霊宝館で「令和2年度夏期企画展「如来 -NYORAI-」が開催され、光雲作の「仏頭」(昭和8年=1933頃)が展示されました。金剛峯寺さんご本尊の薬師如来坐像のための習作です。
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7月15日(水)
広報はなまき7月15日号に、「花巻歴史探訪 郷土ゆかりの文化財編 高村光太郎『手』」という記事が載りました。

7月18日(土)~9月21日(月)
千葉市の千葉県立美術館で、「コレクション展 高村光太郎の生きた時代」 が開催され、光太郎ブロンズ8点と、交流のあった作家の作品が出品されました。

7月20日(月)
秀明大学出版会から、同大学長の川島幸希氏著『140字の文豪たち』が刊行されました。氏がツイッター上で「初版道」というアカウントを展開中で、本書はそちらに掲載されたツイートを再編したものです。光太郎にも触れられています。
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8月5日(水)
ソニーミュージックから、J-POPアーティスト・米津玄師さんのニューアルバム「STRAY SHEEP」が発売されました。米津さんご自身、「智恵子抄」収録の絶唱「レモン哀歌」(昭和14年=1939)からのインスパイアもあるかもしれないとおっしゃっている「Lemon」を含みます。

8月7日(金)
岩手県花巻市の花巻高村光太郎記念館近くに、道の駅「はなまき西南」(愛称・賢治と光太郎の郷)がオープンしました。施設内に光太郎、賢治に関する説明板等が展示されています。これにあわせ、花巻高村光太郎記念会で、新商品「智恵子のレモンキャンディー」を発売しました。
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8月7日(金)~13日(木)
宮城県女川町の女川つながる図書館で、「詩人・光太郎と賢治 ~えにしをめぐる~」展が開催されました。
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8月9日(日)
地上波テレビ朝日の「秘湯ロマン」が、栃木県那須塩原市の「塩の湯温泉柏屋旅館」を取り上げ、昭和8年(1933)に逗留した光太郎智恵子にも触れられました。

8月10日(月)
東京都中央区の浜離宮朝日ホールで、「サードアルバムリリース記念 精緻な歌声でつづる日本の心 小林沙羅 ソプラノ・リサイタル 日本の詩(うた)【3/12振替公演】」が開催され、光太郎詩に曲を付けた「或る夜のこころ」「あなたはだんだんきれいになる」「亡き人に」(中村裕美さん作曲)が演奏されました。
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8月16日(日)
歌手の二代目コロムビア・ローズさんが亡くなりました。昭和39年(1964)、丘灯至夫作詞、戸塚三博作曲の「智恵子抄」がヒットし、その年の紅白歌合戦に出場されました。

8月17日(月)~8月23日(日)
全国31局のコミュニティFM局でオンエアされているラジオ番組「仮面女子 雪乃しほりのワクワクサワー」という番組で、「智恵子抄」へのオマージュ的な「ほんとうの空・青い空」というラジオドラマが放送されました。
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b6977be8-s8月20日(木)
三笠書房から板野博行氏著『眠れないほどおもしろいやばい文豪 こうして生まれたあの名作』が刊行されました。「智恵子との「ピュアピュア♡」な関係 高村光太郎」という項を含みます。

同日、静岡は伊東で刊行されている同人誌的な総合文芸誌『岩漿』の第28号が発行されました。主宰の小山修一氏によるエッセイ「高村光太郎と木下杢太郎」が掲載されています。

8月22日(土) 
『朝日新聞』さんの岩手版に「光太郎の心、今も 東京で空襲、賢治の縁で疎開」という記事が載りました。

同日、劇作家・女優の渡辺えりさんがご出演なさったテレビ番組「ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~ 渡辺えり×石原正康」がBS朝日でオンエアされました。渡辺さんが、光太郎と交流のあったお父様・渡辺正治氏や、ご自身と光太郎詩との思い出などを語られました。
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8月25日(火)
BS-TBSで、「日本の名峰・絶景探訪▼雪煙舞う厳冬の安達太良山 福島」が放映されました。初回放映は平成26年(2014)の再放送でした。

8月29日(土)
岩手のテレビ局・めんこいテレビさんで1時間の特番「智恵子さん、岩手は気に入りましたか、好きですか?~高村光太郎の山小屋暮らし7年~」が放映されました。
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8月30日(日)
地上波TBSで、「東京の空 #ぼくの、わたしの“ほんとの空”。」の放映がありました。さまざまな事情を抱える人々の、「東京の空」への思いを紹介するもので、光太郎詩「あどけない話」(昭和2年=1927)にも触れられました。

【折々のことば・光太郎】001

学校までの道にて雪中に兎の足あとを発見す、図の如し この形兎になること亘さんにきけり


昭和20年(1945)12月9日の日記より 光太郎63歳


明治生まれとはいえ、都会育ちの光太郎にとっては珍しかったのでしょう。

横に並んでいる二つが後ろ足 、縦の二つが前足です。 ウサギは前足をついてから後足を広げて前に出るため、後ろ足の足跡が前につきます。

今年も残すところあとわずかとなりました。このブログ恒例の、今年一年を振り返る作業にかかります。今日は1月から4月。主な事項のみ取り上げさせていただきます。書籍等の刊行月日は、奥付等に依りました。

1月1日(水)
『月刊致知』2020年2月号で、国際コミュニオン学会名誉会長・鈴木秀子氏という方が、「人生を照らす言葉」と題する連載で、光太郎詩「道程」(大正3年=1914)を取り上げて下さいました。
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同日、株式会社ダイアプレスから『レジェンド文豪のありえない話』が刊行されました。コラム「文豪たちがしたためた恋文」で、大正2年(1913)、結婚前の智恵子に宛てた光太郎からの書簡が紹介されています。

1月12日(日)
当会顧問にして、晩年の光太郎に親炙、その没後は常に顕彰活動の先頭に立ってこられた北川太一先生が亡くなりました。葬儀は1月17日(金)でした。
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同日、元映画女優の小林みどりさん(芸名・青山京子さん)が亡くなりました。東宝映画「智恵子抄」(熊谷久虎監督、智恵子役は故・原節子さん、光太郎役は故・山村聰さん)にも出演され、智恵子の姪にして、看護師の資格を持ち、その最期を看取った長沼春子の役でした。

1月15日(水)
新潮社から信濃川日出雄氏著のコミック『山と食欲と私』第11巻が発売されました。安達太良山が描かれ、光太郎智恵子に触れられてています。
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1月18日(土)・19日(日)
長野市のギャラリー花蔵で、智恵子を主人公とした一人芝居『売り言葉』野田秀樹脚本)の公演がありました。

1月24日(金)
杉並区のソノリウムで、コンサート「中嶋俊晴×白取晃司 いのちの対話 その2」が行われました。出演は中嶋俊晴さん(カウンターテナー)、白取晃司さん(ピアノ)。帯刀菜美さん作曲「 <高村光太郎> レモン哀歌 (委嘱作品)」がプログラムに入っていました。
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1月24日(金)~2月24日(月)
青森県十和田湖畔休屋地区特設会場他で「十和田湖冬物語2020 雪と光とアートの世界」が開催されました。光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」のライトアップも為されました。

1月25日(土)
名古屋市のウィルホールで、光太郎に私淑した彫刻家・舟越保武の息女にして、絵本作家・編集者としてご活躍の末盛千枝子さんがご出演された「朗読コンサート&講演会 人生に大切なことはすべて絵本から教わった。」が開催され、光太郎にご自身のお名前を付けてもらったエピソードなどが紹介されました。
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同日、福島県・棚倉町文化センター倉美館で「小林沙羅&山本耕平 デュオ・リサイタル~福島県棚倉町公開収録」が行われました。小林さんの歌唱、河原忠之さんのピアノで、中村裕美さん作曲の「或る夜のこころ」が演奏されています。NHK FMの「ベストオブクラシック」で2月24日(月)、NHK BSプレミアムの「クラシック倶楽部」で3月27日(金)、さらにNHK Eテレの「クラシック音楽館」で5月24日(日)に、それぞれオンエアされました。

1月25日(土)~2月2日(日)51755bf9
渋谷区の新国立劇場小劇場で、演劇公演『る・ぽえ』が開催されました。出演は碓井将大、辻本祐樹、木ノ本嶺浩、林剛史、加藤啓の各氏。「高村光太郎「智恵子抄」をモチーフにした夫婦の話」がプログラムに入っていました。

1月29日(水)
福岡市の当仁公民館で、市民講座、遊友塾 『日本の文学作品を読む』が開催され、光太郎詩「道程」(大正3年=1914)が取り上げられました。講師は船津正明氏(元九州大学非常勤講師)でした。

2月3日(月)~7日(金)
NHK Eテレの「にほんごであそぼ」で、光太郎特集が組まれました。3日(月)「冬が来た」、4日(火)「人に」、5日(水)「道程」、6日(木)「あどけない話」、7日(金)「牛」が、それぞれ取り上げられました。2月17日(月)~21日(金)で、再放送も為されました。

2月7日(金)
『朝日新聞』さんの一面コラム「天声人語」で、詩「冬が来た」(大正2年=1913)が取り上げられました。

2月9日(日)
神奈川県秦野市のクアーズテック秦野カルチャーホールで、郷土芸能の発表や物産展などを行う「ふるさとお国じまん 県人会フェア」が開催され、ステージ発表で「福島(安達ケ原の鬼ばば、智恵子抄)」が披露されました。
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2月11日(火)~2月16日(日)
中央区の東京銀座画廊美術館さんで「東京書作展2020 選抜作家展」が開催され、光太郎詩「道程」(大正3年=1914、雑誌『美の廃墟』に発表された際の102行あった原型から抜粋)を書かれた作品も出品されました。

2月12日(水)~2月18日(火)
新宿区の小田急百貨店新宿店で、「幕末・明治 偉人の書展」が開催され、短歌「海にして太古の民のおどろきをわれふたたびす大空のもと」(明治39年=1906)を揮毫した光太郎の書も展示されました。
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2月13日(木)c9a008dc-s
福島県双葉郡富岡町の文化交流センター学びの森で、「福島大学うつくしまふくしま未来支援センターシンポジウムin 富岡 ~ほんとの空が 戻る日まで~」が開催され、当会の祖・草野心平ゆかりの同郡川内村の遠藤雄幸村長がパネラーとして発表なさいました。

2月15日(土)
茨城県守谷市の守谷中央図書館で「梅花の朗読会」が開催され、詩「道程」(大正3年=1914)も取り上げられました。

2月16日(日)
『福島民友』さんの連載「ふくしま湯けむり探訪」が、「【二本松市・岳温泉】 山を遊び尽くす拠点 新風を吹き込む温泉宿」を組み、光太郎智恵子にも言及されました。

2月19日(水)
森まゆみ氏著『谷根千のイロハ』が亜紀書房から刊行されました。光太郎智恵子、光雲に言及されています。
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2月21日(金)~4月12日(日)
練馬区立美術館で、「生誕140年記念 背く画家 津田青楓とあゆむ明治・大正・昭和」展が開催され、光太郎に関する展示も為されました。

2月23日(日)
静岡市の人宿町やどりぎ座で、智恵子を主人公とした一人芝居「売り言葉」(野田秀樹脚本)の公演がありました。演出・大石明世氏、​出演は滝沢麻友さん、山内梓未さんでした。
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2月24日(月)
学研プラスから目黒哲也氏企画・編集『マンガ名詩・短歌・俳句物語 2 名詩 下』が刊行されました。北田ゆきと氏作画「高村光太郎」を含みます。

3月1日(日)
 日本絵手紙協会発行の『月刊絵手紙』で、平成29年(2017)から花巻高村光太郎記念館さんのご協力で為されてきた「生(いのち)を削って生(いのち)を肥やす 高村光太郎のことば」という連載が終了しました。
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同日、豊島区の広報誌『広報としま』に「春のぽかぽかさくら散歩」という記事が掲載され、光太郎智恵子に言及されました。

3月9日(月)
小学館から井上涼+NHK びじゅチューン!制作班著『びじゅチューン! DVDBOOK 5』が発行されました。NHK Eテレで放映中の同名番組をまとめたもので、「指揮者が手 高村光太郎「手」」を含みます。
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3月10日(火)
京都市のピアノサロン Atelier Minoyaで、「魂に響く朗読と音楽のle petit boheur reading aloud&piano vocal concert」が開催され、光太郎詩「さびしきみち」(大正元年=1912)が取り上げられました。出演は松本愛子さん(Sop/Pf)、木暮昌子さん(フリーアナウンサー)でした。
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3月11日(水)
小学館から早瀬耕氏著『彼女の知らない空』が刊行されました。七編から成る短編集で、第一作「思い過ごしの空」で、光太郎詩「あどけない話」(昭和2年=1927)がモチーフとして使われています。
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3月12日(木)
『週刊新潮』3月12日号の五木寛之氏の連載「生きぬくヒント!」が「高村光太郎の国民歌」という副題で、光太郎作詞の戦時歌謡「歩くうた」(昭和15年=1940)を取り上げました。

3月14日(土)d6d5bd09-s
NHKラジオ第一の「 石丸謙二郎の山カフェ」が「春を感じよう!」という副題で、光太郎随筆「山の春」(昭和26年=1951)を取り上げました。5月30日(土)に再放送がありました。

3月17日(火)
『朝日新聞』に「休校中の子へ、詩集をどうぞ コールサック社、1千冊を無料配布」という記事が掲載されました。出版社コールサック社が、平成28年(2016)刊行の『少年少女に希望を届ける詩集』(光太郎の「道程」(大正3年=1914)、「冬が来た」(大正2年=1913)を含む)を、小中高などの教育関係者、保育園、幼稚園、障害者施設などの従事者、子ども食堂などでボランティアをしている支援者らに無料で配付することの紹介でした。

3月19日(木)
文化審議会文化財分科会の審議・議決を経て、長野市の信濃善光寺仁王門が国登録有形文化財に登録されました。納められている仁王像二尊、三面大黒天像、三宝荒神像は、光太郎の父・光雲とその高弟・米原雲海の手になるものです。
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3月20日(金)
公益財団法人日本近代文学館編刊『日本近代文学館年誌 資料探索 15』が発行されました。書道史研究家で、東京国立博物館名誉館員の古谷稔氏による「高村光太郎と「書」」が掲載されています。
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3月31日(火)
山と渓谷社編刊、『山と溪谷2020年5月号増刊 「最も美しい上高地へ」』が発行されました。大正2年(1913)、一夏を上高地で共に過ごした光太郎智恵子に随所で言及されています。

4月1日(水)
アルテヴァンから、柳原義達著『孤独なる彫刻 造形への道標(みちしるべ)』が増補版として改訂発行されました。「高村光太郎」の項、ロダンの項、「私と彫刻」の項などで光太郎に触れています。
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4月2日(木)
コロナ禍のため、千代田区日比谷公園松本楼で開催予定だった第64回連翹忌の集いを中止と致しました。この日発行の当会会報的な『光太郎資料53』は後日、郵送いたしました。同日、高村光太郎研究会から『高村光太郎研究(41)』が発行されました。
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4月10日(金)
勉誠出版から日本近代文学館編『ビジュアル資料でたどる 文豪たちの東京』が刊行されました。上智大学教授・小林幸夫氏による「千駄木・団子坂:確執と親和の青春―森鷗外と高村光太郎・木下杢太郎 」を含みます。

4月11日(土)
國學院大學名誉教授で、光太郎についての著作もおありだった傳馬義澄氏が亡くなられました。

4月11日(土)~4月17日(金) 5月21日(木)~6月28日(日) 
コロナ禍による中断をはさみ、福島県いわき市の市立草野心平記念文学館で企画展「草野心平の詩 天へのまなざし」が開催され、光太郎に関わる展示も為されました。
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4月14日(火)
日本郵便株式会社東北支社からオリジナルフレーム切手「十和田湖・奥入瀬渓流~四季のひとこま~」が発行されました。光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」の写真もデザインされました。

4月15日(水)
『日本古書通信』2020年4月号に、同誌編集長の樽見博氏による「感謝 北川太一さん」という記事が掲載されました。
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4月19日(日)
『しんぶん赤旗』日曜版、「たび」という連載で、福島二本松の智恵子生家とその周辺が大きく紹介されました。
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4月22日(水)
一兎舎から田丸めぐみ氏著『荻原碌山伝記小説 我がいのち「女」へ』が刊行されました。光太郎も登場します。
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4月26日(日)c8617d4e-s
岩手の盛岡でシニア世代向けに発行されている情報誌『シニアズ』に、生前の光太郎をご存じで、花巻ご在住の浅沼隆さんの談話筆記「晩年を花巻で過ごした芸術の天才 高村光太郎の人柄」が載りました。 

4月28日(火)
俳優の金内喜久夫さんが亡くなりました。金内さんは平成23年(2011)と翌年、渡辺えりさん作の舞台「月にぬれた手」で、主役の光太郎役を演じられました。

3月半ば頃までは、例年通りにいろいろなイベント等も組まれていたんだな、と改めて思いました。その後は、当会主催の連翹忌をはじめ、櫛の歯が抜けるように中止、延期のオンパレード。

例年なら、今日の内容に花卷高村祭(5/15)や碌山忌(4/22)などが入っていたのですが……。

とにかくこのコロナ禍が早く収まることを願って已みません。

明日は5月から8月を。

【折々のことば・光太郎】

日出頃東天の朝焼茜色に美し。雪雲の反映とみゆ、午前中に雪となり、午后やむ。二寸程つもる。 〒来らず 此雪が根雪となるか、一度きえるか分らず。夜中々冷える。流場も凍る、


昭和20年(1945)12月3日の日記より 光太郎63歳

前日から断続的に、この冬初めての雪でした。故・北川太一先生が「生涯で最も鮮烈な冬」と呼んだ、過酷な季節の始まりです。

このブログで、開催予定ということご紹介してきたイベントのうち、いくつかが新型コロナウイルス対策ということで、中止や延期の措置がとられています。

声に出してみる美しい日本語 ワークショップ・公演(大阪府枚方市) → 中止

斎藤与里没後60年特別展(埼玉県加須市) → 延期(詳細日程等未定)


それから、順次ご紹介していこうと思っていたイベントも。

しかし、企画して下さったこと等につき敬意を表し、一応ご紹介させていただきます。

3月7日(土)・3月14日(土) 茅ヶ崎市松林公民館文学講座 “うた”のこころとかたち  中止

文学の起源は、人の思いがふとこぼれ出る瞬間に口ずさまれる“うた”にあったといえます。今回の文学講座では、いくつかの時代において人々のこころを解き放ち、時に癒し、鼓舞したであろう“うた”に着目してみたいと思います。古典的な詩から実験的な詩まで、教科書に載るような有名な詩からあまり知られていない隠れた名詩まで、“物語”とは異なることばの魅力や可能性に触れ、詩の面白さとは何なのか考えてみましょう。高村光太郎・宮沢賢治・中原中也・中野重治・金子光晴・黒田三郎・茨木のり子…みなさんの心に響く、お気に入りの詩の一篇に出 逢う機会になればと思います。

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3月14日(土) スタートアップ・チャレンジ事業 朗読と音楽で紡ぐ“ちば“の魅力 中止

朗読と音楽で、千葉にちなむ民話、高村光太郎、竹久夢二の作品を通して「ちばの魅力」を紹介します。歌や朗読を一緒に、楽しみませんか。
 

3月19日(木)~22日(日) 13回声楽アンサンブルコンテスト全国大会2020 -感動の歌声 響け、ほんとうの空に。- 中止003

 声楽アンサンブルコンテスト全国大会は、音楽を創りあげるもっとも基礎となる要素「アンサンブル」 に焦点をあてた、2名から16名までの少人数編成の合唱グループによるコンテストです。
 全国の合唱レベルの向上を図るとともに、歌うことの楽しさを福島から全国に発信することを目的として、2008年(平成20年)から開催、今大会で第13回目を迎えました。
 本大会の特色として、伴奏楽器及び伴奏の形態が自由で多様な合唱音楽を追求、部門、年代を越えて演奏し合います。また、海外の合唱グループも公募し、音楽を通じて交流を図ります。

光太郎詩「あどけない話」(昭和3年=1928)からのインスパイアで「ほんとうの空」の語を冠して下さっているこのイベント、毎年ご紹介していますが、平成23年(2011)の東日本大震災時以来の中止です。


もう1件。 

3月20日(金) 第14回 与謝野寛・晶子を偲ぶ会 明治浪漫主義の鮮やかなる狼煙~「明星」創刊120年 中止000

誰もが知る与謝野鉄幹と晶子との恋愛。そして文芸美術誌「明星」を舞台に花開いた明治浪漫主義。その発端は、遡ること120年前の1900年(明治33)4月、タブロイド紙「明星」創刊によるものでした。すでに詩歌集『東西南北』により詩壇で名を挙げていた鉄幹は、時代を読むジャーナリスティックな才覚と編集者としての才能を発揮して、文学を愛好する青年たちを「明星」に引き寄せます。晶子、山川登美子、高村光太郎、平出修、平野万里、石川啄木らは皆そうした人々でした。また森鷗外ら優れた文学者の協力を得て誌面を活性化し、鉄幹は文芸の新時代に打って出ました。
文芸誌衰退が嘆かれる現代、鉄幹の吹き起こした清新な風を検証してみます。
多くの皆さまのご来場を心よりお待ちしています。



残念ですが、仕方がないでしょう。


第64回連翹忌――2020年4月2日(木)――につきましては。今後、パンデミック的な事態になってしまった場合は別として、今のところ感染拡大には十分配慮をする上で、予定通り実施の方向です。詳細はこちら

来る4月2日(木)に日比谷松本楼様に於いて予定しておりました第64回連翹忌の集い、昨今の新型コロナウイルス感染防止のため、誠に残念ながら中止とさせていただくことに致しました。


【折々のことば・光太郎】

貝は、自分の貝殻を形成するに当つてこの波と砂との力に最もよく抵抗し得るやうな形を自然と取るやうになつたのである。自然の妙味は無尽であるし、自然の造型が決して気まぐれや、でたらめでない事をよく示してゐておもしろい。

散文「彫刻その他(二)」より  昭和19年(1944) 光太郎62歳

かつて智恵子が療養していた九十九里浜で、智恵子が集めた蛤などの貝殻や、二枚貝の形に磨滅した石を見て思ったことです。

自然には妙味もありますが、手痛いしっぺ返しのような猛威もあります。難しいところですね。

この一年を振り返る企画の最後となります。今日は10月から今月のできごとです。詳細は各項のリンクをご参照下さい。毎日書いていますが、主なものに限らせていただきます。書籍等の発行日は奥付の記述に典拠し、実際の発売日とは異なる場合があります。

まず、昨日、書き忘れました9月分の追補を。

9月20日(金)
文治堂書店さんからPR冊子『トンボの眼玉』№9が刊行されました。今年4月に刊行された当会顧問・北川太一先生の『光太郎ルーツそして吉本隆明ほか』の宣伝になっています。『高村光太郎の戦後』を青土社さんから上梓された中村稔氏、吉本に詳しい評論家の久保隆氏、同じく芹沢俊介氏の玉稿、そして拙稿「『高村光太郎全集』未収録作品集成」が掲載されています。

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9月23日(月)~12月17日(火)
栃木県佐野市にある佐野東石美術館さんで第4回「森の交響曲(シンフォニー)」展が開催され、光雲木彫「牧童」が展示されました。

さて、10月以降に入ります。

10月3日(木)・4日(金)
ホテルメトロポリタン長野さん及び信州善光寺さんで「第14回善光寺サミット」が開催されました。光雲とその高弟・米原雲海による仁王像開眼100周年を記念し、田中修二氏(大分大学教授)、藤曲隆哉氏(東京藝術大学大学院非常勤講師)による記念講演『善光寺仁王諸像の魅力について』などが行われました。

10月5日(土)~11月24日(日)
小樽文学館さんで特別展「歿後50年 伊藤整と北海道展」が開催され、光太郎に関わる展示も為されました。


10月5日(土)・6日(日)・12日(土)・13日(日)
長野市のギャラリー花蔵さんで「thee第13回公演『売り言葉』」が上演されました。本来一人芝居である野田秀樹氏の戯曲『売り言葉』を、島崎美樹さん、ミズタマリさんのふたり芝居とする演出でした。

10月5日(土)~12月15日(日)
群馬県立土屋文明記念文学館さんで「萩原恭次郎生誕120年記念展 詩とは?詩人とは?」が開催され、光太郎に関する展示も行われました。「萩原恭次郎生誕120年記念展」は前橋文学館さんとの共同企画で、同館では11月2日(土)~来年1月26日(日)まで、「何物も無し!進むのみ!」を開催中です。

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10月6日(日)
福島県二本松市のラポートあだちさんで、智恵子を偲ぶ「第25回レモン忌」が開催されました。記念講演はテルミン奏者の大西ようこさんによる「もう一つの智恵子抄」でした。

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同日、当会で会報的に発行している冊子『光太郎資料』52集を発行いたしました。

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同日、地方紙『伊豆新聞』さんに「新・埋もれ火を訪ねて 鈴木白羊子」という記事が載りました。光太郎と交流のあった詩人・編集者の鈴木白羊子を紹介するもので、光太郎にも触れられています。

 10月6日(日) 10月10日(木)
福島市の古関裕而記念館さん、二本松市の市民交流センターさんで、シャンソン系歌手モンデンモモさんのコンサート「FUKUSHIMA DAISUKI MOMO CONCERT 2019」が開催され、「智恵子抄」にオリジナルのメロディーを付けた曲などが演奏されました。

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10月7日(月)

岩手県花巻市・北上市の光太郎ゆかりの石碑等を巡る市民講座「岩手花巻高村光太郎記念館講座 詩と林檎のかおりを求めて 小山先生と訪ねる碑めぐり」が開催されました。講師は当方が務めさせていただきました。

10月10日(木)
『日本経済新聞』さんに、元アナウンサー・近藤サトさんによる「読書日記 ナレーター 近藤サト(2) 「緑色の太陽」 芸術の核心を見る手助け」という記事が載りました。

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10月11日(金)
元花巻高村光太郎記念会理事長・佐藤進氏が亡くなりました。進氏、父君は佐藤隆房。昭和8年(1933)に歿した宮澤賢治の主治医でもあり、賢治の父・政次郎ともども、昭和20年(1945)4月の空襲でアトリエ兼住居を失った光太郎を花巻に招き、その後も物心両面で光太郎を支えてくれた人物で、進氏ご本人も光太郎と交流がありました。


10月12日(土)
集英社さんからインターナショナル新書の一冊として津上英輔氏著『危険な「美学」』が刊行されました。「「美に生きる」(高村光太郎)ことの危険」という章で光太郎に詳しく触れています。

同日、俳優の中山仁さんが亡くなりました。昭和42年(1967)の松竹映画「智恵子抄」(岩下志麻さん主演)で、髙村豊周役を演じられました。

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10月12日(土)~2020年1月13日(月・祝)
港区の東京都庭園美術館さんにおいて「アジアのイメージ―日本美術の「東洋憧憬」」展が開催中です。光太郎実弟・髙村豊周の鋳金作品が展示されています。12月22日(日)、NHK Eテレさんの「アートシーン」で紹介がありました。


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10月13日(日)
仙台市の宮城野区文化センターパトナホールで、コンサート「第19回 華 日本の詩歌の会」が開催され、歌曲「レモン哀歌」が演奏されました。


10月14日(月・祝) 11月17日(日) 12月15日(日)
二本松市の福島県男女共生センターさんで、「智恵子講座2019」が開催されました。主催は智恵子のまち夢くらぶさん、講師は木戸多美子さん(詩人)、坂本富江さん(太平洋美術研究所 高村光太郎研究会)、澤正宏さん(福島大学名誉教授)でした。

10月15日(火)
神戸新聞総合出版センターさんから『画家 池田永治の記録―その作品と年譜―』が刊行されました。光太郎が昭和20年(1945)、花巻に疎開する前日に書かれた揮毫(チョッキの背に書かれたもの)が紹介されています。池田は智恵子と同時期に太平洋画会に所属し、漫画家、挿絵画家としても活躍した人物です。

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10月17日(木) ~21日(月)0359af50-s
山本學+兼古隆雄 朗読とギターの饗宴」が、滋賀県栗東市芸術文化会館さん、島根県松江市市民活動センターさん、山口県周南市文化会館さん、山口市中原中也記念館さん、山口県下松市国民宿舎大城さんでそれぞれ開催され光太郎詩の朗読が為されました。

10月20日(日)
本の泉社さんより『季論21 2019秋 第46号』が発行されました。歌人・内野光子氏の「「暗愚小傳」は「自省」となり得るのか――中村稔『髙村光太郎の戦後』を手掛かりとして」が17ページにわたり掲載されています。

10月26日(土)
横浜市の3丁目カフェさんで「月の映像詩と朗読の夕べ つきおもふこころ」の公演がありました。月を撮り続けているカメラマン河戸浩一郎氏による作品(月の映像詩)の上映会で、「智恵子抄」を題材にした朗読作品が、みのもかおりさんの朗読で披露されました。
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10月27日(日)
NHK Eテレさんで「日曜美術館 わしがやらねばたれがやる~彫刻家・平櫛田中~」の放映がありました。光雲にも触れられました。再放送11月3日(日)でした。

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11月1日(金)
土曜美術出版社さんから『詩と思想』2019年11月号が刊行されました。「特集 詩人・作家の死生観」の中で、詩人の豊岡史郎氏による「高村光太郎の自然観と死生観」が載っています。


11月1日(金)~12月1日(日)
京都市の知恩院さんで「20周年! お坊さんに会いに行こう! 知恩院秋のライトアップ2019」が開催され、光雲作の聖観音像もライトアップされました。

11月2日(土)・3日(日)
盛岡市の旧岩手銀行赤レンガ伝統工芸館で「IWATE TRADITIONAL CRAFTS year 2019 ~(ホームスパン)」が開催され、光太郎遺品にして英国の世界的染織家エセル・メレ作の毛布が展示されました。3日には岩手県立大学盛岡短期大学部の菊池直子教授による特別講演「高村光太郎のホームスパンを探る!」が開催されました。


やはり11月2日(土)・3日(日)で、渋谷区の新国立劇場さんに於いて「新国立劇場バレエ研修所公演 バレエ・オータムコンサート2019」が開催され、プログラムに「檸檬(レモン)哀歌」が入りました。

11月3日(日)
写真家の田沼武能氏に文化勲章が伝達されました。光太郎の肖像写真を手がけられた他、光太郎令甥の故・髙村規氏と木村伊兵衛門下で兄弟弟子として活躍されました。

11月4日(月・振)
台東区の旧平櫛田中邸アトリエにおいて「潮見佳世乃歌物語コンサート 智恵子抄」が開催されました。


11月7日(木)
 『週刊新潮』さんの11月7日号で「「ほんとの空の下」の山小屋」という記事が3ページにわたって掲載されました。安達太良山のくろがね小屋を紹介する中で、光太郎智恵子にも触れて下さいました。

11月13日(水)
俳優の滝口幸広さんが34歳の若さで亡くなりました。平成24年(2012)に開催された朗読系の公演「僕等の図書室」及び「僕等の図書室2」で、「智恵子抄」の朗読を披露なさいました。

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11月14日(木)
『朝日新聞』さんの岩手版に「高村光太郎のはがき寄贈 70年前に受け取る」という記事が載りました。横浜に住む女性が中学生だった昭和25年(1950)、光太郎から受け取った葉書を花巻高村光太郎記念館さんに寄贈した件でした。21日(木)には全国版にも同じ記事が掲載された他、その前後、地方紙にも記事が載りました

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 11月16日(土)
名古屋市のザ・コンサートホールさんで、「伊藤晶子ソプラノリサイタル ~演奏生活70周年を記念して~」が開催され、朝岡真木子さん作曲の「智恵子抄」改訂初演が為されました。

 11月19日(火)
 DeAGOSTINIさんから『日本の名峰 DVD付きマガジン64 紅葉色めく湯の山 安達太良山』が刊行されました。付録のDVDを含め、光太郎智恵子に触れて下さっています。


11月20日(水)
日本コロムビアさんからソプラノ歌手・小林沙羅さんのアルバム「日本の詩(うた)」がリリースされました。「或る夜のこころ ―『智恵子抄』より」(作曲/中村裕美さん)を含みます。

11月23日(土)
江東区立東大島文化センターさんで第64回高村光太郎研究会が開催されました。研究発表は元いわき市立草野心平記念文学館の小野浩氏で「黄瀛から見た光太郎・賢治・心平」、当会顧問北川太一氏子息の北川光彦氏が「高村光太郎が彫刻や詩の中に見つけた「命」とは」、書家の菊地雪渓氏による「光太郎の書について―普遍と寛容―」でした。

11月26日(火)
『日本経済新聞』さんに「日本美術の中の動物十選(10) 高村光雲「老猿」」という記事が載りました。千葉市美術館館長・河合正朝氏による文化面の連載の一環です。

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11月27日(水)~2020年4月12日(日)
山口市の中原中也記念館さんで「清家雪子展――『月に吠えらんねえ』の世界」が開催中です。光太郎に関わる展示も為されています。

11月28日(木)
FMヨコハマさんで「スペシャルプログラム Sound Travelogue ~沢木耕太郎、日本を旅する~ ラジオドラマ 高村光太郎「智恵子の紙絵」」がオンエアされました。

11月29日(金)
静岡県浜松市の鴨江アートセンターさんで「SPAC出張劇場『星の時間 〜高村光太郎「智恵子抄」より〜』」の公演がありました。吉見亮さんの電子パーカッション演奏に合わせての、布施安寿香さんの一人芝居でした。

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11月30日(土)
光文社さんから光文社新書の一冊として評論家長山靖生氏著『恥ずかしながら、詩歌が好きです 近現代詩を味わい、学ぶ』が刊行されました。「第七章 犯罪幻想(ミステリ)と宇宙記号(SF)の世界――萩原朔太郎、高村光太郎、山村暮鳥、千家元麿、三好達治、佐藤惣之助――」「第九章 直情の戦争詩歌、哀切の追悼詩歌――北原白秋、三好達治、高村光太郎、折口信夫――」などで光太郎に触れられています。

12月2日(月)~22日(日)
杉並区の古書店・西荻モンガ堂さんで「個人名のついた研究会会誌の世界」展が開催され、かつて当会顧問・北川太一先生が発行されていた『光太郎資料』などが展示されました。

12月4日(水)~12月28日(土)
京都市のおもちゃ映画ミュージアムさんで「戦争プロパガンダ展 ポスター・雑誌・映画」が開催されました。光太郎の翼賛詩に関する資料も展示されました。

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12月7日(土)(土)~12月18日(水)
神戸市のギャラリー島田さんで「井上よう子展 ―言葉がくれたもの―」が開催されました。「智恵子抄」からインスパイアされた絵画も並びました。

12月7日(土)~2020年1月26日(日)
花巻市の5つの文化施設で「ぐるっと花巻再発見!~イーハトーブの先人たち~」という統一テーマの元に行われる共同企画展が開催されています。花巻高村光太郎記念館さんでは「光太郎からの手紙」。花巻市総合文化財センターさんの「ぶどう作りにかけた人々 ―北上山地はボルドーに似たり―」でも、光太郎に関わる展示が為されています。


12月10日(火)
株式会社トゥーヴァージンズさんからCD13枚組「【近代文學の泉】朗読で味わう文豪の名作」がリリースされました。俳優の寺田農さんによる「智恵子抄」朗読を含みます。

12月13日(金)~15日(日)
岡山市の城下公会堂 さんにおいて劇団カタオモイ旗揚げ公演「売り言葉」が上演されました。ご出演は櫻井杏子さん、久永柚月さん、松尾千晶さんでした。

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12月15日(日)
文治堂書店さんからPR誌『トンボ』第9号が発行されました。拙稿「連翹忌通信」の題で連載されております。

追記 12月20日()
ワルトラワラの会さんから文芸同人誌『ワルトラワラ』第45号が発行されました。料理研究家の中野由貴さんご執筆の「イーハトーヴ料理館 賢治たちの自炊めし 二膳目 光太郎さんからの食アドバイス」が5ページにわたり掲載されています。

 12月21日(土)・22日(日)
大阪市のアートギャラリーフジハラさんで「演劇創造ユニット [フキョウワ] 第一回公演 売り言葉」が開催されました。雀野ちゅんさんのご出演でした。


12月22日(日)
二本松市の市民交流センターで女優の林亜佑美さんによる「一人芝居 売り言葉」の公演がありました。

追記 12月28日(月)
文化放送さんから声優の能登麻美子さんによる「能登麻美子おはなしNOTE 朗読CD第7弾 ルルとミミ/夢野久作」がリリースされました。光太郎随筆「山の雪」朗読を含みます。


また、各月の項には書きませんでしたが、雑誌『月刊絵手紙』さん、隔月刊誌『花巻まち散歩マガジンMachicoco(マチココ)』さんが、それぞれ「生(いのち)を削って生(いのち)を肥やす 高村光太郎のことば」、「光太郎レシピ」という連載を今年も掲載し続けて下さいました。

と。まあ、今年も実にいろいろなことのあった一年間でした。関係各位に改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。来年以降もどうぞよろしくお願い申し上げます。


【折々のことば・光太郎】

一番先に気のついた事はその詩がすべて形象に向つて動いてゐる事である。映像として詩の情景が具象され、うちつけな露はな抒情よりも其を包んだ場面としての表現がすべてに行き亙つてゐる。

散文「大野良子詩集『馬頭琴』読後感」より
 昭和15年(1940) 光太郎58歳

この手の文章に共通することですが他者への評でありながら、一面、光太郎の目指す……とまでは行かなくともよしとする詩のあり方が示されています。

この一年を振り返る企画の3回目となります。今日は7~9月のできb4406db5ごとです。

詳細は各項のリンクをご参照下さい。毎日書いていますが、主なものに限らせていただきます。書籍等の発行日は奥付の記述に典拠し、実際の発売日とは異なる場合があります。

7月5日(金)・6日(土)
千代田区の東京古書会館さんにおいて、明治古典会七夕古書大入札会2019一般下見展観が行われ、光太郎自筆原稿、書簡などが出品されました。

7月5日(金)~7日(日)
仙台市のせんだい演劇工房10-BOXさんにおいて、「INDEPENDENT:SND19参加企画 演劇ユニット箱庭 第5回公演 『38.9℃の夜』」が上演されました。 しゅー(演劇ユニット あかりラボ)さんによる智恵子を主人公とした一人芝居でした。

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7月5日(金)~10月6日(日)
文京区の森鷗外記念館さんでコレクション展「文学とビール―鷗外と味わう麦酒(ビール)の話」が開催され、光太郎に関わる展示も為されました。

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7月6日(土)
愛知県長久手市の長久手文化の家さんにおいて、「智恵子抄」を題材とした「創造スタッフ七夕企画 文学パフォーマンス」の公演がありました。ご出演は豊永洵子さん(ダンス)、細川杏子さん(フルート)、藤島えり子さん(俳優)でした。

7月11日(木)
埼玉県東松山市のきらめき市民大学さんにおいて、市民講座「高村光太郎と東松山」が開催されました。講師は当方が務めました。

7月13日(土)・14日(日)
青森県十和田湖畔に於いて「2019.第54回十和田湖湖水まつり」が開催され、光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」のライトアップが為されました。

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7月20日(土)
台東区の区立旧東京音楽学校奏楽堂さんにおいて「令和元年度奏楽堂日本歌曲コンクール入賞記念コンサート」が開催され、紀野洋孝さん(テノール)、森裕子さん(ピアノ)により別宮貞雄氏作曲の歌曲集『智恵子抄』から6曲が演奏されました。

7月23日(火)
小学館さんから芦田愛菜さん著『まなの本棚』が刊行されました。第一日暮里小学校卒業生で光太郎の後輩に当たる女優の芦田さんによるブックガイド。『智恵子抄』も取り上げられました。


7月25日(木)
NHK出版さんから若松英輔氏著『詩と出会う 詩と生きる』が刊行されました。「 第11章 今を生きる詩 高村光太郎が捉えた「気」」で、光太郎に触れられています。

同日、NHK BSプレミアムさんで「偉人たちの健康診断 東京に空が無い “智恵子抄”心と体のSOS」が放映されました。

7月28日(日)
『明星』時代からの光太郎の親友・水野葉舟の子息にして、建設大臣や総務庁長官などを務められた元衆議院議員にして、おん自らも光太郎と交流のあった水野清氏が亡くなりました。お別れの会は、10月14日(月)、成田ビューホテルさんで開催されました。


7月31日(水)
JTBパブリッシングさん発行の雑誌『月刊ノジュール』8月号で「安達太良山[福島県] 『智恵子抄』の“ほんとの空”へ」という記事が載りました。

8月7日(水)
宮城県女川町の女川つながる図書館さんで特別展「詩人・彫刻家高村光太郎と女川 ~えにしをつなごう~」が開催されました。


8月9日(金)
宮城県女川町のまちなか交流館さんで第28回女川光太郎祭が開催されました。県内外の方々による光太郎詩文朗読、当方による記念講演等が行われました。

8月9日(金)~11日(日)
大阪府立男女共同参画・青少年センターさんにおいて演劇公演「あきらめない、夏"  2019 大阪女優の会 VOL.17朗読劇「あの日のこと」~『朝、目覚めると、戦争が始まっていました』『空が、赤く、焼けて』より~」が開催され、光太郎詩も取り上げられました。


8月15日(木)
早川書房さんよりハヤカワ演劇文庫の一冊として、渡辺えりさん著『渡辺えりⅢ──月にぬれた手/天使猫』が刊行されました。平成24年(2012)初演の2本の脚本です。「月にぬれた手」は光太郎を、「天使猫」は宮沢賢治を、それぞれ主人公としています。

8月16日(金)
本阿弥書店さん発行の雑誌『歌壇』9月号に、拙稿「明星文学者、四季の食卓― 高村光太郎 苦しい中でも工夫して」が掲載されました。


同日、『週刊朝日』さんの8.16-23合併号に「文豪たちが聞いた「玉音放送」」という記事が載り、光太郎も紹介されました。

8月18日(日)
世田谷区のオーキッドミュージックサロンさんにおいて演奏会「Départ chant piano et piano」が開催されました。別宮貞雄氏作曲の歌曲集「智恵子抄」より6曲が、齋藤青麗さん(ソプラノ)の歌唱で演奏されました。

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8月19日(月)~30日(金)
新潟県上越市埋蔵文化財センターさんで、光雲作の「木造毘沙門天像」が初公開されました。


8月24日(土)~11月17日(日)
京都市の清水三年坂美術館さんにおいて帝室技芸員の仕事 彫刻編が開催されました。光雲と石川光明の作品を中心とした展覧会でした。

8月31日(土)~10月31日(木)
長野市の信州善光寺史料館さんで、光雲とその高弟・米原雲海による仁王像を安置する「善光寺仁王門写真コンテスト」入賞作品の展示が行われました。審査には光雲の曾孫で写真家の髙村達氏が当たりました。



9月1日(日)
JR東日本さん発行の車内誌『トランヴェール』9月号が発行されました。作家・沢木耕太郎氏によるエッセイ「旅のつばくろ」で、二本松および岳温泉が取り上げられ、光太郎智恵子にも触れられました。

9月4日(水)
今年1月に公開された映画「この道」のブルーレイとDVDが発売されました。伊㟢充則さん演じる光太郎も登場します。

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9月5日(木)~8日(日)
豊島区の新生館シアターさんで、劇団evkk(エレベーター企画)による野田秀樹氏脚本による智恵子を主人公とした『売り言葉』の上演がありました。


9月7日(土)
二本松市コンサートホールさん他の会場で「にほんまつArt Fes」が開催され、その一環として「妖艶 Bewitching」が上演されました。女優の一色采子さんによる「智恵子抄」朗読、二瓶野枝さんによるコンテンポラリーダンス「あどけない話」などの内容でした。

9月7日(土)~11月17日(日)
この期間の土日祝日に、二本松市の智恵子生家で、二階部分の特別公開が実施されました。

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9月13日(金)
仙台市のアクテデュースさんで、ピアニスト斎藤卓子さんによる「サロンコンサート《 いざなう月の琴 》vol.27 」が行われました。「高村光太郎『智恵子抄』と共に」と題し、シューマンのピアノ曲の演奏と共に光太郎詩の朗読が為されました。

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9月14日(土)~12月8日(日)
新宿区の中村屋サロン美術館さんで「生誕140年・中村屋サロン美術館開館5周年記念 荻原守衛展 彫刻家への道」展が開催され、光太郎ブロンズ「腕」、油絵「自画像」が展示されました。


9月18日(水)~10月20日(日)
和歌山県立近代美術館さんで「時代の転換と美術「大正」とその前後」展が開催され、光太郎油絵「佐藤春夫像」が展示されました。

9月20日(金)
埼玉県和光市の音楽レストラン クロシェット ドゥ ボワさんで、オペラ歌手和田タカ子さんによるトークイベント「オペラ勧進 歌と芸術よもやま話 「智恵子抄」を読み解いてみませんか」が開催されました。

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同日、講談社さんから清家雪子氏著『月に吠えらんねえ』第11巻(最終巻)が発行されました。萩原朔太郎、北原白秋ら近代詩歌人をモチーフとした登場人物が織り成す幻想世界を描いた漫画です。光太郎からインスパイアされた登場人物も重要な役どころでした。

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9月20日(金)~23日(月・祝)
新宿区の古民家ゆうどさんにおいて「サキクサ創刊号公演・大塚由祈子ひとり芝居『売り言葉』」の公演が行われました。

9月21日(土)~11月10日(日)
群馬県立近代美術館さんで「没後70年 森村酉三とその時代」展が開かれ、光太郎実弟にして鋳金の人間国宝だった髙村豊周の作品が出ました。

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 9月21日(土)~11月24日(日)
熊本市現代美術館で「2019年度国立美術館巡回展 東京国立近代美術館所蔵品展 きっかけは「彫刻」。―近代から現代までの日本の彫刻と立体造形」が開催され、光太郎の代表作「手」(大正7年=1918)と、「鯰」(大正15年=1926)が出品されました。

9月22日(日)
目黒区のめぐろパーシモンホールさんで「4人のバリトンコンサート ハンサムなメロディー」が開催され、加耒徹さんにより、加藤昌則氏作曲の「レモン哀歌」が演奏されました。

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9月26日(木)
 東京都立川市の女性総合センター・アイムで、市民講座「アイム市民企画活動事業 詩と歌詞で読む出会いと別れ 第2弾~作者の心・日本の四季~」が開催され、光太郎詩「レモン哀歌」が取り上げられました。講師はコミュニケーションスキルアップ講師・伊藤眞理子氏でした。

9月27日(金)
福岡市のあいれふホールさんで、「加耒徹バリトンリサイタル2019 〜歌道Ⅱ」福岡公演がありました。加藤昌則氏作曲の「レモン哀歌」が演奏されました。東京公演は11月7日(木)、豊洲シビックセンターホールで開催されした。

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9月27日(金) ~11月25日(日)
花巻高村光太郎記念館さんで企画展「高村光太郎 書の世界」が開催されました。同館蔵の光太郎の毛筆書、原稿等が展示されました。

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9月29日(日)
埼玉県川口市のTOIcafeさんを会場に、コンサート「日本のうたカフェvol.5 ~日本のうたでほっこりしたひとときをご一緒に~」が開催され、ソプラノ歌手・丹羽京子さんにより、鈴木憲夫氏作曲の独唱歌曲「レモン哀歌」が演奏されました。 


明日はこの項最後、10~12月です。


【折々のことば・光太郎】

人に読まれても読まれないでも詩は泉のやうに詩人の居るところから何時でもあふれる。

散文「『現代詩人集』について」より 昭和15年(1940) 光太郎58歳

その清らかな泉の水を飲みたくて、仕方がないのです(笑)。

昨日の1~3月分に引き続き、今年一年を振り返ります。やはりご紹介した全件はさすがに紹介しきれませんので、主なものに限らせていただきます。また、書籍等の発行日は奥付に従いました。そこで、実際に店頭に並んだ日と異なる場合があります。ご了承ください。

4月2日(火)
第63回連翹忌を、千代田区の日比谷松本楼さんで開催いたしました。全国から70余名の皆様にお集まりいただき、光太郎を偲ぶひとときを共に過ごしました。

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同日、岩手花巻の旧太田村で詩碑前祭、市街松庵寺さんで連翹忌法要が開催されました。

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さらに同日、文治堂書店さんから当会顧問・北川太一先生著 『光太郎ルーツそして吉本隆明ほか』が刊行されました。

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やはり同日、高村光太郎研究会さんから『高村光太郎研究(40)』、当会から『光太郎資料51』が刊行されました。


4月3日(水)~8日(月)
中央区の日本橋三越本店美術特選画廊さんで「E.O展 ~多摩美出身作家~ vol.3」が開催され、昨年、智恵子の故郷・福島二本松にある智恵子生家で、現代アートの祭典「福島ビエンナーレ 重陽の芸術祭 2018」の一環として開催された、切り絵作家の福井利佐さんの作品展に展示された「荒御霊(グロキシニア)」が出品されました。

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4月6日(土)~6月30日(日)
文京区立森鷗外記念館さんで特別展「一葉、晶子、らいてう―鷗外と女性文学者たち」が開催されました。智恵子が創刊号等の表紙絵を描いた『青鞜』がらみの展示がありました。


4月10日(水)~12日(金)
渋谷区の澁谷伝承ホールさんで「Yプロジェクトプロデュース公演 ブーケdeコンセール 詩劇と音楽 長編詩劇・高村光太郎の生涯 愛炎の荒野。雪が舞う、」の公演がありました。


4月13日(土)~6月30日(日)
福島県いわき市の草野心平記念文学館さんで、企画展「草野心平 蛙の詩」が開催され、光太郎が序文執筆、題字揮毫、装幀などにあたった心平著作が展示されました。

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4月19日(金)
横浜市のKikcafeで「ロコさんの朗読会 春風にさそわれてよむ詩~「智恵子抄」~「ポケット詩集」」が開催されました。朗読は石川弘子さんでした。

同日、龍星閣さんから『澤田伊四郎 造本一路』図録編が刊行されました。初版『智恵子抄』他、数多くの光太郎著書が写真入りで紹介されています。

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4月28日(日)
徳島県郷土文化会館(あわぎんホール)さんにおいて、「平成31年度 東京藝術大学音楽学部同声会 徳島県支部主催演奏会」が開催され、松岡みち子氏作曲の独唱歌曲「智恵子抄」より抜粋で演奏が為されました。

5月3日(金)~26日(日)
花巻市の花巻高村光太郎記念館 森のギャラリーで、「美しきものみつ―光太郎と智恵子の息吹―」が開催されました。地元の画家・多田民雄氏と、陶芸家の安部勝衛氏の、光太郎智恵子にちなむ作品が展示されました。

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5月12日(日)
すばる舎さんより、アンドルー・B.アークリー氏著『陛下、今日は何を話しましょう』が刊行されました。新天皇陛下と「智恵子抄」にまつわるエピソードが紹介されています。

5月15日(水)
花巻市の山口小学校跡地に於いて、第62回高村祭が開催されました。総合花巻病院さんの後藤勝也院長による記念講演「高村光太郎と花巻病院」が行われました。


5月18日(土)
昭和34年(1959)、第2回高村光太郎賞を受賞した彫刻家の豊福知徳氏が亡くなりました。

同日、二本松市の鐵扇屋サウンドリゾート蔵さんで、シャンソン系歌手のモンデンモモさんのコンサート「モモの智恵子抄」が行われました。


5月25日(土)
港区のサントリーホールさんで「第35回アイメイトチャリティーコンサート」が開催されました。女優の一色采子さんによる朗読「詩と音楽のマリアージュ 高村光太郎作「智恵子抄」より」がプログラムに入っていました。

同日、早川書房さんからハヤカワ文庫の一冊として、霜月りつさん著『本屋のワラシさま』が刊行されました。いわゆるライトノベル系の小説で、『智恵子抄』が重要なモチーフとして使われています。

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5月28日(火)~~6月2日(日)
豊島区のシアターKASSAIさんで演劇公演・夢のれんプロデュースvol.1「いとしいとしのぶーたれ乞食」「朝に死す」が開催されました。光太郎詩「樹下の二人」(大正12年=1923)が劇中で使用されました。


5月30日(木)

春陽堂さんから七北数人氏著『泥酔文学読本』が刊行されました。「α次元にいる智恵子」という項で、詩「梅酒」にからめ、光太郎智恵子が取り上げられています。

6月1日(土)
宮城県女川町さんの広報誌『広報おながわ』中の連載「あの日あの時 女川町史」で、平成3年(1991)建立の高村光太郎文学碑が紹介されました。

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同日、『朝日新聞』さんの書評欄に「(ひもとく)ノートルダム大聖堂 永遠への足場、固める再建へ」という記事が掲載され、4月に火災に見舞われたノートルダム大聖堂にからめ、新潮文庫版『高村光太郎詩集』が取り上げられました。執筆は東京外国語大学名誉教授・西永良成氏でした。


 6月2日(日)

札幌文化芸術交流センターSCARTSさんで、新関伸也氏(滋賀大学教育学部教授)による講演会「近代日本彫刻のあけぼの―高村光雲・光太郎、荻原守衛を通して―」が開催されました。主催は本郷新記念札幌彫刻美術館さんでした。

同日、中野区の古民家asagoroさんで、月の映像詩上映会「ツキミチルノコト」vol.8が開催され、みのもかおりさんによる朗読で「智恵子抄」が取り上げられました。

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6月2日(日)~8月18日(日)
米国ワシントンDCのナショナル・ギャラリー・オブ・アートさんで、「The Life of Animals in Japanese Art(日本美術に見る動物の姿)展」が開催され、光雲作の木彫「老猿」が出品されました。

6月3日(月)
青土社さんから、中村稔氏著『高村光太郎の戦後』が刊行されました。

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6月7日(金)
同日、山と渓谷社さんからヤマケイ文庫の一冊として『名作で楽しむ上高地』が刊行されました。大森久雄氏編によるアンソロジーで、光太郎の「智恵子の半生(抄)」「狂奔する牛」を含みます。

同日、盛岡市の盛岡少年刑務所さんで、第42回高村光太郎祭が開催され、受刑者による光太郎詩の朗読等が為されました。

6月9日(日)
地方紙『福島民報』さんの一面コラム「あぶくま抄」で、NHKさんの大河ドラマ「いだてん」の重要な登場人物だった二階堂トクヨと智恵子の関わりについて触れて下さいました。

6月11日(火)・12日(水)
テレビ朝日さん系列で放映中のドラマ「やすらぎの刻~道」の第47話・48話で、『智恵子抄』が重要なモチーフとして取り上げられました。シナリオ集が6月21日(金)に刊行されています。

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6月15日(土)
文治堂書店さんからPR誌『トンボ』第8号が発行されました。拙文「連翹忌通信(五) 「光太郎遺珠」その四」が掲載されています。

6月16日(日)
光太郎智恵子に関する書籍を数多く刊行して下さった出版社・二玄社さんの創業者、渡邊隆男氏が亡くなりました。光太郎と同じ青山斎場において、9月30日(月)にお別れの会が催されました。


6月17日(月)
金沢市民芸術村PIT2ドラマ工房さんにおいて、朗読公演「『智恵子抄』詩人高村光太郎と智恵子~本田和の語り」が開催されました。語り・本田和さん、チェロ・林口眞也さんによるものでした。

6月17日(月)・18日(火)
福島県二本松市の智恵子のまち夢くらぶさんの山梨・静岡研修旅行が行われ、清春白樺美術館、富士川町高村光太郎文学碑、沼津第一小学校などのゆかりの地を訪問したそうです。

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6月23日(日)
松本市音楽文化ホールさんで、地元のアマチュア合唱団コーロ・カンパーニャさんの第7回コンサートが開催されました。「清水脩 高村光太郎の世界」と題したステージで、「亡き人に」「智恵子抄巻末のうた六首」「私は青年が好きだ」が演奏されました。

同日、札幌市教育文化会館さんの小ホールで、北海道教育大学札幌校グリークラブ・混声合唱団 OB・OG演奏会が開催され、やはり清水脩作曲の「智恵子抄巻末のうた六首」が演奏されました。

さらに同日、NHK Eテレさんで「日曜美術館 火だるま槐多~村山槐多の絵と詩~」の放映があり、光太郎にも触れられました。再放送は6月30日(日)でした。

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さらに同日、双葉社さんから喜国雅彦氏著の漫画『今宵は誰と ―小説の中の女たち―』が刊行されました。「レモンを噛む女『智恵子抄』」で、光太郎智恵子に触れられています。月刊誌『小説推理』に、平成28年(2016)から連載されている同名の漫画の単行本化です。

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6月28日(金)
俳優の高島忠夫さんが歿しました。昭和43年(1968)には、梅田コマ・スタジアムで上演された北條秀治脚本の舞台「名作劇場第二作 智恵子抄」で、光太郎役を演じられました。


6月30日(日)
神奈川県相模原市のホテルラポール千寿閣さんで、「兼古隆雄ギター名曲の楽しみ」が開催され、俳優の山本學氏による「レモン哀歌」「荒涼たる帰宅」の朗読が為されました。ギター伴奏は兼古隆雄氏でした。

明日は7~9月です。


【折々のことば・光太郎】

おそろしい思惟と情念とにふくらみながらも、心平の蛙は泥の中でクリリムクリリムと鳴く。詩が音韻と言葉の活性とにあることを此の詩集ほどよく明かにする書は無いに違ひない。私は此の一事だけでも彼の詩業を偉とするものである。

散文「草野心平詩集『蛙』に寄す」より 昭和13年(1938) 光太郎56歳

上記4月13日(土)の項にも関わる、当会の祖・草野心平への評です。

「そんなご大層なもんじゃありませんよ」という心平の声が聞こえてきそうですが(笑)。

このブログ恒例、年末に1年間を振り返る企画です。

ただ、ご紹介した全件はさすがに紹介しきれませんので、主なものに限らせていただきます。また、書籍等の発行日は奥付に従いました。そこで、実際に店頭に並んだ日と異なる場合があります。ご了承ください。

1月5日(土)
足立区の北千住BUoyさんで、「岸井戯曲を上演するinTokyo#1「かり」」 の上演が行われました。辻村優子さんによる、「乙女の像」をモチーフとした一人芝居演じられました。 

1月11日(金)
北原白秋を主人公とする映画「この道」が封切られました。光太郎も登場します。


1月12日(土)~3月17日(日)
高崎市の群馬県立土屋文明記念文学館さんで、第103回企画展「文学者の書―筆に込められた思い」が開催され、光太郎の書作品も展示されました。関連行事として3月17日(日)に、書家の石川九楊氏による記念講演会「文学者の書―その魅力を味わう」が行われました。

1月12日(土)~3月24日(日)
いわき市の草野心平記念文学館さんで、冬の企画展「草野心平の居酒屋『火の車』もゆる夢の炎」が開催されました。関連行事として3月10日(日)、料理研究家の中野由貴さんを講師として、光太郎にちなむメニューも饗され居酒屋「火の車」一日開店」が行われました。

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1月15日(火)
DeAGOSTINIさんから『日本の名峰 DVD付きマガジン44 雪煙舞う厳冬の安達太良山』が発行されました。付録のDVDを含め、光太郎智恵子に触れられています。


1月19日(土)
埼玉県東松山市立図書館さんに於いて市民講座「高田博厚、田口弘、高村光太郎 東松山に輝いたオリオンの三つ星」が行われました。講師を当方が務めさせていただきました。

1月26日(土)
板橋区立成増図書館さんで「大人のための朗読会 『道―その先』」が開催され、光太郎詩「道程」が取り上げられました。ご出演は朗読ワークショップ声流さんでした。

1月26日(土)~4月14日(日)
大阪市のあべのハルカス美術館さんで企画展「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」が開催されました。一昨年から全国を巡回した展覧会の最終開催でした。光雲作の木彫「布袋像」が出品されました。


1月29日(火)~4月14日(日)
千葉市の千葉県立美術館さんで「冬のアート・コレクション 具象彫刻展 ―具象彫刻の先駆者たち―」が開催され、光太郎ブロンズ4点が展示されました。

1月30日(水)
長野県の地方紙『信濃毎日新聞』さんが、光太郎の父・光雲とその高弟・米原雲海の手になる信州善光寺さんの仁王像の、東京芸術大学さんによる学術調査について報じました

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2月1日(金)~2月24日(日)
青森県十和田湖畔で「冬と遊ぼう 十和田湖冬物語2019」が開催され、光太郎最期の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」のライトアップが行われました。

2月2日(土)
盛岡市の岩手県立美術館さんで「岩手県立美術館館長講座2018 第4回 岩手の近代彫刻Ⅱ」が開催され、光太郎にも触れられました。講師は同館館長・ 藁谷収氏でした。

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2月9日(土)
杉並区立方南図書館さんで「大人がたのしむお話会」が開催され、「智恵子抄」が取り上げられました。ご出演はおはなし会ボランティアのみなさんでした。

2月10日(日)
千代田区のカフェ·カプチェットロッソさんで「三彩の会朗読ライブ 高村光太郎著 「智恵子抄」」が開催されました。ご出演は酒井敬幸さん(81プロデュース)、秋吉徹さん (81プロデュース)、水野貴雄さん  (プロダクション・エース)でした。

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同日、『毎日小学生新聞』さんに、マルチアーティスト・井上涼さんの連載「井上涼の美術でござる」で「高村光太郎の巻」が掲載されました。

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2月20日(水)
三元社さんより、髙橋幸次氏著『「ロダンの言葉」とは何か』が刊行されました。

2月22日(金)
鹿児島県指宿市の御菓子司鳥越屋さんで、「大人のための夜の朗読会」が開催され、光太郎作品が取り上げられました。「本と人とをつなぐ〝そらまめの会〟」の下吹越かおるさん他のご出演でした。

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同日刊行の『週刊朝日』さんに「文豪の湯宿 高村光太郎・智恵子×栃木県・塩原温泉塩の湯 柏屋旅館」という記事が載り、光太郎智恵子に触れられました。

2月23日(土)
青森県十和田市の市民交流プラザトワーレさんで、「インバウンド対応 制作物完成お披露目会」が開催されました。同市の劇団エムズパーティーさんが制作した朗読劇DVD「乙女の像ものがたり多言語字幕版」が完成試写されました。

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2月24日(日)
光太郎に関する著作もあった日本文学研究者のドナルド・キーン氏が亡くなりました。

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2月27日(水)
求龍堂さんから水原園博氏著『川端康成と書―文人たちの墨跡』が刊行されました。昨年、発見が報じられた光太郎の扇面揮毫も紹介されています。

3月1日(金)
書評専門紙『週刊読書人』さんの「【書評キャンパス】大学生がススメる本」というコーナーで、光太郎の『智恵子抄』が取り上げられました。

3月2日(土)
大田区の区立大森南図書館さんで、「大人のための朗読会」が開催され、「智恵子抄」が取り上げられました。朗読ボランティア「響の会」の皆さんのご出演でした。

3月5日(火)~4月29日(月)
台東区の東京国立博物館さんで、「特別展 御即位30年記念 両陛下と文化交流―日本美を伝える―」が開催され、光雲作の木彫「養蚕天女」大小二点が出品されました。

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3月7日(木)・14日(木)
『週刊新潮』さんの連載「文庫双六」で、2週にわたって『智恵子抄』が取り上げられました。7日号が評論家の川本三郎氏による「『智恵子抄』の舞台となった房総半島の“淋しい漁村”」、14日号はノンフィクション作家・梯久美子さんで「光太郎と賢治の“意外な接点”」でした。

3月9日(土)
盛岡市の岩手県立大学さんのアイーナキャンパスで、「盛岡短期大学部 アイーナキャンパス公開講座「高村光太郎のホームスパン」」が開催されました。講師は同大教授・菊池直子氏でした月末には同大の『研究論集第21号』に菊池の「研究報告「高村光太郎記念館」所蔵のホームスパンに関わる調査」が掲載されました。

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3月9日(土)・10日(日)
山口市の菜香亭さんで、touch the bonnet 10th演劇LIVE 「れもん」が開催されました。細田昌宏さん、平田珠凛さんのご出演でした。

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3月15日(金)
仙台に本社を置く『河北新報』さんに「<阿武隈川物語>(36)新しい女育んだ山河」という記事が載り、光太郎智恵子が大きく取り上げられました。

同日、新潮社さんから中川越氏著『すごい言い訳!― 二股疑惑をかけられた龍之介、税を誤魔化そうとした漱石―』が刊行されました。「序文を頼まれその必要性を否定した 高村光太郎」という項を含みます。

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3月16日(土)~4月14日(日)
港区の泉屋博古館分館さんで、企画展「華ひらく皇室文化 明治150年記念 明治宮廷を彩る技と美」が開催されました。昨年から名古屋、秋田、京都と巡回した企画展の最終会場でした。光雲の木彫「山霊訶護」(明治32年=1899)が出品されました。

3月17日(日)
鹿児島市のかごしま県民交流センターさんにおいて「鹿児島高等学校音楽部 第71回全日本合唱コンクール全国大会出場記念 特別演奏会」が行われ、西村朗氏作曲「混声合唱とピアノのための組曲「レモン哀歌」」が演奏されました。

3月20日(水)
世界文化社さんから一色采子さん著 『一色采子のきものスタイルBOOK 母のタンス、娘のセンス』が刊行されました。福島二本松の智恵子生家・智恵子記念館さんが大きく紹介されています。


3月21日(木)
富山県高岡市の市生涯学習センターさんに於いて「劇団「喜び」公演「智恵子抄」」が開催されました。茶山千恵子さんによる一人芝居でした。

3月23日(土)
東京都武蔵野市の武蔵野商工会議所さんに於いて、「第13回与謝野寛・晶子を偲ぶ会 「明星」文学者、四季の食卓― 杢太郎・勇・晶子・光太郎」が開催され、当方による発表「苦しい中でも工夫して/高村光太郎の食」が盛り込まれました。

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3月29日(金)~4月7日(日)
京都市の知恩院さんで「春のライトアップ2019」が開催され、光雲原型の聖観音菩薩像もライトアップされました。

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3月31日(日)
栃木県小山市の話楽庵さんで、朗読公演「話楽庵  弥生の会」が開催され、「智恵子抄」が取り上げられました。わたなべ紀子さんのご出演でした。


明日は4~6月を振り返ります。


【折々のことば・光太郎】

序詩を除いた二十九篇の詩は皆一個づつの独立した道を持つてゐる。二十九條の鉱脈の尖端だけが一個づつ此処に出てゐる。その一個づつをよむと此処に姿を見せない詩を無数に感じる。彼の詩が横列でなくて縦列である事を感じる。

散文「宮崎孝政詩集『鯉』読後」より 昭和4年(1929) 光太郎47歳

光太郎、他人の詩集の序跋文等をよく書きましたが、実にその対象の真髄を剔抉し、その真髄を的確な言葉で表しています。その鑑賞眼の確かさ、批評家としての資質には舌を巻かされます。

この項最後、ここ3ヶ月のこの世界の動向です。

10月2日(火)~12月27日(木)
秋田市のあきた文学資料館さんで、特別展示「明治150年秋田を訪れた文人たち」が開催されました。11月4日(日)までの期間で、昨年、秋田県小坂町に寄贈された、オリジナル『智恵子抄』(昭和16年=1941)版元の龍星閣主・澤田伊四郎に宛てた光太郎書簡67通がすべて展示されました。

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10/4(木)~9(火)
福島県二本松市の智恵子の生家に於いて、太平洋美術会の坂本富江さんの個展「智恵子抄」に魅せられてそして~今~パートⅡ」が開催されました。

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10月5日(金)
当会から『光太郎資料』第50集を刊行いたしました。

10月5日(金)~11月6日(火)
鎌倉市の笛ギャラリーさんで、「回想 高村光太郎 尾崎喜八 詩と友情 その七」が開催され、光太郎が尾崎喜八夫妻の結婚祝いに贈ったミケランジェロ模刻の「聖母子像」(大正13年=1924)など、光太郎、喜八関連の品々が展示されました。

10月6日(土)
地方紙『福島民友』さんで、二本松で智恵子顕彰に取り組む智恵子のまち夢くらぶさんによるイメージソングCD「好きです智恵子純愛通り」のリリースを報じました。東日本大震災で浪江町から横浜市に避難した歌手のハーミーさんによる歌唱です。

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10月6日(土)〜12月15日(土)
福島県伊達市の遊びと学びのミュージアムさんで、イラストレーターのノグチクミコさんによる絵本原画展「ほんとうの空の下で」が開催されました。絵本は、昨年刊行された、震災前は浪江町在住で、愛犬とともに自給自足の生活をし、平成28年(2016)に86歳で亡くなった川本年邦さんをモデルとしています。東京電力福島第1原発事故後も「電気紙芝居」と呼ばれる幻灯を避難先で上映し、子どもたちを喜ばせた方でした。

10月7日(日)
智恵子を偲ぶ「第24回レモン忌」が、福島県二本松市のラポートあだちさんで開催されました。

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10月8日(月)
福島県二本松市市民交流センターにぽいて、「高村智恵子没後80周年記念事業 智恵子検定 チャレンジ! 智恵子についての50問」が開催されました。

10月10日(水)
東北大学出版会さんから、高橋秀太郎氏・森岡卓司氏編『一九四〇年代の〈東北〉表象 文学・文化運動・地方雑誌』が刊行されました。 光太郎に関して、東北大学文学研究科教授の佐藤伸宏氏による「5章 〈脱卻〉の帰趨ー高村光太郎に於ける引き延ばされた疎開」で、戦後の花巻郊外旧太田村に逼塞した時期が論じられています。

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10月11日(木)~11月27日(火)
福島県二本松市の智恵子の生家と、それに隣接する智恵子記念館さんで、現代アートの祭典「福島ビエンナーレ 重陽の芸術祭2018」の一環として、さまざまな企画が為されました。期間中、智恵子の紙絵の実物展示が行われ、土日と祝日には通常非公開の智恵子の居室を含む生家2階の特別公開、そして10月13日(土)~11月25日(日)で、切り絵作家の福井利佐さんの作品が展示されました。

10月15日(月)
詩人の入沢康夫氏が亡くなりました。宮沢賢治研究家でもあり、賢治と光太郎の関わりについての論考もおありでした。

10月20日(土)
長野県安曇野市の碌山美術館から『荻原守衛日記・論説集』が刊行されました。随所で光太郎にも触れられています。

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10月20日(土)~12月16日(日)
京都府城陽市の市立歴史民俗資料館さんで平成30年度秋季特別展「奥田駒蔵とメイゾン鴻乃巣-寺田出身の青年が作った大正サロン-」が開催されました。明治末、光太郎らが芸術至上主義運動「パンの会」を開催した鎧橋のカフェ「メイゾン鴻乃巣」に関するものでした。関連行事として、11月23日(金)に「第83回文化財講演会 祖父奥田駒蔵とメイゾン鴻乃巣」(講師 奥田恵二氏、奥田万里氏)が開催されました。

10月20日(土)~12月19日(水)
荒川区の吉村昭記念文学館さんで、おしどり文学館協定締結1周年記念 荒川区・福井県合同企画展「津村節子展 生きること、書くこと」が開催されました。芥川賞作家・津村節子さんの代表作の一つ、智恵子を主人公とした『智恵子飛ぶ』(平成9年=1997)に関する資料も展示されました。関連行事として、11月23日(金)に、女優の竹下景子さんによる『智恵子飛ぶ』朗読会などが開催されました。

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10月21日(日)
大阪府豊中市の庄内公民館さんで、文学講座「近代詩歌の名作に親しむ秋」が開催され、川内通生さん(近代文学研究家)による光太郎講座が持たれました。
10月24日(水)
三重県亀山市のコミュニティーCafé ぶんぶんさんで、「10月レコード鑑賞会 秋を感じる名曲集」が開催され、今年6月に亡くなった俳優の加藤剛さん朗読の「智恵子抄」のレコードがかけられました。

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10月25日(木)~11月18日(日)
埼玉県東松山市の市立総合会館で 「高田博厚展2018」が開催されました。光太郎関連で、ブロンズ「大倉喜八郎の首」(大正15年=1926)、 光太郎令甥の故・高村規氏撮影の光太郎遺影、光太郎から高田宛の献呈署名入り『ロダン』(昭和2年=1927)が展示されました。関連行事として11月11日(日)に、「特別講演会 野見山暁治/堀江敏幸」が開催されました。

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10月26日(金)~31年1月23日(水)
福井市の福井県ふるさと文学館さんで、おしどり文学館協定締結1周年記念 荒川区・福井県合同企画展「津村節子~これまでの歩み、そして明日への思い~」が開催されました。関連行事として10月26日(金)に津村節子氏撮り下ろしインタビュー特別上映会などが行われました。

10月27日(土)
埼玉県三郷市立北部図書館さんで「朗読・朗読講座(大人のためのお話し会)」が開催され、光太郎詩「道程」(大正3年=1914)が取り上げられました。

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10月27日(土)・28日(日)
長野市のホクト文化ホールさんで、「2018年度 第71回全日本合唱コンクール全国大会 中学校・高等学校部門」が開催されました。高校Bグループ(33人以上の大編成)に出場の九州地区代表・鹿児島高等学校音楽部さんが、光太郎作詞、西村朗氏作曲の「混声合唱とピアノのための組曲「レモン哀歌」」から、「レモン哀歌」を自由曲として演奏し、銅賞を受賞されました。今年から、全国各地でのパブリックビューイングも行われました。

10月28日(日)
青森県十和田湖畔の十和田湖観光交流センターぷらっとさんで、「高村光太郎コーナー リニューアルオープンセレモニー」が開催されました。青森市ご在住で、生前の光太郎をご存じの彫刻家、田村進氏制作の光太郎胸像と、「乙女の像」制作時に光太郎が使った彫刻用の回転台が十和田市に寄贈され、こちらで展示することとなったことにともなうものです。田村氏と、回転台の元の持ち主にして、光太郎の助手・小坂圭二の弟子筋に当たる彫刻家の北村洋文氏、そして当方によるトークイベントも行われました。

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10月30日(火)
中央区の銀座王子ホールで、平成30年度(第73回)文化庁芸術祭参加公演「佐栄秀リサイタル~詩人の魂を踊る~」が開催されました。故・初代米川敏子さんの箏曲「「智恵子抄」より 千鳥と遊ぶ智恵子」に合わせ、日本舞踊の花柳佐栄秀さん、笠井瑞丈さんが踊るというものでした。演奏は青山恵子(ソプラノ)、米川敏子、中田博之(箏)、岡崎敏優(十七絃)の皆さんでした。

10月31日(水)
NHK Eテレさんで、光太郎ブロンズ「手」(大正7年=1918)を取り上げた「びじゅチューン! 指揮者が手」が放映されました。11月5日(月)に再放送もありました。

同日、思潮社さんから、和合亮一氏著の詩集『QQQ』が刊行されました。表題作の「QQQ」が、光太郎詩「牛」(大正2年=1913)を下敷きにしたものです。

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11月2日(金)
国書刊行会さんから『中村傳三郎美術評論集成』が刊行されました。光太郎、光雲に触れられています。

11月2日(金)~12月2日(日)
京都市の知恩院さんで「秋の紅葉ライトアップ2018」が開催され、光雲作の聖観音像もライトアップされました。

11月3日(土)
福島県二本松市の智恵子の生家で、ゆるキャラ「ちえこちゃん」が初のお目見えを果たしました。

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11月3日(土)~25日(日)
千代田区の宮内庁三の丸尚蔵館さんで、第82回展覧会「明治美術の一断面-研ぎ澄まされた技と美」の前期展示が為され、光雲作の「矮鶏置物」(明治22年=1889)が展示されました。

11月4日(日)
 福島県二本松市の鐵扇屋さんで、シャンソン系歌手・モンデンモモさんのコンサート「新MOMO project 『モモの智恵子抄』」が開催されました。

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11月6日(火)
長野市の信濃善光寺さんで、「仁王門再建100年・仁王像造立100年 仁王門北側2像ライトアップ」が始まり、光雲と、その高弟・米原雲海による三面大黒天像、三宝荒神像のライトアップが為されました。

11月10日(土)
テレビ東京さんで、「土曜スペシャル いい旅・夢気分 紅葉めざして乗り継ぎ旅スペシャル」が放映されました。3本立ての1本目で、太川陽介さん、蛭子能収さんの「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」コンビに、マドンナ釈由美子さんの3人で、奥入瀬渓流、十和田湖、弘前などを巡るコースで、十和田湖の乙女の像が取り上げられました。

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11月13日(火)
名古屋市東文化小劇場で開催された「第6回ソプラノ祥愛さちあリサイタル~香しき日本の歌~」では、野村朗氏作曲の「連作歌曲「智恵子抄」~その愛と死と~」が演奏されました。

11月14日(水)
智恵子の母校・日本女子大学さんの元学長・青木生子さんが亡くなりました。平成2年(1990)、講談社さん刊行の『近代詩を拓いた女性たち 日本女子大に学んだ人たち』というご著書があり、智恵子にも一章割かれています。

11月17日(土)
北海道帯広市のとかちプラザさんで、釧路高専公開講座「高村光太郎の文学」が開催されました。講師は同校教授・小田島本有氏でした。

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11月18日(日)
福島県二本松市の二本松コンサートホールさんで、「高村智恵子没後80年記念事業 全国『智恵子抄』朗読大会」が開催されました。詩人の宮尾壽里子さんが大賞を受賞されました。

11月20日(火)
花巻市生涯学園都市会館(まなび学園)さんで、岩手大学教育学部出前講座「彫刻ってこう観るの!? 光太郎の作品から入る近代芸術の世界」が開催されました。講師は藁谷収氏(岩手大学教育学部教授)でした。

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11月23日(金)
文京区のアカデミー音羽さんで、「第63回高村光太郎研究会」が開催されました。ご発表は、「五篇の詩とその周辺」間島康子氏(文芸誌『群系』同人) 、「「夏の夜の食慾」解釈」田所弘基氏(佛教大学総合研究所特別研究員)でした。

11月23日(金・祝)~25日(日)
中野区の小劇場じゃがいも村さんで、「表現同人じゃがいも11月公演」が開催されました。水杜明寿香さんという方が、光太郎詩「火星がでてゐる」(大正15年=1926)を朗読なさいました。

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11月24日(土)
中央区の浜離宮朝日ホールさんで、「大島久美子 ソプラノリサイタル~日本の心と平和の祈りを歌う」が開催され、光太郎詩に曲をつけた鈴木憲夫氏作曲の独唱歌曲「レモン哀歌」が演奏されました。

11月25日(日)
豊島区のシネマハウス大塚さんで「j oプロジェクト《キョウユウ》第7回公演 朗読館「文豪散歩」名作シリーズ【コンパクト版】第1/10集」が開催され、「智恵子抄」の詩篇が取り上げられました。

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11月26日(月)~12月2日(日)
台東区の東京都美術館さんにおいて、「第40回東京書作展」が開催されました。第3位に当たる東京都知事賞を、中原麗祥さんという方が光太郎詩「冬」(昭和14年=1939)を書かれてご受賞。今夏に開催された「第38回日本教育書道藝術院同人書作展」で、「智恵子抄」などの光太郎詩6篇を書かれ、最優秀にあたる「会長賞」を受賞なさった菊地雪渓氏が、光太郎詩「東北の秋」(昭和25年=1950)で臨まれ、「特選」を受賞されました。

12月2日(日)
台東区の東京国立博物館平成館さんで、「西郷隆盛像建立120周年記念講演会『上野の西郷さん』を語る」が開催されました。基調講演は竹内誠氏(江戸東京博物館名誉館長)でした。

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12月3日(月)
小学館さんから大石直紀氏著『この道』が刊行されました。北原白秋を主人公とする来春公開の同名の映画のノベライズで、光太郎も登場します。

同日・作曲家の大中恩さんが亡くなりました。女声合唱曲「五月のうた」(昭和35年=1960)、男性合唱曲「わが大空」(昭和37年=1962)で、光太郎詩に曲をつけられました。

12月4日(火)
NHK Eテレさんの「にほんごであそぼ」で、「牛はのろのろと歩く…「牛」高村光太郎」の放映がありました。12月18日(火)に再放送も為されました。

12月8日(土)
北海道小樽市の似鳥芸術村内旧三井銀行小樽支店さんで、似鳥美術館研究会「日本における人体像の表現―高村光雲と光太郎」が開催されました。講師は岩崎直人氏(札幌芸術の森学芸企画担当係長)でした。

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12月8日(土)~2019年1月27日(日)
花巻市の高村光太郎記念館さんで、企画展「光太郎の食卓」。市内5つの文化施設との連携による「平成30年度花巻市共同企画展 ぐるっと花巻再発見!~イーハトーブの先人たち~ 」の一環です。

12月15日(土) 
テレビ東京さんで「美の巨人たち 上野のシンボル!高村光雲『西郷隆盛像』が愛され続ける理由」の放映がありました。12月29日(土)にはBSテレ東さんで放映されています。

同日、文治堂書店さんから『トンボ』第七号が刊行されました。当会顧問・北川太一先生の玉稿、当方の拙稿等が掲載されています。

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12月16日(日)
福島二本松市の市民交流センターさんで、「高村智恵子没後80年記念事業 智恵子カフェ」が開催されました。

同日、花巻市の高村光太郎記念館さんで、「花巻高村光太郎記念館クリスマススペシャルコンサート」が開催されました。岩手大学管弦楽団の卒業生の皆さんによる光太郎ストリングスさん、花巻の金星少年少女オーケストラさんのメンバーによる演奏、地元の皆さんによる光太郎詩朗読等が行われたそうです。さらに同日、記念館近くにお住まいで、生前の光太郎をご存じの高橋愛子さんが亡くなりました。

12月22日(土)
長野市の信濃善光寺さんで、寺子屋文化講座第2幕『冬至に仁王さんのお顔を見てみよう』が開催されました。光雲と、その高弟・米原雲海作の仁王像に関しての内容でした。

12月22日(土)~24日(月・振休)
鹿児島市のギャラリー游さんで、演劇集団宇宙水槽 番外公演#1 『ちえこのかって』が開催されました。

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12月26日(水)
このブログで1年間の回顧を書いている間にも、いろいろありました。コールサック社さんから、野澤一詩集『木葉童子詩經』復刻版が刊行されています。光太郎を敬愛し、膨大な量の書簡をほぼ一方的に送り続けた詩人・野沢一の生前唯一の詩集で、元版は昭和9年(1934)、文治堂書店さんから2回覆刻されており、今度が3回目です。文治堂版には、光太郎が野澤について書いた随筆「某月某日」(昭和15年=1940)が併せて掲載されましたが、今回のものには入っていないようです。

12月27日(木)
長野市の信濃善光寺さんで、上にも書きました11月6日の三面大黒天像、三宝荒神像のライトアップにつづき、同じく光雲と、その高弟・米原雲海作の仁王像のライトアップが始まりました。

『信濃毎日新聞』さんの記事から。 

善光寺仁王像ライトアップ 来年は安置から100年

 長野市の善光寺は27日、仁王門に安置されて来年で100年の節目を迎える仁王像のライトアップを始めた。11月に同じ仁王門の反対側にある三宝荒神(さんぽうこうじん)像、三面大黒天像のライトアップを始めたところ参拝者や市民に好評で、仁王像についても同様の要望があった。辺りが暗くなると神々しい姿が浮かび上がった。
  仁王像は向かって左側が口を開いた阿形(あぎょう)、右側が口を閉じた吽形(うんぎょう)で、ともに高さ約4・5メートル。発光ダイオード(LED)の照明をそれぞれの像の上部に3基、下部に2基設け、毎日午前6時?午後8時に点灯する。これまでは日中でも、日差しの具合によっては2体の顔が陰になり見えにくいことがあったという。
  善光寺によると、2体は彫刻家高村光雲(1852~1934年)と弟子の米原雲海(18691925年)が中心となって1919(大正8)年に制作し、同年に仁王門に安置された。仁王門は前年の18年に再建されたことから、善光寺は来秋までの1年間を仁王門再建100年・仁王像造立100年の「記念イヤー」と位置付けている。
  毎日朝夕に犬の散歩で通り掛かるという市内の女性(60)は「これから毎夕楽しめそう」と話していた。
 (12月28日)

さらに、この項でその都度の紹介はしませんでしたが、『月刊絵手紙』さん、それから『花巻まち散歩マガジン Machicoco(マチココ)』さんで、今年も1年間、それぞれ、「生(いのち)を削って生(いのち)を肥やす 高村光太郎のことば」、「光太郎レシピ」という連載を続けて下さいました。一昨日位に届きました『月刊絵手紙』さんの2019年1月号では、光太郎詩の代表作「道程」(大正3年=1914)を取り上げて下さっています。

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その他、当方の情報収集の網から漏れたイベント、刊行物等いろいろあるかと思われます。「こんなこともあったよ」という事項がございましたら、ご教示いただけると幸いです。さらに、「これからこういうこともあるよ」という件も。

それにしても、1年間で実にいろいろなことがありました。来年以降もそうであってほしいものです。何も紹介することのない1年間ということになりますと、光太郎智恵子光雲が忘れ去られてしまって、ということになるわけで、今後とも、そうならないよう、微力ながら当方も頑張ります。

一昨日から、今年一年を振り返っておりますが、今日は7、8、9月で。

7月3日(火)~9月24日(月・祝)
愛知県小牧市のメナード美術館さんで企画展「なつやすみ所蔵企画展 え! からはじまる、ストーリー。」が開催され、光太郎の木彫「鯰」(同6年=1931)が出品されました。

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7月6日(金) 7日(土)
千代田区の東京古書会館さんで明治古典会七夕古書大入札会2018一般下見展観が開催され、光太郎の肉筆原稿、書、書簡類などが多数出品されました。

7月7日(土)
愛知県長久手市の文化の家さんで、ガレリアコンサート『七夕Day&Nightパフォーマンス』が開催されました。「智恵子抄」の一編「レモン哀歌」を躍り・音楽・朗読で考察してみる、実験的な公演でということでした。出演は細川杏子さん(フルート)、藤島えり子さん(演劇)、豊永洵子さん(舞踊)ほかでした。

同日、虹の会さんより文芸同人誌『虹』第9号が発行されました。詩人で同誌主宰の豊岡史郎氏による論考「高村光太郎 詩集『道程』」31ページが掲載されています。

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7月7日(土)~8月5日(日)
千代田区の宮内庁三の丸尚蔵館さんで、「第80回展覧会 明治の御慶事-皇室の近代事始めとその歩み」の後期展示が開催され、光太郎の父・光雲の木彫「文使」(明治33年=1900頃)が展示されました。

7月7日(土)~8月26日(日)
いわき市立草野心平記念文学館さんで開館20周年記念 夏の企画展「宮沢賢治展 ―賢治の宇宙 心平の天―」が開催され、光太郎の書などが展示されました。

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7月8日(日)
福島県二本松市民会館さんで、NHKさんの「民謡魂 ふるさとの唄 福島県二本松市」の公開収録が行われました。福田彩乃さん、渡辺裕太さん、大方斐紗子さんほかのご出演で、光太郎智恵子青春時代の恋愛模様を音楽劇で紹介するコーナーがありました。放映は8月4日(土)でした。

7月8日(日)~9月24日(月・振休)
岐阜県図書館さんで企画展「花子 ロダンのモデルになった明治の女性」が開催され、唯一、ロダンの彫刻モデルを務めた日本人女優・花子に光太郎が送った書簡などが展示されました。関連行事として、7月22日(日)には丸山幸太郎氏(岐阜女子大学教授兼地域文化研究所長)による講演「花子と高村光太郎」、8月19日(日)には伊藤今日子氏による「三味線紙芝居 花子」、映画「プチト・アナコ~ロダンが愛した旅芸人花子~」の上映などがありました。

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7月14日(土)・15日(日)
青森県十和田湖畔で「第53回十和田湖湖水まつり」が開催され、光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」のライトアップが為されました。

7月14日(土)~11月19日(月)
花巻高村光太郎記念館さんで企画展「光太郎と花巻電鉄」が開催され、ジオラマ作家石井彰英氏作成の昭和20年代の花巻町とその周辺のジオラマ、花巻電鉄に関する資料が展示されました。

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7月15日(日)~9月17日(月・祝)
長野県諏訪市のサンリツ服部美術館さんで企画展「明治維新150年記念 幕末から昭和の芸術家たちと近代数寄者のまなざし」。が開催され、光雲の木彫「鍾馗像」(明治期)が展示されました。

7月17日(火)~22日(日)
千葉県成田市のなごみの米屋總本店2階、成田生涯学習市民ギャラリーさんで「二人でひとつの展覧会」が開催され、絵手紙作家・大泉さと子さんによる、地元の三里塚記念公園に建つ詩碑に刻まれている光太郎詩「春駒」(大正13年=1924)を書いた作品、詩碑拓本などが展示されました。



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7月21日(土)
福島県郡山市公会堂さんで「第2回朗読パフォーマンス声人(こえびと)LIVE ∞生きる∞」が開催され、「ドラマリーディング  ロンド ~智恵子抄 雷火~」が上演されました。

同日、花巻市の東和図書館さんで、萬鉄五郎記念美術館館長講座「≪絵画の見方とその歴史Ⅶ≫ 彫刻 高村光太郎と高田博厚 日本近代彫刻の系譜」が開催されました。講師は萬鉄五郎記念美術館館長・中村光紀氏でした。

7月21日(土)~9月2日(日)
長野県安曇野市の碌山美術館さんで、夏期企画展「美に生きる―萩原守衛の親友たち―」が開催されました。光太郎、戸張孤雁、柳敬助、斎藤与里の4人にスポットを当てるもので、同館所蔵の光太郎ブロンズ10点が展示されました。

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7月24日(火)
本阿弥書展さんから歌人の松平盟子氏著『真珠時間 短歌とエッセイのマリアージュ』が刊行されました。書き下ろしエッセイ「光太郎とラリックをつなぐ「蝉」」が掲載されています。

7月25日(水)
中央公論新社さんから中公新書の一冊として、碧海(おうみ)寿広氏著『仏像と日本人 宗教と美の近現代』が刊行されました。「秘仏をめぐる心性―高村光太郎」という章を含みます。

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同日、文治堂書店さんから『トンボ』第6号が発行されました。当会顧問・北川太一先生の連作短歌「四月の雪」15首が掲載されています。昭和31年(1956)4月1日の光太郎昇天前日に始まり、同2日の死、同4日に青山斎場で行われた葬儀から火葬までの内容です。昭和34年(1959)、北川先生が勤務されていた都立向丘高校定時制の生徒さん達が出されていた文芸誌『銀杏』に掲載されたものの再録です。他に当方の連載「連翹忌通信」も掲載していただいております。

7月31日(火)
文芸同人誌『青い花』第90号が発行されました。詩人の宮尾壽里子氏による書評、西浦基氏の『高村光太郎小考集』、それから中村稔氏の『高村光太郎論』が掲載されました。

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8月3日(金)
集英社さんから葉室麟氏著『蝶のゆくへ』が刊行されました。新宿中村屋さん創業者・相馬黒光を主人公とする小説で、光太郎も登場します。

8月5日(日)
福島市のとうほう・みんなの文化センターさんで「中嶋朋子朗読会」が開催され、女優の中嶋朋子さんが「智恵子抄」の詩篇を朗読なさいました。

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8月8日(水)
千葉県による「次世代に残したいと思う『ちば文化資産』」が一般公募投票により選定され、「智恵子抄」中の「九十九里浜の初夏」等多くの文学作品の舞台となったとのことで、「九十九里浜の景観」が選ばれました。

8月9日(木)
宮城県女川町で「第27回女川光太郎祭」が行われました。県内外の方々による光太郎作品の朗読、当方の講演等がありました。

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8月12日(日)
毎日新聞出版さんから『サンデー毎日』2018年8月12日号が発行されました。歌人の田中章義氏による連載「歌鏡(うたかがみ)」で、光太郎の短歌「この家に智恵子の息吹みちてのこりひとりめつぶる吾(あ)をいねしめず」を取り上げて下さいました。

8月15日(水)
花巻市さんの『広報はなまき』平成30年8月15日号に、、「花巻歴史探訪 〔郷土ゆかりの文化財編〕」という連載で、光太郎の遺品の鉄兜と鳶口が紹介されました。昭和20年(1945)の花巻空襲時に身に着けていたものです。

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8月28日(火)~9月9日(日)
第42回千葉県移動美術館「近代日本とフランス-旅するまなざし-」が、茂原市立美術館・郷土資料館さんで開催され、光太郎のブロンズ「手」(大正7年=1918)が展示されました。

8月30日(木)
渋谷区の国立能楽堂さんで、「8月企画公演《国立能楽堂夏スペシャル 開場35周年記念》」が開催され、鵜澤久氏、櫻間金記氏による「舞囃子新作 智恵子抄(ちえこしょう)」が演じられました。

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同日、中央区の浜離宮朝日ホールさんで「浜離宮ランチタイムコンサートvol.175 小林沙羅ソプラノ・リサイタル」が開催され、中村裕美氏作曲の「「智恵子抄」より 或る夜のこころ」、「亡き人に(世界初演)」が演奏されました。

8月30日(木) ~9月2日(日)
中野区のWESTEND STUDIOさんで、劇団スタジオライフさんによる 「Jun企画「言葉の奥ゆき 通(アゲイン)」~夏休みの宿題~」が上演され、光太郎詩が朗読されました。

8月31日(金)
オリジナル『智恵子抄』(昭和16年=1941)版元の龍星閣さんから『澤田伊四郎 造本一路』が刊行されました。龍星閣さん創業前の大正7年(1918)から、澤田氏の没後、『智恵子抄』五十年記念愛蔵版が刊行された平成3年(1991)までの、創業者澤田氏と龍星閣さんのあゆみがまとめられています。

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9月1日(土)
花巻高村光太郎記念館さんの市民講座「光太郎の食卓と実りの秋を楽しむ」が開催されました。当方、講師を務めさせていただきました。

9月7日(金)~10月21日(日)
山形県天童市の出羽桜美術館さんで、「開館30周年記念所蔵秀作展 第二部「日本画と文士の書」が開催され、大正元年(1912)に書かれた詩「郊外の人に」の書き出しのフレーズ、「わがこころは今大風の如く君に向へり」を書いた光太郎の書が展示されました。

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9月8日(土)
文京区の筑波大学東京キャンパス文京校舎さんで、シンポジウム「近代東アジアの書壇」が開催されました。矢野千載氏(盛岡大学教授)の、「高村光太郎と近代書道史 ―父子関係と明治時代の書の一側面―」という発表が含まれました。

9月8日(土)~12月24日(月・休)
台東区立朝倉彫塑館さんで、特別展「彫刻家の眼―コレクションにみる朝倉流哲学」が開催され、光太郎のブロンズ「手」(大正7年=1918)が展示されました。

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9月9日(日)
鎌倉市のてんだいの家さんで「高村光太郎ジオラマDVD」上映会が開催されました。 花巻高村光太郎記念館さんの企画展「光太郎と花巻電鉄」に展示されたジオラマを、作者の石井彰英氏が撮影、音楽やナレーションを入れた作品です。ナレーションとテロップは当方が執筆しました。

9月10日(月)
ぶんか社さんから『まんがでイッキ読み! 浅見光彦 怪奇トラベルミステリー』が発行されました。光太郎彫刻の贋作をメインのモチーフとした故・内田康夫氏原作、あさみさとる氏画「『首の女』殺人事件」を含みます。

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9月13日(木)
歴史春秋社さんから髙橋秀紀氏著『虎落笛(もがりぶえ) ~長沼智恵子の母親おセンの生涯~』が刊行されました。

9月14日(金)~16日(日)
横浜市の日枝神社例大祭が開催され、光雲作の火伏神輿渡御が行われた他、同じく光雲作の獅子頭の展示も為されました。

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9月14日(金)~11月25日(日)
東京小平市平櫛田中彫刻美術館さんで「明治150年記念特別展 彫刻コトハジメ」。が開催され、光雲作の木彫 「天鹿馴兎(てんろくくんと)」(明治28年=1895)、大黒さまと恵比寿さまが彫られた香盒(こうごう)、明治26年(1893)作の「楠木正成銅像頭部(木型)」が展示されました。関連行事として9月22日(土)に、佐藤道信氏(東京藝術大学教授)による講演「日本彫刻のはじまり」他が行われました。

9月15日(土)・16日(日)
福島県本宮市のサンライズもとみやさんで、「第6回カナリア映画祭」が開催され、「智恵子抄」をモチーフとする、本宮を舞台とし、東宝さんの配給で、1965(昭和40)年に自主制作された吉村公三郎監督、故・山岡久乃さん主演映画「こころの山脈」が上映されました。

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9月16日(日)
札幌市の本郷新記念札幌彫刻美術館さんで「連続講座2018 彫刻探訪のススメ~150年物語」の第2回「銅像時代-明治150年の光と影」が開催されました。講師は木下直之氏(東京大学大学院教授、静岡県立美術館館長)でした。

同日、福島県二本松市の智恵子生家近くで、「智恵子純愛通り記念碑第10回建立祭」が開催されました。記念特別プログラムとして、ラジオ福島専属声優の森和美さんによる「森和美の福島弁で語る智恵子と光太郎」が催されました。

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9月21日(金)
宝島社さんから、別冊宝島編集部編『文豪たちのラブレター』が刊行されました。「高村光太郎からのちの妻、長沼智恵子へ」の項で、結婚前に光太郎から智恵子に宛てた、大正2年(1913)の1月28日の書簡が紹介されています。

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9月21日(金)~平成31年1月16日(水)
荒川区の吉村昭記念文学館さんで、第2回トピック展示「津村節子『智恵子飛ぶ』の世界~高村智恵子と夫・光太郎の愛と懊悩~」が開催されました。平成9年(1997)、講談社さんから出版され、翌年、芸術選奨文部科学大臣賞に選ばれた、吉村昭夫人で芥川賞作家・津村節子さんの代表作の一つ、智恵子を主人公とした『智恵子飛ぶ』(平成9年=1997)に関する展示が為されました。

9月22日(土)~11月25日(日)
甲府市の山梨県立文学館さんで企画展「歿後30年 草野心平展 ケルルン クックの詩人、富士をうたう。」が開催されました。当会顧問・草野心平にスポットを当てたもので、光太郎に関する展示も充実していました。関連行事として、11月10日(土)、阿毛久芳氏(都留文科大学名誉教授)による講演「宮沢賢治、高村光太郎、そして草野心平―コスモス、世界共通意識と孤絶意識にかかわって―」他が行われました。

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9月22日(土)~12月23日(日)
神奈川県真鶴町立中川一政美術館さんで「開館30年記念展 中川一政美術館の軌跡」が開催され、光太郎のブロンズ「老人の首」(大正14年=1925)が展示されました。

9月23日(日)
しんぶん赤旗』さん日曜版に「智恵子の生家と「ほんとの空」」ということで、智恵子の故郷、二本松の紹介が大きく載りました。

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9月25日(火)
福島市のコラッセふくしまさんで、うつくしまふくしま未来支援センターさん主催のシンポジウム 「ほんとの空が戻る日まで ~被災地が進めるこれからの教育~」が開催されました。

9月29日(土)
埼玉県越谷市立図書館さんで「合同読書会 高村光太郎「智恵子抄」」が開催されました。講師は松本孝氏(作家)でした。

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9月30日(日)
光太郎も泊まった花巻市の大澤温泉さんの別館、菊水館さんが、8月9日(木)の台風13号による高明橋脇の法面(のりめん)崩落に伴い、この日を以て一時休館となりました。


明日はこの項最後、10~12月です。

今年一年を振り返る企画、今日は4~6月です。

4月1日(日)
青土社さんから中村稔氏著『高村光太郎論』が刊行されました。

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4月2日(月)
千代田区の日比谷松本楼さんに於いて、第62回連翹忌が開催されました。同日、花巻でも詩碑前祭・連翹忌が開催されました。また、高村光太郎研究会さんから、『高村光太郎研究(39)』、当会から『光太郎資料』第49集が刊行されました。

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4月7日(土)~5月6日(日)
福島県二本松市で、「高村智恵子生誕祭」の一環として、土日祝日に通常は非公開の、智恵子の生家の2階部分――智恵子の居室を含む――の特別公開が行われました。

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4月9日(月)
NHK BSプレミアムさんで、「にっぽん百名山 安達太良山」が放映され、光太郎智恵子に触れられました。再放送が4月16日(月)にありました。

4月11日(水)
清水書院さんから堀江信男氏著『人と作品 高村光太郎』が復刊されました。元版は昭和41年(1966)でした。

4月13日(金) 
NHKEテレさんの「にほんごであそぼ」で、光太郎詩「道程」に、坂本龍一氏が作曲した歌が取り上げられました。再放送が27(金)にありました。

同日、平凡社さんから平凡社新書の一冊として大本泉氏著『作家のまんぷく帖』が刊行されました。「高村光太郎 ── 食から生まれる芸術」という章を含みます。

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4月17日(火)~5月27日(日)
名古屋市の徳川美術館さん/名古屋市蓬左文庫さんを会場に 「明治150年記念 華ひらく皇室文化 ―明治宮廷を彩る技と美―」が開催され、光太郎の父・高村光雲の作「魚籃観音像」が出品されました。7月21日(土)~9月2日(日)には秋田市立千秋美術館さん、10月2日(火)~11月25日(日)で京都文化博物館さんに巡回しました。

 4月18日(水)~24日(火)
太平洋美術研究所会員の坂本富江さんによる個展「『智恵子抄』に魅せられて そして~今~ 坂本富江個展」が、新宿区のヒルトピアアートスクエアさんで開催されました。

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4月18日(水)~28(土)
文京区の旧安田楠雄邸さんで、「となりの髙村さん展第2弾補遺「千駄木5-20-6」高村豊周邸写真展」が開催されました。

4月19日(木)
山梨県笛吹市石和温泉のホテル古柏園さんで、「平成30年度曹洞宗山梨県寺族会研修会」が行われ、太平洋美術研究所会員の坂本富江さんによる講演「人生はいつも始発駅 ――高村智恵子と私――」が盛り込まれました。

4月20日(金)
中央公論社さんから中公文庫の一冊として、長山靖生氏編『文豪と酒 酒をめぐる珠玉の作品集』が刊行されました。光太郎作品は、詩「食後の酒」(明治44年=1911)が掲載されました。

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同日、文藝春秋さんから文春新書の一冊として、安藤優一郎氏著『江戸のいちばん長い日 彰義隊始末記』が刊行されました。光雲の『光雲懐古談』(昭和4年=1929)から引用がありました。

4月21日(土)
同日、短歌研究社さんから『短歌研究』 5月号が発行されました。「短期リレー連載 明星研究会「口語自由詩と『明星』」 第1回 松平盟子 高村光太郎――独自に開いた口語自由詩のフィールド」という記事が掲載されています。昨秋、日比谷公園内の千代田区立日比谷図書文化館さんで開催された、明星研究会さん主催の「第11回 明星研究会 <シンポジウム> 口語自由詩の衝撃と「明星」~晶子・杢太郎・白秋・朔太郎・光太郎」での第二部シンポジウム「口語自由詩に直撃! 彼らは詩歌の激流にどう漕ぎ出したか」のうち、歌人・松平盟子氏による光太郎の部の筆録です。

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4月21日(土)~6月3日(日)
兵庫県姫路市の書写の里・美術工芸館さんで、春季特別展示「書寫山圓教寺―歴史を語る美術と工芸」が開催され、光雲と、さらに東京美術学校で同僚だった漆工家の六角紫水による「修正会(しゅしょうえ)鬼面」が展示されました。

4月22日(日)
安曇野市の碌山美術館さんから、『彫刻家荻原守衛 ―芸術と生涯―』が刊行されました。関連人物ということで、光太郎についても詳しく触れられています。

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同日、NHK BSプレミアムさんで、「新・BS日本のうた 五木シェフの歌声レストラン!全員参加で新鮮ソング三昧」が放映され、三代目コロムビア・ローズ改め野村美菜さんが 丘灯至夫作詞・戸塚三博作曲『智恵子抄』を唄われました。28(土)に再放送がありました。

4月27日(金)~30日(月)
千葉県銚子市の飯沼山圓福寺(飯沼観音)さんで、「仏と鬼と銚子の風景 土屋金司 版画と明かり展」が開催されました。光太郎詩「犬吠の太郎」(大正元年=1912)をモチーフにした作品も展示されました。4月29日(日)には、関連行事として「銚子浪漫ぷろじぇくとpresents語り 犬吠の太郎」の公演が行われました。

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4月27日(金)~6月24日(日)
沖縄県立美術館さんで企画展「涯テノ詩聲(ハテノウタゴエ )詩人 吉増剛造展」が行われ、光太郎ブロンズ「手」(大正7年=1918)が展示されました。

4月28日(土)~5月29日(火)
福島県二本松市の智恵子記念館さんで、智恵子の紙絵の実物展示が行われました。

5月1日(火)
埼玉東松山市さんの『広報ひがしまつやま』5月号で、今年初めに市立図書館さん内にオープンした「田口弘文庫 高村光太郎資料コーナー」が大きく取り上げられました。

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5月3日(木)
杉並区のセシオン杉並さんで「音のわコンサート」が開催され、光太郎詩に曲をつけた吉田寛子さん作曲「或る夜のこころ」が演奏されました。

5月8日(火)~6月8日(金)
日本大学藝術学部芸術資料館さんで、企画展「−オリジナルプリント展− Life 命の輝き -Portraits-」が開催され、故・吉川富三氏撮影の光太郎肖像写真が展示されました。

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5月15日(火)
花巻市の光太郎が暮らした山小屋(高村山荘)敷地内で「第61回 高村祭」が開催されました。地元の児童生徒さんたちによる音楽演奏、詩朗読などの他、座談会「思い出の光太郎先生」が行われ、今月亡くなった高橋愛子さんをはじめとする4人の方々に、生前の光太郎の思い出を語っていただきました。インタビュアーは当方でした。

5月16日(水)
歌手の西城秀樹さんが亡くなりました。晩年にはコンサート等で光太郎詩「道程」の雑誌『美の廃墟』初出版の長いバージョンの朗読などに取り組まれていました。

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5月18日(金)
千葉市の朝日カルチャーセンター 朝日JTB・交流文化塾千葉教室さんで、公開講座「愛の詩集<智恵子抄>を読む」が開催されました。講師は歌人の松平盟子氏と、当方でした。

5月19日(土)
札幌市の朝日カルチャーセンター 朝日JTB・交流文化塾札幌教室さんで「書道史アラカルト ―書と書道」が開催され、光太郎と斎藤茂吉の書について、北海道書道展会員・中野層翠氏が講義をなさいました。

5月19日(土) 20日(日) 26日(土) 27日(日)
福島県二本松市の智恵子の生家で、「上川崎和紙で作ろう切り絵体験」が開催されました。

5月20日(日)
長野県上田市の交流文化芸術センター・サントミューゼさんにおいて、無言館館長・窪島誠一郎氏講演会が開催されました。、夭折の天才画家・村山槐多についてがメイン、槐多と交流のあった光太郎にも触れられました。

同日、台東区の和の器 韋駄天地下ギャラリーさんで市民講座「華雪による書と篆刻の講座 目習いということ 高村光太郎と黄庭堅」が開催されました。講師の華雪氏は書家です。

5月23日(水)
連翹忌会場を提供して下さっている日比谷松本楼会長・小坂哲瑯氏が亡くなりました。

5月26日(土)~7月16日(月・祝)
台東区の東京藝術大学大学美術館 さんで、「NHK大河ドラマ特別展「西郷どん」」展が開催され、光雲が主任となって制作された上野公園の西郷隆盛像に関する数々の資料も展示されました。7月28日(土)~9月17日(月・祝)に大阪歴史博物館さん、9月27日(木)~11月18日(日)で鹿児島県歴史資料センター黎明館さんに巡回されました。

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5月30日(水)~6月12日(火)
千代田区の大妻女子大学さんで「日本文学関係貴重書展示:近現代編」が開催され、同大所蔵の光太郎書簡等が展示されました。。

6月1日(金)
有限会社グリーンブリーズさんから『Grande ひろしま Vol.21(2018年夏号)』が発行されました。カラーアナリスト・児玉紀子さんの連載(と思われます)「色を読む」という稿で、智恵子と光太郎をメインに扱って下さっています。題して「智恵子抄 高村光太郎」。

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6月7日(木)~ 7月9日(月)
武蔵野市の吉祥寺シアターさんで、劇団青年団第79回公演 『日本文学盛衰史』が開催されました。原作・高橋源一郎氏、作・演出・平田オリザ氏で、光太郎も登場人物に名を連ねていました。

6月9日(土)
岩手県花巻市の高村光太郎記念館さんと市内各所で、市民講座「光太郎の食卓と星降る里山を楽しむ」が開催されました。

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同日、求龍堂さんから大野芳(かおる)氏著 『ロダンを魅了した幻の大女優マダム・ハナコ』が刊行されました。光太郎にも触れられています。

6月10日(日)
福島県南相馬市をメイン会場に、天皇皇后両陛下をお迎えし、平成最後の「第69回全国植樹祭ふくしま2018 育てよう希望の森をいのちの森を」が開催されました。メインアトラクションは、県内の高校生達による光太郎と智恵子をモチーフにしたパフォーマンスでした。

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6月18日(月)
俳優の加藤剛さんが亡くなりました。二度にわたり、「智恵子抄」朗読に取り組まれたソフトが発売されています。

6月20日(水)
杉並けやき出版さんから、かわじもとたか氏著『続装丁家で探す本 追補・訂正版』が刊行されました。光太郎が手がけた装幀作品の一部が紹介されています。

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6月23日(土)~7月1日(日)
京都市の学森舎さんで、現代アートの展覧会「あっ!きのこの大B級仮装展」が開催されました。古今東西の美術作品のパロディーで、光太郎のブロンズ「手」(大正7年=1918)もモチーフになりました。

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6月27 日 (水)~7月8日(日)
港区の国立新美術館さんで、「第38回日本教育書道藝術院同人書作展」が開催されました。菊池雪渓氏作の「智恵子抄」などの光太郎詩6篇を書いた作品が、最優秀にあたる「会長賞」を受賞されました。

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6月28日(木)~9月2日(日) 
新潟市會津八一記念館さんで企画展「中村屋サロンと會津八一 ~サロンにつどったアーティストたち~」が開催され、光太郎の油彩画「自画像」(大正2年=1913)が出品されました。関連行事として、6月27日(水)に講演「中村屋創業の相馬愛蔵・黒光と若き芸術家たち」(講師:太田美喜子氏(中村屋サロン美術館学芸員))、7月11日(水)で講演「近代日本美術史と中村屋サロンに集った作家たち」(講師:原田平作氏(大阪大学名誉教授、頴川美術館理事長))なども行われました。

6月29日(金)
名古屋市 昭和文化小劇場さんで、「Raffiné Summer Recital ~ラフィネ夏の音楽祭~ in Nagoya」が開催され、野村 朗氏作曲の歌曲「樹下の二人」(髙村光太郎『智恵子抄』より)がバリトン:森山孝光氏、ピアノ:森山康子氏で演奏されました。

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6月30日(土)
トポフィルさんから小田原のどか氏編『彫刻 SCULPTURE 1 ――空白の時代、戦時の彫刻/この国の彫刻のはじまりへ』が刊行されました。日大芸術学部教授・髙橋幸次氏「ロダンの言説輸入と高村光太郎──「道」について」などで、光太郎、光雲に触れられています。

6月30日(土)~8月26日(日)
岐阜県現代陶芸美術館さんで「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」が開催され、光雲作の「布袋像」が展示されました。9月7日(金)~10月21日(日)には山口県立美術館さん、11月16日(金)~12月24日(月・振休)で富山県水墨美術館さんを巡回しています。

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明日は7~9月をご紹介します。

このブログで毎年恒例となっております、この1年を振り返る企画です。今回は1~3月分を。

ただし、昨年12月からの継続で今年1月にかかったもののうち、昨年の回顧で扱わなかったものからご紹介します。また、新聞コラム等で少しだけ光太郎智恵子に触れてくださった、的なものは申し訳ありませんが、割愛させていただきます。

2017年12月9日(土)~2018年1月14日(日)
静岡県島田市博物館さんで、第71回企画展「宮村弦 -モールス・コード- 新しい言葉の{カタチ}」が開催されました。モールス・コード(モールス符号)を視覚化した作品ということで、「智恵子抄」(智恵子歿後に書かれた「亡き人に」(昭和14年=1939)の最終行「あなたの愛は一切を無視して私をつつむ」)も展示されました。

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2017年12月23日(土)~1月28日(日)
調布市武者小路実篤記念館さんで、企画展「画家の手紙 制作と友への思い」が開催され、光太郎から武者小路宛ての葉書(昭和23年=1948)が展示されました。

1月1日(月)
若松英輔著「NHKカルチャーラジオ 文学の世界 詩と出会う 詩と生きる」のテキストが発行されました。「第11回 今を生きる詩 ── 高村光太郎と柳宗悦のまなざし」を含みます。ラジオ放送は3月15日(木)、3月22日(木)でした。

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同日、カワイ出版から『吉田寛子作品集 或る夜のこころ』が刊行されました。光太郎詩「或る夜のこころ」(大正元年=1912)に曲を付けた女性三部合唱曲を含みます。

1月2日(火) ~ 2月5日(月)
島根県立美術館さんで、「コレクション企画展 みんなの美術室」が開催され、光太郎ブロンズの代表作「手」(大正7年=1918)が展示されました。1月28日(日)には、関連企画として同館の長谷川三郎館長が、「手」に就いて語られる、「館長の特別授業」がありました。

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1月2日(火)~3月11日(日)
愛知県小牧市のメナード美術館さんで、「開館30周年記念コレクション名作展 30のテーマ Ⅱ期」が開催され、光太郎の木彫「栄螺」(昭和5年=1930)と「鯰」(同6年=1931)が出品されました。

1月7日(日)NHKさんの大河ドラマ「西郷どん」の放映が始まり、第一話冒頭のシーンで、光太郎の父・光雲が主任として制作に当たった上野の西郷隆盛像除幕(明治31年=1898)が描かれました。


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1月6日(土)~2月12日(月・振休)
広島県呉市美術館さんで、「開館35周年記念 呉市立美術館のあゆみ展」が開催され、光太郎ブロンズの代表作「手」(大正7年=1918)が展示されました。

1月10日(水)
NHKラジオ長野放送局のローカル番組「ゆる〜り信州」で、関根太朗アナウンサーによる光太郎詩「レモン哀歌」(昭和14年=1939)、「狂奔する牛」(大正14年=1925)、「人類の泉」(大正2年=1913) の朗読がありました。

1月11日(木)
笠間書院さんから『永井和子随想集 日なたと日かげ』が刊行されました。「たじろぐ――高村智恵子のこと 智恵子の切り絵――レモン会」というエッセイが掲載されています。

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同日、筑摩書房さんからちくま文庫の一冊として『文豪文士が愛した映画たち ─昭和の作家映画論コレクション』が刊行されました。光太郎の散文「美の祭典」(昭和15年=1940)が収録されています。

1月12日(金)
文藝春秋さんから伊集院静『文字に美はありや。』が刊行されました。月刊誌『文藝春秋』さんの平成26年(2014)1月号から昨年の4月号まで連載されていた、「文字に美はありや」の単行本化で、「猛女と詩人の恋」という章で光太郎智恵子に触れています。

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1月13日(土)
埼玉県東松山市立図書館に、「田口弘文庫 高村光太郎資料コーナー」がオープンしました。昨年亡くなった同市元教育長で、光太郎と交流のあった田口弘氏からの寄贈品を展示するものです。同日、当方による記念講演も行われました。

同日、『朝日新聞』さんの土曜版の連載、「みちのものがたり」が「高村光太郎「道程」 岩手 教科書で覚えた2大詩人」ということで、光太郎をメインに取り上げて下さいました。

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さらに同日、昨年公開された映画『八重子のハミング』のDVDが発行されました。原作は「現代の智恵子抄」というコピーが用いられ、劇中、升毅さん演じる主人公が『智恵子抄』を読むシーンがありました。

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1月13日(火) ~ 3月25日(日)
東京オペラシティ アートギャラリーさんで「谷川俊太郎展 TANIKAWA Shuntaro」が開催され、光太郎から昭和29年(1954)5月20日に送られた、谷川氏の詩集『62のソネット』の受贈礼状が出品されました。

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1月13日(火) ~ 4月1日(日
文京区立森鷗外記念館さんで、コレクション展「鴎外・ミーツ・アーティスト―観潮楼を訪れた美術家たち」が開催され、光太郎から鷗外に宛てた葉書(明治43年=1910)、明治42年(1909)の雑誌『スバル』(覆刻。裏表紙に光太郎が鷗外を描いたカリカチュア(戯画)が掲載)、光太郎著書『造型美論』(昭和17年=1942)、『某月某日』(同18年=1953)。それから与謝野寛が光太郎について触れた鷗外宛の書簡(明治42年=1909)等が展示されました。

1月15日(月)
文治堂書店さんから『トンボ』第5号が発行されました。元青森テレビアナウンサーの川口浩一氏が、「十和田湖「乙女の像」秘話 ~太宰治が結ぶ隠れた絆~」という文章を寄せられています。また、当方の連載「連翹忌通信」の第二回が掲載されました。

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1月15日(月)~1月21日(日)
渋谷区のshibuya gallery「Arc」さんにおいて、MAIA STARSHIP朗読劇「いやなんです あなたのいってしまふのが −智恵子抄より」が上演されました。

1月20日(土) ~ 4月15日(日)
千葉市の千葉県立美術館さんで、「北詰コレクション メタルアートの世界Ⅱ-メタルアートの匠と技-」が開催され、光太郎実弟にして鋳金分野の人間国宝・髙村豊周の。「青銅環文壺」(昭和35年=1960)、「青銅花盛」(制作年不詳)、「朱銅花入」(昭和41年=1966)が出品されました。

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1月25日(木) ~ 1月29日(月)/2月1日(木)~
2月5日(月)
墨田区の両国エアースタジオさんで、劇団空感演人による演劇「チエコ」が上演されました。平成22年(2010)、同25年(2013)に上演されたものの再演でした。

1月28日(日)
牧歌舎さんから西浦基氏著『高村光太郎小考集』が刊行されました。

1月29日(月)
横浜市永田地区センター さんにおいて、市民講座「文豪と和菓子」が開催されました。「高村光太郎・室生犀星・夏目漱石それぞれのゆかりの和菓子をいただきながら、作品を楽しんでいただきます」というコンセプトでした。講師は一般財団法人出版文化産業振興財団の読書アドバイザー、城所律子氏でした。

1月31日(水) ~ 2月11日(日)
岡山市のCAFE×ATELIER Zで、書道展「中村文美作品展〜琥珀の文箱に文字を集めて」が開催されました。光太郎の「冬が来た」(大正2年=1913)を書いた作品が展示されています。

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2月1日(木)
世界文化社さんから『家庭画報』2018年3月号が発行されました。、「残したいことば、未来につなぐことば――心を伝える絵手紙」というコーナーがあり、花巻郊外旧太田村から送られた光太郎の書簡(ハガキ)が紹介されています。昭和22年(1947)、4月6日付で、宛先は東京在住の姪・高村珊子さんです。

2月2日(金)~2月25日(日)
青森県十和田湖畔休屋地区で、「十和田湖冬物語2018」が開催されました。光太郎最後の大作「乙女の像」のライトアップが行われた他、ステージイベントでのプロジェクションマッピングにも「乙女の像」が登場しました。

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2月7日(水)~2月12日(月・祝)
長野市の信濃善光寺さんで、「第十五回長野灯明まつり 未来へ繋ぐ平和の灯り」が開催され、光太郎の父・高村光雲と、その高弟・米原雲海による仁王像などが安置されている仁王門もライトアップされました。

2月10日(土) ~ 5月6日(日)
北区の田端文士村記念館さんで「田端に集まる理由(ワケ)がある~明治の田端は芸術家村だった!?」が開催されました。光太郎も寄稿し、芸術運動「パンの会」の一つの源流となった雑誌『方寸』に関する展示が為されました。3月25日(日)には、関連イベントとして古田亮 氏(東京藝術大学大学美術館准教授)による講演会「明治の美術 ~東京美術学校を中心に~」が開催されました。

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2月15日(木)
秋田県小坂町に、同町出身の出版社・龍星閣主人の澤田伊四郎にあてた光太郎の書簡、署名本などが寄贈された件が報じられました。

2月17日(土)
三鷹市芸術文化センター星のホールさんで行われた「CINEMA SPECIAL三回忌・原節子」の一環として、昭和32年(1957)の東宝映画「智恵子抄」の上映がありました。

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同日、港区の東洋英和女学院大学大学院さんで、「2017年度連続講座・シンポジウム「生と死の物語 高村光太郎 ―智恵子抄 心の病に寄り沿うということ―」が開催されました。講師は福田周氏(東洋英和女学院大学人間科学部教授)でした。

2月18日(日)
朝日新聞出版さんから『週刊 日本百名山 改訂新版 42号 磐梯山 安達太良山』が刊行されました。「深田久弥『日本百名山』から」の項で光太郎智恵子に触れられています。

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2月21日(水)
国書刊行会さんから、田中修二氏著『近代日本彫刻史』が刊行されました。光太郎、光雲に触れられています。


2月24日(土)
仙台市の東北大学さんの片平キャンパスで、シンポジウム「ほんとの空が戻る日まで--震災の記録と教訓を残し、未来に活かす」が開催されました。福島大学うつくしまふくしま未来支援センターさんの主催で、福島県の被災地において残存する資料や記録の保全と活用に取り組むさまざまな活動を紹介し、将来の大規模災害にいかに備え、活かしていくべきかについて議論されました。
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同日、花巻市文化会館さんで、第42回花巻市民劇場公演 「多田等観物語 日が昇る 観音山に帰りたい」が上演されました。光太郎と交流のあったチベット仏教学者にして僧侶の多田等観を主人公とするもので、光太郎も登場しました。平成16年(2004)の再演でした。

2月25日(日)
千代田区の神田伯剌西爾(ぶらじる)さんで、市民講座「ポエトリーカフェ 《高村光太郎 篇》」が開催されました。

2月26日(月)
文藝春秋さんから春日太一氏著『美しく、狂おしく 岩下志麻の女優道』が刊行されました。昭和42年(1967)公開の松竹映画「智恵子抄」(中村登監督作品)が取り上げられています。

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2月26日(月) ~28日(水)
千代田区の3331 Arts Chiyodaさんで、立本夏山氏による「ひとり芝居プロジェクト新作公演 立本夏山 智恵子抄」東京公演がありました。巡回で6月26 日 (火) に尼崎公演、6月28 日 (木)の松山公演、6月30 日 (土)/7月1日(日)で高知公演も行われました。

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3月2日(金) ・3日(土)
名古屋市のHITOMIホールさんで、「プリズムステージ 朗読と音楽が紡ぐ、純愛 智恵子抄 「田園交響楽」より」の公演がありました。智恵子が愛したベートーヴェンの交響楽第6番「田園」をモチーフに、ヴァイオリン・チェロ・ハープの演奏、朗読による構成で、朗読と光太郎役を俳優の橋爪淳氏、苅谷なつみさんのヴァイオリン、日野俊介さんがチェロ、田中敦子さんでハープでした。

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3月2日(金) ~4日(日)
足立区のアトリエTANTOOさんで、劇団TANTOOさんの第9回公演「売り言葉」が開催されました。野田秀樹氏脚本で、平成14年(2002)、大竹しのぶさん出演で初演された演劇です。

3月5日(月)
国文学者の平岡敏夫氏がご逝去なさいました。光太郎に関する論文等、複数おありでした。

3月7日(水)
NHK BSプレミアムで、「プレミアムカフェ 名作紀行 (1)寺山修司 (2)石川啄木 (3)高村光太郎」が放映されました。平成13年(2001)6月11日に初回放映があったものの再放送で、ナビゲーター役は銅版画家の山本容子さんでした。8月29日(水)、8月30日(木)にも放映がありました。

3月7日(水)~11(土)
『日本経済新聞』 さんで、宗教学者の山折哲雄氏が「私の履歴書」という連載で、花巻空襲の際の光太郎戦後の光太郎などに触れられました。

3月9日(金)~18日(日)
京都市の知恩院さんで「春のライトアップ2018」が開催されました。補陀落池に立つ高村光雲作の聖観音菩薩立像もライトアップされました。

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3月10日(土)
新宿区の日本出版クラブ会館さんで、「山根基世の朗読指導者養成講座 やまねこ朗読発表会」が開催され、光太郎詩「樹下の二人」(大正12年=1923)も扱われました。

同日、共に画家の深沢省三・紅子夫妻の長男で、戦時中、学徒出陣前に光太郎のアトリエを訪ね、詩「四人の学生」(昭和18年=1943)のモデルとなり、戦後は岩手雫石のご自宅に光太郎を泊めたりもした、深沢竜一氏が亡くなりました。

3月11日(日)~5月20日(日)
秋田県小坂町立総合博物館郷土館さんで、企画展「平成29年度新収蔵資料展」が開催されました。小坂町出身の澤田伊四郎に宛てた書簡、署名本等が展示されました。

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3月13日(火)
名探偵・浅見光彦シリーズを生んだ推理作家の内田康夫氏がご逝去されました。昭和61年に光太郎彫刻の贋作をメインのモチーフとして、『「首の女(ひと)」殺人事件』を執筆なさいました。同作はその後、ドラマ化、コミック化もされました。

3月15日(木)
長野県安曇野市の碌山美術館さんから、『碌山美術館館報第38号』が発行されました。昨年12月2日に同館で開催された、美術講座「ストーブを囲んで 「荻原守衛と高村光太郎の交友」を語る」の筆録が掲載されています。同館学芸員の武井敏氏と、当方の対談形式でした。

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3月16日(金)
墨田区のすみだトリフォニーホールさんでコンサート「第29回 21世紀日本歌曲の潮流」が開催されました。野村 朗氏作曲の歌曲「樹下の二人 詩集『智恵子抄』 より (詩/高村光太郎)」 が、バリトン・森山孝光氏、ピアノ・森山康子さんにより演奏されました。

3月17日(土)~5月13日(日)
横浜市の神奈川近代文学館さんで、特別展「生誕140年 与謝野晶子展 こよひ逢ふ人みなうつくしき」が開催され、光太郎が絵を描き、晶子が短歌を添えた屏風紙二点が展示されました。

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3月21日(水)
短歌研究社さんから『短歌研究』 4月号が発行されました。「再録 明星研究会講演 松平盟子│『みだれ髪』を超えて~晶子と口語自由詩~」ということで、昨秋、日比谷公園内の千代田区立日比谷図書文化館さんで開催された、やはり明星研究会さん主催の「第11回 明星研究会 <シンポジウム> 口語自由詩の衝撃と「明星」~晶子・杢太郎・白秋・朔太郎・光太郎」での、歌人・松平盟子氏による第一部講演の筆録が掲載されています。

3月27日(火)
光太郎がたびたび宿泊をした花巻温泉旧松雲閣別館が登録有形文化財に登録されました。

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明日は4~6月編をお送りします。

この項が終わるまで、【折々のことば・光太郎】はお休みいたします。

この項、最終回です。

10月1日(日)
智恵子の故郷・福島二本松のラポートあだちさんにおいて、智恵子を偲ぶ第23回レモン忌が開催されました。記念講演は福島県立美術館さんの学芸員をなさっている堀宜雄氏で、題して「智恵子の横貌―『青鞜』表紙絵のナゾ―」でした。

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同日、mille booksさんから庄野雄治氏編『コーヒーと随筆』が発行されました。古今の「コーヒーを飲みながら読んで欲しい随筆」を集めたアンソロジーで、光雲の「佐竹の原へ大仏を拵えたはなし」、「大仏の末路のあわれなはなし」、光太郎の「人の首」を含みます。

10月3日(火)
NHK文化センター仙台教室さんにおいて、宮城教育大学名誉教授 渡辺善雄氏による市民講座「東北ゆかりの作家たち」が始まりました。光太郎、太宰、啄木、斎藤茂吉らに触れられ、12月9日(土)まで全6回の開催でした。

10月5日(木)
福島二本松の智恵子生家を会場に、「智恵子・レモン忌 あいのうた」が開催されました。朗読・一色采子さん、電子ピアノ・渕上千里さん、モダンダンス・二瓶野枝さんでした。

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10月9日(月・祝)
二本松市コンサートホールさんにおいて、「震災復興応援 智恵子抄とともに~野村朗作品リサイタル~」公演があり、「連作歌曲 智恵子抄」を森山孝光・康子ご夫妻、新作初演「樹下の二人」を星由佳子さん、倉本洋子さんが演奏なさいました。

10月9日(月・祝) 11月9日(木) 12月17日(日)
二本松市の市民交流センターさん、男女共生センターさんを会場に、「智恵子のまち夢くらぶ」さん主催の「智恵子講座2017」が開催されました。今年の講座は、昨年亡くなられた二本松の児童文学者・故金田和枝さんの著書(智恵子と光太郎)を熟読するというものでした。

10月12日(木)
愛知県豊川市ジオスペース館さんにおいて定期的に開催されている「市民名画劇場」で、昭和32年(1957)の東宝映画「智恵子抄」(原節子・山村聰主演)が上映されました。

10/16(月)
NHK文化センターいわき教室さんにおいて、いわき賢治の会会長/賢治学会会員・小野浩氏による市民講座「宮澤賢治の世界 交友編」が始まりました。光太郎、賢治、草野心平、黄瀛らに触れられ、12月11日(月)まで全3回の開催でした。

10月17日(火)
船橋市市民文化創造館(きららホール)さんにおいて、朗読イベント「「満天星」ライブ第6回」が開催され、「智恵子抄」が取り上げられました。

10月21日(土)001
十和田市立東公民館さんにおいて、三本木小地区安全・安心協働活動協議会講演会「知っておきたい! 乙女の像ものがたり~秘められた光太郎の思い~」が開催されました。当方が講師を務めさせていただきました。

10月21日(土)~28日(土)
杉並区のアートスペース煌翔さんを会場に、写真展「高橋昌嗣展 文士の逸品 物から物語へ。」が開催され、光太郎愛用の長靴の写真が展示されました。

10月24日(火)~29日(金)
仙台市青葉区の晩翠画廊さんにおいて、「伊藤康子書展」が開催され、盛岡ご在住の書家の伊藤康子さん、画家の古山拓氏、お二人のコラボで光太郎詩「岩手山の肩」(昭和22年=1947)に取り組まれました。

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10月25日(水)
江東区の深川江戸資料館さんにおいて、朗読イベント「第4回 JILA朗読コンクール入賞・入選記念 朗読の祭典」が開催され、「智恵子抄」が取り上げられました。

同日、不二出版さんから、光太郎も寄稿した昭和戦前の雑誌『冬柏』復刻版全26巻・別冊1の刊行が始まりました。

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10月27日(金)
十和田市民文化センターさんにおいて、「奥入瀬渓流エコツーリズム市民のつどい」が開催され、地元の女性合唱団・コールアゼリアさんによる「湖畔の乙女」(作詞・佐藤春夫、作曲・長谷川芳美)、「出逢いを求めて―十和田湖へ―」(作詞・木下龍太郎、作曲・伊藤薫)が演奏されました。

10月28日(土)
福井市立美術館さんで開催されていた「没後30年記念 高田博厚展 対話から生まれる美」の関連行事として、光太郎と妻智恵子、高田の人間模様を描いた新朗読劇『道程-高村光太郎・智恵子・高田博厚-』が上演されました。

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同日、横浜美術館さんレクチャーホールで、「テルミンと語りで紡ぐ愛の物語り 智恵子抄」公演がありました。ご出演は、ぷらイム(テルミン 大西ようこさん/ギター・歌・その他 三谷郁夫さん)、水沢有美さん(朗読)でした。

10月28日(土)~11月26日(日)
台東区の東京藝術大学美術館さんにおいて、「東京藝術大学創立130周年記念特別展「皇室の彩(いろどり) 百年前の文化プロジェクト」」展が開催されました。皇室に献上された、光雲、豊周作品が複数展示されました。

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10月29日(日)
BS朝日さんで、「暦を歩く #140「乙女の像」(青森県十和田湖)」がオンエアされ「湖畔の乙女」が取り上げられました。

10月31日(火)
ドイツフランクフルトのCaffe Martellaさんにて、「秋の宵の朗読会~日本の詩15篇」が開催され、光太郎詩も取り上げられました。

11月1日~29日(水)
この間の水・土に、文京区の旧安田楠雄邸さんで、「となりの髙村さん展第2弾「写真で見る昭和の千駄木界隈」髙村規写真展」が開催されました。

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11月2日(木)
NHKBSプレミアムさんで「ザ・プロファイラー 夢と野望の人生 彫刻に“生命”を刻んだ男~オーギュスト・ロダン~」が放映され、光太郎にも触れられました。11月8日(水)に再放送もありました。出演は日本大学芸術学部・髙橋幸次教授他でした。


11月3日(金)
二本松市市民交流センターさんにおいて、「秋の星空講座 月を見上げて in ほんとの空」が開催されました。

11月3日(金)~12月3日(日)
京都市の知恩院さんで、「知恩院 秋の紅葉ライトアップ2017」が行われ、同寺補陀落池に立つ光雲原型の聖観音菩薩立像もライトアップされました。

11月3日(金・祝)~12月24日(日)
栃木県足利市立美術館さんにおいて、「涯テノ詩聲(ハテノウタゴエ )詩人 吉増剛造展」が開催され、光太郎ブロンズ「手」(大正7年=1918)が展示されました。

11月4日(土)
世田谷区の上用賀アートホールさんで、日本舞踊系の「真理パフェFourth」という公演があり、「あどけない話」、「人に」、「千鳥と遊ぶ智恵子」の朗読がプログラムに入っていました。

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11月7日(火)
千代田区紀尾井ホールさんにおいて、「朝香麻美子 箏・三弦リサイタル ~女性のあり方をよむ~」公演があり、箏曲「樹下の二人(小山清茂 作曲)」が演奏されました。

同日、目黒区の天恩山五百羅漢寺さんで、「第1回らかん仏教文化講座 五百羅漢寺と江戸東京の仏教文化」が開催され、光雲に触れられました。講師は同寺執事/学芸員・堀研心氏でした。

11月8日(水)~12日(日)
杉並区の荻窪小劇場さんで、劇団Dangerous Boxさんによる「実験公演 門ノ月~Aida~/智恵子抄」の公演がありました。

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同じ日程で、豊島区役所本庁舎1階としまセンタースクエアを会場に、「2017アジア・パラアート-書-TOKYO国際交流展」が開催され、昭和17年(1942)の詩「みなもとに帰るもの」の一節を揮毫した光太郎の書も展示されました。

11月10日(金)
三省堂書店さんから、三浦和尚氏著『高校国語科授業の実践的提案』が刊行されました。「高村光太郎「レモン哀歌」の指導 -詩の「楽しみ方」を求めて-」を含みます。

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11月12日(日)
NHK Eテレさんで「日曜美術館 皇室の秘宝~奇跡の美術プロジェクト~」の放映があり、光雲作品「鹿置物」「養蚕天女」も取り上げられました。再放送は11月19日でした。

同日、中央区の浜離宮朝日ホールさんにおいて、「東京男声合唱フェスティバル」が開催され、会津高校OB合唱団さん(31名)が、清水脩作曲の「梅酒 -智恵子抄より-」を演奏して下さいました。

11月13日(月)
『福島民友』さんで、「智恵子のまち夢くらぶ」が二本松市の智恵子の生家近くに智恵子ゆかりの地などを案内する「智恵子のまちガイドボード」を設置したことを報じました。

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11月15日(水)~21日(火)
中央区の松屋銀座さん7階遊びのギャラリーにおいて、「篠原貴之水墨絵画展-水墨の新境地-」が開催され、「レモン哀歌」という作品も出品されました。

11月17日(金)
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『高知新聞』さんの一面コラム「小社会」で、ロダン没後100年にからめ、光太郎に触れて下さいました。

11月18日(土)
文京区のアカデミー向丘さんで、第62回高村光太郎研究会が開催されました。発表は「吉本隆明「高村光太郎」再訪」(赤崎学氏)、「詩作品に見る『をぢさんの詩』の位置」(岡田年正氏)でした。

11月23日(木・祝)
奈良県立美術館さんで、「ニッポンの写実 そっくりの魔力」展が始まりました。2018年1月14日(日)までの会期です。光雲木彫「天鹿馴兎(てんろくくんと)」(明治28年=1895・個人蔵)、「砥草刈(とくさがり)」(大正3年=1914・大阪市立美術館蔵)、「西行法師」(制作年不明・清水三年坂美術館蔵)の3点が並んでいます。   

11月25日(土)
目黒区の日本近代文学館さんで、朗読イベント「リーディングライブ2017」が開催され、「智恵子抄」詩篇も取り上げられました。

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11月26日(日)
千代田区の日比谷コンベンションホールさんで、「第11回 明星研究会 <シンポジウム> 口語自由詩の衝撃と「明星」~晶子・杢太郎・白秋・朔太郎・光太郎」が開催され、第一部で歌人の松平盟子氏のご講演「『みだれ髪』を超えて~晶子と口語自由詩 女性・子供・社会」、第二部のシンポジウム「口語自由詩に直撃! 彼らは詩歌の激流にどう漕ぎ出したか」、それぞれで光太郎に触れて下さいました。

11月29日(水)
フロンティアワークスさんから「文豪とアルケミスト 朗読CD第二弾 高村光太郎」が発売されました。光太郎詩14篇を、声優の森田成一さんが朗読なさっています。

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12月1日(金)
雑誌『中央公論』さんの12月号。公益財団法人川端康成記念会理事の水原園博氏ご執筆の、川端が生前に集めた美術品コレクションを紹介する連載「川端康成の眼」で、今年の1月に発見が報じられ、7月から8月にかけ、岩手県立美術館さんで開催された、「巨匠が愛した美の世界 川端康成・東山魁夷コレクション展」に出品された扇面揮毫を紹介してくださいました。題して「高村光太郎とほろびぬ美」。

同日、花巻市さん発行の『広報はなまき』12月号。「花巻歴史探訪(郷土ゆかりの文化財編)」という連載で光太郎の彫刻「大倉喜八郎の首」(大正15年=1926)が紹介されました。

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さらに同日、バリトン歌手・新井俊稀氏のCD「日本の抒情歌 
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赤い花 白い花」が新井音楽事務所シューベルティアーデ倶楽部から発売されました。野村朗氏作曲「連作歌曲 智恵子抄」を含みます。

12月2日(土)
鎌倉市の光太郎と交流のあった故・高田博厚のアトリエが閉鎖、遺族や知人ら関係者によるお別れの会が開かれ、遺品が、埼玉県東松山市に寄贈されることになりました。光太郎、高田双方と交流のあった、同市元教育長の故・田口弘氏の御遺徳によるものです。

同日、信州安曇野の碌山美術館さんで、「美術講座  ストーブを囲んで 「荻原守衛と高村光太郎の交友」を語る」が開催されました。同館学芸員・武井敏氏と当方による対談形式でした。


12月3日(日)
BSフジさんでオンエアされた『絶景百名山2時間スペシャル 第66回 「安達太良山・西吾妻山 秋」』で、光太郎智恵子に触れて下さいました。
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12月6日(水)

新宿区の音楽の友ホールさんにおいて、「日本歌曲に求める無限の楽しみ 第27回 似たもの同志・名曲探訪18 愛」が開催され、清水脩作曲「智恵子抄」から抜粋で演奏がなされました。

12月7日(木)
『宮崎日日新聞』さんが、一面コラム「くろしお」で、中東問題に絡め光太郎詩「冬の朝のめざめ」を引いて下さいました。

12月9日(土)
目黒区の天恩山五百羅漢寺さんで、「第2回らかん仏教文化講座 「近代彫刻としての仏像」」が開催され、光雲、光太郎に触れられました。講師は小平市平櫛田中彫刻美術館さん学芸員・藤井明氏でした。


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12月9日(土) ~2018年2月25日(日)
平塚市美術館さんで「所蔵作品による”なんだろう”展+新収蔵品」が開催されています。大正3年(1914)に描かれた光太郎の静物画が展示されています。

12月9日(土) ~2018年2月26日(月)
花巻市高村光太郎記念館さんで、「平成29年度花巻市共同企画展 ぐるっと花巻再発見! ~イーハトーブの先人たち~」の一環として「高村光太郎 書の世界」が開催されています。初公開のものを含め、11点の書が展示されています。

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12月15日(金)
テレビ朝日さんの「気づきの扉」で、詩人の松浦弥太郎氏の光太郎詩「最低にして最高の道」にまつわるエピソードが紹介されました。

12月16日(土)
小学館さんから、カトちゃんの花嫁さん著『歯のマンガ』が刊行されました。「智恵子抄」を含みます。詳しくは年明けにご紹介します。

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 12月27日(水)
 兵庫県西宮市甲東ホールさんにおいて、「新井俊稀 クラシカル・サロン・コンサート」が開催され、野村朗氏作曲「連作歌曲 智恵子抄」が演奏されました。

12月30日(土)
河出書房新社さんから、『温泉天国 ごきげん文藝』が発行されました。古今の32篇の温泉にまつわるアンソロジーで、光太郎の「花巻温泉」を含みます。

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いろいろあった一年でした。来年もそうであってほしいものです。


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【折々のことば・光太郎】

姿勢は河の如く、動勢は水の流れの如く。

散文「彫刻十個條」より 大正15年(1926)
 光太郎44歳


同じ文章で、「姿勢」は「ポオズ」とルビが振ってあります。

詩などの言葉の芸術では表現し得ないものを、彫刻に於けるポーズで、無言のまま表現すべし、との言です。

右は、光太郎直筆の揮毫。この句を書いています。

7月1日(土)~8月20日(日)
盛岡市の岩手県立美術館さんにおいて、「巨匠が愛した美の世界 川端康成・東山魁夷コレクション展」が開催されました。1月に発見が報じられた、光太郎の扇面揮毫も出品されました。


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まったく同じ日程で、花巻市博物館さんの企画展「没後50年多田等観~チベットに捧げた人生と西域への夢~」が開催されました。光太郎が多田等観に贈ったうちわ、書簡、『高村光太郎詩集』が展示されました。

7月1日(土)~9月3日(日)
信州安曇野の碌山美術館さんで、夏季企画展示「高村光太郎編訳『ロダンの言葉』展 編訳と高村光太郎」が開催されました。
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7月1日(土)~9月24日(日)
文京区の弥生美術館さんで、「命短し恋せよ乙女 ~マツオヒロミ×大正恋愛事件簿~」展が開催されました。『青鞜』にからめ、智恵子にも触れられました。

7月2日(日)
横浜市の横濱エアジンさんで、「~ヨーロピアンジャズ~◆高村光太郎と中原中也に寄せて」公演がありました。出演は、荒野愛子さん(Piano, Composition)鴻野暁司さん(Bass)、吉島智仁さん(Drums)でした。

7月3日(月)
花巻高村光太郎記念会さんから、光太郎の従妹・加藤照さんの子息の加藤千晴氏著『光太郎と女神たち』が刊行されました。


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7月7日(金)
文芸同人誌『虹』第8号が発行されました。詩人の豊岡史郎氏による「<高村光太郎論> 光太郎とパリ」、「パリの思い出」が掲載されています。

7月7日(金)、8日(土)
古書業界最大の市(いち)である「七夕古書大入札会」の一般下見展観が、神田の東京古書会館さんで行われました。光太郎の書、書簡等も複数出品されました。


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7月9日(日)
ミネルヴァ書房さんから、『石川九楊著作集Ⅸ 書の宇宙 書史論』が発売されました。「ことばと造形(かたち)のからみあい――高村光太郎」等の部分で、光太郎に触れて下さっています。

7月11日(火)~31(月)
西武百貨店渋谷店さんにおいて、「ココだけ!コカ・コーラ社 60年の歴史展」が開催され、光太郎詩「狂者の詩」が取り上げられました。

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7月11日(火)~8月6日(日)
東京藝術大学大学美術館さんで、企画展「東京藝術大学創立130周年記念特別展 藝「大」コレクション パンドラの箱が開いた!」が開催されました。光太郎作品で、同校卒業制作の「獅子吼」(明治35年=1902)の石膏原型、ブロンズ鋳造が並んで展示されました。また、同校教授だった光太郎の父・光雲に関するアーカイブ的展示もなされ、いずれもガラス乾板の「楠木正成像制作のための木型」、「高村光雲《松方正義像》制作のために撮影された本人の写真 」も出品されました。


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7月15日(土)
文治堂書店さんからPR誌『トンボ』の第4号が発行されました。当方の連載「連翹忌通信」が始まりました。

7月15日(土)・16日(日)
青森県十和田湖で毎年恒例の「十和田湖湖水まつり」が開催され、光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」のライトアップが為されました。


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7月19日(水)~9月30日(土)
竹橋の東京国立近代美術館さんで、「MOMATサマーフェス」が開催されました。光太郎のブロンズ「手」が出品された「所蔵作品展 MOMATコレクション」と連動し、参加型プログラムの対話による所蔵品ガイドが毎日実施された他、毎週金曜の「フライデー・ナイトトーク」や、夏休みにあわせた子ども向けプログラムも実施されたり、金曜・土曜はナイトミュージアムで夜9時まで開館したり、さらに前庭にはガーデンビアバーが出現したりしました。

7月20日(木)
講談社現代新書の一冊として『飛行機の戦争1914-1945 総力体制への道』が刊行されました。一ノ瀬俊也氏著。光太郎の「黒潮は何が好き」(昭和19年=1944)という詩を引用し、太平洋戦争下の民間による航空機、艦艇の献納運動を検証しています。

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7月21日(金)
『週刊朝日』さんの2017/7/21号に、当会会友渡辺えりさんによる「人生の晩餐 高村光太郎と智恵子がデートで食べたハイカラな味」が掲載されました。連翹忌会場の日比谷松本楼さんに関してでした。


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7月29日(土)
花巻高村光太郎記念館さん、高村山荘裏手の智恵子展望台において、「夏休み親子体験講座「新しくなった智恵子展望台で星を見よう」」が開催されました。講師は天文サークル星の喫茶室の伊藤修氏・根本善照氏、それから当方が務めました。

7月29日(土)~11月23日(木)
中野区立中央図書館さんの常設展示「日本の文豪 第7回」で、光太郎、志賀直哉、北原白秋が取り上げられました。


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7月30日(日)
埼玉県越谷市のポルコポルコさんで、朗読イベント「ポルコポルコのブックブックアワー~本を味わい尽くす極上の一日」が行われ、光太郎詩「レモン哀歌」が取り上げられました。語りは和久田み晴さん、フルートで宇高杏那さんのご出演でした。

8月1日(火)
土曜美術出版さんから月刊誌『詩と思想』8月号が発行されました。拙稿「高村光太郎を偲ぶ「連翹忌」」が掲載されました。

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同日、清流出版さんから『月刊清流』9月号が発行されました。「詩歌(うた)の小径」という連載で、「あどけない話――高村光太郎」が2ページにわたり掲載されています。

8月1日(火)~31日(木)
日本航空さんが地域プロモーション活動「地域紹介シリーズ」の一環として福島県を取り上げ、機内ビデオでは「ほんとの空」の安達太良山が放映されました。

8月3日(木)
『朝日新聞』さんの夕刊に「(言葉の服)日本人のおしゃれ:下 智恵子の素(しろ)」という記事が載りました。ご執筆はファッションデザイナー・堀畑裕之氏でした。

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8月4日(金)
東京毎日オークションハウスにおいて、「第546回毎日オークション 絵画・版画・彫刻」が開催され、光雲作の「舞翁」が出品されました。

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8月8日(火)
青森市ご在住の彫刻家で、生前の光太郎を御存知の田村進氏が、自作の光太郎ブロンズ胸像「光太郎山居(さんきょ)」を十和田市に寄贈なさいました。来春から、十和田湖畔の「十和田湖観光交流センターぷらっと」にて公開されるそうです。

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8月9日(水)
宮城県女川町のまちなか交流館ホールにおいて、第26回女川光太郎祭が開催されました。光太郎詩文の朗読、アトラクション演奏、当方の講演「高村光太郎、その生の軌跡 ―連作詩「暗愚小伝」をめぐって⑤―」などが行われました。

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同日、青森県さん制作の青森県PRムービー「ディス(り002)カバリー青森」第2弾がインターネット上で公開されました。光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」も登場します。

8月12日(土)
京都芸術センターさんにおいて、「京の文化絵巻2017 ~文学吟詠舞劇と邦楽の飛翔~」が開催されました。文学吟詠舞劇 「智恵子抄 断章―千鳥と遊ぶ智恵子―」が演目に入っていました。

8月15日(火)
終戦の日にからめ、『岩手日報』さんの一面コラム「風土計」で光太郎に触れて下さいました。

8月19日(土)
『毎日新聞』さんの大阪夕刊に、「舞台をゆく長野県松本市・徳本峠(ウェストン「日本アルプスの登山と探検」) 穂高岳の雄姿、幾年月も」という記事が出、大正2年(1913)の光太郎智恵子上高地行が紹介されました。

8月19日(土)・20日(日)
花巻市内で「第20回いわて花巻イーハトーブの里ツーデーマーチ(イーハトーブフォーラム実行委主催)」が開催されました。「光太郎と賢治出会いのコース」(30㎞)も設定されました。

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8月23日(水)
エイ出版さんから女性向け登山雑誌『ランドネ』10月号が発売されました。「山岳お遍路さん 神様百名山を旅する」という連載があり、智恵子の故郷・二本松に聳える安達太良山が、「智恵子抄」にからめて紹介されています。

8月25日(金)~27日(日)
大阪市立芸術創造館さんで、evkk(エレベーター企画)さんによる演劇「売り言葉」が上演されました。「売り言葉」は、平成14年(2002)、野田秀樹氏の脚本、大竹しのぶさん出演で初めて上演されました。登場人物は智恵子のみの一人芝居です。

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8月26日(土)
花巻高村光太郎記念館で、旧記念館の建物を「森のギャラリー」としてリニューアル、市民講座等での活用ができるようになりました。

8月26日(土)~11月5日(日)
富山県美術館さんで、「富山県美術館開館記念展 Part 1 生命と美の物語 LIFE - 楽園をもとめて」が開催され、光太郎木彫「蝉」(大正13年=1924)が出品されました。

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8月27日(日)
コールサック社さんから、佐藤竜一氏著『宮沢賢治 出会いの宇宙――賢治が出会い、心を通わせた16人――』が出版され、光太郎も取り上げられました。





8月30日(水)
江東区公会堂ティアラこうとうさんで、「響きあう詩と朗読」公演があり、宮尾壽里子さんによる光太郎「母をおもふ」、清水けいこさんによる「『智恵子抄』より」が上演されました。

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同日、角川書店さんから青少年向け、いわゆるライトノベル系のファミ通文庫の一冊として『詩葉さんは別(ワカレ)ノ詩を詠みはじめる』が刊行されました。樫田レオ氏著。光太郎の「郊外の人に」(大正元年=1912)が重要なモチーフとして扱われています。

9月1日(金)
北海道小樽市に似鳥美術館さんがオープンしました。光雲とその弟子達の木彫が多数展示されています。

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9月2日(土)
NHK総合さんで「ブラタモリ #81 十和田湖・奥入瀬 ~十和田湖は なぜ“神秘の湖”に?~」がオンエアされ、「乙女の像」も映りました。再放送は9月6日(水)でした。

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9月6日(水)
2月8日に亡くなった俳優の土屋嘉男さんの訃報が出ました。原節子さん主演の東宝映画「智恵子抄」(昭和32年=1957)にも出演なさっていました。光太郎の若い友人である詩人の「小山」という役で、モデルは尾崎喜八と草野心平でした。

9月9日(土)~11月23日(木)
福島県二本松市内各所を会場に、「重陽の芸術祭2017」が開催されました。智恵子生家の旧長沼酒造も会場となっており、現代アート作家の・清川あさみさんによるインスタレーションの展示が行われていました。

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9月12日(火)~12月24日(日)
山梨県北杜市の清春白樺美術館さんで、「白樺派の情熱展 志賀直哉コレクションを中心として」が始まりました。光太郎の「裸婦坐像」(大正6年=1917)、「大倉喜八郎の首」(大正15年=1926)、さらに画商の後藤真太郎にあてた長い書簡(昭和6年=1931)が展示されました。

9月13日(水)
神奈川県立近大美術館館長・水沢勉氏が、御自身のフェイスブックにて、明治44年(1911)に、智恵子が描いた雑誌『青鞜』の有名な表紙絵に元画が存在することを発表されました。元になった作品は、ヨーゼフ・エンゲルハルトというオーストリアの画家が、明治37年(1904)のセントルイス万博のために制作した寄木細工「Merlinsage」でした。

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9月15日(金)~17日(日)
横浜伊勢佐木町ににあるお三の宮日枝神社さんの例大祭(お三の宮 秋まつり)が開催され、修復を終えた高村光雲の手になる彫刻が施された「火伏神輿」が2年ぶりに出ました。

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9月16日(土)・17日(日)
サンライズもとみや(福島県本宮市)において、「第5回カナリヤ映画祭」が開催されました。「智恵子抄」に触れる昭和40(1965)年に自主制作された映画「こころの山脈」(吉村公三郎監督、故・山岡久乃さん主演)が上映されました。

 9月16日(土)・9月30日(土)・10月22日(日)
 福島県鮫川村のあぶくまエヌエスネットフィールドさんで、自然体験学習「ふくしま ほんとの空プログラム」が開催されました。

9月15日(金)~11月27日(月)
花巻高村光太郎記念館さんで、「秋季企画展  智恵子の紙絵 智恵子抄の世界」が開催されました。同館所蔵の智恵子の紙絵実物2点、複製の紙絵などが展示されました。

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9月16日(土)~12月3日(日)
日本橋の三井記念美術館さんで「驚異の超絶技巧! —明治工芸から現代アートへ—」展が開催されました。光雲の木彫「布袋」が展示されました。

9月23日(土)~11月12日(日)
青森県八戸市の八戸クリニック街かどミュージアムさんで、「5周年記念秋期展旅と名所――広重から北東北の新版画・鳥瞰図まで」が開催され、光太郎ブロンズ「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」制作のために習作として作った手を鋳造したもの、それから同じく「乙女の像」の中型試作の首の部分が展示されました。

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9月24日(日)
千葉県市原市のサンプラザ市原を会場に、「ひだまりコンサートVol2 朗読と歌 ことばをつむいで伝える大切な思い」が開催され、「智恵子抄」が朗読されました。

9月27日(水)
福島県南相馬市小高区の小高生涯学習センターにおいて、国立大学法人福島大学うつくしまふくしま未来支援センター主催のシンポジウム「ほんとの空が戻る日まで―東日本大震災から7年目を迎えた浜通り地方の今後を考える―」が開催されました。

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9月28日(木)
テレビ朝日さんで、「あなたの駅前物語 【二本松駅前/福島県】提灯祭りの駅前」が放映され、「智恵子抄」にからめて安達太良山、阿武隈川が紹介されました。

9月30日(土)~11月12日(日)007
愛知県豊橋市美術博物館さんで「ニッポンの写実 そっくりの魔力」が開催され、光雲木彫「天鹿馴兎(てんろくくんと)」(明治28年=1895・個人蔵)、「砥草刈(とくさがり)」(大正3年=1914・大阪市立美術館蔵)、「西行法師」(制作年不明・清水三年坂美術館蔵)の3点も並びました。   


というわけで、今回は7、8、9月をふり返りました。

書いている途中で、「一つの記事に掲載できる画像は50枚までです」というエラーメッセージが出てしまい、複数枚の画像を使おうとしたイベントから削除しました。それだけたくさん紹介すべき事項があったということですね。ありがたいことです。

明日はこのコーナー最終回、10、11、12月のご紹介です。


【折々のことば・光太郎】.

構造を思へ、構造無きところに存在無し。

散文「彫刻十個條」より 大正15年(1926) 光太郎44歳

人体にも、樹木にも、優れた建築にも、きちんとした構造が在ると光太郎は説きます。そういったことを意識するとしないとでは、やはり世界の見え方が違ってくるのでしょう。

今年一年の回顧、2回目です。4~6月を書きます。

4月1日(土)
北海道釧路で刊行されている文芸同人誌『河太郎(かたろう)』の43号が発行されました。光太郎に触れる横澤一夫氏による「原始の詩人たちの時代 『 至上律 』『 北緯五十度 』『 大熊座 』」が掲載されています。

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4月2日(日)
日比谷松本楼さんにおきまして、
第61回連翹忌を執り行いました。全国からゆかりの方々など、70余名のご参加をいただき、盛会となりました。

同日、光太郎第二の故郷ともういうべき花巻では、詩碑前祭、花巻連翹忌法要が行われました。

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同日、高村光太郎研究会さんより『高村光太郎研究 (38)』、当会から『光太郎資料 47』が刊行されました。

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4月5日(水)
光太郎に触れた御著書等もあった詩人の大岡信氏が亡くなりました

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4月6日(木)
江東区公会堂ティアラこうとうさんで、「第5回 春うららの朗読会」が開催され、宮尾壽里子さん作の「智恵子さん」を、宮尾さん、小川弘子さん、藤田治子さんが上演なさいました。

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4月8日(土)
NHK BS1さんで「実践! にっぽん百名山 「安達太良山」」が放映され、光太郎智恵子に触れられました。4月18日(火)、7月29日(土)に再放送がありました。

4月8日(土)~5月7日(日)
福島県二本松市の智恵子生家で、通常は立ち入り禁止となっている智恵子の居室を含む二階部分の期間限定公開が行われました。30日(日)までは、生家裏手の智恵子記念館で、紙絵の実物展示も行われました。

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4月10日(月)
花巻市の高村山荘裏手の高台の「智恵子展望台」がリニューアル整備されました。

4月11日(火)
盛岡市の盛岡地区更生保護女性の会さんの総会が開催され、その中で当方の講演「心はいつでもあたらしく 高村光太郎 つまずきと反省と求道と」を組み込んで下さいました。

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4月14日(金)~6月26日(月)
花巻市の高村光太郎記念館さんで、企画展「光太郎と花巻の湯」が開催されました。

4月15日(土)〜6月18日(日)
福島県いわき市の草野心平記念文学館さんで「春の企画展 草野心平の詩 料理編」が開催され、光太郎智恵子の通った焼き鳥「いわき」,、居酒屋「火の車」に関する展示も為されました。

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4月17日(月)
文京シビックホール小ホールで、「新井俊稀クラシカルサロンコンサートVol.14」が開催され、野村朗氏作曲の「連作歌曲 智恵子抄」が演奏されました。

4月20日(木)
隔月刊誌の『花巻まち散歩マガジン「Machicoco(マチココ)」』が創刊されました。花巻高村光太郎記念館さんの協力で「光太郎のレシピ」が連載されています。

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4月22日(土)
信州安曇野の碌山美術館さんで、「第107回碌山忌」が開催されました。研究発表フォーラム・ディスカッション「荻原守衛-ロダン訪問の全容とロダニズムの展開-」。同館学芸員の濱田卓二氏が、文献から推定される、守衛のロダン訪問の時期、内容等について。碌山友の会会長を務められている幅谷啓子氏から、近代日本でのロダン受容史について。最後は、地元ご出身の彫刻家・酒井良氏が、実作者の立場から。それぞれ、光太郎にも触れる発表をしていただき、興味深く拝聴しました。

4月22日(土)・5月27日(土)・6月24日(土)
秋田県生涯学習センターさんで「【あきたスマートカレッジ】文学リレー講座~戦中・戦後の文学~高村光太郎」が、北条常久氏を講師に行われました。第一回が「青年光太郎『道程』 ~彫刻家父光雲と詩人光太郎~」、第二回は「光太郎と智恵子『智恵子抄』 ~智恵子の愛に清められ~」、第三回に「戦中・戦後の光太郎『暗愚小伝』 ~花巻高村山荘での生活~」でした。

4月23日(日)
コールサック社さんから森三紗さん著『宮沢賢治と森荘已池の絆』が刊行されました。「高村光太郎と宮沢賢治と森荘已池」という章を含みます。

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4月27日(木)
求龍堂さんから酒井忠康氏著『片隅の美術と文学の話』が刊行されました。「高村光太郎―パリで秘密にしたもの」「高村光太郎の留学体験」を含みます。

5月1日(月)
日本絵手紙協会さん発行の雑誌『月刊絵手紙』の5月号が発行されました。「すべては「詩魂」ありてこそ 高村光太郎の書」という特集を組んで下さいました。

同日、日本聖書協会さんから『聖書を読んだ30人 ~夏目漱石から山本五十六まで~』が刊行されました。「高村光太郎と聖書 美のうしろにあるものを表現しようとした詩人・彫刻家」を含みます。

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5月3日(水)
墨田区のすみだトリフォニーホール大ホールにおいて、「やまとうたの血脈(けちみゃく)Ⅷ 抒情は詩人の武器であったか?~大正、昭和前期の詩による合唱曲展」が開催され、光太郎作詞、佐藤敏直作曲「猛獣篇」より「傷をなめる獅子」「苛察」が演奏されました。指揮・藤井宏樹氏、合唱・Ensemble PVDさん、ピアノ・浅井道子さんでした。

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5月5日(金・祝)
二本松市の智恵子純愛通り記念碑前(智恵子の生家近く)集合・出発で、「好きです智恵子青空ウオーク」が開催されました。

5月7日(日)
千葉県松戸市の森のホール21さんで、東葛合唱団はるかぜさんの第13回演奏会が開催され、二代目コロムビア・ローズさんの「智恵子抄」(丘灯至夫作詞・戸塚三博作曲)が演奏されました。

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5月10日(水) 〜16日(火)
杉並区のラピュタ阿佐ケ谷で、「芳醇:東宝文芸映画へのいざない」が開催され、昭和32年(1957)公開の東宝映画「智恵子抄」(原節子、山村聡主演)が上映されました。

5月11日(木)
NHKEテレさんの「にほんごであそぼ」で、光太郎詩「人に」を取り上げて下さいました。再放送は5月25日(木)でした。

5月13日(土)~28日(日)
この期間の土、日に、二本松市の智恵子生家奥座敷において、「高村智恵子 生誕祭 上川崎和紙で作ろう切り絵体験」が行われました。

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5月13日(土)
京都コンサートホールさんにおいて、「鈴木憲夫の世界2~女声合唱の響宴」公演があり、光太郎作詞、鈴木憲夫氏作曲の「レモン哀歌」が演奏されました。

5月14日(日)
東京都調布市の文化会館たづくりさんで、「第121回 午後のティーサロン ~「映画の中の日本文学」(戦前昭和の文学)~ ~音楽&映画への語らい~」が開催され、昭和32年(1957)公開の東宝映画「智恵子抄」(原節子、山村聡主演)が上映されました。

同日、神奈川県相模原市の相模女子大学さんでオープンキャンパスが開かれ、日本語日本文学科では【高村光太郎『レモン哀歌』を読み解く】の模擬授業が為されました。

5月15日(月)
花巻市の高村山荘前広場で、「第60回高村祭」が開催されました。記念講演は藤原冨男氏(元花巻市文化団体協議会会長) 演題 『思い出の光太郎先生』でした。

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5月16日(火)
光太郎に関わる数々の書籍を刊行して下さった、文治堂書店元社長の渡辺文治氏が亡くなりました

5月17日(水)、21日(日)、27日(土)
福岡市映像図書館ホールシネラさんで、「特別企画 中村登監督特集 60年代松竹映画を代表する監督・中村登の特集」が行われ、昭和42年(1967)公開の松竹映画「智恵子抄」(岩下志麻、丹波哲郎主演)が上映されました。

5月21日(日)
神奈川県相模原市の津久井湖城山公園で、「森のコンサート マリンバの響き ~智恵子抄の世界~」公演がありました。マリンバ・松本律子さん、朗読・中村雅子さんでした。

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5月27日(土)
愛知県豊橋市の豊橋市民文化会館ホールにおいて、第5回コーロ・フェリーチェ演奏会が開催され、光太郎作詞、鈴木憲夫氏作曲の「レモン哀歌」が演奏されました。

5月31日(水)
第36回新田次郎文学賞(新田次郎記念会主催)の授賞式があり、光太郎や光雲が登場する小説「リーチ先生」(集英社)で受賞した原田マハさんに記念品などが贈られました。

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6月1日(木)
日本絵手紙協会さん発001行の雑誌『月刊絵手紙』の6月号が発行されました。この号から、「生(いのち)を削って生(いのち)を肥やす 高村光太郎のことば」という新連載(全1ページ)が始まりました。

同日、『毎日新聞』さんの静岡版に静岡県袋井市の寺院「可睡斎(かすいさい)」さんの境内に再建された「活人剣の碑」の由来を伝える紙芝居の完成が報じられました。同碑は明治33年(1900)、光雲原型によって建立されたものでした。

6月10日(土)
筑摩書房さんから、ちくま文庫の一冊として和田博文氏編『猫の文学館Ⅰ 世界は今、猫のものになる』が刊行されました。光太郎詩「猫」を収めています。

6月10日~8月20日(日)
北海道立函館美術館さんで、「ニッポンの写実 そっくりの魔力」展が開催され、光雲木彫、「天鹿馴兎(てんろくくんと)」(明治28年=1895・個人蔵)、「砥草刈(とくさがり)」(大正3年=1914・大阪市立美術館蔵)、「西行法師」(制作年不明・清水三年坂美術館蔵)の3点も並びました。

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6月11日(日)~6月20日(火)
袋井市さんの市役所2階・市民ギャラリーで、「YUKIKO」さんによる、可睡斎(かすいさい)さんの活人剣碑の紙芝居原画展が開催されました。

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6月12日(月)
文芸教育研究協議会会長・西郷竹彦氏が亡くなりました。黎明書房さんから平成5年(1993)刊行の『名詩の美学』他で、光太郎に触れて下さっていました。

6月17日(土)
山梨県韮崎市の韮崎市市民交流センターNICORI ニコリにおいて、「大人の為の朗読会・朗読のつどい」が開催され、「智恵子抄」も取り上げられました。

6月21日(水)
千代田区の学士会館さんで「現代歌人協会公開講座「高村光太郎の短歌」」が開催されました。メインパネリストは歌人の松平盟子さん、染野太朗さんでした。

6月22日(木)
昭和24年(1949)刊行の「宮沢賢治名作選」の編集に関わり、光太郎とも交流のあった吉田コトさんが亡くなりました

6月24日(土)
仙台市のJazz Me Blues Nola(ジャズミーブルースノラ)さんで、「朗読とテルミンで綴る 智恵子抄」公演がありました。朗読・荒井真澄さん、テルミン・大西ようこさんでした。

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6月28日(水)、29日(木)、7月12日(水)、13日(木)
NHKEテレさんの「にほんごであそぼ」で、光太郎詩「あどけない話」を取り上げて下さいました。

6月30日(金)
BSジャパンさんで「武田鉄矢の昭和は輝いていた 昭和のロングセラー蚊取り線香&コカ・コーラ」が放映され、コーラを我が国で最も早く取り上げた詩とされる光太郎の「狂者の詩」(大正元年=1912)が取り上げられました。

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同日、千代田区の東京国立近代美術館で、プレミアムフライデーの活用方法として美術館巡りなどを提案するPRイベントが開催され、光太郎のブロンズ「手」(大正7年=1918)が「登場」しました。ナビゲーター役は関ジャニ∞の横山裕さんと丸山隆平さんでした。

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さらに同日、河出書房新社さんから中村圭子氏編『命みじかし恋せよ乙女 大正恋愛事件簿』が刊行されました。『青鞜』がらみで智恵子に触れられています。翌日から文京区の弥生美術館さんで始まった同名の企画展図録を兼ねています。


明日は7、8、9月をふり返ります。


【折々のことば・光太郎】

彫刻の本性は立体感にあり。しかも彫刻のいのちは詩魂にあり。

散文「彫刻十個條」より 大正15年(1926) 光太郎44歳

題名の通り、十ヶ条の条文と、四ヶ条めまでは詳しい解説が付いています。五ヶ条目以降は条文のみ。光太郎彫刻論の集大成的な文章ですので、十ヶ条すべてご紹介します。

「詩魂」とは、物事の本質を十分に見極め、さらに端的に表現する精神とでもいいましょうか、彫刻をはじめとするすべての光太郎芸術の根幹に流れている基調となるものです。

年末恒例、この一年をふり返ってみます。まずは1~3月です。

1月5日(木)
十和田市の劇団「エムズ・パーティー」さんが、光太郎の人生と十和田湖畔に立つ乙女の像に込められた思いを描いた「乙女の像ものがたり」のDVDを制作し、同市の小山田久市長に報告なさいました。

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1月7日(土)
『伊豆新聞』さんで、鎌倉の川端康成邸から光太郎の扇面揮毫「あれが阿多多羅山……」を含む70数点の書画の発見が報じられました。その後、他紙やテレビでも続々報道されました。

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1月15日(日)
BS朝日さんで「暦を歩く #99「冬の詩人」(福島県二本松)」が放映されました。

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同日、幻戯書房さんから、平田俊子氏著『低反発枕草子』が刊行されました。『静岡新聞』さんに、平成26年(2014)から翌年にかけて連載された同名のエッセイの単行本化です。その頃の花巻高村光太郎記念館さん訪問記等を含みます。

  
1月21日(土)・22日(日)
新宿区の絵空箱さんにて、「蒼井まつりひとり芝居『売り言葉』」公演がありました。「売り言葉」は、平成14年(2002)、野田秀樹氏の脚本、大竹しのぶさん出演で初めて上演されました。登場人物は智恵子のみの一人芝居です。

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1月21日(土)~3月20日(月)
町田市民文学館ことばらんどさんで企画展示「野田宇太郎、散歩の愉しみ-「パンの会」から文学散歩まで-」が開催され、光太郎から野田宛の書簡が展示されました。

1月23日(月)~4月22日(土)
千代田区立千代田図書館さんの9階 展示ウォールで、「検閲官 ―戦前の出版検閲を担った人々の仕事と横顔」が開催され、光太郎と交流のあった佐伯郁郎が取り上げられ、光太郎にも触れられました。

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1月24日(火)・25日(水)

1月24日(火)~4月9日(日)
三重県立美術館さんで、企画展「再発見!ニッポンの立体」。が開催されました。昨年、群馬県立館林美術館さん、静岡県立美術館さんを巡回した企画展の最終会場で、光太郎のブロンズ彫刻が2点、「裸婦坐像」(大正6年=1917)、「大倉喜八郎の首」(同15年=1926)、光雲の木彫も2点、「江口の遊君」(明治32年=1899)、「西王母」(昭和6年=1931)が展示されました。

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1月25日(水)
NHKBSプレミアムさんで、「にっぽんトレッキング100 絶景満載!峡谷のクラシックルート~長野・上高地~」が放映され、大正2年(1913)の光太郎智恵子の上高地行が紹介されました。

1月27日(金)
勉誠出版さんから、『平川祐弘決定版著作集7 米国大統領への手紙―市丸利之助中将の生涯/高村光太郎と西洋』が刊行されました。平成8年(1996)に新潮社さんから刊行されたものの復刊です。

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1月28日(土)
『日本経済新聞』さん夕刊の連載「文学周遊」で「高村光太郎「典型」 岩手・花巻市 小屋にゐるのは一つの典型、一つの愚劣の典型だ。」が掲載されました。

同日、銀座のシンワアートミュージアムさんで、「シンワアートオークション近代美術PartⅡ」が開催され、光太郎のブロンズ「野兎の首」が出品されました。

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1月28日(土)~3月12日(日)
山口県下関市立美術館さんで、「特別展「動き出す!絵画 ペール北山の夢 モネ、ゴッホ、ピカソらと大正の若き洋画家たち」が開催されました。昨年、東京ステーションギャラリーさん、和歌山県立近代美術館さんと巡回した展覧会の最終会場でした。光太郎の油絵2点、「上高地風景」「佐藤春夫像」、さらに『現代の洋画』、『ヒユウザン』(のち『フユウザン』)、『生活』、『多津美』など光太郎も寄稿していたさまざまな美術雑誌、ヒユウザン会展のポスターなどが展示されました。

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1月29日(日)
『しんぶん赤旗』さん日曜版に「この人に聞きたい 生き残った人たちの負い目 父の思い抱き戦争を描く 劇作家・演出家・俳優 渡辺えりさん」が掲載されました。お父様の渡辺正治氏と光太郎との交流に触れられています。


2月3日(金)
『朝日新聞』さんの山梨版。俳優・柳生博さんの子息で、八ケ岳南麓にてレストラン&ギャラリー「八ケ岳倶楽部」を営まれている柳生宗助さんの連載コラム「柳生さんちの八ケ岳日記」の、「野鳥観察も寒いほどお得に」で、光太郎の木彫「うそ鳥」に触れて下さいました。

同日刊行の雑誌『東京人』3月号に「女性解放に奔走した女たち。 雑誌「青鞜」と平塚らいてう」という記事が掲載され、智恵子にも触れられました。

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2月3日(金)~2月26日(日)
青森県十和田湖畔休屋地区で、毎年恒例の「~光と雪のページェント~ 十和田湖冬物語2017」が開催され、「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」のライトアップが為されました。

2月3日(金)~3月12日(日)
小平市平櫛田中彫刻美術館さんで、特別展「ロダン没後100年 ロダンと近代日本彫刻」が開催されました。光太郎ブロンズ「手」「腕」「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」の中型試作が展示されました。

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2月9日(木)
元埼玉県東松山市教育長で、戦時中から光太郎と交流のあった田口弘氏が亡くなりました。

2月10日(金)
みすず書房さんから土田昇氏著『職人の近代――道具鍛冶千代鶴是秀の変容』が刊行されました。光太郎、光雲にも触れられています。

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2月17日(金)
山と渓谷社さんから、同社編・『紀行とエッセーで読む 作家の山旅』が、ヤマケイ文庫の一冊として刊行されました。光太郎の詩「山」(大正2年=1913)、「狂奔する牛」」(同14年=1925)、「岩手山の肩」昭和23年(1948)が掲載されました。

2月22日(水)
『毎日新聞』さんの連載コラム「季語刻々」で、光太郎の俳句「春の水小さき溝を流れけり」が取り上げられました。

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2月24日(金)
千葉県柏市のアミュゼ柏で「智恵子から光太郎へ 光太郎から智恵子へ  ~民話の世界・光太郎と智恵子の世界~」公演がありました。第二部が「智恵子抄」系で、「歌と朗読とピアノのコラボ」。佐藤直江さん作の「星になった智恵子」―智恵子一人称の独白スタイル―を山田典子さんが朗読され、合間に青木省三さん作曲の「智恵子抄三章」をオペラ歌手・大久保光哉さんが歌われました。

2月26日(日)
小平市の放送大学東京多摩学習センターさんで、平櫛田中彫刻美術館さんの特別展「ロダン没後100年 ロダンと近代日本彫刻」関連行事として美術講座「ロダンと近代日本彫刻」が開催されました。講師は同館学芸員・藤井明氏でした。

3月3日(金)
仙台市に本社を置く地方紙『河北新報』さんに「<あなたに伝えたい>元気くれる絵手紙に涙」という記事が掲載され、平成23年(2011)の東日本大震災の津波で亡くなった、女川光太郎の会の故・貝(佐々木)廣氏、奥様の英子さんが取り上げられました。

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3月3日(金)~12日(日)
京都市の知恩院さんで、「知恩院 春のライトアップ2017」が行われ、同寺補陀落池に立つ光雲原型の聖観音菩薩立像もライトアップされました。

3月4日(土)
東京小平市のルネこだいらさんで、小平市平櫛田中彫刻美術館特別展「ロダン没後100年 ロダンと近代日本彫刻」の関連行事「音楽とめぐるロダンの世界」が開催されました。日本大学芸術学部の髙橋幸次教授によるご講演。題して「ロダン歿後100年。本当のロダンをご存知ですか?」、ソプラノの斉藤智恵美さん、ピアノの竹内綾さんのかわいらしいお二人組ユニット「ラ・ペスカ」によるフランス音楽などの演奏が行われました。

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3月5日(日)
新潟市東区プラザ ホールで福島大学・うつくしまふくしま未来支援センター主催 新潟シンポジウム「ほんとの空が戻る日まで ―復興を進める福島の経験を共有し将来につなげる―」が開催されました。

3月8日(水)
福島県喜多方市の喜多方プラザホールで「マリンバの響き ~智恵子抄の世界~」公演がありました。マリンバ・松本律子さん、朗読・中村雅子さんでした。

3月14日(火)
盛岡大学文学部日本文学科編・発行の『東北文学の世界 第25号』が刊行されました。高村光太郎研究会主宰の野末明氏による「高村光太郎詩集『典型』成立考」が掲載されています。

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3月15日(水)
信州安曇野の碌山美術館さんから『碌山美術館報 第37号』が刊行されました。昨年8月、同館の夏季特別企画展「高村光太郎没後60年・高村智恵子生誕130年記念 高村光太郎 彫刻と詩 展 彫刻のいのちは詩魂にあり」の関連行事として行われた、当方の記念講演「高村光太郎作《乙女の像》をめぐって」の筆記録が掲載されています。

3月17日(金)
集英社文庫から森まゆみ氏著『『青鞜』の冒険 女が集まって雑誌をつくるということ』が刊行されました。同社から平成25年(2013)に刊行されたハードカバーの文庫化です。智恵子にも触れられています。

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3月19日(日)
ドイツ・ハイデルブルグのJakobusgemeinde Neueで、野村朗氏作曲の「連作歌曲 智恵子抄」が演奏されました。歌・新井俊稀氏、智恵子役・ 北野温子さん、ピアノ・木下敦子さんでした。
3月25日(土) 
テレビ東京さんの「美の巨人たち 平櫛田中『鏡獅子』彫刻家の信念と覚悟▽5代目尾上菊之助の思い」が放映され、光雲にも触れられました。再放送はBSジャパンさんで4月19日(水)でした。

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3月27日(月)
岩波書店さんから『岩波茂雄文集 第3巻』が刊行されました。光太郎もスピーチをした昭和17年(1942)の「回顧三十年感謝晩餐会」等について触れられています。

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明日は、4~6月です。


【折々のことば・光太郎】

漫画といふやうなうまい名は泰西に無い。さういふのんびりした、達観的な、又無意識的な思想が、ひとり立ちに立つてゐられない程、人種的にせち辛いのであらう。

散文「カリカチユア」より 大正15年(1926) 光太郎44歳

明治期には雑誌『スバル』の裏表紙などで光太郎も取り組んでいた、カリカチュアに関する散文です。

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左は与謝野晶子、右は森鷗外。それぞれさんざんお世話になっていた先輩方ですが、光太郎の手にかかるとこうなります(笑)。

同じ文章では、漫画の祖を、「鳥獣人物戯画」の鳥羽僧正としています。今日、それは定説ともいえるものですが、大正末にそうした発言をしていたのは、意外と早い時期の指摘なのではないでしょうか。

いよいよ大晦日となりました。3日前からこのブログで書き続けている今年1年間の光太郎関連回顧も、最終回となります。

11月1日(火) 産経新聞出版社さんから、手島𣳾六氏著『日本の書』が刊行されました。平成24年(2012)から今年にかけ、『産経新聞』さんに連載されていた同名のコラムの単行本化で、光太郎の項もありました。

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11月3日(木) 『智恵子飛ぶ』などのご著書がある作家の津村節子さんに今年度の文化功労者授賞がありました。

11月3日(木)~6日(日) 豊島区の切手の博物館さんで、、開館20周年記念特別展<秋>「著名人の切手と手紙」が開催され、光太郎の葉書も展示されました。

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11月6日(日)~14日(月) 文京区の文京シビックセンターで、平成28年度文京区企画展「賢治と光太郎――文の京で交錯する二人が開催されました。

11月7日(月) NHKラジオ第二で、カルチャーラジオ NHKラジオアーカイブス「高村光太郎」がオンエアされ、昭和27年(1952)の、光太郎と真壁仁の対談が放送されました。14日(月)に再放送がありました。

11月9日(水)~17(木) 福岡市総合図書館映像ホールシネラにおいて、昭和32年(1957)の東宝映画「智恵子抄」が上映されました。

11月13日(日) 福島県いわき市の草野心平生家で、当会の祖・草野心平を偲ぶ「没後29回忌「心平忌」 第23回心平を語る会」が開催され、当方が卓話(講話)をさせていただきました。同日、『岩手日報』さんの一面コラム「風土計」が、花巻市の高村光太郎記念館さんでの企画展高村光太郎没後六〇年・高村智恵子生誕一三〇年 企画展 智恵子の紙絵」に触れて下さいました。

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11月15日(火)~1/19(木) 静岡県立美術館さんで、企画展「再発見!ニッポンの立体 生人形(いきにんぎょう)からフィギュアまで」。光太郎彫刻「手」、「裸婦坐像」、「大倉喜八郎の首」、光雲彫刻「西王母」「江口の遊君」が展示、現在も開催中です。

11月19日(土) 文京区のアカデミー茗台において、第61回高村光太郎研究会が開催されました。発表は高村光太郎研究会主宰の野末明氏。智恵子の姪・長沼春子と結婚して光太郎と姻戚となった詩人、宮崎稔に関して、さらに当方の「高村光太郎と草野心平 魂の交流」でした。

11月19日(土)~1/15(日) 和歌山県立近代美術館さんで、動き出す!絵画 ペール北山の夢―モネ、ゴッホ、ピカソらと大正の若き洋画家たち―」。現在も開催中で、光太郎油彩画「上高地風景」「佐藤春夫像」が出品されています。

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11月19日(土)~2月12日(日) 京都の清水三年坂美術館さんで、特別展「うた詠むこころ The Composing Mind」。光雲の木彫、「西行法師」が出品されています。

11月22日(火) みすず書房さんから酒井忠康氏著『芸術の海をゆく人 回想の土方定一』が刊行されました。「高村光太郎と土方定一」の項が設けられました。

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11月28日(月) 光雲が彫刻を手がけた横浜・伊勢佐木町の繁栄の象徴で、関東大震災と横浜大空襲を免れた神輿(みこし)「火伏(ひぶせ)神輿」が修復を終え、JRAエクセル伊勢佐木さんで披露されました。

12月3日(土)~2月19日(日) 花巻市立萬鉄五郎記念美術館さんで、「光の詩人 内村皓一展~白と黒の深淵~」が開催中。光太郎ポートレートが並んでいます。

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12月10日(土)~3/5(日) 台湾・台北の故宮南院で、「日本美術の粋 東京・九州国立博物館精品展」が開催中です。光雲の「老猿」が出展されています。

12月10日(土) 東京学芸大学さんで開催された「昭和文学会 2016(平成28)年度 第59回研究集会」が開催され、アギー・エヴァマリア氏による研究発表「「女性はみんな母である」――高村光太郎の戦争詩における〈女性〉像の研究――」がありました。

12月14日(水) 汐留ベヒシュタイン・サロンさんで、朗読系イベント「2016年 フルムーン朗読サロン IN 汐留」が開催され、宮尾壽里子さん作「智恵子さん」が上演されました。

12月29日(木) ATV青森テレビさんで、特別番組「「乙女の像」への追憶~十和田国立公園指定八十周年記念~」が放映されました。


……とまぁ、今年も実に色々なことがありました。まがりなりにも、光太郎・智恵子・光雲の芸術世界が世の中に受け入れられ続けている証左と思われ、ありがたいことだと考えます。こうした状況がいつまでも続くように、今後も努めて参りたいと存じます。

最後に、会としての寄付。

皆様から戴いた郵便物に貼られていた使用済み切手を、例年通り公益社団法人日本キリスト教海外医療協力会(JOCS)さんに寄付、同会サイトに寄付団体として名前を載せていただきました。

また、このブログの閲覧数が多いと、Tポイントが加算されるシステムになっています。貯まったポイントを、4月の「熊本地震災害緊急支援募金」、それから先日の「「糸魚川市駅北大火」緊急支援募金」に回させていただきました。今後もこうした活動も続けたいと思いますので、ご協力よろしくお願いいたします。


【折々の歌と句・光太郎】

おほうみのしほのやうにもさいはひはそらのはてよりながれくるかな
制作年不詳

来年も、皆様に「さいはひ(幸い)」が訪れることを念じつつ、このコーナーを終わります。

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