カテゴリ:彫刻/絵画/アート等 > デザイン

昨日のこのブログ、皇居前広場に立つ楠正成像(楠公銅像)についてでした。昨日書きましたとおり、売店で、楠公銅像をあしらったA4判クリアファイルを購入しましたが、そのかたわらにこんなものも並んでいて、買ってしまいました。
 
イメージ 1
 
サンリオさんのキャラクター、キティちゃんのハンドタオルです。
 
ご当地キティということで、日本各地の観光地などでその土地々々の風物をあしらったキティちゃんグッズが売られていますが、楠公銅像のバージョンがあったとは知りませんでした。
 
また、ボールペンとシャープペンシル、それからストラップもありました。
 
イメージ 2  イメージ 3
  
イメージ 4  イメージ 5
  
また、帰ってからネットで調べてみると、ファスナーマスコットもあり、ネットで購入しました。
 
楠公銅像、一種の東京のシンボルとして愛されている事の証左でしょうが、高村光雲も、あの世で苦笑しているのではないかと思います。
 
同じ光雲作、そして共に「東京三大銅像」に入っている上野の西郷隆盛像バージョンもあるかと思って調べてみました。しかし、西郷さんについては鹿児島限定でのバージョンがありますが、上野の西郷さんとしてのキティちゃんグッズは無いようです。上野限定はパンダがモチーフ。ぜひ、上野西郷バージョンを作っていただきたいものです。
 
では、光太郎がらみでのキティちゃんグッズは、というと、こちらもちゃんと存在しまして、明日のこのブログにてご紹介します。
 
 
【今日は何の日・光太郎 補遺】 12月20日
 
昭和4年(1929)の今日、岸田劉生が歿しました。
 
「麗子」像の連作などで有名な岸田劉生。数え39歳の早逝でした。
 
大正期の『白樺』や、フユウザン会、生活社を通じ、劉生と光太郎は深いつながりを持っていました。そのためその逝去の報には、哀惜の意を隠せません。
 
12月22日の『読売新聞』に載った光太郎の「岸田劉生の死」から、書き出しの部分を抜粋します。
 
 今夜は本当に悲しい。寝耳に水だ。昭和四年十二月二十日、朝の新聞で、岸田劉生の危篤の報道を読み、程経て既に彼が午前零時半に死んだのだといふ事を知つた。つい此間、ブルデルの死を聞いて遺憾やる方無い思をしたが、その「死」がこんなにつけつけと物凄く吾等の身近の天才の上にまで侵入して来ようとはまさか思ひも寄らなかつた。私は食後の洗面所で立ちながら言つた。「岸田劉生が死んだのかな」さう口に出して言つたら急に胸がいつぱいになつた。走馬燈のやうにいろんな事が頭に出て来てをさまりがつかない。今夜「読売」に頼まれて此一文を書かうとしても、唯徒らに取りとめもなくさまざまの思ひが湧き起るのみだ。
 此頃では人が天才といふ言葉を大変嫌ふやうだが、いくら嫌つても天才といふもののある事を打消すわけにはゆかない。ただ稀有(けう)なだけだ。画家岸田劉生は私達の身近に親しく見る事の出来たその稀有な天才の見本だ。此は二十年も前から口にしてゐた事だが今でも此言を取消すわけにゆかない。岸田劉生を除いては今日、吾が日本に天才らしい画家を一人ぐらゐしか私は知らない。彼だけは私の見る所、無條件に天才であつた。
 
続いて、翌年2月の雑誌『みづゑ』に載った「岸田兄の死を悼む」から抜きます。
 
 岸田劉生の死ほど最近私の心を痛打したものは無い。昔荻原守衛が死んだ時もかなりの打撃をうけたが、この方はむしろ多分に友情的の分子が含まれてゐたと思ふ。友情といふ方面から言へば、最近、岸田兄と私とは以前ほどの私交的関係を持たず、文通すら殆ど絶えてゐたし、僅かに「大調和展」の会員であつた関係上、その会合などの時に旧交を温めた程度の交友状態に過ぎなかつたのであるが、私が岸田劉生に対する尊敬と評価とひそやかな景慕とは二十年来渝る事無き、言はば公人としての公けな心根であつた。そして心の奥の方では、いつも、私自身がもつと成長し、もつと成熟し得る時が来たら、又再び以前のやうに近しい、しかし以前よりも平淡な、水のやうに何でもない程親しい友交を獲たいと念願し、遠く望んでゐた事であつたのである。さういふ事は今はすべて空しくなつた。
(略)
 彼は多くの人の期待と予望とを背負ひながら死んでしまつた。神秘の扉はしまつてしまつた。彼にかはる者は無い。無いとなると世界中に無い。実に言ひやうもなく惜しい。
 
 
イメージ 6
 
上の画像は、大正8年(1919)、『白樺』10周年記念に撮られた一枚です。前列右から3人目が岸田、後列左から3人目が光太郎です。

一昨日、新宿文化センターにて、中村屋サロン美術館開館記念講演会「中村屋サロンの芸術家たち」を拝聴して参りましたが、その後、同じ新宿区の神楽坂に寄ってから帰りました。
 
神楽坂というと、「一見さんお断り」の高級料亭、というイメージですが(笑)、そういう分野ではなく、ギャラリーです。以下の展覧会が催されています。

えがく展 7人の絵描きと10冊の本

会 期 : 2014年11月29日(土)~12月14日(日)
会 場 : ギャラリー「ondo kagurazaka」
       新宿区矢来町123 第一矢来ビル1階かもめブックス
時 間 : 月~土 10:00~22:00  日 11:00~20:00
 
11月29日(土)に開店をむかえる「かもめブックス」の中に開かれるギャラリー「ondo kagurazaka」。
そのこけら落とし展として開催される本展示は、大阪・東京から7名の作家が参加し、本の中に眠る美しい文章からインスピレーションを受け、絵で表現します。
テーマとなった文章は「石川啄木・宮城道雄・夏目漱石・高村光太郎・島崎藤村・夢野久作・上村松園・種田山頭火・田山花袋・太宰治」の本から選びました。
 
参加作家
 東京より……松園量介・竹谷満・日笠隼人
 大阪より……wassa・三尾あすか あづち・山内庸資
 
12月6日(土)、7日(日)の2日間、参加作家によるライブペイントや似顔絵など、かもめブックス店内でアートイベントを開催します。
 
イメージ 1
 
イメージ 2
 
というわけで、行って参りました。
 
東京メトロ東西線神楽坂駅2番出口(矢来口)を出て、左折。かもめブックスさんという書店兼カフェがあり、その奥がギャラリー「ondo kagurazaka」さんです。「一見さんお断り」の高級料亭ではありませんが、実におしゃれです。さすが神楽坂。
 
000

 
先週、麻布十番で観てきた「装幀画展Ⅱ~文学とアートの出逢い~」は、「装幀」として描かれ、本の選択も各作家さんにまかされていましたが、こちらはブックデザインというわけではなく、それぞれの本からのインスパイアというか、オマージュというか、そういったイラストでした。本の選択はギャラリーさんの指定だそうで、10冊の本に対し、7人のイラストレーターの皆さん(20~30代の若手)が1枚ずつ出品しています。即売も行っています。
 
光太郎に関しては、『智恵子抄』。さらにその中に収められている詩「あなたはだんだんきれいになる」がお題でした。
 
イメージ 5
 
会場内にはお題に出された書籍も並んでいました。
 
イメージ 6
 
イメージ 7
『智恵子抄』を選んでいただいて、ありがたい限りです。
 
日曜を除き、夜10時までオープンしています。一つのフロアに書店とカフェとギャラリーが同居していて、珈琲でも飲もうかと思ったのですが、帰りの高速バスの時間の関係で、ゆっくりできなかったのが残念でした。ぜひ足をお運びいただき、当方の代わりにゆっくり珈琲でもご堪能下さい(笑)。
 
 
【今日は何の日・光太郎 補遺】 12月3日001
 
昭和12年(1937)の今日、山形の銀行家・長谷川吉三郎にはがきを書きました。
 
文面は以下の通りです。
 
拝復 昨日見事な林檎たくさんいただきありがたく存じ上げました。今日おてがミ及書留小包にて軸其他たしかに落手、先日の色紙が立派に表装せられたのに驚きました、 おてがミの趣は承知いたしました、不日お手許に御返送申上る心組で居ります、 とりあへず御返事まで 艸々
 
「色紙」は、この少し前に丑年生まれの長谷川の依頼でかいた右の画像のものです。それを長谷川が表具屋さんに軸装してもらい、さらに光太郎に箱書きを依頼した、その返答が上記の葉書です。
 
ちなみに長谷川は牛の彫刻も光太郎に依頼しましたが、光太郎、そちらは断っています。翌年に歿する智恵子がゼームス坂病院に入院中で、創作意欲を欠いている部分があったようです。
 
牛の色紙軸装は「長谷川コレクション」の代表作の一つとして、山形美術館に現存し、時折、他館の企画展に貸し出しています。

昨日は港区麻布十番に行って参りました。
 
詳細がよくわからなかったので、事前にご紹介しませんでしたが、以下の展覧会が開催中です。

装幀画展Ⅱ~文学とアートの出逢い~

会 期 : 2014年11月19日(水)~11月30日(日)
会 場 : パレットギャラリー 港区麻布十番2-9-4
時 間 : 11:00~19:00
 
本の装幀は、文学を彩る美術として、古くから多くの人に愛され続けています。
23人の作家が自由に好きな本を選び、その装幀画を描いていただきました。
展示では、原画とともに装幀カバーに仕立てた文庫本を展示します。
個性あふれる作品と文学とのコラボレーションを楽しんでいただけたら幸いです。
 
 
イメージ 1
 
イメージ 2
 
というわけで、オリジナルの装幀(ブックデザイン)の展覧会です。
 
出典作家・作品は上記画像にも載せましたが、文字にします。その方がネット検索にひっかかりますので。
 
石居麻耶  パパ・ユーアクレイジー(ウィリアム・サローヤン・訳伊丹十三)
岩淵華林  この闇と光(服部まゆみ)
宇野亜喜良 悪魔の辞典(ピアス/西川正身・編訳)000
大竹彩奈  氷点(三浦綾子)
大谷郁代  猫を抱いて象と泳ぐ(小川洋子)
蟹江杏   杏っ子(室生犀星)
財田翔悟  魍魎の匣(京極夏彦)
新藤杏子  春と修羅(宮澤賢治)
高橋千裕  失楽園(ジョン・ミルトン)
田嶋健太郎    智恵子抄(高村光太郎)
立木美江  山月記(中島敦)
中西静香  小さいおうち(中島京子)
中原亜梨沙    金子みすゞ詩集(金子みすゞ)
名古屋剛志    サヨナライツカ(辻仁成)
成田朱希  偽偽満州(岩井志麻子)
新倉佳奈子    草迷宮(泉鏡花)
野村直子  第七官界彷徨(尾崎翠)
深瀬優子  お縫い子テルミー(栗田有起)
まちゅまゆ 鏡の中の鏡(ミヒャエル・エンデ)
宮本順子  宮澤賢治童話集(宮澤賢治)
桃田有加里   供述によるとペレイラは……(アントニオタブッキ)
山科理絵  カイン"自分の弱さに悩む君へ"(中島義道)
山城有未  ZOO1(乙一)
 
 
イメージ 3
 
イメージ 8
 
イメージ 9
 
イメージ 10
 
芸大日本画科ご出身の、田嶋健太郎氏という方が「智恵子抄」を出展なさっています。ありがたや。
 
イメージ 5  イメージ 6
  
イメージ 7
 
「智恵子抄」というと、大正浪漫ふうの縞の着物に日傘、手にはレモン、といったところがお約束ですが、そういう固定観念にとらわれていないところが、かえっていいと思いました。
 
他の出展作家の皆さんも、それぞれに力のこもった作品です。一人一点、というところで、妥協がないような気がしました。上記リストにある通り、古今東西の作品からのインスパイアとなっている点も良いと思います。
 
いつも同じようなことを書いていますが、数十年後、「高村光太郎? 誰、それ?」、「『智恵子抄』? 知らないなぁ……」ということにならないことを祈ります。
 
今週末まで開催されています。ぜひ足をお運びください。
 
 
【今日は何の日・光太郎 補遺】 11月27日
 
昭和7年(1932)の今日、東京美術学校講堂で「黒田清輝胸像」が除幕されました。
 
光太郎肖像彫刻、一つの頂点です。
 
イメージ 11
 
しかし、この年、智恵子が自殺未遂。その後、完全に夢幻界の住人となり、光太郎もその対応に追われ、しばらくは彫刻も非常に寡作の時期が続くことになります。

新聞記事からご紹介します。 

原付ナンバープレートに乙女の像

 十和田市は5日、合併10周年を記念した原動機付き自転車のオリジナルナンバープレートに、十和田湖と湖畔を象徴する乙女の像の図案を決定したと発表した。
 制作者は大阪府のグラフィックデザイナー塩﨑榮一さん。全国から応募があった31件の中から、同市の特色や魅力が端的に表現された図柄として審査会で選ばれた。
 ナンバープレートは、十和田市の魅力を目に見える形で訴える狙いもある。高村光太郎作の乙女の像は建立から60年が経過してなお、誘客に課題を抱える十和田湖観光のPR役に“就任”。市税務課は「新たなナンバープレートで十和田をアピールしてほしい」と期待を込める。
 新ナンバープレートの交付開始は2015年2月2日の予定。問い合わせは十和田市役所税務課=電話0176(51)6765=へ。
『デーリー東北』 2014/11/05
 
イメージ 1
 
 
調べてみると、全国的には300ほどの自治体が原付の「ご当地」ナンバーを導入しています。ただし、かなりの割合で、奇妙な「ゆるキャラ」が採用されています。それを付けて走るのも恥ずかしいんじゃないの? と思います。
 
その点、十和田市さんのものはなかなかいい図案ですね。泉下の光太郎は苦笑しているような気がしますが。
 
ちなみに当方の住む千葉県香取市は、地元の偉人・伊能忠敬のデザインです。地元民にしかわからないのでは……と思いますが、地元への愛着を深める、という意味ではいいのかもしれません。
 
近くの佐倉市では漫画家、モンキー・パンチさんが市内在住ということで、ルパン三世の図柄。これはズルい、という気がしますね(笑)。
 
イメージ 2
 
さて、新聞がらみでもう一件。  

風土計(2014/11/13)

 「威信の青空」。そう呼ぶのがぴったりの中国・北京の数日間だった。アジア太平洋経済協力会議(APEC)の期間中、北京の空は見事に晴れた
▼中国では微小粒子状物質「PM2・5」による大気汚染が深刻。気象当局は、北京は8~11日に重度から中度の大気汚染に見舞われると予報していた。大事な国際会議の空が暗い霧に覆われてはメンツにかかわる
▼このために当局が取った手段がすごかった。工場の操業停止や交通規制はまだ序の口。中国メディアによると、花火や露天のバーベキューを禁止。周辺の農家では食事や暖を取るために薪や石炭を燃やすことさえ禁じた
▼アジアの大国の威信をかけた青空の演出には恐れ入る。その効果だろうか。日本との間にかかっていた深い霧もとれて、2年半ぶりの首脳会談が実現した。2人の表情は晴れやかとはいかなかったが、まずは良しとしよう
▼とはいえ、これはつかの間の青空。高村光太郎の「智恵子抄」風に言えば「ほんとの空が見たいといふ」が隣国国民の思いではないか。両国関係が改善すれば、大気汚染を防ぐ日本の技術協力もさらに進んでいくだろう
光太郎の随筆「触覚の世界」に「彫刻家の触覚は霧を破ろうとする」とある。一番幼稚で根源的な感覚ゆえに触覚は本質をつかむ。政治家にもほしい。
『岩手日報』 2014/11/13
 
『岩手日報』さんの1面コラムです。光太郎第二の故郷ともいうべき岩手の地方紙ということで、時折、光太郎にふれて下さいます。ありがたいことです。
 
もう一件。今月8日の『毎日新聞』さんの社会面コラム「季語刻々」でも、光太郎にふれて下さっています。
 
イメージ 3
 

「ほんとの空」が広がる智恵子の故郷の山、安達太良山や、十和田ではもう雪が積もったそうです。当方の住む南関東でも初冬の気配が漂って参りました。
 
当方、光太郎と違って、冬の寒さは苦手で000す。「冬は僕の餌食だ」ではなく「僕は冬の餌食だ」状態なのですが、「冬来たりなば春遠からじ」と思いつつ、頑張ります。
 
 
【今日は何の日・光太郎 補遺】 11月20日
 
昭和25年(1950)の今日、龍星閣から詩文集『智恵子抄その後』が刊行されました。
 
昨日もご紹介した「元素智恵子」や「裸形」を含む連作詩「智恵子抄その後」を根幹に、戦後に作られた他の智恵子に関する詩篇、散文などを収めています。
 
 

インターネット上で、著作権の切れた文学作品等を公開している「青空文庫」というサイトがあります。ボランティアの方が電子データに入力、そのご苦労には頭が下がります。
 
さて、その「青空文庫」がらみで、株式会社MediBangさんによる、下記のイラストコンテストが作品募集中です。 

第2回 青空文庫 有名小説表紙絵コンテスト

イメージ 1
 
応募期間 2014年7月31日(木)23:59まで
 
応募資格 特になし。プロ・アマ問わず応募可能。発表済みイラストでの応募も受け付け(但し、応募者自身が権利を有するイラストに限る)。
 
応募形式
 1.画像ファイル形式 jpg、png、gif
 2.規定サイズ(横 × 縦)2100 × 2800ピクセル
 3.必須事項
 表紙イラスト内に作品のタイトル、作品の著者名、通訳者がいる場合は通訳者を含めること。 加えて、イラスト作成者自身の名前を記載。
 
人気の応募書籍はこちら!
 白痴/堕落論 坂口安吾  家/若菜集 島崎藤村  こころ/坊っちゃん 夏目漱石
 たけくらべ 樋口一葉  学問のすすめ 福沢諭吉  ドグラ・マグラ 夢野久作
 三国志/私本太平記 吉川英治  父帰る/恩讐の彼方に 菊池寛
 阿Q正伝/狂人日記 魯迅  金色夜叉 尾崎紅葉  半七捕物帳/百物語  岡本綺堂
 鼻/杜子春  芥川竜之介  人間失格/走れメロス 太宰治
 
コンテスト対象作品の著者一覧                                                   
 アンデルセン ハンス・クリスチャン グリム ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール
 ド・ラ・ラメー マリー・ルイーズ トルストイ レオ  バーネット 
 フランシス・ホジソン・エリザ 
ルブラン・モーリス
 永井 荷風 海野 十三 宮沢 賢治 高村 光太郎 紫式部

                                                                              
受賞作の発表
 応募期間終了後、厳正な選考のうえ受賞・入選された作品をメディバン本サイトにて発表。
 特賞(最大1本):10万円  優秀賞(最大10本):1万円 入選:1,000円
 参加賞:受賞・入選作以外の応募イラストから1枚あたり100円
 


対象となる光太郎作品は以下の通り。
 
(私はさきごろ)  ヒウザン会とパンの会  ミケランジェロの彫刻写真に題す  黄山谷について  回想録  開墾 顔  気仙沼  九代目団十郎の首  山の秋  山の春  山の雪  詩について語らず  自作肖像漫談  自分と詩との関係  書について  小刀の味  触覚の世界  人の首  蝉の美と造型  装幀について  啄木と賢治  智恵子の紙絵  智恵子の半生  智恵子抄  能の彫刻美  美の日本的源泉  美術学校時代  木彫ウソを作った時  緑色の太陽  珈琲店より
 
正確にいえば、「小説」は一篇もありませんが、まぁ、そのあたりは厳密に考えていないようです。
 
絵心のある方、応募してみてはいかがでしょうか?
 
【今日は何の日・光太郎 補遺】 7月10日
 
昭和34年(1959)の今日、二玄社から『高村光太郎書』が刊行されました。
 
B4判の大型本で、はじめて刊行された光太郎の書の作品集です。監修は光太郎実弟の高村豊周、編集は光太郎と親交の深かった美術史家の故・奥平英雄氏と、北川太一先生です。
 
特に晩年、独特の境地に至った光太郎の書、67点の写真が掲載されています。また、別冊には、草野心平「光太郎書の三つの時代」、西川寧「高村さんの書」、吉野秀雄「高村光太郎の書」、奥平英雄「書についての回想」が掲載されています。

昨日、名古屋在住の作曲家・野村朗氏から先月、愛知碧南市藤井達吉現代美術館で開催中の「生誕130年 彫刻家高村光太郎展」の関連行事として行われたリサイタルのDVD、パンフレットをいただいた件を書きました。
 
氏の「智恵子抄」系リサイタルパンフレットやチラシによく使われているイラストがあります。
 
イメージ 1
 
智恵子をイメージして描かれたものですが、前々から「なかなかいい絵だな」と思っていました。
 
そう思っていたところ、先般、野村氏から届いた荷の中に、こちらのイラストを描いた方が作られた来年のカレンダーが入っていました。
 
 
イメージ 3
 
作者はやはり名古屋在住(だと思われます)のイラストレーターで、西尾香美(くみ)さん。

カレンダーは2ヶ月で1枚になっているタイプで、野村氏のリサイタルで取り上げられた日本の詩をモチーフにしたイラストが描かれ、詩の一節が印刷されています。それぞれ素晴らしいイラストです。
 
名古屋イラストレーターズクラブさんのサイトで見ることができますが、ダイレクトにリンクが貼れません。
 
イメージ 4
 
7・8月のページが「レモン哀歌」。いいですね。
 
 
イメージ 2
 
名古屋市のセントラル画材さんで扱っており、セントラルアートビル本店画材売り場、及びセントラル出力センターにて1部500円で販売、とのことです。
 
オンラインで入手できないというのがちょっと残念です。
 
【今日は何の日・光太郎】 12月12日

昭和23年(1948)の今日、花巻郊外太田村山口の高橋家で、「法隆寺幻灯会」を行いました。
 
今で言うプロジェクタのように、スクリーンに静止画を映し出す機械として、スライド映写機がありました。そのスライド映写機や、その原型となった機械を「幻灯機」と言っていました。宮澤賢治の童話によく出てきます。
 
光太郎はその幻灯機と、ソフトとして法隆寺に関するフィルムを入手、村人に対して日本美術に関する講話を不定期に行っていた一環として、65年前の今日、「幻灯会」を行いました。

↑このページのトップヘ