智恵子の故郷・福島県二本松市の広報紙『広報にほんまつ』今月号に、『智恵子抄』所収の「あどけない話」(昭和3年=1928)に由来する「ほんとの空」の語が、ドーンと。
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同市はここのところ、「桜の街」としてもPRに力を入れており、一昨年には「2019全国さくらシンポジウム」の会場となりました。「ほんとの空にさくら舞う」は、その際のテーマでしたが、その後もこうして使用され続けています。昨年の『広報にほんまつ』4月号にも同趣旨のページがありました。

ただ「桜がきれいだよ」だけより、美しい青空を背景に、と売りにできるのは、二本松市の強みというか、ある意味、ずるいというか(笑)。

で、市内の桜の名所がいくつか紹介されています。ところが、市内に桜の名所、銘木が多すぎて、昨年とはまた違ったラインナップになっています。昨年は智恵子生家/智恵子記念館裏手の智恵子の杜公園が取り上げられましたが、今年は智恵子と直接関わる場所は紹介されていないようです。もっとも、古木であれば、生前の智恵子が見た可能性は否定できませんが。

広報紙には掲載がありませんでしたが、同市の公式フェイスブックでは、智恵子の杜公園の桜も紹介されていました。
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それから、智恵子の母校・油井小学校の桜も。
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少し前にも書きましたが、同市在住の友人によれば、今年はかなり早く咲き始めているとのことで、いかに東北とはいえ、ぼやぼやしていると散ってしまいそうですね。

ライトアップやら、いろいろと関連イベントがあるようですので、ぜひ足をお運び下さい。

【折々のことば・光太郎】

朝夕美しく巧妙な囀りをする小鳥あり、ツグミか。 油蛇を見る。


昭和22年(1947)5月13日の日記より 光太郎65歳

翌年、光太郎は「クロツグミ」という詩を作りました。蟄居生活を送っていた花巻郊外旧太田村に生息していたのですね。クロツグミは夏に日本にやってくる渡り鳥。その声を光太郎は「こつちおいで、こつちおいでこつちおいで。/こひしいよう、こひしいよう、」と表しました。ある意味、光太郎自身の心の声のようでもあります。

「油蛇」は、どうもジムグリの方言のようです。全長1㍍ほどにもなる蛇です。