今日明日と1泊で、光太郎第二の故郷とも言うべき岩手花卷に行って参ります。

まず、花巻高村光太郎記念館さんでの企画展示「高村光太郎とホームスパン-山居に見た夢-」を拝見。それから、8月に記念館近くにオープンした道の駅はなまき西南(愛称「賢治と光太郎の郷」)さんでのイベントに参加して参ります。

花卷といえば、このブログでも2ヵ月に1度、欠かさずご紹介しています隔月刊誌『花巻まち散歩マガジン Machicoco(マチココ)』さん。第22号が届きました。
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平成29年(2017)の創刊号以来、花巻高村光太郎記念館さんのご協力で「光太郎レシピ」という連載が為されていますが、今号は「カレイの青菜ソースとキガラチャ飯」。
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「キガラチャ飯」は「黄枯ら茶飯」のようです。「醤油と酒などとを加えて炊いた飯」だそうで、存じませんでした。「
黄枯ら茶」は色の名前で、「黄唐茶」とも書き、薄い藍色を帯びた薄茶色とのこと。そういう色になっているので「黄枯ら茶飯」なのでしょう。

毎号、このように光太郎が実際に作ったメニューを元に現代風にアレンジしたりしたレシピが掲載されていますが、今までに紹介された「光太郎レシピ」を取り入れた「光太郎ランチ」なる新メニューが、道の駅はなまき西南さんのテナント「ミレットキッチン花」さんでお披露目されます。

今のところの予定では、毎月15日に限定10食販売する予定だそうです。毎年5月15日、旧太田村山口地区の光太郎が暮らした山小屋敷地で、「高村祭」が開催されている(今年はコロナ禍で中止でしたが)ことにちなみ、15日だとのこと。また、別途予約注文の場合は、5日前までに数量申し込みで受注可能だそうです。

そのお披露目会に呼ばれましたので、行って参ります。

ちなみに道の駅はなまき西南さんに関し、先月、地方紙『岩手日日』さんに記事が出ましたが、ご紹介するタイミングを失っていましたので、これ幸い、ここでご紹介します 

道の駅はなまき西南 花巻市西南地区に道の駅がオープン

県道13号沿い、花巻市轟木に市内4番目となる道の駅が8月にオープンした。駅内は24時間利用可能なトイレや駐車場、インフォメーションスペースを完備し、テナントとして産直施設「すぎの樹」と、地元で長年愛されている焼肉店「味楽苑」が移転したほか、地域のお母さんたちで立ち上げた加工グループ「ミレットキッチン花(フラワー)」が入居。産直では採れたての野菜や花をはじめ、同グループ手作りの弁当や総菜、パン、加工品、宮沢賢治や高村光太郎に関連したお土産やグッズも販売している。田畑に囲まれた交通量の多い地域とあって、住民やドライバーが待ち望んでいた道の駅。買い物や休憩に立ち寄る人で連日にぎわっている。
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偉人ゆかりのスポットにも近く、「賢治と光太郎の郷」を愛称にオープン。

産直にはアスパラやズッキーニ、トマトなどの新鮮な野菜がずらり
産直にはアスパラやズッキーニ、トマトなどの新鮮な野菜がずらり。

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地元産の雑穀や野菜を使ったミレットキッチン花の「弁当」(500円)。
高齢者世帯への配達も行っている。

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地元で人気の焼肉店「味楽苑」が移転入居。焼き肉やラーメン、定食などが味わえる。

味楽苑の看板メニュー「笹間ホルモン」(500円)
味楽苑の看板メニュー「笹間ホルモン」(500円)。

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オープンを機に開発された新商品「智恵子のレモンキャンディ」(350円)

詳しくは帰りましてからレポートいたします。


【折々のことば・光太郎】

僕は東京でもひとりでいるのがよかったし、そんなことで、山口にやって来ているので、できれば誰も来てもらいたくないのです。

談話筆記「高村光太郎先生説話 三〇」より
昭和27年(1952) 光太郎70歳

太田村山口に来て、村人たちに敬愛されていた光太郎でしたが、本来あまり人付き合いは得意な方ではありませんでしたし、「厚かましい」ことは自分がするのも、他人にされるのも大嫌いでした。

それでも村人と酒を酌み交わしたり、近くの山口小学校で茶飲み話をしたりはしていたわけですが、それすらもかつての光太郎からすれば、あり得ないようなことでした。ただ、やはり自分のテリトリーである山小屋にはあまり来てほしくなかったようです。