2019年12月7日 渡辺えり著 毎日新聞出版 定価1,400円+税
悩み苦しんでいるのは、あなただけじゃない。心に響く名回答に共感の声、続々!
女優、劇作家、演出家、歌手として、舞台や映像や活字などの分野で幅広く活躍する渡辺えり。
「相談者への寄り添い方が凄すぎる」「持論、見識が鋭い」などと大評判の毎日新聞連載「人生相談」、待望の書籍化!
相談者は、愚痴っぽい母親にうんざりしている娘だったり、後輩を指導するのが不安な社会人2年生だったり、トランスジェンダーの人だったりとさまざま。「もう少し大人に扱って」と訴える19歳の女性には、「束縛する母親は嫌っていい」とズバリ言い切る。
夫のわがままに愛想をつかした熟年女性には「別れるなら今」と励まし、愛妻に甘えたい男性には「愛しているなら、甘えるばかりでなく甘えさせてあげては」と痛いところを突く。
本音でぶつかり、真摯に向き合う表現者ならではの"快答"は、参考にしてほしいものばかり。各章末には、感涙必至のエッセイを収録。
女優、劇作家、演出家、歌手として、舞台や映像や活字などの分野で幅広く活躍する渡辺えり。
「相談者への寄り添い方が凄すぎる」「持論、見識が鋭い」などと大評判の毎日新聞連載「人生相談」、待望の書籍化!
相談者は、愚痴っぽい母親にうんざりしている娘だったり、後輩を指導するのが不安な社会人2年生だったり、トランスジェンダーの人だったりとさまざま。「もう少し大人に扱って」と訴える19歳の女性には、「束縛する母親は嫌っていい」とズバリ言い切る。
夫のわがままに愛想をつかした熟年女性には「別れるなら今」と励まし、愛妻に甘えたい男性には「愛しているなら、甘えるばかりでなく甘えさせてあげては」と痛いところを突く。
本音でぶつかり、真摯に向き合う表現者ならではの"快答"は、参考にしてほしいものばかり。各章末には、感涙必至のエッセイを収録。
悩みは、生きているものが抱えなくてはならない荷物のようなもの。
【目次】
第1章 軽やかに歩む~家族とのかかわり
01 幸せな家族に嫉妬する(21歳・女性)
02 夫婦げんかが絶えず将来が不安(49歳・女性)
03 愚痴っぽいははにうんざり(53歳・女性)
04 祖母の介護を放棄した母を、心の中で捨てたい(45歳・女性)
05 嫉妬する母から逃れ、家を出たい(24歳・女性)
06 夫の鼻毛がみっともなくて、ストレスを感じる(42歳・女性)
07 帰りが遅くなると罵倒する母(19歳・女性)
08 話が面白くないと母に言われトラウマに(33歳・女性)
09 俺様な夫に仕えてきた人生に涙(80代・女性)
10 長年介護してきた母を亡くし、無気力に(57歳・女性)
エッセイ 認知症の両親を遠距離介護しながら思うこと
第2章 したたかに働く~仕事の戸惑い
11 子供たちの言葉に傷つく(53歳・女性)
12 夫の仕事が続かない(39歳・女性)
13 初めての後輩指導に不安を覚える(23歳・男性)
14 畑違いの部署に左遷され、無気力な日々(48歳・女性)
15 大学を出ても働かない娘を何とかしたい(60歳・女性)
16 職場の若い子がうらやましい(52歳・女性)
17 勤続14年、転職を考えるが不安(37歳・女性)
18 老人ホーム勤務で不安な日々(33歳・女性)
19 報道記者を目指し、はや就職浪人2年目(22歳・男性)
20 何をやっても自信が持てない(51歳・女性)
エッセイ 夢見る仕事はお金にならない
11 子供たちの言葉に傷つく(53歳・女性)
12 夫の仕事が続かない(39歳・女性)
13 初めての後輩指導に不安を覚える(23歳・男性)
14 畑違いの部署に左遷され、無気力な日々(48歳・女性)
15 大学を出ても働かない娘を何とかしたい(60歳・女性)
16 職場の若い子がうらやましい(52歳・女性)
17 勤続14年、転職を考えるが不安(37歳・女性)
18 老人ホーム勤務で不安な日々(33歳・女性)
19 報道記者を目指し、はや就職浪人2年目(22歳・男性)
20 何をやっても自信が持てない(51歳・女性)
エッセイ 夢見る仕事はお金にならない
第3章 しなやかに愛する~恋と友情の悩み
21 付き合って1年、結婚を望んでいるが相手にされない(22歳・女性)
22 30歳上の彼と結婚したい私はファザコン?(23歳・女性)
23 処女でない女性を毛嫌いしてしまう(26歳・男性)
24 「お前の人生、やばいね」と言われて(30歳・女性)
25 同性の恋人のことを家族に認めてほしい(27歳・女性)
26 「結婚したい!」と思える人と出会えない(21歳・男性)
27 遠ざけた親友、絶交すべきか(35歳・女性)
28 悪口ばかり言う知人にモヤモヤする(女性)
29 突然の彼の死、日々泣き暮らす(40代・女性)
30 男女2人だけで会うのは避けるべきか(72歳・女性)
エッセイ 愛する人がどこかで幸せになってくれていたら、失恋の傷も癒える
21 付き合って1年、結婚を望んでいるが相手にされない(22歳・女性)
22 30歳上の彼と結婚したい私はファザコン?(23歳・女性)
23 処女でない女性を毛嫌いしてしまう(26歳・男性)
24 「お前の人生、やばいね」と言われて(30歳・女性)
25 同性の恋人のことを家族に認めてほしい(27歳・女性)
26 「結婚したい!」と思える人と出会えない(21歳・男性)
27 遠ざけた親友、絶交すべきか(35歳・女性)
28 悪口ばかり言う知人にモヤモヤする(女性)
29 突然の彼の死、日々泣き暮らす(40代・女性)
30 男女2人だけで会うのは避けるべきか(72歳・女性)
エッセイ 愛する人がどこかで幸せになってくれていたら、失恋の傷も癒える
第4章 まめやかに暮らす~生活の悩み
31 子育てが一段落、無趣味な私が友達を作るには(45歳・女性)
32 野良猫に餌付けした近所の人と仲たがい(78歳・女性)
33 「下流老人」が心豊かに暮らすにはどうしたらいい?(69歳・男性)
34 安っぽいものであふれるわが家。老後はスッキリ暮らしたい(60歳・女性)
35 太っているのは良い? 悪い?(34歳・女性)
36 がんが心配で家事も手につかない(52歳・女性)
37 使わないものを処分すると、夫が泣いて怒る(42歳・女性)
38 84歳の父を元気にしたい(55歳・男性)
39 人生後半の指針が見えず、だましだましの日々(57歳・女性・ライター)
40 病を患い、生きがい見つからず(66歳・主婦)
エッセイ 人間は年を取る
31 子育てが一段落、無趣味な私が友達を作るには(45歳・女性)
32 野良猫に餌付けした近所の人と仲たがい(78歳・女性)
33 「下流老人」が心豊かに暮らすにはどうしたらいい?(69歳・男性)
34 安っぽいものであふれるわが家。老後はスッキリ暮らしたい(60歳・女性)
35 太っているのは良い? 悪い?(34歳・女性)
36 がんが心配で家事も手につかない(52歳・女性)
37 使わないものを処分すると、夫が泣いて怒る(42歳・女性)
38 84歳の父を元気にしたい(55歳・男性)
39 人生後半の指針が見えず、だましだましの日々(57歳・女性・ライター)
40 病を患い、生きがい見つからず(66歳・主婦)
エッセイ 人間は年を取る
第5章 ひそやかに向き合う~心の悩み
41 人からすごいと思われたい(19歳・女性)
42 吃音のせいで人間関係を結べない(26歳・女性)
43 小学校時代の担任のひと言に傷つき、いまだに癒えない(32歳・女性)
44 宝塚への夢があきらめられない(27歳・女性)
45 死ぬのが怖くて仕方ない(23歳・女性)
46 観劇後のアンケートで“駄目出し”ばかり書いてしまう(56歳・男性)
47 せっかちな性格を直し、のんびり過ごしたい(63歳・男性)
48 時分が何をしたいのか分からない(20歳・女性)
49 他人を見下してしまう(32歳・男性)
50 完璧を求めてしまう自分がつらい(23歳・女性)
エッセイ 生きていることに感謝する
41 人からすごいと思われたい(19歳・女性)
42 吃音のせいで人間関係を結べない(26歳・女性)
43 小学校時代の担任のひと言に傷つき、いまだに癒えない(32歳・女性)
44 宝塚への夢があきらめられない(27歳・女性)
45 死ぬのが怖くて仕方ない(23歳・女性)
46 観劇後のアンケートで“駄目出し”ばかり書いてしまう(56歳・男性)
47 せっかちな性格を直し、のんびり過ごしたい(63歳・男性)
48 時分が何をしたいのか分からない(20歳・女性)
49 他人を見下してしまう(32歳・男性)
50 完璧を求めてしまう自分がつらい(23歳・女性)
エッセイ 生きていることに感謝する
おわりに
『毎日新聞』さんに連載中の、渡辺えりさんによる人生相談の単行本化です。
平成24年(2012)には、光太郎を主人公とした演劇「月にぬれた手」を初演なさり、翌年にも再演。脚本は昨年、ハヤカワ演劇文庫の一冊として刊行されました。また、お父様と光太郎との関わりなどを中心に、各地で講演をされたり、テレビ番組や各種新聞雑誌等でそうしたエピソードをご紹介下さったりもなさっています。さらに、平成28年(2016)には、お父様が光太郎から贈られた昭和20年(1945)刊行の『道程』再訂版、光太郎からの書簡を花巻高村光太郎記念館さんに寄贈されたりもなさいました。
『毎日新聞』さんの人生相談では平成29年(2017)6月に、「老後はスッキリ暮らしたい」という相談に対し、お父様と光太郎の関わりをご紹介しつつ回答なさっていました。
公式サイトの紹介では詳細な目次が載って居らず、その回の内容が掲載されているかどうか、不明でした。そこで、実際に手にとって中身を確認してから購入しようと思っていましたところ、入手が遅れました。当方生活圏の新刊書店には見あたりませんで、先頃上京した際に、八重洲ブックセンターさんでようやく見つけた次第です。
ちなみに隣町の成田市の大きな書店では、店内に検索機があって、「在庫あり」と表示され、「やったぁ」と思いましたが、表示された棚になく、店員さんに訊いて詳しく調べていただくと「三冊在庫があるはずなんですが」と言いつつ、結局ありませんでした。新刊書店の苦境が叫ばれて久しいのですが、こういういい加減なことをやっているのも一因でしょう。ネットショッピングのせいにしないでほしいものです。厳しいようですが。
閑話休題。他にエッセイ「認知症の両親を遠距離介護しながら思うこと」の項でも、お父様と光太郎について触れられています。
その他、「しょうがねぇな」と思わず笑ってしまうようなくだらない(すみません)相談から、粛然とした気持にさせられるような深刻な相談まで、実にさまざまです。まさに社会全体の縮図のようにも感じました。それぞれに対し、渡辺さんが大まじめに、真摯に、そして的確に回答なさっていて(時に肩肘張らず、時に容赦なく厳しい口調です)、好感が持てます。
ぜひお買い求めを。
【折々のことば・光太郎】
姉は観音経を誦んでゐて、それによつてどんな災厄にも会はないといふことを信じ切つていたのでせう、どんなに晩くてもどんなところでも歩きましたし、悲しいこと、不自由な事に会つても決して動乱するやうなことはありませんでした。そしてしなければならない事は皆しました。