光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」のライトアップが為される、「十和田湖冬物語2020」が、一昨日、開幕しました。地元地方紙の報道をご紹介します

まず、『北鹿新聞』さん。

「十和田湖冬物語」が開幕 雪と光で幻想的に 2月24日まで 休屋 冬季観光の誘客期待

 十和田湖の冬季観光の活性化を図る恒例イベント「十和田湖冬物語」が24日、開幕した。湖畔休屋の特設会場は雪と光で幻想的に彩られ、訪れた家族連れなどが冬花火や秋田、青森両県の味覚などを楽しんだ。2月24日まで。
 青森県十和田市や小坂町の観光関係者でつくる実行委員会(中村秀行委員長)が毎年開催。今年で23回目を迎えた。
 会場には色とりどりのLED電球約5万球や、かまくらなどさまざまな雪像を設置。雪不足の影響で発荷峠など周辺から雪を集めて準備を進めてきた。
 オープニングセレモニーは環境省、秋田、青森両県、小坂町、十和田市の関係者らが出席し、午後6時半から屋外ステージで行った。
 中村委員長は春節(旧正月)に合わせて中華圏からの訪日旅行客を呼び込もうと、会期を例年に比べて1週間長い5週間としたことに触れ「例年は期間中に20万人が訪れているが、今年は25万~30万人の来場に期待している」と述べた。
 中村委員長によると、冬物語の来場者のうち外国人観光客は2~3割。国・地域別では台湾、香港が多く、最近はベトナム、タイ、マレーシアなどからの観光客が増えているという。
 デジタルアートを投影するメイン雪像の点灯式や津軽三味線の熱演などに続き、午後8時すぎにハイライトの冬花火を打ち上げ。小雪が舞う中、りんとした厳冬の冬空に大輪を描き、来場者を魅了した。
 郷土料理や地酒などが楽しめる「ゆきあかり横丁」や「乙女の像」ライトアップ、雪の滑り台なども人気を集めた。
 問い合わせは事務局の十和田奥入瀬観光機構(☎0176・75・1531)。

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他紙は残念ながら「乙女の像」の語が入っていませんが、紹介します。

『東奥日報』さん。

花火、LED…十和田湖彩る/「冬物語」開幕003東奥

 十和田湖畔の真冬の一大イベント「十和田湖冬物語」が24日、青森県十和田市休屋地区で開幕し、多くの観光客や家族連れらでにぎわった。会場をイルミネーションがきらびやかに彩り、200発の打ち上げ花火が夜空を鮮やかに照らした。
 今年はこれまでの伝説を基にした巨大雪像とは趣向を変え、プロジェクションマッピングを投影するスクリーン型の壁を建設。セレモニー後、十和田市在住のシンガー・ソングライター桜田マコトさんや津軽三味線のステージが繰り広げられた。午後8時、色とりどりの冬花火が打ち上げられ、来場者を魅了した。
 会場には約5万個の発光ダイオード(LED)が飾られ、青森県と秋田県の味覚が味わえる「ゆきあかり横丁」、かまくらBarなどを設けている。期間は例年より1週間長く、2月24日まで。


続いて、『デーリー東北』さん。 

銀世界に大輪咲く 「十和田湖冬物語」開幕

 北奥羽地方を代表する雪祭り「十和田湖冬物語」が24日、十和田市の休屋地区特設会場で開幕した。夜には花火の打ち上げやライトアップがあり、雪と光が競演。来場者は銀世界を彩る幻想的な空間を満喫していた。2月24日まで。
 毎年恒例のイベントで22回目。今回は中華圏の大型連休である春節(旧正月)に合わせ、期間を例年より1週間前倒しした。

 メインステージには、映像を投影できる巨大な雪の壁を設置。雪のマークを触ると消える演出に来場者が驚いていた。

 発光ダイオード(LED)による光のゲートや大小の雪像、記念撮影や飲食を楽しめるスペースもにぎわっている。

 平日は午後3時、土曜、日曜日と祝日は午前11時から。花火の打ち上げは午後8時から毎日行われる。

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さらに、『秋田魁新報』さん。 

雪集め予定通り…「十和田湖冬物語」開幕 幻想的な世界演出 

 冬の十和田湖をPRするイベント「十和田湖冬物語2020」が24日、青森県十和田市・休屋地区の特設会場で始まった。雪像のほか、飲食が楽しめる大型のかまくら、イルミネーションが設置され、雪と光がつくる幻想的な雰囲気が来場者を楽しませた。2月24日まで。

 秋田県小坂町や十和田市の観光関係者らでつくる実行委員会が主催。冬場の観光客の増加につなげようと1999年から毎年開いている。今年は雪が例年より3割程度少ないため湖畔周辺だけでなく、本県側の発荷峠駐車場からも集め、準備を進めてきた。

 会場中央のメインステージには高さ5・4メートル、幅9メートルの雪壁を設営。プロジェクションマッピングで雪の結晶の形をしたマークが動く映像を投影した。直径20メートル、高さ10メートルのかまくらは来場者の人気が高いため今回から2基に増設し、秋田や青森の地酒などを提供している。このほか、子どもたちが楽しめる雪の滑り台やアーチ状の骨組みに青い電球をちりばめた「光のゲート」もある。

 長野県軽井沢町から来場した50代女性は「全国的に暖冬、雪不足が言われていたが、会場にたくさんの雪があってびっくりした。こんな大きなかまくらを見るのは初めて」と話した。実行委は「雪が少なく心配したが、設営内容やプログラムを予定通りに実施できてほっとした」としている。

 開催時間は平日が午後3~9時。土日祝日が午前11時~午後9時。毎日午後8時ごろから花火を打ち上げる。問い合わせは実行委事務局(十和田奥入瀬観光機構)TEL0176・75・1531


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今年は全国的に雪不足ということで、苦労されたそうですが、関係者の皆さんのご努力により、無事に開幕できてよかったと思います。

ご都合の付く方、ぜひどうぞ。


【折々のことば・光太郎】

三度こはした。それで痩せた。何も出来なかつた。今僕の中に非常なものが持ち上つて来てゐるといふ気がしてゐる。明日の制作!

散文「〔消息〕――『生活』に――1」より 大正2年(1913) 光太郎31歳

岸田劉生らとともに立ち上げた「フユウザン会」が分裂し、その一部が「生活社」として再スタートした頃の文章から。「こはした(壊した)」のは、その頃手がけていた塑像彫刻「茅野蕭々の首」です。智恵子との婚約を控え、リア充状態で(笑)制作意欲にも燃えている、若き光太郎の心の叫びです。