この一年を振り返る企画の3回目となります。今日は7~9月のできb4406db5ごとです。

詳細は各項のリンクをご参照下さい。毎日書いていますが、主なものに限らせていただきます。書籍等の発行日は奥付の記述に典拠し、実際の発売日とは異なる場合があります。

7月5日(金)・6日(土)
千代田区の東京古書会館さんにおいて、明治古典会七夕古書大入札会2019一般下見展観が行われ、光太郎自筆原稿、書簡などが出品されました。

7月5日(金)~7日(日)
仙台市のせんだい演劇工房10-BOXさんにおいて、「INDEPENDENT:SND19参加企画 演劇ユニット箱庭 第5回公演 『38.9℃の夜』」が上演されました。 しゅー(演劇ユニット あかりラボ)さんによる智恵子を主人公とした一人芝居でした。

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7月5日(金)~10月6日(日)
文京区の森鷗外記念館さんでコレクション展「文学とビール―鷗外と味わう麦酒(ビール)の話」が開催され、光太郎に関わる展示も為されました。

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7月6日(土)
愛知県長久手市の長久手文化の家さんにおいて、「智恵子抄」を題材とした「創造スタッフ七夕企画 文学パフォーマンス」の公演がありました。ご出演は豊永洵子さん(ダンス)、細川杏子さん(フルート)、藤島えり子さん(俳優)でした。

7月11日(木)
埼玉県東松山市のきらめき市民大学さんにおいて、市民講座「高村光太郎と東松山」が開催されました。講師は当方が務めました。

7月13日(土)・14日(日)
青森県十和田湖畔に於いて「2019.第54回十和田湖湖水まつり」が開催され、光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」のライトアップが為されました。

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7月20日(土)
台東区の区立旧東京音楽学校奏楽堂さんにおいて「令和元年度奏楽堂日本歌曲コンクール入賞記念コンサート」が開催され、紀野洋孝さん(テノール)、森裕子さん(ピアノ)により別宮貞雄氏作曲の歌曲集『智恵子抄』から6曲が演奏されました。

7月23日(火)
小学館さんから芦田愛菜さん著『まなの本棚』が刊行されました。第一日暮里小学校卒業生で光太郎の後輩に当たる女優の芦田さんによるブックガイド。『智恵子抄』も取り上げられました。


7月25日(木)
NHK出版さんから若松英輔氏著『詩と出会う 詩と生きる』が刊行されました。「 第11章 今を生きる詩 高村光太郎が捉えた「気」」で、光太郎に触れられています。

同日、NHK BSプレミアムさんで「偉人たちの健康診断 東京に空が無い “智恵子抄”心と体のSOS」が放映されました。

7月28日(日)
『明星』時代からの光太郎の親友・水野葉舟の子息にして、建設大臣や総務庁長官などを務められた元衆議院議員にして、おん自らも光太郎と交流のあった水野清氏が亡くなりました。お別れの会は、10月14日(月)、成田ビューホテルさんで開催されました。


7月31日(水)
JTBパブリッシングさん発行の雑誌『月刊ノジュール』8月号で「安達太良山[福島県] 『智恵子抄』の“ほんとの空”へ」という記事が載りました。

8月7日(水)
宮城県女川町の女川つながる図書館さんで特別展「詩人・彫刻家高村光太郎と女川 ~えにしをつなごう~」が開催されました。


8月9日(金)
宮城県女川町のまちなか交流館さんで第28回女川光太郎祭が開催されました。県内外の方々による光太郎詩文朗読、当方による記念講演等が行われました。

8月9日(金)~11日(日)
大阪府立男女共同参画・青少年センターさんにおいて演劇公演「あきらめない、夏"  2019 大阪女優の会 VOL.17朗読劇「あの日のこと」~『朝、目覚めると、戦争が始まっていました』『空が、赤く、焼けて』より~」が開催され、光太郎詩も取り上げられました。


8月15日(木)
早川書房さんよりハヤカワ演劇文庫の一冊として、渡辺えりさん著『渡辺えりⅢ──月にぬれた手/天使猫』が刊行されました。平成24年(2012)初演の2本の脚本です。「月にぬれた手」は光太郎を、「天使猫」は宮沢賢治を、それぞれ主人公としています。

8月16日(金)
本阿弥書店さん発行の雑誌『歌壇』9月号に、拙稿「明星文学者、四季の食卓― 高村光太郎 苦しい中でも工夫して」が掲載されました。


同日、『週刊朝日』さんの8.16-23合併号に「文豪たちが聞いた「玉音放送」」という記事が載り、光太郎も紹介されました。

8月18日(日)
世田谷区のオーキッドミュージックサロンさんにおいて演奏会「Départ chant piano et piano」が開催されました。別宮貞雄氏作曲の歌曲集「智恵子抄」より6曲が、齋藤青麗さん(ソプラノ)の歌唱で演奏されました。

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8月19日(月)~30日(金)
新潟県上越市埋蔵文化財センターさんで、光雲作の「木造毘沙門天像」が初公開されました。


8月24日(土)~11月17日(日)
京都市の清水三年坂美術館さんにおいて帝室技芸員の仕事 彫刻編が開催されました。光雲と石川光明の作品を中心とした展覧会でした。

8月31日(土)~10月31日(木)
長野市の信州善光寺史料館さんで、光雲とその高弟・米原雲海による仁王像を安置する「善光寺仁王門写真コンテスト」入賞作品の展示が行われました。審査には光雲の曾孫で写真家の髙村達氏が当たりました。



9月1日(日)
JR東日本さん発行の車内誌『トランヴェール』9月号が発行されました。作家・沢木耕太郎氏によるエッセイ「旅のつばくろ」で、二本松および岳温泉が取り上げられ、光太郎智恵子にも触れられました。

9月4日(水)
今年1月に公開された映画「この道」のブルーレイとDVDが発売されました。伊㟢充則さん演じる光太郎も登場します。

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9月5日(木)~8日(日)
豊島区の新生館シアターさんで、劇団evkk(エレベーター企画)による野田秀樹氏脚本による智恵子を主人公とした『売り言葉』の上演がありました。


9月7日(土)
二本松市コンサートホールさん他の会場で「にほんまつArt Fes」が開催され、その一環として「妖艶 Bewitching」が上演されました。女優の一色采子さんによる「智恵子抄」朗読、二瓶野枝さんによるコンテンポラリーダンス「あどけない話」などの内容でした。

9月7日(土)~11月17日(日)
この期間の土日祝日に、二本松市の智恵子生家で、二階部分の特別公開が実施されました。

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9月13日(金)
仙台市のアクテデュースさんで、ピアニスト斎藤卓子さんによる「サロンコンサート《 いざなう月の琴 》vol.27 」が行われました。「高村光太郎『智恵子抄』と共に」と題し、シューマンのピアノ曲の演奏と共に光太郎詩の朗読が為されました。

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9月14日(土)~12月8日(日)
新宿区の中村屋サロン美術館さんで「生誕140年・中村屋サロン美術館開館5周年記念 荻原守衛展 彫刻家への道」展が開催され、光太郎ブロンズ「腕」、油絵「自画像」が展示されました。


9月18日(水)~10月20日(日)
和歌山県立近代美術館さんで「時代の転換と美術「大正」とその前後」展が開催され、光太郎油絵「佐藤春夫像」が展示されました。

9月20日(金)
埼玉県和光市の音楽レストラン クロシェット ドゥ ボワさんで、オペラ歌手和田タカ子さんによるトークイベント「オペラ勧進 歌と芸術よもやま話 「智恵子抄」を読み解いてみませんか」が開催されました。

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同日、講談社さんから清家雪子氏著『月に吠えらんねえ』第11巻(最終巻)が発行されました。萩原朔太郎、北原白秋ら近代詩歌人をモチーフとした登場人物が織り成す幻想世界を描いた漫画です。光太郎からインスパイアされた登場人物も重要な役どころでした。

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9月20日(金)~23日(月・祝)
新宿区の古民家ゆうどさんにおいて「サキクサ創刊号公演・大塚由祈子ひとり芝居『売り言葉』」の公演が行われました。

9月21日(土)~11月10日(日)
群馬県立近代美術館さんで「没後70年 森村酉三とその時代」展が開かれ、光太郎実弟にして鋳金の人間国宝だった髙村豊周の作品が出ました。

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 9月21日(土)~11月24日(日)
熊本市現代美術館で「2019年度国立美術館巡回展 東京国立近代美術館所蔵品展 きっかけは「彫刻」。―近代から現代までの日本の彫刻と立体造形」が開催され、光太郎の代表作「手」(大正7年=1918)と、「鯰」(大正15年=1926)が出品されました。

9月22日(日)
目黒区のめぐろパーシモンホールさんで「4人のバリトンコンサート ハンサムなメロディー」が開催され、加耒徹さんにより、加藤昌則氏作曲の「レモン哀歌」が演奏されました。

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9月26日(木)
 東京都立川市の女性総合センター・アイムで、市民講座「アイム市民企画活動事業 詩と歌詞で読む出会いと別れ 第2弾~作者の心・日本の四季~」が開催され、光太郎詩「レモン哀歌」が取り上げられました。講師はコミュニケーションスキルアップ講師・伊藤眞理子氏でした。

9月27日(金)
福岡市のあいれふホールさんで、「加耒徹バリトンリサイタル2019 〜歌道Ⅱ」福岡公演がありました。加藤昌則氏作曲の「レモン哀歌」が演奏されました。東京公演は11月7日(木)、豊洲シビックセンターホールで開催されした。

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9月27日(金) ~11月25日(日)
花巻高村光太郎記念館さんで企画展「高村光太郎 書の世界」が開催されました。同館蔵の光太郎の毛筆書、原稿等が展示されました。

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9月29日(日)
埼玉県川口市のTOIcafeさんを会場に、コンサート「日本のうたカフェvol.5 ~日本のうたでほっこりしたひとときをご一緒に~」が開催され、ソプラノ歌手・丹羽京子さんにより、鈴木憲夫氏作曲の独唱歌曲「レモン哀歌」が演奏されました。 


明日はこの項最後、10~12月です。


【折々のことば・光太郎】

人に読まれても読まれないでも詩は泉のやうに詩人の居るところから何時でもあふれる。

散文「『現代詩人集』について」より 昭和15年(1940) 光太郎58歳

その清らかな泉の水を飲みたくて、仕方がないのです(笑)。