光太郎関連の連載が為されていて、定期購読しております雑誌2誌、最新号が届きました。


まず、隔月刊の『花巻まち散歩マガジン Machicoco(マチココ)』さん。第17号です。花巻高村光太郎記念館さんの女性スタッフの方々のご協力で為されている「光太郎レシピ」。今号は「元旦のお点前」だそうで。

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細かなメニューとしては「豚肉とキャベツのケチャップ鍋とホワイトアスパラガスのサラダ」。昭和22年(1947)の光太郎日記にこんな感じのメニューが載っています。


続いて『月刊絵手紙』さん。

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「生(いのち)を削って生(いのち)を肥やす 高村光太郎のことば」という連載です。今号は詩「下駄」(大正11年=1922)。

この連載は平成29年(2017)の6月号からですので、けっこう長くなりました。ただ、最近は画像もなく文字だけ、詩や散文の一節を紹介するにしても、解説も、執筆年等の記載もなく、ちょっと安易だな、と言う気がします。月刊誌の編集となると大変なのはわかりますし、光太郎について取り上げて下さるのはありがたいのですが……。

明日も雑誌系をご紹介いたします。


【折々のことば・光太郎】

画を見る人よ、画面のコバルトとカドミユウムは無機物である。無機物を見たまふな。その関係を見たまへ。そのオルガニザシヨンを。

散文「神戸雄一詩集『岬・一点の僕』序」より
 昭和2年(1927) 光太郎45歳

「コバルト」と「カドミユウム」は、元素や重金属としてのそれではなく、前者は寒色系、後者は暖色系の油絵の具の代表、象徴です。「オルガニザシヨン」は、「Organisation」。おそらくフランス語として書いています。「組織」「機構」といった意味です。ここでは絵の具の選択、配置等にこめられた画家の意図ということでしょう。