兵庫県から演劇公演情報です。

武庫川KCスタジオ オープニングプログラム EVKK6月公演『売り言葉』

期 日 : 2023年6月16日(金)~6月18日(日)
会 場 : 武庫川KCスタジオ 兵庫県尼崎市大庄西町2丁目2−24
時 間 : 6月16日(金) 20:00~[A]
      6月17日(土) 12:00~[B](アフタートーク) 16:00~[A] 20:00~[B]
      6月18日(日) 12:00~[A](アフタートーク) 16:00~[B]
料 金 : 前売 3,000円 当日 3,500円
出 演 : 新まおり [A] 中谷桜 [B] 澤井里依(EVKK) [A][B]
      アフタートークゲスト 三名刺繡(劇団レトルト内閣の作・演出家)

2017年に大阪、2019年に東京、三度目の『売り言葉』を、兵庫・武庫川にオープンした「武庫川KCスタジオ」で上演します。よくいえば芸術的、はっきりいえばよく分からない、といわれるEVKKですが、過去2回の上演ではたくさんの方にご好評をいただきました。本作は、女優の実力が試されるとともに、魅力を最大限に発揮できる作品であり、これに新まおりと中谷桜が初挑戦します。新しい劇場・新しい女優、それに応じた新演出にもご期待ください。

【あらすじ】
高村光太郎の妻・智恵子の物語。裕福な家庭に生まれた彼女は、東京で高村光太郎と出会い、結婚。才気煥発な智恵子だったが、ふたりの関係は少しずつ変わってゆく。光太郎が芸術家として前進する一方、自分の絵は認められることはなかった。更に裕福だった実家も破産。『智恵子抄』に描かれた「あなた」であらんとするため、必死でもがく智恵子、ついに彼女は、精神に破綻をきたしてしまう……。――本当に、私はこんなにも綺麗に死ぬことが出来るのかしら。
000
001
平成14年(2002)、野田秀樹氏の脚本、主演・大竹しのぶさんで、南青山スパイラルホールさんを会場に初演された、登場人物は智恵子のみの一人芝居「売り言葉」。平成15年(2003)、野田氏の脚本集『二十一世紀最初の戯曲集』(新潮社)に収められ、その後、さまざまな団体/個人が上演なさっています。

今回のEVKKさんも、平成29年(2017)令和元年(2019)に続く3回目の公演です。過去2回は、野田氏の脚本通りの一人芝居バージョンと、二人芝居バージョンを混在させていましたが、今回はどういう演出なのか、という感じです。澤井里依さんという方は、過去2回の公演にもご出演、新まおり さん、中谷桜さんは公募で選ばれた方のようです。

お近くの方(遠くの方も)、ぜひどうぞ。

【折々のことば・光太郎】

口絵には自作の彫刻をペン画に写し候故 此を網目版にして入れたく存居候。 このペン画は後に貴下に献上いたす筈に御座候。表紙の題字は与謝野先生にお願ひいたし、箱の背の文字だけは小生が書き申候。


大正9年(1920)11月18日 渡辺湖畔宛書簡より 光太郎38歳

『明星』同人だった佐渡島在住の渡辺湖畔の歌集『若き日の祈祷』に関してです。光太郎が装幀・装画を担当し、それについて述べています。
003
装画のモチーフはブロンズ彫刻「裸婦坐像」。「手」とともにある程度の自信作だったようです。
002