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宮澤賢治123生誕前夜祭 宮澤和樹氏講演会

期    日 : 2019年8月26日(月)
時    間 : 19:00~20:30
会    場 : 紀伊國屋ホール 東京都新宿区新宿3丁目17-7
料    金 : 1000円(消費税含む)

今もなお語り継がれ、愛され続ける宮澤賢治。今年の8月27日には生誕123歳を迎えます。人形劇団プーク創立90周年記念公演「オッペルと象」に先立ち、前夜祭を開催いたします。賢治の実弟、宮澤清六さんのお孫さんである宮澤和樹さんをお招きし、清六さんから聞いた賢治の素顔をお話頂きます。賢治に想いを馳せながら、和やかなひとときを一緒に過ごしましょう!

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当方、和樹氏のご講演は、平成26年(2014)に千葉県八千代市の秀明大学さんで拝聴しました。その際の演題は「祖父・清六から聞いた宮澤賢治」。非常に興味深いお話でした。清六は父の政次郎ともども、賢治の作品世界を広く世に紹介した光太郎に恩義を感じており、光太郎の花巻疎開に尽力してくれました。そこで、和樹氏、宮澤家に疎開していた頃の光太郎のエピソードもご紹介下さいました。


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左端が政次郎、隣が光太郎、その隣は賢治の主治医にしてやはり光太郎を寄寓させてくれた佐藤隆房、後ろで立て膝の状態にいるのが清六です。

和樹氏、あちこちでご講演をなさっていますが、それらの報道等を読むと、どうもご講演の内容、おおむねフォーマットが定まっているようで、今回も宮澤家で厄介になっていた頃の光太郎に触れていただけるような気がします。

ぜひ足をお運び下さい。

【折々のことば・光太郎】

自分自身のことは、やはり自分のそのときやりたいことを目茶苦茶にやる以外に、それがどういうふうな形で現れてくるか、その場にならんとわからん。だから、却つて自分ではこういうふうにしてゆくだろうということは考えられない。また考えちや面白くない。

対談「芸術について」より 昭和30年(1955) 光太郎73歳

余命4ヶ月という時点での発言です。

確かに光太郎、詩「道程」にあるように、自らの道を切りひらいていこうという姿勢は常に持ち続けていましたが、その道がどこにどういう風に続いている、と、長いスパンで物事を考えることは苦手だったようです。その結果、俗世間と極力交わらない芸術精進の生活を強いて智恵子の心の病を引き起こしたり、戦時には翼賛詩文を大量に書き殴って多くの前途有為な若者を死地に追いやったりしたということなのでしょう。

しかし、その都度、しっかりと反省し、再び立ち上がって方向転換をしたという意味では、精神力の強さを感じます。