昨日に引き続き、新刊情報です。
詩と出会う 詩と生きる
2019年7月25日 若松英輔著 NHK出版 定価1,700円+税言葉とこころを結びなおす
言葉と人は、どのような関係にあるのか。詩に込められた想いを知ることで、何を得ることができるのか。困ったとき、苦しいとき、悲しいとき──私たちを守ってくれる言葉を携えておくために。文学・哲学・宗教・芸術──あらゆる分野の言葉を「詩」と捉え、身近に感じ、それと共に生きる意味を探す。
言葉と人は、どのような関係にあるのか。詩に込められた想いを知ることで、何を得ることができるのか。困ったとき、苦しいとき、悲しいとき──私たちを守ってくれる言葉を携えておくために。文学・哲学・宗教・芸術──あらゆる分野の言葉を「詩」と捉え、身近に感じ、それと共に生きる意味を探す。

目次
はじめに 言葉は心の糧
はじめに 言葉は心の糧
第1章 「詩」とは何か 岡倉天心と内なる詩人
第2章 かなしみの詩 中原中也が詠う「おもい」
第3章 和歌という「詩」 亡き人へ送る手紙
第4章 俳句という「詩」 正岡子規が求めた言葉
第5章 つながりの詩 吉野秀雄を支えた存在
第6章 さびしみの詩 宮澤賢治が信じた世界
第7章 心を見つめる詩 八木重吉が刻んだ無音の響き
第8章 いのちの詩 岩崎航がつかんだ人生の光
第9章 生きがいの詩 神谷美恵子が問うた生きる意味
第10章 語りえない詩 須賀敦子が描いた言葉の厚み
第11章 今を生きる詩 高村光太郎が捉えた「気」
第12章 言葉を贈る詩 リルケが見た「見えない世界」
第13章 自分だけの詩 大手拓次が開いた詩の扉
第14章 「詩」という民藝 柳宗悦がふれたコトバの深み
第15章 全力でつむぐ詩 永瀬清子が伝える言葉への態度
おわりに 「異邦人」たちの詩歌
詩と出会うためのブックガイド
テキストでは柳宗悦と光太郎で一つの章でしたが、光太郎と柳、それぞれで独立した章に分割、分量はそれぞれ2倍ほどに膨らんでいます。内容構成の骨組み的にはほぼ同じようですが。
ぜひお買い求め下さい。
【折々のことば・光太郎】
最近村の人達が木を切つて電柱をつくり、会社にたのんで、小生の小屋に電燈をひいてくれました。谷川を越えてはるばる電線をひいて来ました。反つてゐる電柱が立つてゐます。おかげで夜が明るくなり、仕事に甚だ好都合です。
雑纂「消息」より 昭和24年(1949) 光太郎67歳
昭和20年(1945)の秋に、花巻郊外旧太田村の山小屋(高村山荘)に入った光太郎でしたが、昭和24年(1949)まで3年以上、電気のないランプ生活を送っていたわけです。

昨年の花巻高村祭で、電線を引く工事を手伝ったという、藤原秀盛さんのお話を聞くことができました。