都内から市民講座の情報です。 

東京美術学校への招待 教員・卒業生の作品を中心に学ぶ近代美術史

期    日 : 2019年1月25日(金) 2月1日(金) 2月8日(金) 2月15日(金) 2月22日(金)
会    場 : 早稲田大学エクステンションセンター八丁堀校
             東京都中央区八丁堀3-17-9 京華スクエア3F
時    間 : 10:30~12:00
料    金 : 会員 ¥15,336  ビジター¥17,523
講    師 : 古田 亮(東京藝術大学大学美術館准教授)

東京藝術大学の前身である東京美術学校は、明治20年(1887)に創設された。草創期の東京美術学校は、岡倉天心の強い指導力によって、日本の近代美術の礎となる人材を育てた。まもなく開設された西洋画科では黒田清輝が洋画のアカデミズムを確立した。この講義では、東京美術学校での美術教育がそのまま近代美術の形成を促したことを踏まえて、美校から輩出した教授陣や卒業生たちの活躍を追い、その代表作を取り上げながら詳述する。

01/25 草創期の東京美術学校
 岡倉天心の時代 東京美術学校が、わが国の美術行政や制度のなかでどのような由来で設立されたのか、詳しく検証する。そこに示された岡倉天心の教育理念について知ることで日本の近代美術の原点が明らかとなる。
02/01 見学会:東京藝術大学、黒田記念館の見学
 東京藝術大学構内には、東京美術学校時代の建築や遺物、ゆかりの彫像などが多数現存している。また、すぐとなりに位置する黒田記念館は、黒田清輝の事蹟を紹介し作品を展示している。
02/08 西洋画科の設立
 黒田清輝を中心に 明治29年、開設から9年後に設置された西洋画科を牽引したのは、パリ留学から帰国した黒田清輝である。黒田を中心に展開した近代日本洋画について、その特徴を作品から明らかにしていく。
02/15 東京美術学校の依嘱制作
 高村光雲を中心に 西郷隆盛像、楠木正成像など、東京美術学校が依嘱されて制作した彫刻、工芸は相当数に及ぶ。巨大なモニュメント制作には、彫刻科の教員だった高村光雲の指導的活躍があった。
02/22 卒業生たちの活躍
 東京美術学校を卒業し近代日本美術史に大きな足跡をのこした作家を何人か取り上げて、学校時代の様子から活躍までの様子を紹介する。横山大観、青木繁、高村光太郎、藤田嗣治など。


光太郎の母校にして、父・光雲が彫刻科の主任教授を務めた東京美術学校のクロニクル的な内容のようです。

イメージ 1

講師は美校の後身・東京藝術大学さんの大学美術館准教授・古田亮氏。NHKさんの「日曜美術館」にご出演されたり、各種シンポジウムのパネラーを務めたりされています。

イメージ 2


全5回、ほぼすべての内容に光雲・光太郎が絡みそうな気配です。藝大さん構内、黒田記念館さんの見学も組み込まれていまして、それぞれ光太郎作の光雲胸像、黒田清輝胸像が展示されています。

イメージ 3 イメージ 4

ぜひ拝聴したい内容ですが、残念ながら都合がつきません。

日程のあう方、ぜひどうぞ。


【折々のことば・光太郎】

生きた吸収作用が無限につづけられてゆくうちに言葉の新細胞が出来、思惟が精緻になり、見えなかつたものが見えて来、組み立て得なかつた機構が組み立てられる。言葉の真実を離れて詩は無い。詩的なものは随分到る処にあり得るが。

散文「言葉の生理」より 昭和6年(1931) 光太郎49歳

光太郎によれば、造形美術も詩精神、詩魂の表出。彫刻も詩も、彼の中では根源を一つとするものでした。