今日のいくつかの朝刊に、毎年4月2日の光太郎忌日・連翹忌を開催させていただいている、日比谷松本楼さんの小坂会長の訃報が出ました。

小坂哲瑯さん死去

小坂哲瑯さん(こさか・てつろう=日比谷松本楼会長、本名・明〈あきら〉)5月23日、悪性リンパ腫で死去、86歳。葬儀は近親者で営んだ。「お別れ会」は21日午後4時30分から東京都千代田区日比谷公園1の2の日比谷松本楼で。委員長は次女で社長の文乃(あやの)さん。連絡先はお別れ会事務局(0120・57・2222)。


そういえば、ここしばらく松本楼さんでお見かけしていなかったと思いました。

小坂会長、社長だった平成24年(2012)に、テレビ東京さん系列のBSジャパンさんで放映された「小林麻耶の本に会いたい #70本に会える散歩道~日比谷編~」で、松本楼さんが紹介された中にご出演なさいました。

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司会は小林麻耶さん、ナビゲーターは山田五郎さん。

当会の祖・草野心平が編んだ新潮文庫版の『智恵子抄』に収められた詩「涙」が、松本楼さんを舞台としていることからのご出演でした。

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光太郎智恵子が明治末に味わった氷菓を前に。

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謹んでご冥福をお祈り申し上げます。


ところで、テレビ東京さん系、山田五郎さん、とくれば、毎週さまざまな街にスポットを当てて紹介していく地域密着系都市型エンターテインメント「出没!アド街ック天国」。奇しくも今週末の放映が「日比谷」です。  

出没!アド街ック天国~日比谷~

テレビ東京 2018年6月9日(土)  21時00分~21時54分

街を徹底的に紹介する地域密着系都市型エンターテインメント!お馴染みの街から「えっ、こんな街あったの?」という意外な街まで、あらゆる街に出没する情報バラエティ番組

今回のアド街は「日比谷」に出没!そこは都心のオアシス・日比谷公園を有する街。今一番の話題はあらゆる旬が詰まった東京ミッドタウン日比谷の誕生!最新ショップや世界も注目のレストランが集結。屋上ガーデンテラスからはビルの狭間にある緑豊かな公園を望み、都会での休日を満喫できます。歴史ある劇場や巨大シネコンも完成し、まさに文化芸能の聖地。スターが愛した食堂も登場!大きな進化を遂げた日比谷を堪能しましょう。

司会者  井ノ原快彦、須黒清華(テレビ東京アナウンサー)  レギュラー出演者  峰竜太、薬丸裕英、山田五郎 ゲスト 茂木健一郎、紫吹淳、品川祐(品川庄司)

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意外にも、日比谷が取り上げられるのは初めてのようです。

ただ、予告を見ると、「エンタメ文化の発信地」というコピーになっており、野音や今春開業した東京ミッドタウン日比谷さんなどがメインのようです。

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ちらっとでも松本楼さんが紹介されてほしいものですが。


003【折々のことば・光太郎】

此のまるで野獣のやうな巨大な男の肉体は、およそ題名から聯想される瞑想などといふ既成観念からは飛び離れてゐて、むしろ凝然と黙座する人間の鬱積した精力そのものの表現と見るべきである。かういふ姿勢をとつた人間の錯綜した高低無数の凹凸から来る交響楽的造形美を見なくては此像のよさは分らない。

散文「考へる人」より
 昭和19年(1944) 光太郎62歳

明治41年(1908)、パリでその実物を初めて眼にし、その後の光太郎の歩みを決定づけたロダン代表作「考える人」の評です。

左は上野の国立西洋美術館前庭のものです。