沖縄から企画展情報で、昨年、足利市立美術館さんで開催されたものの巡回です。巡回があるというのを存じませんで、ご紹介が少し遅れました。面目ありません。
涯テノ詩聲(ハテノウタゴエ )詩人 吉増剛造展
期 日 : 2018年4月27日(金)~6月24日(日)会 場 : 沖縄県立美術館 沖縄県那覇市おもろまち3丁目1番1号
時 間 : 09:00-18:00 金・土は20:00まで
料 金 : 一般1000(800)円/高校・大学生600(480)円/小・中学生300(240)円
( )内団体料金
( )内団体料金
休館日 : 月曜日 (ただし4月30日(月)は開館)、5月1日(火)
吉増剛造(よします・ごうぞう 1939- )は、1960年代から現在にいたるまで、日本の現代詩をリードし続けてきました。その活動は、詩をはじめとすることばの領域にとどまらず、写真や映像、造形など多岐に広がり、私たちを魅了し続けています。
常にことばの限界を押し広げてきた吉増の詩は、日本各地、世界各国をめぐり、古今東西、有名無名の人々との交感を重ねる中で綴られてきました。本展では、半世紀以上におよぶ活動の中から、各時代の代表的な詩集を柱とし、詩や写真をはじめとする吉増の作品群に加えて、関連するさまざまな表現者の作品や資料と共に展示します。
現代のみならず、古代の営みにまで遡って様々な対象をとらえ、そこからかつてないビジョンを生み出し続ける吉増の視線、声、手は、日常を超えた世界への扉を私たちの前に開くでしょう。
常にことばの限界を押し広げてきた吉増の詩は、日本各地、世界各国をめぐり、古今東西、有名無名の人々との交感を重ねる中で綴られてきました。本展では、半世紀以上におよぶ活動の中から、各時代の代表的な詩集を柱とし、詩や写真をはじめとする吉増の作品群に加えて、関連するさまざまな表現者の作品や資料と共に展示します。
現代のみならず、古代の営みにまで遡って様々な対象をとらえ、そこからかつてないビジョンを生み出し続ける吉増の視線、声、手は、日常を超えた世界への扉を私たちの前に開くでしょう。
<出品作家>
吉増剛造、赤瀬川原平、芥川龍之介、荒木経惟、石川啄木、浦上玉堂、折口信夫、加納光於、川合小梅、川端康成、北村透谷、島尾敏雄、島尾ミホ、高村光太郎、瀧口修造、東松照明、中上健次、中西夏之、中平卓馬、奈良原一高、西脇順三郎、萩原朔太郎、柳田國男、吉本隆明、松尾芭蕉、南方熊楠、森山大道、与謝蕪村、良寛、若林奮
吉増剛造、赤瀬川原平、芥川龍之介、荒木経惟、石川啄木、浦上玉堂、折口信夫、加納光於、川合小梅、川端康成、北村透谷、島尾敏雄、島尾ミホ、高村光太郎、瀧口修造、東松照明、中上健次、中西夏之、中平卓馬、奈良原一高、西脇順三郎、萩原朔太郎、柳田國男、吉本隆明、松尾芭蕉、南方熊楠、森山大道、与謝蕪村、良寛、若林奮


足利と同一内容と思われ、吉増氏には、第二詩集『黄金詩篇』(昭和45年=1970)に収められた「高村光太郎によびかける詩」という長詩があることから、台東区立朝倉彫塑館さんの所蔵のブロンズ「手」(大正7年=1918)が展示されているはずです。3点しか現存が確認できていない、大正期の鋳造のうちの一つで、台座の木彫部分も光太郎が彫ったものです。
沖縄では光太郎作品の展示というのは珍しいのではないかと思われます。お近くの方、ぜひどうぞ。
ちなみに8月からは、渋谷区立松濤美術館さんに巡回されるそうです。また近くなりましたらご紹介いたします。
【折々のことば・光太郎】
一番要求されてゐるのは、よろこんで縁の下の力持になれる人間です。隠忍ではいけません。当然の事として、ほがらかな心を以て、此役目を尽す人間です。石のやうにがつしりして、そして微妙で、小うるさい言ひ訳無しに静かに黙つて、常に自然と根を通じ、常に人間以上のものと交渉してゐる人間です。至極平凡なやうな英雄です。
散文「岩石のやうな性格」より 大正7年(1918) 光太郎36歳
「至極平凡」と言われても、なかなかそれが出来ないんですがね(笑)。