学会情報です。
会 場  : 日比谷コンベンションホール 
       千代田区日比谷公園1番4号 千代田区立日比谷図書館B1
時 間  : 13時40分~16時40分
参加費  : 2,000円(資料代含む) 学生1,000円(学生証提示)
主 催  : 明星研究会

第1部 講演 「『みだれ髪』を超えて~晶子と口語自由詩 女性・子供・社会」
       松平盟子(歌人)
第2部 シンポジウム 「口語自由詩に直撃! 彼らは詩歌の激流にどう漕ぎ出したか」
   坂井修一(歌人):木下杢太郎 細川光洋(静岡県立大学教授):北原白秋
   前田宏(歌人):萩原朔太郎   松平盟子(歌人):高村光太郎

 100年余り前の明治末期、詩歌の尖鋭たちを擁する「明星」は、文語定型詩から口語自由詩へ移行する詩界の激流に直面しました。日露戦争後の経済格差と閉塞感漂う時代の空気は、隆盛しつつあった自然主義文学の現実暴露に表現の真実を見出し、美的で自己肯定的な浪漫主義や言語美に詩情を託す象徴主義を過去のものへと追いやろうとしたのです。
  口語自由詩は、時代に適った表現なのか。素材やテーマはどう追求されるべきなのか。「明星」の詩歌人たちはその変革にどう立ち向かい、自らの表現を獲得しようとしたのでしょう。言葉と韻律をめぐるこの詩歌のドラマを、現代短歌まで視野に入れて考察します。
  多くの皆さまのご参加を期待致します。

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今年6月に開催された現代歌人協会さんの公開講座「高村光太郎の短歌」の際、知遇を得ました歌人の松平盟子氏からご案内を頂きました。

毎年この時期に開催されている同会の公開シンポジウムでは、平成26年(2014)の第8回一昨年の第9回でも光太郎に触れて下さっていましたが、日程が合わず欠礼させていただいて参りました。今年は参加させていただくことにしました。

会場は毎年連翹忌を開かせていただいている日比谷松本楼さんの隣、日比谷図書館さんです。当日受付も行っているそうですので(定員200名)、皆様もぜひどうぞ。


【折々のことば・光太郎】

こまかい事を思いだすと 気の遠くなるような長い十年。 だがまたこんなに早く十年が とぶようにたつとも思わなかつた。 はじめてここの立木へ斧を入れた時の あの悲壮な気持を昨日のように思いだす。

詩「開拓十周年」より 昭和30年(1955) 光太郎73歳

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盛岡で開催された岩手県開拓十周年大会に寄せた詩の一節です。戦後の開拓者視点で、その労苦の日々を謳っています。終戦の年、花巻郊外太田村の山小屋に入り、まがりなりにも農耕自炊の生活を7年間送った光太郎も、開拓者の端くれと言えましょう。実体験に根ざした同じ目線からのこの詩には、全国の開拓者たちから多大な共感が寄せられました。

正式な光太郎詩碑というわけではありませんが、福島県相馬郡小高町(現・南相馬市)の開拓に心血を注いだ平田良衛は、この詩を読んで感動し、小高にこの詩を刻んだ碑を建てました。