当方も加入しております団体、高村光太郎研究会の年に一度の研究発表会です。
第62回高村光太郎研究会
期 日 : 2017年11月18日(土)時 間 : 午後2時から5時
会 場 : アカデミー向丘 東京都文京区向丘1-20-8
参 加 費 : 500円
問い合わせ : 03-5966-8383 (野末)
研究発表 :
「吉本隆明「高村光太郎」再訪」 赤崎 学氏
「詩作品に見る『をぢさんの詩』の位置」 岡田 年正氏

当会顧問にして、晩年の光太郎に親炙した北川太一先生が、例年、ご意見番としてご参加下さっていますが、今年は夏頃からお加減がよろしくないとのことで、どうなりますことやら、です。
組織としての研究会には入会せず、発表のみ聴くことも可能です。入会すると年会費3,000円ですが、年刊機関誌『高村光太郎研究』が送付され、そちらへの寄稿が可能です。
研究発表会への事前の参加申し込み等は必要ありません。直接、会場にいらしていただければ結構です。ぜひ足をお運び下さい。終了後には懇親会も予定されています(別途料金)。
【折々のことば・光太郎】
大地無境界と書ける日は 烏有先生の世であるか、 筆を投げてわたくしは考へる。
詩「大地うるはし」より 昭和25年(1950) 光太郎68歳
蟄居生活を送っていた、花巻郊外太田村役場の新築落成記念に贈った「大地麗」の書に寄せた詩です。

「烏有先生」は、漢の司馬相如「子虚賦」に登場する架空の人物。「烏有」は訓読すれば「烏 ( いづ ) くんぞ有らむや」、反語で「どうして有るだろうか、有るはずがない」の意。
つまり、大地に国境などの境界がなくなることは、現実にはあり得ないのだろうか、ということになります。この詩が書かれた昭和25年(1950)と言えば、朝鮮戦争。国内でもそのあおりで、自衛隊の前身である警察予備隊が創設されるなどしています。