北海道から新たな美術館オープンの情報です。

ニトリ小樽芸術村さんのサイトから。

「旧三井銀行小樽支店」公開と「小樽芸術村」グランドオープンのお知らせ

この度、株式会社ニトリホールディングス(札幌市北区、代表取締役社長兼COO 白井俊之、以下ニトリ)は、昨年オープンしたステンドグラス美術館(旧高橋倉庫)、ミュージアムショップ(旧荒田商会)に加え、この今年8 月1 日より隣接する「旧三井銀行小樽支店」を、小樽を代表する歴史的建造物の一つとして公開いたします。さらに9 月1 日より「旧北海道拓殖銀行小樽支店」を修復し、アールヌーヴォー・アールデコグラスと所蔵する絵画・彫刻を一堂に集め「似鳥美術館」として公開いたします。
ニトリは、これまで「ニトリ北海道応援基金」などを通じて、道内の教育・観光・文化活動を支援してまいりましたが、企業メセナ活動の一環として本施設をグランドオープンし、北海道のさらなる観光発展に寄与すると同時に、国内外の多くの方々が優れた文化・芸術に触れ、情操を育み、感動を共有できる場所にしてまいります。

【小樽芸術村 概要】
名 称 :小樽芸術村 英文名 :OTARU ART BASE
昨年7 月より公開●ステンドグラス美術館(旧高橋倉庫)  所在地:小樽市色内1丁目2-17
昨年7 月より公開●小樽芸術村ミュージアムショップ(旧荒田商会)  所在地:小樽市色内1丁目2-17
8 月1 日より公開●旧三井銀行小樽支店  所在地:小樽市色内1丁目3-10
9 月1 日より公開●似鳥美術館(旧北海道拓殖銀行小樽支店)  所在地:小樽市色内1丁目3-1
B1 に、アールヌーヴォー・アールデコグラスギャラリー、
似鳥美術館ミュージアムショップ併設

◆似鳥美術館(旧北海道拓殖銀行小樽支店)
建物:1923 年(大正12 年)の建築。かって作家・小林多喜
二が働いていた旧北海道拓殖銀行小樽支店。2階ホールまでの吹き抜けは、6本の古典的円柱が圧巻。ステンドグラス美術館、旧三井銀行小樽支店同様に小樽市指定有形文化財。
面積:3,309 ㎡(1,002 坪)
4階は横山大観、川合玉堂などの日本画、
3階は岸田劉生をはじめとする日本・海外の洋画、
2階には高村光雲とその弟子たちの木彫
地下はアールヌーヴォー・アールデコグラスギャラリーとなっています。

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というわけで、光太郎の父・高村光雲とその弟子達の作品が、ある程度まとめて展示されるようです。

光雲の作品は、さまざまな美術館に分散しており、それも多くて数点というところが多く、まとめて所蔵している館(京都清水三年坂美術館さんなど)にしても、それらが常に展示されているわけではないので、これは嬉しいニュースです。

点数やどんな作品か、また、弟子達のメンバー構成といった点などが不明ですが、新たな情報が入り次第お伝えします。


【折々のことば・光太郎】

私は拾つた篠懸木の一枚の葉を 如何に木で彫らうかと考へてゐる。

詩「美しき落葉」より 昭和19年(1944) 光太郎62歳

篠懸木は「すずかけのき」と読み、プラタナスの和名です。

多くの前途有為な若者達を戦場へと駆り立てた罪深い翼賛詩を大量に書き殴るかたわら、光太郎は彫刻の方面での戦争協力はほとんど行いませんでした。

同時代の彫刻家の多くは、もはやブロンズが使用できないとなると、セメントまでも使用して、兵士の姿などを彫刻にし、戦意高揚に資していました。光太郎がそうした愚にもつかぬ彫刻に手を染めなかったのは、さすがです。もっとも、大量の翼賛詩による原稿料などで、生活が保障されていたためと考えることもできますが……。