昨日、初日の出を見に九十九里浜に行って参りました。

南北に長い九十九里浜のほぼ中央、九十九里町の片貝海岸、昭和9年(1934)に智恵子が療養していた地。当方自宅兼事務所のある香取市から1時間ちょっとのところですが、生活圏ではありません。

一昨年も行きましたが、天気が悪くて見えませんでした。昨年は、今年もダメだったら嫌だな、と思い、自宅近くで済ませてしまいました。

今年は天気予報で大丈夫、と言っていたので、それを信用しました。しかし、移動中のまだ暗いうち、2~3回、雷がピカッと光っていて、「えー、大丈夫かよ?」という感じでした。

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さらに今年は、愛犬を連れて行きました。正確な誕生日が不明で、とりあえず1月1日を誕生日に設定しており、昨日で13歳になった老犬ですが、まだまだ元気ですし、食欲も旺盛です。なぜかこいつは車に乗るのが大好き。乗ったら乗ったで、後部座席でおとなしく座っていて、暴れたりはしません。

さて、片貝海岸。心配していた雷雲は、かなり沖の方だったようでした。しかし、この季節は西高東低の冬型の気圧配置なので、水平線上に雲がかかっていないということはほぼありません。それでもそれほど高い位置まではかかっておらず、まずまずの観測条件でした。

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そして7時頃、雲の上から太陽が顔を覗かせました。

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見にいらした方がかなり集まっていて、歓声や拍手があちこちで沸き上がりました。

それを尻目に、愛犬と共にダッシュ。海岸から少し戻って、昭和36年(1961)に建立された「千鳥と遊ぶ智恵子」詩碑へ。

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慌てて撮って、撮ったあとに確認しなかったので、ピンボケになってしまいました(涙)。

さらに車に乗り、東金九十九里道路の今泉PAへ。こちらには平成10年(1998)に建立された光太郎・智恵子の像があります。

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こちらでは、わりといい写真が撮れたように思えます。

今日は一転して曇りで、今日だったら日の出は見えなかったでしょう。何だか今年一年も、いいことがありそうな、そんな気がいたしました。本当にそうであってほしいものです。


【折々のことば・光太郎】

『君は世に何を欲りして、かく遠き海のあなたにおはするや』

詩「秒刻」より 明治40年(1907) 光太郎25歳

「欲り」は「ほり」と読み、「欲りす」で「欲(ほっ)する」とほぼ同義です。「海のあなた」は留学で滞在していたニューヨークです。光太郎、ほぼその生涯を通してこのような自問自答を繰り返し、より良き「道」を求める「求道者」でした。