京都から、光太郎の父・高村光雲がらみの企画展情報です。

うた詠むこころ The Composing Mind

期  日 : 2016年11月19日(土)~2017年2月12日(日)
場  所 : 清水三年坂美術 京都市東山区清水寺門前産寧坂北入清水三丁目337-1
時  間 : 午前10:00~午後5:00(入館は午後4:30まで)
休  館 : 月・火曜日(祝日は開館)  年末年始(12月26日(月)−1月3日(火))
料  金 : 大人 800円 大・高・中学生 500円 小学生 300円 団体 (20名以上)20%引

古来「ことだまの幸はふ国」といわれる日本では、歌は祈りを込めた詞であり、また森羅万象や心の機微を言葉でもって巧みに写し取り、よむ人を鼓舞し、慰め、感動を伝えてきた。その心は、日本の文化形成に大きな影響を与え、言葉のみならず、絵画や身の回りに備える調度品、刀装具などにも多く題材とされ、優れた作品を生み出してきた。蒔絵や金工などの技法でもって描かれる情景は、時に幻想的であり、歌の世界を超えた作り手たちの心象風景とも言えよう。
本展では、当館所蔵の美術工芸品の中から、歌にまつわる名品の数々をご高覧いただきたい。

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光雲の木彫、「西行法師」が出品されています。005

正確な制作年が不明なのですが、像高56㌢、桜財を使った緻密な作品です。

同館で昨年開催された企画展「明治の彫刻」にも出品され、当方、同じく京都の知恩院さんに立つ聖観音像とともに拝見して参りました。

この他にも同館では常設展もあり、そちらにも光雲作の木彫が出ていると思われます。

冬の京都もなかなか乙なものと存じます。ぜひ足をお運びください。


【折々の歌と句・光太郎】

この雪に宿かしたまへ法の師よこよひの鐘はわれつとめむに
明治33年(1900) 光太郎18歳

まるで遊行中の西行法師を謳ったような感じですね。または西行作として『新古今和歌集』あたりに載っていてもおかしくないような気もします。