先週ご紹介したドキュメンタリー映画『サンマとカタール 女川つながる人々』が封切られました。
光太郎とのゆかりのある宮城県女川町が舞台。東日本大震災から5年のあゆみを追っています。
まずは封切りに関しての報道。
「サンマとカタール」女川町長、舞台あいさつ
東日本大震災で大きな被害を受
けた宮城県女川町の復興の軌跡を描いたドキュメンタリー映画「サンマとカタール~女川つながる人々」の全国公開を記念した舞台あいさつが9日夜、東京都千代田区のヒューマントラストシネマ有楽町であり、須田善明町長が各地からの復興支援に感謝の言葉を述べた。
再起を図る水産関係者や、町中心部の再生の様子などを約2年間追った作品。中東のカタールの支援により、水産復興の中核施設となる大型冷蔵庫が建設された経緯なども描いた。須田町長は「カタールとありがたい縁があった。(映画に登場した)多くの仲間がいたからこそ、震災を乗り越えられた」と述べた。
乾弘明監督は「女川町は行政と民間が連携し、素晴らしいまちづくりをしている。日本の水産業をリードする町になる」と話した。
作品の全国公開は7日に始まり、東京のほか名古屋、大阪などで上映される予定。東北では仙台市青葉区の桜井薬局セントラルホールで上映中。

再起を図る水産関係者や、町中心部の再生の様子などを約2年間追った作品。中東のカタールの支援により、水産復興の中核施設となる大型冷蔵庫が建設された経緯なども描いた。須田町長は「カタールとありがたい縁があった。(映画に登場した)多くの仲間がいたからこそ、震災を乗り越えられた」と述べた。
乾弘明監督は「女川町は行政と民間が連携し、素晴らしいまちづくりをしている。日本の水産業をリードする町になる」と話した。
作品の全国公開は7日に始まり、東京のほか名古屋、大阪などで上映される予定。東北では仙台市青葉区の桜井薬局セントラルホールで上映中。
(『河北新報』 2016/05/11)
毎年8月の女川光太郎祭で当方もお世話になっている、須田町長、上京して舞台挨拶にご登壇。
今も続いている熊本地震に心を痛めておりますが、この映画から、熊本地震で被災した皆様に何かメッセージをお送りしたいと思い、映画にもご出演されている女川町長にメッセージをお願いしました。下記全文をご紹介させていただきます。
この映画を通じて、希望の光を届けることを願って。
●女川町長からのメッセージ
熊本地震で被災された皆様へ
目の前の現実とその先を思い、不安な日々を過ごされていると思います。
五年前の私達もそうでした。
だからこそ願っています。
諦めないでほしいし、心折れないでほしい、と。
五年前の私達もそうでした。
だからこそ願っています。
諦めないでほしいし、心折れないでほしい、と。
自らの「立ち上がろう」という思いには必ず誰かが手を差し伸べてくれる、
そのことを私達は5年の歩みの中で知りました。
今、皆さんが困難を乗り越える力になれるように、
数多くの方々が、有形無形に最善の努力をしています。
それを信じ、希望を捨てず、励まし合い支え合いながら、
今の苦境を乗り越えていただけるよう、切に願います。
そのことを私達は5年の歩みの中で知りました。
今、皆さんが困難を乗り越える力になれるように、
数多くの方々が、有形無形に最善の努力をしています。
それを信じ、希望を捨てず、励まし合い支え合いながら、
今の苦境を乗り越えていただけるよう、切に願います。
日常を取り戻すには多くの地域で長期戦になるかもしれません。
未だ復興途上の微力な私達ですが、
これまで皆さんからいただいてきたご支援に少しでも報いるべく、
経験を活かし皆さんのお力になれるよう努力していきます。
共にがんばろう!
未だ復興途上の微力な私達ですが、
これまで皆さんからいただいてきたご支援に少しでも報いるべく、
経験を活かし皆さんのお力になれるよう努力していきます。
共にがんばろう!
女川町長 須田善明
5年前に甚大な被害を受けた当事者ならではの内容ですね。
さらにニュースサイトで調べてみると、封切り直前の試写会のニュースがヒットしました。眞子内親王殿下がご覧になったとのこと。
偶然ですが、当ブログでこの映画をご紹介したのが先週5日。翌6日には宮内庁三の丸尚蔵館さんの「第72回展覧会 古典再生―作家たちの挑戦」をご紹介、その中で眞子さまに触れました。すると、さらにその翌日の7日に眞子さまが試写会をご覧になったというわけで、驚いています。
眞子さま、震災復興のドキュメンタリー映画ご鑑賞
秋篠宮ご夫妻の長女・眞子さまが、東日本大震災からの復興を描いたドキュメンタリー映画を鑑賞されました。
眞子さまは7日午前10時ごろ、東京の有楽町で映画「サンマとカタール」を鑑賞されました。この映画は津波で大きな被害を受けた宮城県女川町が舞台で、中東のカタールから支援を受けながら復興に携わる人々を追ったドキュメンタリーです。眞子さまは真剣な表情でスクリーンに見入られていました。上映後は、映画に出演した被災者に「皆さんの前向きな姿に力をもらいました」「家族にも勧めたいです」と声を掛けられました。また、石巻市でご自身がされたボランティア活動についても被災者と話されていました。
(テレ朝 news 2016/05/07)

もう1件。
眞子さま、震災復興のドキュメンタリー映画鑑賞
秋篠宮ご夫妻の長女・眞子さまが、東日本大震災で被災した宮城・女川町の復興への歩みを描いたドキュメンタリー映画をご覧になりました。
眞子さまは7日午前、東京・千代田区の映画館を訪れ、7日から公開が始まった映画「サンマとカタール~女川つながる人々」をご覧になりました。
この映画は、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城・女川町で、復興を目指して前向きに歩む人々と、生まれ変わっていく町の姿を追ったドキュメンタリー映画です。
大学時代、ボランティアとして宮城県などの被災地を訪れていた眞子さまは、真剣な表情で映画を鑑賞し、上映終了後には観客らと共に拍手を送られていました。帰り際には「皆さんが前向きに生きている姿に力をもらいました」などと話されていたということです。
女川町には今年3月、天皇・皇后両陛下が初めて訪れ、駅前に去年末に開業した商業施設などの様子を見て回られていました。
(TBSNEWS 2016/05/07)

ご自身、震災が起こった平成23年(2011)には、女川に隣接する石巻で、身分を隠し、ひとりの大学生としてボランティアに参加されたというご経験をお持ちですので、ご興味があったのでしょうか。
そういえば、天皇皇后両陛下は、今年、女川をご訪問されました。
東北各地もまだ復興半ば。今はある意味、記憶の風化との戦いです。この映画の鑑賞も、一つの復興支援となります。よろしくお願いいたします。
【折々の歌と句・光太郎】
天地に白きは雲か紅(くれなゐ)はわれに倣へと躑躅の燃ゆる
明治36年(1903) 光太郎21歳

当方自宅兼事務所の庭に咲くツツジです。