先月16、17日に青森県十和田市で公演があった、劇団エムズ・パーティーさんによる朗読劇「乙女の像のものがたり」。2日分の公演を撮影したDVD、ブルーレイディスクが届きました。十和田湖・奥入瀬観光ボランティアの会の方が送って下さいました。感謝。
さっそく拝見。
まず1日目、会場は十和田湖畔の観光交流センター「ぷらっと」。
基本、動きはなく、スクリーンにスライドショーを投影しながらセリフやト書きを朗読するという形です。
総勢10名以上の方がご出演。登場人物が多いので、お一人で2役、3役こなされた方もいらっしゃいました。原作は当方ですが、上演されることを前提には書かなかったので、キャラが多くなってしまいました。「史実」という制約があると、尚更です。「史実」を大胆に改変していいのであれば、明治末の「パンの会」の場面前後にだけ登場した北原白秋や柳敬助夫妻を、全体の狂言回しに使った草野心平や、後半に登場する佐藤春夫夫妻に替えてしまったりした方が、ストーリー的にはすっきりするな、と感じました。
エンドロールには、当方の名も出して下さいました。
2日目は、十和田市街の市民交流プラザ「トワーレ」。こちらは市街ということもあり、予定を大幅に上回るお客さんの入りだったそうです。
2回目ということもあり、キャストの皆さんも、さらに熱の入ったパフォーマンスでした。
エンドロールのバックに、テーマソング的に佐藤春夫作詞の「湖畔の乙女」を流したところ、前日の「ぷらっと」での公演でもそうでしたが、観客席の皆さんも自然と大合唱。
小山田十和田市長のごあいさつ。市としても後援に入って下さっていて、ありがたいですね。
今後、市の助成を受け、DVD化して学校さんなどでの上映も検討されているとのこと。是非とも実現してほしいと思います。さらには機会があれば、再演も。
そして観光客や、原作本の売り上げも増加してほしいものです。
【折々の歌と句・光太郎】
やせこけしかの母の手を取りもちてこの世の底は見るべかりけり
昭和2年(1927) 光太郎45歳
明日は「母の日」。
光太郎の母・わかは、大正14年(1925)に亡くなりました。その三回忌を前に作った作です。