雑誌新刊情報です。 

『男の隠れ家』 2016年2月号

株式会社三栄書房 2015.12.26発売 特別定価730円

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特集「文豪の描いた世界へ 名作の舞台を往く」の中に、「高村光太郎『智恵子抄』を往く 智恵子生家(福島県・二本松市)」があります。


他のラインナップは以下の通り。

故郷への思いを捨てきれなかった「太宰治」 太宰治『津軽』を往く(青森県・津軽半島)
自身の体験を投影した「川端康成」の自伝的小説 川端康成『伊豆の踊子』を往く(静岡県・伊豆半島)
果てなき故郷への「島崎藤村」の眼差し 島崎藤村『夜明け前』を往く(岐阜県・馬籠宿)12人の子供たちへの「壺井栄」の想い 壺井栄『二十四の瞳』を往く(香川県・小豆島)
懸命に生きた若者の群像を描いた「司馬遼太郎」 司馬遼太郎『坂の上の雲』を往く(愛媛県・松山市)
作品を制作することへの「夏目漱石」の想い 夏目漱石『草枕』を往く(熊本県・熊本市~玉名市)

三島由紀夫『潮騒』を往く 神島(三重県・鳥羽市)
志賀直哉『城の崎にて』を往く 城崎温泉(兵庫県・豊岡市)
伊藤左千夫『野菊の墓』を往く 矢切(千葉県・松戸市)
三浦綾子『氷点』を往く 見本林(北海道・旭川市)
織田作之助『夫婦善哉』を往く 法善寺 夫婦善哉(大阪府・大阪市)

永井荷風が愛した浅草を食べ歩く 
雑司ヶ谷・染井霊園で文豪のお墓参り


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太宰から漱石までは扱いが大きく、各8頁。三島、志賀直哉が各1頁。光太郎を含め、伊藤左千夫から織田作之助までは各半頁。光太郎の扱いが小さいなとは思いますが、まあ、こういうこともあるでしょう。

智恵子の故郷・二本松の智恵子生家/智恵子記念館を取り上げて下さっています。

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それから、「雑司ヶ谷・染井霊園で文豪のお墓参り」の項で、染井霊園の高村家墓所が紹介されています。

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2月号の扱いですが、発売は昨年暮れ。現在も店頭に並んでいます。ぜひお買い求めを。


昨日のこのブログでご紹介した、NHKさんで放映された新春スペシャルドラマ「富士ファミリー」。劇中に「光太郎」が出て来ましたが、高村光太郎とは直接の関係はありませんでした……。すみません。

こちらは確実に高村光太郎・智恵子にからむドラマの放映です。 

浅見光彦シリーズ22首の女殺人事件~福島‐島根、高村光太郎が繋ぐ殺人ルート!智恵子抄に魅せられた男が想いを託した首の女の謎

BSフジ 2016年1月 6日(水)12:00~13:57

福島と島根で起こった二つの殺人事件。ルポライターの浅見光彦(中村俊介)と幼なじみの野沢光子(紫吹淳)は、事件の解決のため、高村光太郎の妻・智恵子が生まれた福島県岳温泉に向かう。
光子とお見合いをした劇団作家・宮田治夫(冨家規政)の死の謎は?宮田が戯曲「首の女」に託したメッセージとは?浅見光彦が事件の真相にせまる!!

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初回放送はもともとは平成18年(2006)。年に1~2回、再放送されています。岩手花巻の、現在は使用されていない、元の高村記念館(ただしドラマでは花巻という設定ではありませんが)、福島二本松の智恵子の生家・智恵子記念館などでロケが行われました。

ご覧になったことのない方、ぜひどうぞ。


【折々の歌と句・光太郎】

うつぶきてわれうなづかむえにしありそのかきぞめのこころを問ふな

明治34年(1901) 光太郎19歳

与謝野鉄幹・晶子夫妻の新詩社に出入りしていた頃の作品です。この頃の作には、鉄幹の添削がかなり入っているそうですし、内容的にも架空の恋を謳ったものなども多いのですが、とりあえず。

戦後、花巻郊外太田村の山小屋に移ってからの光太郎は、毎年1月2日に書き初めをする習慣があったことがはっきりしていますが、おそらく若い頃からそうだったのではないかとは思われます。

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