11月も下旬となりました。そろそろ来月の話を書きたいと思います。

12月10日は「世界人権デー」。第二次世界大戦後、昭和23年(1948)に開催された第3回国連総会で、「世界人権宣言」が採択された日にちなんで制定されました。さらに日本では、それに先立つ12月4日から10日までを「人権週間」と位置づけています。そこで、この時期、各地の自治体さんなどが中心となって、「人権研修会」「人権フェスタ」などの催しが開かれる場合があります。

そういう際に上映されてきた、兵庫県人権啓発協会さん作成の「ほんとの空」というドラマがあります。光太郎の詩「あどけない話」にからめ、福島の原発事故による風評差別などを扱ったもので、平成13年度には人権啓発資料法務大臣表彰映像作品部門優秀賞を受賞した作品です。白石美帆さん他のご出演で、上映時間は36分です。

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メインは東日本大震災に伴う原発事故によるいわれなき風評被害ですが、その他にも高齢者に対する偏見、外国人や障害者、同和地区に対する差別、ネット上の無責任な書き込み、そしていじめまで、36分の中に人権問題がてんこ盛りです。それでいて、それぞれ「あるある」と感じさせるリアリティーがあります。

今年も各地の人権関連行事で上映されるという情報を得ています。愛媛県松山市北条公民館さんでの「人権学習会 ほんとの空」(11/1~29)、奈良県葛城市さんが「人権教育地区別懇談会」(11/7~21)、岡山県真庭市さんで「人権を考える市民の集い」(12/6)……探せばまだあると思います。

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今後、同様の企画を考えている自治体さん(あるいは学校さんなど)、ぜひこちらの上映をよろしくお願いします。制作元の兵庫県人権啓発協会さんで団体向けに貸し出しを行っていますし、個人では公益財団法人 人権教育啓発推進センターさんの人権ライブラリーから借用できます。

また、ぽつり ぽつりと全国の地方テレビ局さんで放映されているようですが、全国放映されたという話を聞きません。ぜひ放映もしていただきたいものです。


【今日は何の日・光太郎 拾遺】 11月20日

平成23年(2011)の今日、いわき市立草野心平記念文学館で、朗読祭「ほんとの空~智恵子抄に故郷・福島への想いを込めて~」が開催されました。

東日本大震災のあった年です。二部構成で、第一部は一般参加者による朗読、第二部では、緑川明日香さんによる朗読が披露されました。