あまり大々的な宣伝は為されていないようなのですが……。

劇団星今宵 第一回公演 売り言葉

期 日 : 2022年7月8日(金)・7月9日(土)
会 場 : 大阪大学豊中キャンパス 学生会館二階大集会室 大阪府豊中市待兼山町1-5
時 間 : 7月8日(金) 17:30〜 7月9日(土) 10:30〜/ 13:30〜
料 金 : 無料(カンパ制)

出 演 : 綾瀬ちい
脚 本 : 野田秀樹
演 出 : 古都

「新しい女」である智恵子は名家で知られる実家を飛び出し、芸術にのめり込む。そんな中、智恵子は憧れの高村光太郎と恋に落ち、2人は晴れて結婚する。
順風満帆な結婚生活に思えたが、智恵子は光太郎が「智恵子抄」に描く智恵子の姿と自分との距離を感じ始める。
夫婦として、そして芸術家としての2人の関係は徐々に変化していき…

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野田秀樹氏作の、智恵子を主人公とした一人芝居「売り言葉」。平成14年(2002)に大竹しのぶさんが智恵子役で、南青山スパイラルホールで初演されました。
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光太郎から智恵子へのモラハラ的な対応が続いたことで、智恵子が毀れてしまったという解釈で一本筋が通っており、この手の演劇等のうち、光太郎ディスり度が最も高いものの一つです。翌年に新潮社さんから出版された野田氏の脚本集『二十一世紀最初の戯曲集』に収められ、その後、プロアマ問わず全国で取り上げられています。

コロナ禍前の令和元年(2019)には、当会で把握したものだけで、全国で6つもの劇団/個人の方が上演して下さいました。この頃になると、レトロな古民家を会場にして公演を行ったり、本来一人芝居の脚本を二人で演じるという演出にしたりと、いろいろ工夫が見えました。

今回の公演は、変にいじくりまわず、ど直球で演(や)られるようです。お近くの方、ぜひどうぞ。

【折々のことば・光太郎】

毎夜朝日放送の「智恵子抄」をきく、


昭和28年(1953)3月26日の日記より 光太郎71歳

昨日もご紹介しました女優の故・村瀬幸子さんによる「智恵子抄」朗読のラジオ放送です。全9回だったそうで、各回の尺などは把握していないのですが、当時のラジオ番組表をあたればわかるかもしれません。

自作の詩がラジオから流れるのを聞く気持ちというのは、どんなものなのでしょうか。また、想像をたくましくすれば、「売り言葉」なり他の光太郎智恵子オマージュの映画演劇なり、光太郎が観たらどういう感想を持つだろうか、などと考えてしまいます(笑)。